ハーレム・ノクターン Harlem Nocturne



Earle Hagen: the composer of Harlem Nocturne
「ハーレム・ノクターン」は有名なテナー・サックス演奏をフィーチャーしたジャズのスタンダード曲です。 日本ではなんといってもSam The Man Taylor(サム・テイラー)、米国ではGeorgie Auld(ジョージ・オールド)でヒットした「Harlem Nocturne(ハーレム・ノクターン)」はテレビのテーマ音楽で有名なEarle Hagen(アール・ヘイゲン)の作曲です。(以前は聴けたハーレム・ノクターンは削除された。) ラジオ番組のためにアール・ヘイゲンは「ハーレム・ノクターン」を1940年に作曲しましたが、1941年にビッグバンドのRandy Brooks(ランディ・ブルックス)がバンドのテーマ曲として取り上げたものの、1953年にHerbie Fields(ハービー・フィールズ)がテナーサックスでこの曲をヒットさせるまでには13年待つことになるのでした。
Herbie Fields and His Orchestra - Harlem Nocturne - Amazon.com
アール・ヘイゲンのハーレム・ノクターンはHerbie Fields Septet Live at the Flame Club, St. Paul, 1949に収録されています。
(全曲試聴はLive at the Flame Club, St. Paul 1949 - Amazon.com

Harlem Nocturne - Herbie Fields
ハービー・フィールズはテナーサックスだけでなくクラリネット奏者でもある多才なミュージシャンでバンドリーダーでしたが、スウィングジャズ時代にはちょっと出遅れて1947年には解散しています。 ビルボードヒットにはなりませんでしたが1920年代の"Dardanella"はもっとも人気があった曲で、他にはYears And Years AgoやConnecticutなどのヒットで知られるそうです。(Herbie Fields "His Orchestra and Quintet" (1946-1947)
ハービー・フィールズのハーレム・ノクターンが収録されているJazz Gold(ジャズゴールドのディスク:2-6) 1944年にHelen Humes(ヘレン・ヒュームズ)が、1945年にWynonie Harris(ワイノニー・ハリス)が録音した時にバックをつとめた他、ピアニストのRoy Eldridge(ロイ・エルドリッジ)、Bill Evans(ビル・エヴァンス)、Thelonious Monk(セロニアス・モンク)などと共演しています。 ハービー・フィールズは1952年〜1958年にセッションがあり34曲がリリースされました。
Herbie Fieldsの写真はpages.ripco.net(Herbieで検索)
※ハービー・フィールズが1953年に出した"ハーレム・ノクターン"のParrot Records盤の画像と説明はThe Parrot and Blue Lake Labels

Wynonie Harris(ワイノニー・ハリス)が参加したことがある白人R & BのJohnny Otis(ジョニー・オーティス)のスイング時代の人気曲が"Harlem Nocturne"だったそうで、演奏はApollo Theaterでの実演が録音されていますが、ヘビーなテナーサックス演奏はジャズの
Herbie Mann(ハービー・マン)からラテンのTito Puente(ティト・プエンテ)など多くのジャンルのミュージシャンたちが各自のバージョンでハーレム・ノクターンを演奏したのです。
※私の手持ちのGeorgie Auld(ジョージ・オールド)はというと残念ながらハーレム・ノクターンではなくて、Coral DC 1023の "Manhattan"(←1953年)と"Body and Soul(←映像は1983年バージョン)"です。

Nocturne
ノクターンとは夜想曲という意味の情緒的な美しい曲で、主にはFrédéric Chopin(ショパン)に代表されるクラシックのゆったりしたピアノ曲ですが、最初はアイルランドの作曲家のJohn Field(ジョン・フィールド)がピアノ・ソロの小品を書きノクターンの形式を生み出しそれをショパンが取り上げたそうです。
Nocturne for Piano No 9 - iLike.com
Nocturne in C# minor - iLike.com

可愛いジョン・フィールドの肖像画がCDジャケットカバーになっているアルバムは「John Field "The Complete Nocturnes"」です。 美しいノクターンの数々を聴いてみて下さい。
ハーレム・ノクターンならHarlem(黒人街)の夜想曲ですね。 さあ、目をつぶってこの曲を聴きましょう。 きっと真夜中に煙の蔓延した事務所に座っている私立探偵が見えてきますよ。

"A nocturne for the blues played on a broken heart string..."と1963年にMel Torme(メル・トーメ)が歌ったHarlem Nocturneの歌詞はHarlem Nocturne Lyrics - The Guitarguy's Golden Classics

Harlem Nocturne: The theme of Mickey Spillane's Mike Hammer
アール・ヘイゲンが作曲したハーレム・ノクターンは1958年から放映されたCBSテレビ・シリーズ「Mickey Spillane's Mike Hammer(私立探偵マイク・ハマー)」のテーマ曲に使用されて、その後このハードボイルドな曲はジャズのスタンダードとなりました。
☆テレビシリーズの私立探偵マイク・ハマーについてはAudio-Visual Triviaの私立探偵マイク・ハマー
Listen小説やテレビショーを観て"Mickey Spillane(私立探偵マイク・ハマー)"を検証したJohn Zorn(ジョン・ゾーン)はアルバムの"Spillane"でアール・ヘイゲン作曲のハーレム・ノクターンを演奏しています。
"ハーレム・ノクターン"はTV マイク・ハマーのサイトのMike Hammer - Nocturne - Epguides.comでも聴けます。


アール・ヘイゲンは1965年のテレビシリーズ「I Spy」やThe Andy Griffith Showのテーマ曲The Fishin' Holeも手がけました。
「I Spy」のテーマが聴けるI SPY:Original Television Soundtrack(リンクのついている曲がフル試聴可)
※アール・ヘイゲンが1968年に"I Spy"(アイ・スパイ)でエミー賞を受賞した時の写真が見られるEarle Hagen receives an Emmy for the "Laya" episode of I Spy


「ハーレム・ノクターン」の演奏スタイルはいくつかあります。
Duke Ellington(デューク・エリントン)、Woody Herman(ウッディ・ハーマン)、Ray Anthony(レイ・アンソニー)、Les Brown(レス・ブラウン)、Stan Kenton(スタン・ケントン)や、1960年にDragnetやPeter Gunnなどと一緒にPer-cus-sive Jazz Doctored for Super StereoというLP盤に録音したヴィヴラフォンとパーカッションで知られたPeter Appleyard(ピーター・アップルヤード)のようなビッグバンド・タイプの演奏。
アルトサックス奏者のEarl Bostic(アール・ボスティック)やテキサステナーのIllinois Jacquet(イリノイ・ジャケー)(イリノイ・ジャケー)のようなジャズテナー演奏。 ハーレム・ノクターンを吹き込んだMGMレコードでのアルバム"Blue Mist"が有名なSam "The Man" Taylor(サム・テイラー)やWillis "Gator" Jackson(ウィリス・ジャクソン)とか、Sil Austin(シル・オースティン)やGeorgie Auld(ジョージ・オールド)やFausto Papetti(ファウスト・パペッティ)のようなムードテナー。
そしてR & BソウルのKing Curtis(キング・カーティス)からロック系のThe Viscounts(ザ・ヴィスカウンツ)や1960年のThe Ventures(ザ・ベンチャーズ)などです。
Duke Ellington - Harlem Nocturne - YouTube
King Curtis - Harlem Nocturne - YouTube

The Viscounts plays Harlem Nocturne
ページトップの画像はオリジナルが1965年のThe Viscounts(ザ・ヴィスカウンツ)のアルバム"Harlem Nocturne"のCDです。 Larry Vecchio(ラリー・ベッキオ)のオルガンがエロティックなHarry Haller(ハリー・ハラー)がテナーを吹くハーレム・ノクターンで有名なロックンロールの"ザ・ヴィスカウンツ"のハーレムノクターンが収録されているジャズとロックンロールのアルバムが試聴できるThe Golden Age Of American Rock & Roll, Vol. 7 - Amazon.com
New Jerseyのロックバンドである"The Viscounts"(ザ・ヴィスカウンツ)が演奏した"ハーレム・ノクターン"は最初にMadison Recordsで吹き込まれましたがこちらはCD化されてなく、1960年にチャート入りしたのはAmy Recordsからのリリースだそうです。 ザ・ヴィスカウンツのメンバーはメインギターがBobby SpievakでベースがJoe Spievak、オルガンがLarry Vecchio(ラリー・ベッキオ)でドラムがClark Smith(クラーク・スミス)で、ハーレムノクターンでは重要なテナーサックスがHarry Haller(ハリー・ハラー)です。 アルバムの"Harlem Nocturne"は最初のリリースが1960年で再リリースが1966年といわれています。 レーベルAmyはBell Records所有のMala (Ronnie & the Daytonas)の姉妹会社だそうです。
ザ・ヴィスカウンツのハーレム・ノクターンが試聴出来るフィフティーズのロックンロールを収録したアルバムの「Loud, Fast & Out Of Control: The Wild Sounds of '50s Rock [Box Set]」(Listen to samplesを続けて聴くだけでフィフティーズ満喫!) 試聴はありませんがアルバムカバー画像がハードボイルド、1950年代にトリップする犯罪ドラマのテーマを収録したコンピレーション・アルバムの「Swing for a Crime」にも収録されています。(Barney KesselのHoney Rock、Sy OliverのStu's Blues、Les BaxterのBoomadaなど18曲)
☆オリジナルのアルバムは見つかりませんがAmazonco.jpの「The Singing Detective」サウンドトラックに収録されています。 ロバート・ダウニー・Jrが主演した2003年の映画The Singing Detective(歌う大捜査線)では冒頭とフィルムノワールの場面で流れたザ・ヴィスカウンツの演奏するハーレム・ノクターンはサントラにも収録されています。

☆ハーレム・ノクターン色々☆
1939年に演奏して一躍"ハーレム・ノクターン"が有名になったイギリスのミュージシャンであるRay Noble(レイ・ノーブル)の演奏を含んだ"Variety - Harlem Nocturne"が聴けたTuxeddo Junctionはリニューアルされたのでサイト内のプレイリストから探してみて下さい。(Ted Heath and His Orchestraの演奏はHarlem Nocturne - Tuxeddo Junction
Earl Bostic(コルトレーンが学んだアルト・サックス奏者"Bostic(アール・ボスティック)"のハーレム・ノクターンはEarl Bostic - Harlem Nocturne - YouTube(Harlemで検索)
1945年のJohnny Otis(ジョニー・オーティス楽団)とRandy Brooks楽団(サックスはEddie Caine)のハーレム・ノクターンが聴けるHarlem Nocturne - Jazz On Line.com(Harlem Nocturneで検索、曲名をクリック)
King Curtis(キング・カーティス)のCD3枚組み
King CurtisBlow Man, Blow!

Ray Anthony "Harlem Nocturne" - YouTube
Ray Anthony - Harlem Nocturne - Rádio UOL

Lounge Lizards(ラウンジ・リザーズ)のCD
Lounge LizardsLounge Lizards(2番を試聴)
The Lounge Lizards - Harlem Nocturne - YouTube

David Sanborn(デビッド・サンボーン)のハーレム・ノクターンはいかが?
David SanbornTime Again

Sam Taylor
日本では大人気のSam Taylor(サム・テイラー)のハーレム・ノクターンが収録されているのは日本でリリースされた「ハーレム・ノクターン~サム・テイラー・ベスト・セレクション(Sam Taylor Best Selection)」とか「ベスト・オブ・サム・テイラー(Best of Sam Taylor)」です。
Sam "The Man" Taylor - Harlem Nocturne (1955) - YouTube

イリノイ・ジャケーに影響を受けたWillis Gator Jackson(ウィリス・ゲイター・ジャクソン)のハーレム・ノクターンが収録されているアルバムは1950-1954と「The Remaining Willis Jackson 1951-1959」です。

2 Comments

「シゲル」さん、キング・カーティスのハーレムノクターンもいいでしょう。大好きです。
このブログは自分の興味本位だけでメモしている程度なのでとても偏っている内容です。1ヶ月に数度の更新ですが毎回楽しく書いています。
少しでもお役に立てたなら大変嬉しいことです。

キングカーチスから検索して辿り着きました。
初めて訪ねさせていただきましたのですがこのサイトは素晴らしいですね。
貴殿の知識に感服し、サービス精神に感謝いたします。


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