アル・パチーノ ベニスの商人 The Merchant of Venice (2004)


William Shakespeare's The Merchant of Venice (2004) DVD
William Shakespeare's The Merchant of Venice
アル・パチーノがシャイロックに!
ベニスの商人(2004年)

Hates any man the thing he would not kill?
(嫌いなものは殺してしまう、それが人間のすることか?
憎けりゃ殺す、それが人間ってもんじゃないのかね (シャイロックの言葉)

William Shakespeare(ウィリアム・シェイクスピア)の喜劇の一つ、「ベニスの商人」は人間の残酷や貪欲をユダヤ人のシャイロック一人に被せた喜劇でもあり悲劇でもある物語です。 Michael Radfor(マイケル・ラドフォード)監督が重い題材をコミカルなシーンを借りて緩和しているのだそうですが、昨今問題のAnti-semitism(反ユダヤ主義)は特に考慮していないようです。 いや、ちょっとはしてるでしょう。
※反ユダヤ主義について手短に書かれた世界歴史辞典データベース

登場人物はベニスの商人のAntonio(アントーニオ)、ユダヤ人金貸のShylock(シャイロック)、女相続人のPortia(ポーシャ)、高等遊民(学問が有るのにプー太郎)のBassanio(バサーニオ)などです。
Al Pacino as Shylock on The Merchant of Veniceもちろん、ユダヤ人の金貸しであるシャイロック役はAl Pacino(アルパチーノ)です。 アル・パチーノは1969年にはLooking For Richard(リチャードを探して)で監督及び出演しており、今後もシェークスピアの作品に興味を示しているそうです。 ちなみに「リチャードを探して」にはIsadora(イサドラ)のVanessa Redgrave(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)や1995年にIn THe Bleak Mid Winter(世にも憂鬱なハムレットたち)を監督したKenneth Branagh(ケネス・ブラナー)が出演しています。
私は1989年の猟奇殺人の「Sea of love(シー・オブ・ラブ)」が眼に焼き付いて・・・真犯人はどうでもよくなっちゃうエレン・バーキンとのあのシーン。 それから1990年にPretty Woman(プリティ・ウーマン)のGarry Marshall(ゲイリー・マーシャル)監督のFrankie and Johnny(恋のためらい/フランキーとジョニー)でMichelle Pfeiffer(ミシェル・ファイファー)と共演したアルパチーノのバンダナ姿!
※アルパチーノについてはOut If The Cool - Al Pacino

Jeremy Irons(ジェレミー・アイアンズ)はアントニオ(アントーニオ又はアントニーオ)役を演じますが、1967年のThe Graduate(卒業)や1969年のMidnight Cowboy(真夜中のカーボーイ)の名演技が忘れ難いDustin Hoffman(ダスティン・ホフマン)が出演を監督に打診した時点には、既にアル・パチーノに決定していたそうです。 残念でしたね。 当初Cate Blanchett(ケイト・ブランシェット)がPortia(ポーシャ)にキャスティングされていたそうですが妊娠のため降板して新人のLynn Collins(リン・コリンズ)になりました。 女相続人(金持ち)のポーシャは法学者に化けてシャイロックから主人公アントーニオを救う彼の婚約者です。

video予告編が観られる「ベニスの商人」のオフィシャルサイトはThe Merchant of Venice Official Site (trailer) - MGM.com
The Merchant of Venice Trailer - SonyPictures

アメリカでは2004年12月に地域限定公開され、日本では2005年10月公開です。


マイケル・ラドフォード監督の「ベニスの商人」はVelasquez(ベラスケス)やRembrandt(レンブラント)、はたまたVermeer(フェルメール)など、15世紀から16世紀にかけフィレンツェを中心に展開したRenaissance(ルネッサンス)の絵画を見るような「16世紀のベニス」の描写とJocelyn Pook(ジョセリン・プーク)の音楽が観る人を近代ヨーロッパ初頭へといざなってくれるでしょう。
製作総指揮のトップになんとイタリア女優のEdwige Fenech(エドウィジュ・フェネシュ)の名前が挙げられています。 1970年代に何本かのイタリア映画に出演した美貌のアルジェリア出身の官能女優だったあのエドウィジュ・フェネシュです。
エドウィジュ・フェネシュの写真が見られるEdwige Fenech Photos - CultSirens.com

☆1969年にテレビ版として、一連のシェークスピア作品を撮ったオーソン・ウェルズが監督しシャイロックを自ら演じたThe Merchant of Venice(ベニスの商人)があります。
Orson Wells - The Merchant of Venice (1969) - YouTube

作家「ウィリアム・シェイクスピア」についてはThe Shakespeare Country Park Maruyama
ウィリアム・シェイクスピアの喜劇「ベニスの商人」についてはヴェネツィアを舞台にした作品
ベニスの商人の英文テキストはWilliam Shakespeare - Merchant of Venice - Darkwing.uoregon.edu


反ユダヤ主義については
反ユダヤ主義
反ユダヤ主義について
反ユダヤ主義の歴史


ページトップの画像はアメリカのAmazon.comにあるDVDですが、こちらは2006年発売の「ベニスの商人」の日本語字幕版DVDです。
The Merchant of Venice DVDヴェニスの商人


Serenade to Music
How Sweet The Moonlight Sleeps Upon This Bank・・・
(written by Jocelyn Pook and words by William Shakespeare for The Merchant of Venice)

「ベニスの商人」の音楽はJocelyn Pook(ジョセリン・プーク)ですが、上記のようにシェークスピアの詩、その他の歌にはEdgar Allan Poe(アラン・ポー)の詩に曲を付けました。
「Eyes Wide Shut(アイズ・ワイド・シャット)」や「L'emploi du temps(タイムアウト)」などのサウンドトラックを手掛けたジョセリン・プークのルネッサンスをモチーフにした美しく荘厳で、16世紀のシェークスピア物語に合った哀しくも感動的かつロマンティックな曲の数々はシェークスピアの信奉者には「お気に召す」かも。
The Merchant of VeniceThe Merchant Of Venice
国内盤のサントラは「ヴェニスの商人 オリジナル・サウンドトラック」です。
Hayley Westenra(ヘイリー・ウェステンラ)のBridal Balladなどの歌も収録されています。 フジテレビ開局45周年記念ドラマ「白い巨塔」の主題歌に使用されたのはナナ・ムスクーリでも有名なAmazing Grace(アメイジング・グレイス又は至上の愛)ですが、歌っているHayley Westenra(ヘイリー・ウェステンラ)は2001年に14歳でデビューしたニュージーランドのクラシック歌手です。 アメイジング・グレイスは有名な賛美歌(第2編167番)でゴスペルシンガーのMarion Williams(マリオン・ウィリアムズ)やポップスのElvis Presley(エルヴィス・プレスリー)も歌っています。
アメイジング・グレイスや恋のからさわぎに使用されているWuthering Heightsが収録されているヘイリー・ウェステンラのアルバムは「Pure」です。

Audio-Visual Trivia内でジョセリン・プークが音楽を担当している映画はタイム・アウト L'emploi du temps

Leave a comment