巴里のアメリカ人 An American In Paris (1951)


This is Paris, and I'm an American who lives here.
Vincente Minnelli(ヴィンセント・ミネリ)が監督したパリを舞台にした「パリのアメリカ人」はパリに留学中の画家志望のアメリカ人とパリジェンヌの恋の物語です。 Rhapsody in Blueで有名なGeorge Gershwin and Ira Gershwin(ガーシュイン兄弟)の音楽、Gene Kelly(ジーン・ケリー)のダンス、そしてバックのフランス印象派の絵画が素晴らしい華麗なるアメリカン・ミュージカル映画です。 もちろん、タイトル曲はガーシュウィンの代表曲であるAn American In Paris(パリのアメリカ人)です。
※ガーシュインについて詳しくは「歌をつくる人にまつわる話」のGeorge Gershwin and Ira GershwinLeslie Caron and Gene Kelly

パリ・ロケはたった2シーンだけで、後は美術監督のPreston Ames(プレストン・エイムス)制作の一ヶ月半の突貫工事によるオープン・セットだそうですから幻想的なパリの町並みが再現され、映画というより舞台のようです。(特にセーヌ川の橋のあたりとか) 「パリのアメリカ人」でのラスト・シーンのパリの印象派の名画を模したセットでジーン・ケリーとレスリー・キャロンのダンスシーンは実に幻想的で、なかでもフランスの画家のHenri de Toulouse-Lautrec(ロートレック)のMoulin Rouge(ムーランルージュ)を模したシーンは雰囲気が絵画そっくりですね。
※ロートレックについて詳しくはロートレックとその時代

video「巴里のアメリカ人」のトレーラーはAn American In Paris Trailer - VideoDetective
An American In Paris Trailer - Turner Classic Movies(画像右のclipとtrailerをクリック)
Listen「パリのアメリカ人」のワンシーンが聴けるAn American In Paris - Bijou Follies(ジーン・ケリーとレスリー・キャロンのセリフとジーン・ケリー歌ですが、最新版のRealPlayerが自動的に立ち上がらない場合はダウンロードされたファイルを開いて下さい。)

ヴィンセント・ミネリは監督といってもJudy Garland(ジュディー・ガーランド)との離婚話だの他の作品だのにかかっていて忙しく、実際はジーン・ケリーが代わって指揮をとったそうです。 ジーン・ケリーがデビューした1942年の「For Me and My Gal(フォー・ミー・アンド・マイ・ギャル)」などのミュージカル映画などでジュディー・ガーランド(Liza Minnelli(ライザ・ミネリ)の母)と共演しています。
「パリのアメリカ人」は1951アカデミー作品賞他、オリジナル脚本賞、カラー撮影賞、カラー美術監督・装置賞、ミュージカル映画音楽賞、カラー衣装デザイン賞の6部門を獲得しました。
☆「巴里のアメリカ人」の映画ポスターが見られるAn American In Paris Posters - MoviePosterDB.com
※ちなみに「巴里のアメリカ人」の音楽ディレクターだったのはパラマウント社の漫画「Betty Boop(ベティちゃん)」のテーマ曲や、Coleman Hawkins(コールマン・ホーキンス)のテナーサックス演奏で有名な"Body And Soul(身も心も)"を1930年に、Billie Holiday(ビリー・ホリデイ)のボーカルで有名な"I Cover the Waterfront"を1933年に作曲したことで有名な音楽家のJohnny Green(ジョニー・グリーン)でした。 ジョニー・グリーンは「巴里のアメリカ人」の後には1956年の「High Society(上流社会)」や1961年の「West Side Story(ウエスト・サイド物語)」などで音楽監督を務めました。

1952年のミュージカル映画の「Singin' in the rain(雨に歌えば)」でジーンケリーと共演したダンサー女優のCyd Charisse(シド・チャリース)が「巴里のアメリカ人」の撮影当時妊娠したためにバレー学校でBrigitte Bardot(ブリジット・バルドー)とクラスメイトだったことがあり、当時パリでバレリーナだった17歳のLeslie Caron(レスリー・キャロン)が抜擢されました。 キャロンが椅子と踊る魅惑的ダンス・シーンは音楽も相まってかなりなセクシーで、当時なら映倫にひっかかりそうな位にエロティックでした。 また、例の長いといわれる最後のダンス・シーン・・・マリガンの幻想のなかの噴水の廻りでの踊りもファンタスティックです。 このミュージカルの呼び物は最後の17分間半にも及ぶこのバレエ・シーンです。 退屈という方もいますがなんたってアナタ!一番の見せ場ですから~!(ここは寝ナイデクダサイ)
Leslie Caron dancing in An American in Paris - YouTube

Green Mansions(緑の館)のAudrey Hepburn(オードリー・へプバーン)をもっとカマトトにしたみたいなファニーフェイスのレスリー・キャロンは笑い声に特徴の有る当時大抜擢のシンデレラ女優です。 その後も数々のヒット作に出演して、半世紀経った今でもルイ・マル監督のLouis Malle's Fatale(ダメージ)やChocolat(ショコラ)など映画で活躍しています。 レスリー・キャロンが「」の次にオードリー・へプバーンと結婚したことがあるMel Ferrer(メル・ファーラー)と共演した1953年の「Lili(リリー)」が有名ですが、私としては1955年の「Daddy Long Legs(足ながおじさん)」、1958年の「GIGI(恋の手ほどき)」そして1960年の「The Subterraneans(地下街の住人)」が印象に残りました。 「地下街の住人」以外は全部綺麗でお洒落!全部レスリー・キャロンの歌とダンス!そして全部素敵!

Cyd Charisse(シド・チャリース)
もしシド・チャリースが「パリのアメリカ人」に出演していたら。。。
シド・チャリースは何十年も前はシド・シャリスと表示されていた記憶があります。 シド・チャリースはレスリー・キャロンが「パリのアメリカ人」で踊った可愛いセクシーダンスとは違った大人のセクシーダンスを1952年の「雨に唄えば」でご披露しています。 シド・チャリースは1943年~1994年の間に幾本ものミュージカルや名画に出演した長いおみ脚のモンテカルロのロシアバレー団出身の女優です。 メジャなデビューは1946年にフレッド・アステアとジュディ・ガーランドが主演したヴィンセント・ミネリ監督のZiegfeld Follies(ジーグフェルド・フォリーズ)です。 Greta Garbo(グレタ・ガルボ)主演の「ニノチカ」のリメイクで、Cole Porter (コール・ポーター)によるブロードウェイ・ミュージカル版の映画化である1957年の「Silk Stockings(絹の靴下)」でもフレッド・アステアと共演して脚線美をご披露しています。
☆脚フェチのサイトでシド・チャリースが載っているLegs - A Tribute to Cyd Charisse
☆シド・チャリースや出演映画について書かれた入間洋のホームページ シド・チャリース
シド・チャリースの写真はCyd Charisse Photos - Bertc.com


ページトップの画像は輸入版VHSビデオです。(英語)
2006年発売の廉価版DVDはこちら。
An American In Paris DVD巴里のアメリカ人
2008年には「Blu-ray」も発売。

An American In Paris: Original Motion Picture Soundtrack
CD An American In ParisAn American in Paris (1951 Film Soundtrack)
Rhapsody in Blue-Gershwin Album by Arthur Fiedler: Boston Pops Orchestra (Super Audio CD - DSD)
2005年発売の映画音楽でも有名なアーサー・フィードラー指揮ボストン・ポップス・オーケストラが演奏するガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーやパリのアメリカ人を収録したアルバムは試聴ができる「ラプソディー・イン・ブルー~ガーシュウィン・アルバム」です。(互換機が必要なSACDとはソニーなどが提唱している音楽を記録するための光ディスクの規格)

※"I Got Rhythm"Music by George Gershwin,Lyrics by Ira Gershwin
"Our Love Is Here To Stay"Music by George Gershwin Lyrics by Ira Gershwin
"'S Wonderful"(George Gershwin & Ira Gershwin)Sung by Gene Kelly
"Embracable You"(George Gershwin and Ira Gershwin)Danced by Leslie Caron
※ガーシュインが作曲してCole Porter(コール・ポーター)が作詞した名曲の"Embraceable You"はジャズのスタンダードとなっていてSarah Vaughan(サラ・ヴォーン)、Billie Holiday(ビリー・ホリデイ)、Frank Sinatra(フランク・シナトラ)やConnie Francis(コニー・フランシス)のヴォーカルでも有名です。
Embrace me, my sweet embraceable you...と歌われる"Embraceable You (Embracable You)"の歌詞はEmbraceable You Lyrics - LyricsDownload.com


写真がいっぱいのジーン・ケリー出演映画に関するサイトはGene Kelly Tribute - PrincessMonkey.com
Gene Kelly - Dance Gene - DanceBarkPrance.homestead.com

Listenジーン・ケリーの1942年のFor Me and My Galが聴けるFor Me and My Gal - Jazz On Line.com(Gene Kellyで検索、曲名をクリックすると自動的にRealPlayerが立ち上がりますがそうでなければダウンロードされたファイルを開く。)
Rhapsody In BlueはガーシュウィンのアルバムはBernstein Century: Gershwin/Grofé(ASIN: B0000029XJ)やCelestial Gershwin - Rhapsody in Blue/Concerto in F/An American in Paris(ASIN: B0000959MP)に収録されています。(お勧めの試聴はWindows MediaPlayerでCelestial Gershwin - Rhapsody in Blue/Concerto in F/An American in Paris - MrPiano.com(ALBUM SONGSの下の曲名クリック)

Brigadoon
あまり話題にはされないのですが、ビンセント・ミネリが監督してジーン・ケリー が主演したミュージカル映画にはスコットランドにあるという摩訶不思議な村を舞台にした1954年の「ブリガドーン」があります。 休暇でスコットランドに狩猟に出かけて道に迷い偶然に地図には載ってない魔法の村を発見した二人のアメリカ人の話です。 100年(1世紀)に一度、しかもたった1日しか現れない村、そこに住む美女のフィオナに恋をしてしまったアメリカ人はいったいどうすればいいのでしょう。 ジーン・ケリーが劇中で"Almost Like Being in Love"を歌いますが音楽は「巴里のアメリカ人」と同じジョニー・グリーンが担当しています。 「ブリガドーン」では「巴里のアメリカ人」に出演しそこなった優美に踊るシド・チャリシーの大人の女性の魅力が堪能できます。 邦題の「ブリガドーン」で探すと日本語字幕のDVDが見つかります。
Brigadoon Trailer (1954) - YouTube

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