
Dennis Hopper as Milo and Jodie Foster as Anne in Catchfire
ハートに火をつけて / バックトラック(1990年)
Catchfire aka Backtrack Directed by Dennis Hopper (Alan Smithee)
Dennis Hopper(デニス・ホッパー)が監督及び出演したサスペンス・ロード・ムービーの「バックトラック/ハートに火をつけて」は1991年に日本初公開となりました。
1991年5月公開の「Catchfire(ハートに火をつけて)」の方は製作会社がサスペンスを強調した編集となり、デニス・ホッパーが監督にクレジットされることを拒否したので架空名のAlan Smithee(アラン・スミシー)となっているので同じ年に2本の映画が出たそうです。 デニス・ホッパー監督版(オリジナル)の「Backtrack(バックトラック/ハートに火をつけて)」は日本では1995年の9月に公開されましたがアメリカではこの18分長いデニス・ホッパー監督版をテレビで放映したそうです。
Catchfireはハートに火をつけて、Backtrackはバックトラック、Catchfire/Backtrackはハートに火をつけて/バックトラック、ややこしいですがIMDbで検索するとCatchfireは1990年のアラン・スミシー版Backtrackになり、1989年のアラン・スミシー版Catchfire (aka Backtrack)となっているデータベースがありました。 いづれにせよ、サスペンスを期待するにはアラン・スミシー版で、ロマンスならデニス・ホッパー監督版ということでしょうか。 スター勢ぞろいですが一度観れば二度と観ないブラックコメディ映画といわれ、公開当時の評判はさほどでもなかったとか。 翌年の1990年の「The Silence Of The Lambs(羊たちの沈黙)」の大ヒットにより、共演者のJodie Foster(ジョディ・フォスター)が大ブレイクしたおかげで再浮上した作品なんだそうです。 映画ではジョディ・フォスターのシャワー・シーンが話題となりました。 私はそのシーンより黒い下着姿の方がセクシーだと思いますが、ジョディ・フォスターのセクシーさを売り込むためか監督のご趣味かは不明です。
冷酷非道、でも心の中にほのぼのとした恋心を抱いた殺し屋のミロ(マイロ)を演じたデニス・ホッパーのほか、マフィアのMr. Avoca親分にはホラー映画の大御所であるVincent Price(ヴィンセント・プライス)、1986年の「Blue Velvet(ブルーベルベット)」にも出演したDean Stockwell(ディーン・ストックウェル)はマフィアの子分のJohn Luponi(ジョン)役、ジョディ・フォスターが演じるアーティストのアンの恋人役を演じたCharlie Sheen(チャーリー・シーン)は最初のほうだけチラリと顔を見せます。 ちょい役(カメオ)で出演のCatherine Keener(キャサリン・キーナー)ですが、1999年にはBeing John Malkovich(マルコビッチの穴)でMaxine(マキシン)役を演じ特異な存在感を示します。
チラリといえばなんと60年代の反戦歌手の Bob Dylan(ボブ・ディラン)がアーティスト役でカメオ出演しています。
Bob Dylan with Chain Saw in Backtrack (1990)
ギャング役のヴィンセント・プライスはインテリでハンサムですがなぜかギャングなどの悪役をはじめ、1958年にSFホラーのThe Fly(蝿男の恐怖)や1960年の名作ホラー映画「The Fall Of The House Of Usher(アッシャー家の惨劇)」などで有名なアメリカの俳優です。 ヴィンセント・プライスは同じくEdgar Allan Poe(エドガー・アラン・ポー)の小説で、Pluto(プルート)という黒猫が登場する1962年の"Tales of Terror"の一話「The Black Cat(黒猫の怨霊)」ではPeter Lorre(ピーター・ローレ)と共演しています。
Edgar Allan Poe's Tales of Terror DVD
ついでなので、米国AIP社の傑作ホラーシリーズ「ポォ怪奇コレクション」のうちエドガー・アラン・ポー原作にもとづく3話構成のオムニバス映画です。 第1話「Morella((怪異ミイラの恐怖)」、第2話「The Black Cat(黒猫の怨霊 DVD)」、第3話「The Case of M.Valdemar(人妻を眠らす妖術)」を収録のDVDとVHSのTales of Terror (VHS)(Morella, The Black Cat, The Case of M. Valdemar)
Catchfire / Backtrack
ロスアンジェルスでネオン広告を製作するアーティストの"アン"が仕事の帰り道にマフィアの襲撃現場を偶然目撃。 そのために二重に追跡されます。 マフィア撲滅のための証言が欲しいFBI捜査官と、目撃証人を消したいマフィアから。 Joe Pesci(ジョー・ペシ)が演じるマフィアのレオ・カレリからアンの始末を頼まれた雇われ殺し屋がデニス・ホッパー演じるところのミロです。 ミロはジャズフリークのクリント・イーストウッド監督みたいにビバップの天才アルトサックス奏者のCharlie Parker(チャーリー・パーカー)を尊敬し、自らサックスを演奏するロマンチストですが、少々変態です。 なにかというとノリノリでサックスを吹きます。 そういえば1936年のフランク・キャプラが監督した「Mr. Deeds Goes to Town(オペラハット)」ではGary Cooper(ゲイリー・クーパー)が演じた主人公のディーズ氏が考え事をする時にはきまってチューバを吹くクセがありました。
さて、殺しの下調べにとアンの部屋に忍び込んだミロは黒い下着姿の写真を見てセクシーなアンに興味を抱いてしまいました。 暗殺のターゲットであるアンにです。 挙句の果てになんと恋してしまった殺し屋はもはや役立ず! アンの黒い下着姿にデロデロで、イイシゴトしてません! マフィアの手を逃れるべくシアトルに移り仕事をしていたアンでしたがとうとうミロに見つかってしまします。 みーつけたっ! 俺の女になれ!
Sexy! Jodie Foster in black stocking - YouTube
ジョディ・フォスターはThe Big Easy(ビッグ・イージー )のEllen Barkin(エレン・バーキン)やBlue Velvet(ブルー・ベルベット)のIsabella Rossellini(イザベラ・ロッセリーニ)が出演した1987年の「Siesta(シエスタ)」でも黒いスリップ姿でベッドシーンを演じていますが、Rob Lowe(ロブ・ロウ)と共演した1984年の「The Hotel New Hampshire(ホテル・ニューハンプシャー)」は家族の人生ドラマなので脱いでいません。 そういえば実生活では罠にかかったロブ・ロウはビデオ事件で痛い目をみましたがこれをバネにして立ち直り、より魅力的な性格俳優へと転身したのだそうです。
ジョディ・フォスターのシャワーシーンがチラリ!と見られる「Backtrack」のトレーラーはNew York Timesしかありません。(観るには要ログインですが私が5年以上もニュースのメール配信を受けているアメリカの大手新聞ニューヨークタイムスですから安心です。)
Backtrack (1991) Trailer - New York Times
上記以外に現在では「Catchfire」でも「Backtrack」でもトレーラーはどこにも見つかりませんので後はYouTubeで"Catchfire"又は"Backtrack"のキーワードで検索してみて下さい。
The Killer finds his target to be his must-have in Catchfire (1990) - YouTube
「Catchfire(ハートに火をつけて)」の音楽はCurt Sobel(カート・ソベル)とフランスの作曲者であるMichel Colombier(ミシェル・コロンビエ)ですが、サウンドトラックは見つかりません。
Cherry Blosome Festival - Pink Pancake Breakfast
二人のメキシコへの逃避行中にミロがゲットしてきて、アンのベッドいっぱいに散らばせたピンク色したパンケーキですが、アメリカ南部のGeorgia(ジョージア)州のMacon(メーコン、黒人の多い地区)で1983年から始まった、3月に催される桜祭りで供されるものと同じかもしれません。 Pink Pancake Breakfastでは消防団のチャリティ5ドル朝食はピンクパンケーキ、ソーセージ、コーヒー、ジュースだそうです。 現在もこのイベントはあるようですから彼方もお一ついかが?(桜はソメイヨシノだとか。)
Firefighters' serve up Pink Pancake Breakfast
Cherry Blosome Festival
悪い奴を演じたら天下逸品、狂人を演じても天下一品という凄味の効いた性格俳優のデニス・ホッパーのデビュー作品がなんと20歳の時にJoan Crawford(ジョーン・クロフォード)が主演してPeggy Lee(ペギー・リー)が歌った主題歌が大ヒットした1954年の「Johnny Guitar(大砂塵)」だったのです。 その後4作のJames Dean(ジェイムス・ディーン)関連映画に出演していますが、1960年の「Key Witness(四人の恐迫者)」では適役の愚連隊のリーダーを演じ、1969年には「Trilogy of Terror(恐怖と戦慄の美女)」のKaren Black(カレンブラック)も出演した「Easy Rider(イージー・ライダー)」で一躍有名になりました。 デニス・ホッパーが監督して出演した「イージーライダー」には主演のPeter Fonda(ピーター・フォンダ)の他にChinatown(チャイナタウン)のJack Nicholson(ジャック・ニコルソン)が出演しています。 ジェイムス・ディーン(理由なき反抗)に傾倒してか反逆精神旺盛なデニス・ホッパーはジャズやビートニクに傾倒し絵画も嗜むライダー野郎、まさしくただものではありません。
1979年の「Apocalypse Now(地獄の黙示録)」の写真はDennis Hopper - Apocalypse Now Photos - BBC news
1980年にホッパーが監督及び父役を狂演した日本未公開のOut of the Blue(アウト・オブ・ブルー)
1999年にChuck Workman(チャック・ワークマン)が監督したドキュメント映画のThe Source(ビートニク)ではデニス・ホッパーはJack Kerouac(ジャック・ケルアック)やAllen Ginsberg(アレン・ギンズバーグ)などのビート詩人の他、俳優のJohnny Depp(ジョニー・デップ)と共演していますが、映画ではその当時ビートニクスに人気だったビバップのプレーヤーとしてJohn Coletrane(ジョン・コルトレーン)、Miles Davis(マイルス・デイヴィス)、Charlie Parker(チャーリー・パーカー)などのジャズメンの映像も観られます。
ページトップの画像はAmazon.comにあるAlan Smithee名義のDVD(Region 1)で2001年にリリースされた版です。 デニス・ホッパー がもっと変態になるホッパー自身の編集版「バックトラック」はアメリカで成人指定の映画になっているそうです。
下記の画像は2004年にリリースされた「ハートに火をつけて」日本語字幕版DVDですが入手困難になったのでリンクは2010年発売の最新DVDになっています。
ハートに火をつけて/バックトラック スペシャル・エディション
Catchfire / Backtrack Soundtrack
映画の音楽を担当したのはMichel Colombier(ミシェル・コロンビエ)とCurt Sobel(カート・ソベル)になっていますが、特に気になった音楽はありません。 殺し屋ミロの吹くテナーサックス以外には。
ちなみに2004年に亡くなったフランスの映画音楽家であるミシェル・コロンビエは1966年にAnna Karina(アンナ・カリーナ)やSerge Gainsbourg(セルジュ・ゲンズブール)が出演した「Anna(アンナ)」をはじめ、2008年のIron Man(アイアンマン)でオバディア(アイアンマンガー)を演じたJeff Bridges(ジェフ・ブリッジス)が主演した1984年の「Against All Odds(カリブの熱い夜)」など数多くの映画に音楽を提供してきました。
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ザ・インタープリター
The 40-Year-Old Virginです。
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訃報
素晴らしい性格俳優だったデニス・ホッパーは2009年にガン宣告を受け現在は余命幾許もないと伝えられていましたが2010年5月29日に74歳で亡くなりました。 大変残念です。
2010年4月に発売された写真集の「Dennis Hopper and New Hollywood: Actor, Director, Artist(デニス・ホッパー・アンド・ニュー・ハリウッド)」は遺作になります。


alex99さん、コメント有難う御座います。 そうですか・・・やっぱりもっとヘンタイなんですね。
バックトラック版?を観ました。
ジョディー・フォスターがデニス・ホッパーを徴発するシーンが扇情的でした。
tornosさん、コメント有難うございます。 このような駄文に・・・なんか、申し訳ないです。 え?ボブ・ディラン? 気がつきませんでした。 残念!
バリ島ですか。 義兄が政府の仕事などで長いこといっていましたが、私は一度も言ったことがありません。 シンガポール止まりです。 これまた、残念!
こんにちは
「ハートに火をつけて(Catchfire)」 、映画館に観にいきましたよ。その頃デニス・ホッパーのファンでしたから。出来はアラン・スミシー名義にしてしまうくらい本人は納得してない(編集が)のでしょうが個人的には大好きな映画です。
ボブ・ディランが変なアーティスト役ででてるんですよね。
そういえば日本公開時のパンフレットにはジョディ・フォスターが羊を抱いてる写真が挿入されてました。「羊たちの沈黙」のスチールかもしれないですが、映画の雰囲気とあってたなあ。