
Françoise Arnoul
仏領時代のアルジェリア出身のフランソワーズ・アルヌールは主に1950年代に活躍しましたが、一時はオードリー・ヘプバーンより人気があったくらい有名なフランス女優なのです。 賢そうな広いおデコ、猫のような大きな眼、官能的なぽってりとした唇の小顔で、ソフトな色気を持つフランソワーズ・アルヌールは可憐!可愛い!と抱きしめたくなるような小粋なパリジェンヌです。 フランソワーズ・アルヌールに続いた人気フランス女優には小悪魔のBrigitte Bardot(ブリジッド・バルドー)やMylene Demongeot(ミレーヌ・ドモンジョ)など、大人の色気なら死刑台のエレベーターのJeanne Moreau(ジャンヌ・モロー)がいますが、可愛い子猫風なPascale Petit(パスカル・プティ)をもっとしっとりとさせたような、いわゆる<いい女>がフランソワーズ・アルヌールです。
フランソワーズ・アルヌールの初主演映画はGeorges Simenon(ジョルジュ・シムノン)の原作をHenri Verneuil(アンリ・ヴェルヌイユ)監督が映画化した1952年のLe Fruit defendu(禁断の木の実)です。 アンリ・ヴェルヌイユといえば日本では1963年のLa Mélodie en sous-sol(地下室のメロディー)が有名ですが、フランソワーズ・アルヌール主演映画では立て続けに1954年の「過去をもつ愛情」と1955年の「Des gens sans importance(ヘッドライト)」と1956年の「幸福への招待」を監督しています。 ジョルジュ・シムノンは1958年にJean Gabin(ジャン・ギャバン)が主演した「Maigret tend un piège(殺人鬼に罠をかけろ)」などのMaigret(メグレ警視)シリーズの原作者で、日本未公開ですが2002年のメキシコ映画で情欲か遺産か、家庭持ち同士の不倫、その代償は? 地味な映画ですが最後のどんでん返しがスリリングなLa habitación azul(青い部屋の女)の原作もジョルジュ・シムノンです。 メグレは1929年に色々な人の顔を持つ怪人二十面相のような「Pietr-le-Letton(怪盗レトン)」ではじめて主人公になったそうです。
シムノンの原作をPierre Granier Deferre(ピエール・グラニエ・ドフェール)が映画化した作品には1965年にAnnie Girardot(アニー・ジラルド)とMaurice Ronet(モーリス・ロネ)が共演したMarcel Carne(マルセル・カルネ)監督の「Trois Chambres a Manhattan(マンハッタンの哀愁)」や1973年にRomy Schneider(ロミー・シュナイダー)とJean Louis Trintignant(ジャン・ルイ・トランティニャン)が共演した「Le Train(離愁)」などがあります。
その後もフランソワーズ・アルヌールは立て続けに映画出演していましたが、残念なことに短期間の女優活動のため、日本では「ヘッドライト」で脚光を浴びたものの若い世代にはその他の作品はあまり知られていないようです。
「禁断の木の実」は1937年の私の好きな映画「Un Carnet de Bal(舞踏会の手帖)」に理容師役で出演した当時は引っ張りだこだったFernandel(フェルナンデル)が演じる妻子持ちの医師とフランソワーズ・アルヌールの不倫コメディです。
Le Fruit defendu(又はMouton à cinq Pattes/禁断の木の実)でのフランソワーズ・アルヌールとフェルナンデルの浮気現場写真が見られるLe Fruit defendu Photos - SIMENON ON THE SCREEN(ページの中ほどまでスクロールダウン、奥様役のClaude Nollier(クロード・ノリエ)は「フランス式十戒」にも出演しています。)
「Le Fruit Défendu」のVHSはフォーマットがクオリティの高いヨーロッパのDVDスタンダード盤"PAL"で、フランスのLe fruit defendu - Amazon.frでしか見つかりません。
☆フランソワーズ・アルヌールの写真集が見られるFrancoise Arnoul Photos - FILM.TV.IT
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1950年代のフランソワーズ・アルヌールの主な出演映画
1954年 French Cancan(フレンチ・カンカン)
Jean Renoir(ジャン・ルノワール)監督が大いなる幻影で主演したJean Gabin(ジャン・ギャバン)を起用したカラーのミュージカル映画です。 1800年代の後期を舞台に、フレンチ・カンカンの産みの親と呼ばれる実在したモンマルトルの興行師をジャン・ギャバンが演じて、アルヌールが演じる洗濯女を踊り子に抜擢してキャバレーでのレビューを成功させます。 映画の中で往年のシャンソン歌手のCora Voucaire(コラ・ヴォケール)がGeorges Van Parysの作曲にジャン・ルノワール監督が歌詞を付けた"Complainte de la butte"を歌う他、Patachou(パタシュー)の"Madame Arthur"も使用されています。
歓声を上げて踊り子が騒々しく踊るフランス風のカンカンダンスはスキャンダラスな大股開きが話題を呼び、19世紀のフランスのイラストレーターの先駆けとなる"Henri de Toulouse-Lautrec(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック)"のポスターにも描かれています。
ムーランルージュ前のカフェでアブサンを飲んでいたジャン・ギャバンが可愛い洗濯女を見つけるシーンはAbsinthe drinker in Paris 1900 in French Cancan - YouTube
Francoise Arnoul with Jean Gabin in French Cancan- YouTube
クラシックバレエを習っていたフランソワーズ・アルヌールは勿論フレンチカンカンを踊りますが、俳優になる前はシャンソン歌手だったジャン・ギャバンも踊ります。 その他のキャストではCharles Aznavour(シャルル・アズナヴール)などを育てたシャンソンの大御所であるÉdith Piaf(エディット・ピアフ)をはじめ、André Claveau(アンドレ・クラヴォー)やCora Vaucaire(コラ・ヴォケール)などシャンソン歌手たちのゲスト出演が豪華です。
Cora Voucaire in French Cancan - YouTube
日本では「フレンチカンカン」が映画デビューとなったMichel Piccoli(ミシェル・ピッコリ)が将軍役で出演します。 フランソワーズ・アルヌールを見るというよりもラストシーンのキャバレー・ムーランルージュでの華麗なフレンチ・カンカンは必見です!
※ジャン・ギャバンのシャンソンについてはAudio-Visual Trivia内のJosephine Baker(ジョセフィン・ベイカー)
1954年 Les Amants du Tage(過去をもつ愛情)
翌年には「ヘッドライト」を監督するHenri Verneuil(アンリ・ヴェルヌイユ)の作品で、パリとリスボンを舞台にした犯罪メロドラマでアルヌールは富豪の夫殺しの疑惑をかけられてロンドン警視に追われている女です。妻殺しで無罪となったタクシー運転手にはブリジッド・バルドーのEn effeuillant la marguerite(裸で御免なさい)で主演したDaniel Gelin(ダニエル・ジェラン)です。
★アマリア.ロドリゲスがファドを歌う酒場シーンが素晴らしい日本語字幕版のVHS「過去をもつ愛情(Les Amants du Tage)」はビンテージ価格ですがAmazon.co.jpで見つかります。
「過去をもつ愛情」はMichel Legrand(ミシェル・ルグラン)の映画音楽デビュー作品ですが、リスボンの歌手であるAmália Rodrigues(アマリア.ロドリゲス)が居酒屋のシーンで歌った映画のテーマ曲で"黒い小舟"という意味の「Barco Negro(暗いはしけ)」は世界的に大ヒットしてポルトガル民謡である"ファド"の代名詞となり、日本でもファドが知られるようになりました。 歌は暗い海に消えた愛する夫の面影を偲ぶという内容です。
※英語ではFate(宿命、悲運)を意味する"ファド"とは1920年頃が起源だというポルトガルのフォークソングとダンスで、主に海に関わる貧しい人々の望郷の哀歌とされ、12弦のポルトガル・ギターの伴奏で歌われます。 Lisboa Fadoは一般的なLisbonスタイルで、それに対しより洗練されたCoimbra(コインブラ)スタイルがあるそうです。
アマリア.ロドリゲスのホームページはAmalia - Estranha forma de Vida(左のメニューからmúsicaを選ぶと40年代から90年代までのディスコグラフィで各サムネールをクリックすると聴けます。)
アマリア.ロドリゲスの人気の国内盤としては「アマリア・ロドリゲス」や「ファドの魂-永遠のアマリア・ロドリゲス」などがあります。
Amália Rodrigues - Barco Negro - YouTube
1955年 Des gens sans importance(ヘッドライト)
フランス語タイトルの"Des Gens Sans Importance"の意味は"重要性のない人間たち(無名の人々)"です。 「過去をもつ愛情」に続いてHenri Verneuil(アンリ・ヴェルヌイユ)が監督したやるせないの一語につきるロマンス映画で、日本では中高年世代にとって最も感涙にむせぶアルヌールの映画です。 Jean Gabin(ジャン・ギャバン)が演じるパリとボルドー間を走るしがない初老の長距離トラック運転手と、フランソワーズ・アルヌールが演じるパリに憧れるドライブカフェの若いウエイトレスの超悲恋物語です。 私にはこれは純愛なのかどうか判断が付きかねますが、ともかく貧しいのは悲劇だと思いました。
身ごもったClothilde(クロティルド)を演じたフランソワーズ・アルヌールがラストシーンでも着ていたキュっとウエストを締めたビニールのレインコートがとても印象的でした。
※「ヘッドライト」の音楽はJoseph Kosma(ジョセフ・コズマ)ですが現在はサウンドトラックは見つかりません。
1956年 Sait-on jamais...(大運河/グランカナル)
英語のタイトルは"Does One Ever Know"とか"No Sun in Venice"と付けられたSait-On Jamais?は50年代には殆どブリジッド・バルドーの主演映画の監督をしたRoger Vadim(ロジェ・ヴァディム)の監督デビュー作となったミステリックなカラー映画です。 若いソフィーを演じるフランソワーズ・アルヌールと共演するのはジャーナリストを演じた男前のChristian Marquand(クリスチャン・マルカン)とアルヌールの元恋人だったスフォルツィを演じたRobert Hossein(ロベール・オッセン)です。第二次大戦中に金融市場を撹乱を狙って贋金を製造した男爵は鋳型を持ってスフォルツィと姿を隠したが警察に睨まれている。 元恋人のスフォルツィから男爵に差し出されたかたちのソフィーは町で出会った若いミシェルと恋に落ちて今の境遇から逃れようとしたがとんだ伏線が待っていた。 水の都と呼ばれるベネチアの運河を航海する船も舞台となって男爵の養女だという美貌のソフィーに恋をしたジャーナリストが陥る恐怖を描いたミステリーです。
映画"Sait-on jamais ?"での男爵とフランソワーズ・アルヌールと若いジャーナリストのミシェルを演じたクリスチャン・マルカンの写真が見られるSait-On Jamais Photos - Cinedestin
「大運河」で特筆すべきはMJQのサウンドトラック「大運河<たそがれのベニス>」ATL-5015です。 音楽を担当したJohn Lewis(ジョン・ルイス)の作曲による大作のミシェルのテーマ曲"The Golden Striker(金色の鐘時計)"を演奏したThe Modern Jazz Quartetのメンバーはピアノがジョン・ルイス、ヴィブラフォンがMilt Jackson(ミルト・ジャクソン aka BAGS)、ベースが52年からPercy Heath(パーシー・ヒース)、55年からドラムがConny Kay(コニー・ケイ)です。
「大運河」で使用された8曲入りのCDはNo Sun in Venice(たそがれのヴェニス)で試聴出来ます。
※ちなみにMJQのアルバムNo Sun in Venice(たそがれのヴェニス)ジャケット画像はTurner(ターナー)の1835年の作品で「The Grand Canal, Venice(ベニスの大運河)」の裏焼きらしいです。
※ターナーというと夏目漱石著の「坊ちゃん」で坊ちゃんが赤シャツと野だいこと一緒に釣りをする場面で記述があるイギリスの画家です。
アルバム「たそがれのヴェニス」の他に"Django"も収録されているThe Complete Last ConcertやThe Golden Striker/John Lewis Presents Jazz Abstractions、そしてDjangoとMilanoが収録されているDjangoなどがあります。
MJQでもジョン・ルイス名義でもライヴが多く映画のサントラとは全く違うバージョンしか見つかりません。 このビデオもぜんぜん違う演奏のMJQのThe Golden Strikerです。
MJQ - The golden striker - YouTube
大運河 DVD

日本語字幕版VHS「大運河」もAmazon.co.jpで見つかります。
No Sun in Venice by John Lewis ATLANTIC SMJ-16
私は以前はモダン・ジャズというとバップやファンキーな曲を好んで聴いていたのですが、その概念を吹き飛ばすようなモダンでクラシックなの美しい曲を演奏するMJQにも魅せられました。 私の手持ちのMJQのレコードには「No Sun in Venice(大運河)」のオリジナルサウンドトラックから「MJQ/たそがれのベニス」のA面にはThe Golden Striker(ゴールデン・ストライカー)、B面には映画「大運河」のナイトクラブのシーンで使用されたVenice(ベニス)と養父と男爵のテーマであるCortege(行列)が収録されています。 メンバーはピアノのジョン・ルイス、ヴィブラフォンのミルト・ジャクソン、ベースがパーシー・ヒース、ドラムがコニー・ケイです。 もう一枚は1952年に結成されたThe Modern Jazz Quartet(モダン・ジャズ四重奏団)の「MJQ / コンコルド」Victor SMJ-2 、又はConcordeにはConcorde、Autumn In New Youk、Softly, As In A Morning Sunrise(朝日の如くさわやかに)が収録されています。 MJQのアルバムDjangoから取られたConcorde(コンコルド)はヨーロッパ、そしてフランス、特にパリに憧れたジョン・ルイスの作曲です。 もう1枚のレコードはPRESTIGE MJ-2013 の"DJANGO"でB面が"Milano"です。Djiangoはジョン・ルイスがジプシーのジャズ・ギタリストのDjango Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルト)の死を悼んで作曲した大変美しい曲です。
♪ Django - John Lewis and The Modern Jazz Quartet - Rádio UOL
1956年 Paris, Palace Hôtel(幸福への招待)
"Paris Hotel"は「ヘッドライト」に続きアンリ・ヴェルヌイユが監督したカラーのロマコメ映画です。 ホテルのマニキュア係のフランソワーズ・アルヌールは身分を偽って若者と恋に落ちますが、その男も身分を偽っていました。 その二人に加えてアバンチュールを楽しもうと仮病をつかった不良紳士のCharles Boyer(シャルル・ボワイエ)も絡んだお洒落なクリスマス映画です。
※フランソワーズ・アルヌールは「幸福への招待」と同じ年にブリジッド・バルドーが主演した「裸で御免なさい」ではナイトクラブのシーンに自身の役でカメオ出演しています。
「幸福への招待」の音楽は1955年のMademoiselle de Paris(水色の夜会服)や1957年のMylene Demongeot(ミレーヌ・ドモンジョ)主演のUne Manche Et La Belle(女は一回勝負する)でも音楽を担当しているPaul Durand(ポール・デュラン)の作曲ですがサントラは見つかりません。
"Paris palace hôtel"のVHSはフォーマットがCouleur, SecamでフランスのParis palace hôtel - Amazon.frにしかありません。(一応カバー画像あり)
※Secamとはフランスで開発されたSEquential Couleur A Memoireというヨーロッパで普及している地上波放送方式の一つだそうです。(Couleurはカラーのこと。)
1956年 Le Pays, d'où je viens(遥かなる国から来た男)
英語のタイトルは"The Country I Come From"というMarcel Carné(マルセル・カルネ)監督のクリスマスを背景にしたロマコメで主題歌の"Le pays d'où je viens"を歌ったGilbert Bécaud(ジルベール・ベコー)はカフェの内気なピアノ弾きとそっくりな男の二役で映画デビューし、音楽も担当しました。 フランソワーズ・アルヌールは内気なベコーが恋をする可愛いウエイトレスです。
「遥かなる国から来た男」のポスターが見られるLe Pays, d'où je viens Poster - allocine.fr
Le Pays d'Ou Ja Viens(Noche de Navidad又はChristmas Night)の劇場ポスター画像が見られるLe Pays d'Ou Ja Viens Poster- eBey
"Le Pays D Ou Je Viens"のVHSはヨーロッパのスタンダードPALのフォーマットでAmazon.frでしか見つかりません。
※Méqué méqué(メケメケ)の作者であるジルベール・ベコーの歌のなかでも特に好きなのはGilbert Becaud - Nathalie - YouTube
1958年 La Chatte(女猫)
女猫 [DVD]
1938年にDanielle Darrieux(ダニエル・ダリュー)主演の「Retour A L'Aube(暁に帰る)」を監督したHenri Decoin(アンリ・ドコアン)のフィルム・ノワールです。 スパイ映画もお得意のアンリ・ドコアンは1960年にもアルヌール主演で日本未公開の「La Chatte sort ses griffes(女猫は爪を出す)」を監督しています。
※Film noir(フィルム・ノワール)とはフランス語で"黒い映画"という意味ですが、1940年代後期から1950年代のハリウッド映画の中でも犯罪ものを指します。 1930年代のアメリカの恐慌時代に始まった道徳的には如何わしくてセクシーな刺激を強調したハードボイルド映画に端を発しているそうです。
「女猫」の音楽は「ヘッドライト」のJoseph Kosma(ジョセフ・コズマ)が担当しました。 第二次大戦下に大活躍したフランス・レジスタンスの「女猫」女闘士が敵の将校との道ならぬ恋に落ちる悲恋物語です。
☆ぶったまげる超ヴィンテージ価格の「女猫(La Chatte)」のVHSがAmazon.co.jpで見つかりますが、私が購入したのは上記リンクの安価DVDです。
※1958年には日本未公開の「Cargaison blanche(英語のタイトルが「Illegal Cargo(意味は違法な積み荷)」でJean-Claude Brialy(ジャン・クロード・ブリアリ)と共演しています。 アルヌールが演じる女性ジャーナリストが白人女奴隷船を阻止せんと乗り込んだものの捕らわれの身となるストーリーです。
"Cargaison blanche"の劇場ポスターが見られるCargaison blanche Poster - eBey
1959年 Le Chemin des écoliers(学生たちの道)
1959年にフランソワーズ・アルヌールは二本の映画に出演していますが、その一つにMichel Boisrond(ミシェル・ボワロン)が監督したドイツ占領下のパリの地下運動をテーマにした戦争ドラマがあります。 フランソワーズ・アルヌールはゲシュタボの収容所に囚われた地下組織のメンバーの夫がいながら17歳の学生と不倫をした上に闇市に手を染めさせますが、なんといっても緊迫した戦時中のことで法も道徳も無きに等しい状態でのお話しです。 相手のお坊ちゃま学生をPlein Soleil(太陽がいっぱい)でブレイクする前の初々しいAlain Delon(アラン・ドロン)が演じました。 「女猫」に続いてジャン=クロード・ブリアリも出演し、1959年の「La Jument Verte(青い女馬)」や「Un témoin dans la ville(彼奴を殺せ/きやつをけせ)」と1960年にJean Paul Belmondo(ジャン・ポール・ベルモンド)が主演した「Classe Tous Risques(墓場なき野郎ども)」で人気女優となるSandra Milo(サンドラ・ミーロ)、そしてテーマ曲の"Le Grisbi(グリスビーのブルース)"が有名になった1954年の「Touchez Pas Au Grisbi(現金に手を出すな)でデビューして1957年の「死刑台のエレベーター」での刑事役が当たったLino Ventura(リノ・ヴァンチュラ)といった共演者たちが豪華です。
学生たちの道(Le Chemin des Ecoliers)のVHSはAmazon.co.jpで見つかります。
※「Le Chemin Des Ecoliers」の音楽は50年代にフランス映画音楽で活躍したトルコ出身のPaul Misraki(ポール・ミスラキ)が担当しました。 ポール・ミスラキは1938年に「Retour A L'Aube(暁に帰る)」の音楽も手掛けています。
1959年 La Bete a L'affut(爪を磨く野獣)
Pascale Audret(パスカル・オードレ)が主演した1958年の「Les jeux dangereux(危険な遊び)」を監督したPierre Chenal(ピエール・シュナール)監督の犯罪ロマコメで監督最後の白黒作品です。 フランソワーズ・アルヌールが演じる魅惑的な金持ち未亡人が警察官の孤児たちのために催したチャリティの売り上げ金が消え去り、Michel Piccoli(ミシェル・ピッコリ)が演じる刑事が捜査に乗り出しますが、それと同時に凶悪犯も追いかけます。 アルヌールはハンサムなHenri Vidal(アンリ・ヴィダル又は アンリ・ビダル)が演じる非情な脱獄犯を匿った挙句に全てを投げ打って恋に落ちるのですがこれが結末には悲恋物語になるのだそうです。 アンリ・ヴィダルは1959年には「気分を出してもう一度」でブリジッド・バルドーと共演し、Mylene Demongeot(ミレーヌ・ドモンジョ)と「Sois Belle Et Tais-Toi(黙って抱いて)」に立て続けに出演しています。
※「爪を磨く野獣」の音楽は当時新人の作曲家であったMaurice Jarre(モーリス・ジャール)が担当しました。(後に1968年のIsadra(裸足のイサドラ)の音楽など手掛けて映画音楽の巨匠となった。)
「La Bête A L'Affut」のVHSはヨーロッパスタンダードのPALフォーマットでフランスのLa Bête A L'Affut - Amazon.frにあります。
フランソワーズ・アルヌールは日本では20代の美しい面影だけが残されている稀有な存在ではありますが60年代以降も何本かの映画出演はあるのです。 上記の他にフランソワーズ・アルヌールが出演した60年代の映画は、1961年にJacques Poitrenaud(ジャック・ポワトルノー)監督に加え、共同監督共同脚本にMarc Allegret(マルク・アレグレ)が参加した「Les parisiennes(Tales Of Paris/パリジェンヌ)」ではCatherine Deneuve(カトリーヌ・ドヌーヴ)やJohnny Hallyday(ジョニー・アリディ)と共演しています。 1962年のJulien Duvivier(ジュリアン・デュヴィヴィエ)監督の「Le diable et les dix commandements(フランス式十戒)」ではアラン・ドロン、シャルル・アズナヴール、リノ・ヴァンチュラ、Une Fille pour L'ete(ひと夏の情事)のMicheline Presle(ミシュリーヌ・プレール)などと共演しました。
フランスのロカビリアン"Johnny Hallyday(ジョニー・アリディ)のツイストやハンサムなクリスチャン・マルカンの映像に加えてフランソワーズ・アルヌールのラヴシーンもチラリと観られる「Les Parisiennes(パリジェンヌ)」"の予告編はLes Parisiennes Trailer - Comme Au Cinéma
ミシェル・ポワロン監督の「パリジェンヌ」のVHSはAmazon.co.jpで見つかります。
「パリジェンヌ」にはまさにパリジェンヌそのもののDany Saval(ダニー・サヴァル)も出演しています。
Animal doue de bonheur: Autobiography par Françoise Arnould
フランソワーズ・アルヌール自伝―映画が神話だった時代
1956年のジェラール・フィリップの死に衝撃を受けて言葉を寄せた知性的なフランソワーズ・アルヌールが自伝を出版していますがなぜか人気です。
※オリジナル書籍のカバー画像が見られるフランスのAnimal doue de bonheur (French Edition) - Amazon.fr






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