
Big Mama Thornton: The Growling Blues Woman
♪ Big Mama Thornton - Hound Dog - Amazon.com (MP3 Download)
Big Mama Thornton (1926 - 1984)
ビッグ・ママ・ソーントンはWillie Mae "Big Mama" Thornton (ウィリー・メイ・ビッグ・ママ・ソーントン)と表記されることもあります。 エルヴィス・プレスリーの代表曲の一つであるHound Dog(ハウンドドッグ)は、実はRhythm & Bluesの歌手である元気溢れるビッグ・ママ・ソーントンの1953年の大ヒット曲だったのです。 一連のThe Coasters(コースターズ)のヒット曲を提供したJerry Leiber-Mike Stoller(リーバー=ストーラー)がビッグ・ママ・ソーントンのために書いた曲「ハウンドドッグ」をプロデュースしたJohnny Otis Orchestra(ジョニー・オーティス楽団)をバックにビッグ・ママ・ソーントンが歌い、連続7週に渡ってBillboard R & Bのチャートでトップに輝くという快挙を成し遂げました。 歌詞についてはジョニーー・オーティスも主張したので著作権論争が生じたそうです。 ジョニー・オーテイスが見出して一緒に1949年の"Double Crossing Blues"を吹き込んだR&B歌手のEsther Phillips(Little Esther/エスター・フィリップス)はオーティス楽団の地方巡業に参加したそうです。 例のごとくR & B特有のあけすけな歌詞は書き換えられて再録音されたそうです。 ジョニーー・オーティスは2012年1月に90歳で亡くなりました。
1945年のHarlem Nocturne(ハーレムノクターン)のヒットで有名になったR&Bミュージシャンのジョニー・オーティスは1958年にも"Willie and the Hand Jive"という大ヒットを放って50年代ウェストコーストで活躍した多種の楽器を演奏して歌うバンドリーダーでロックンロールの父とも呼ばれました。
ビッグ・ママ・ソーントンのハウンドドッグが大ヒットしたその後の1956年にエルヴィス・プレスリーがカバーしたロックンロールの「ハウンドドッグ」はそれよりもヒットしてしまったのです。 エルビス以外に秀逸なバージョンというと短命のロックギタリストのJimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)がブルース調でカバーした他にビッグ・ママ・ソーントン同様にジョニー・オーティス楽団のバックで録音したロックンロールのLittle Richard(リトル・リチャード)が歌いました。
Jimi Hendrix - Hound Dog (1969) - YouTube
Elvis Presley - Hound Dog (1956) - YouTube
Little Richard - Hound Dog (1957) - YouTube
John Lennon with howling Yoko Ono - Hound Dog (1972) - YouTube
OOOOoooow! Aw, get it, get it, get it!
ビッグ・ママの脅威的な唸り声は独特だったのにビッグ・ママ・ソーントンの素晴らしさが広く一般に理解されなかったことは実に残念なことでした。 「ブルースの皇后」と呼ばれたほどの声量を持ったBessie Smith(ベッシー・スミス)や「ブルースの母」と呼ばれたMa Rainey(マー・レイニー)に次ぐかともいわれるパワフルなビッグ・ママ・ソーントンは定めし、淡谷のり子ではないですが「ブルースの女王」かもしれません。 しかし全国的な大ヒットは「ハウンドドッグ」の1曲だけです。 ダイナミックで傑出したシャウトはウエストコーストのブルース界では一目置かれ、屈指の巨体でドラムまで叩き、1960年代にはブルースハープもよく演奏しました。 ビッグ・ママ・ソーントンはメンフィスでの1940年代から1950年代が最盛期でしたが、その後もカリフォルニアに移り活動を続け、ヨーロッパで公演したりと70年代にも活躍していました。
※Jerry Leiber-Mike Stoller(リーバー=ストーラー)のコンビは1950年代にはElvis Presley(エルヴィス・プレスリー)やThe Coasters(コースターズ)の多くのヒット曲を書いたソングライター&プロデューサーです。
ソーシャル・ミュージック・プラットフォームのLast.fmのビッグ・ママ・ソーントンのチャートでもハウンドドッグが一番人気で次が1968年のBall And Chainです。 その他の曲はJust Like A Dog、I Smell A Rat、Rock-A-Bye Baby、Stop A-Hoppin' On Me、How Come、They Call Me Big Mama、You Don't Move Meなどですが、Hard Times、Walking Blues、I've Searched The Whole World Over、No Moreなどの哀愁を帯びたスローなバラードも歌っています。
ビッグ・ママ・ソーントンは60年代にはもうヒットチャートに入ることありませんでした。 男勝りのビッグ・ママ・ソーントンでしたが、心臓が悪くなった晩年は見るからにげっそりと痩せこけてかってのふくよかさの影も見られなかったようです。
ブルースハープのLittle WalterやブルースギタリストのHound Dog Taylorと組んだこともあるブルース・ウーマンのKoko Taylor(ココ・テイラー)が1993年のAlligatorアルバム"Force of Nature"にビッグ・ママ・ソーントンのHound Dog、63 Year Old Mama、Put the Pot On、Spellboundなどをカバーしています。
Big Mama Thornton - Hound Dog 78rpm- YouTube
Big Mama Thornton - Rock me (Oregon 1971) - YouTube
Hound Dog: The Peacock Recordings日本ではマイナーだけどビッグなBig Mama ThorntonのCD
☆ページトップの画像はビッグ・ママ・ソーントンのPeacock時代の人気アルバムでHound Dog: The Peacock Recordingsで、Hound Dogはもちろん、Rock-A-Bye BabyやLaugh, Laugh, LaughなどをJohnny Otis Orchestra(ジョニー・オーティス楽団)をバックにパワフルに歌っています。
Big Mama Thornton - Rock-A-Bye Baby on Hound Dog / The Peacock Recordings - Amazon.com
Ball N' Chain
Ball N' Chain
オリジナルは1968年に録音された人気アルバムで1965年から1968年のビッグ・ママ・ソーントンのレコーディングを集めてあります。 代表曲のHound Dogはもちろん、タイトル曲のBall N' Chainをはじめ、Sweet Little AngelやLittle Red Rosterなどのブルージーな曲を収録していますが、Unlucky Girlはエルヴィスに抜かれてまさに運の悪いビッグ・ママ・ソーントン自身を歌ったのかと思ったFBIに尾行された不満のことらしいです。 最初から8曲目までの1965年録音では"Sweet Home Chicago"などで泣けるブルースギターのBuddy Guy(バディ・ガイ)のギターをフィーチャーし、その次の5曲はMuddy Waters Blues Band(マディ・ウォーターズ・ブルース・バンド)と共に吹き込んでいます。
They Call Me Big Mama
They Call Me Big Mama
ハーモニカも演奏したビッグ・ママ・ソーントンがカバー画像に使用されたベスト盤はページトップのアルバム「Hound Dog: The Peacock Recordings」にも収録されている"They Call Me Big Mama"がアルバムのタイトルになっています。 オリジナル発売は1991年というこのCDには"Hound Dog"をはじめ"Rockabye Baby"や"Willie Maes Blues"など23曲が収録されています。
全曲試聴はThey Called Me Big Mama
♪ Big Mama Thornton I Ain't No Fool Either - Grooveshark.com
ビッグ・ママ・ソーントンのその他のアルバムには初期の22曲が収録されたClassicsレーベルの1950-1953、Rolling Stoneが収録されているVanguardレーベルのSassy Mama、SpectrumレーベルのThe Complete Vanguard Recordings (Triple Jewel Case)などがありますが、なんといっても50年代のPeacock(ピーコック)盤が一番だそうです。
「Big Mama the Queen at Monterey 1967」は見つかりませんが、晩年にはMuddy Waters(マディ・ウォーターズ)のGunsmoke Blues Live 1971、ガンスモーク・ブルーズ・ライヴ 1971に出演し、人気のBall And Chainを歌っているそうです。
Hi Tide Harris
1967年のビッグ・ママ・ソーントンのバンドにはサンフランシスコ出身のドゥーワップからウエストコースト・ブルースマンになったギター名人のHi Tide Harris(ハイ・タイド・ハリス)が参加していたそうです。1975年の映画「Mandingo(マンディンゴ)」や「Isadra(裸足のイサドラ)」の音楽を担当したMaurice Jarre(モーリス・ジャール)に依頼されてMuddy Waters(マディ・ウォーターズ)が歌うテーマ曲の"Born in This Time"を作曲したハイ・タイド・ハリスはセッションに参加したとか。 又、1978年にはB.B. King(B.B.キング )とAlbert king(アルバート・キング)の"Roots of Blues Festival"に参加し、初アルバムの"Celebrating With Hi Tide Harris"を日本でリリースした他、YAMAHAがスポンサーとなった日本初のギター教室を手掛けたというハイ・タイド・ハリスは70年代の日本では大人気だったそうです。


「まじろ」さん、やはりブルースは古い年代がいいですね。ジャズもしかりです。
R&Bの世界から出ていないせいでしょうか、ビッグ・ママ・ソーントンはプレスリーの元歌という以外は殆ど知られていませんね。
アルバムごと聴かないと良さは分からないとは言われますが、経済的理由で最近私は登録してあるiTunesで”1曲買い”をしています。
こんばんは。
そういや、最近どっかのコンピ盤でこのビッグ・ママ・ソーントンの"Hound Dog"聴きましたねー。たぶん、ジョニー・オーティスがらみのアルバムだったかな…。
いま聴こうとしたけど、そのCD見つからず、このサイト掲載のリンク先で聴かせていただきました(笑)。
1950年代の黒人女性R&B歌手・グループは、わたしの大好きな、とっておきの世界なんだけど、、日本であまり出回っておらず、しかもレコード蒐集に手が回らず(つまり資金不足)で、も、コレクションは貧弱そのもの。
今回、せっかく紹介していただいたビッグ・ママ・ソーントン、CD購入の予定ですが・・・やっぱpeacock盤でしょうかね(1965年以降の音にはほとんど興味ないもので…)・・・。。
そうですね、Foxy Ladyならかなりお洒落なIDになったでしょう。今のニックネームじゃ敬遠されてしまいます。
Voodoo Chileなんてかなりジミヘンマニアですね。ふむふむ、ヴードゥー唐辛子か。
Who knows you're a voodoo chile, hey hey hey!
な、なに?
ジミヘン好きなFoxy Lady??
あはは、ハンドルネームはこれにした方が良いですよ!
バァバじゃねぇ・・・くくっ(笑)
ちなみに
Voodoo Chileなボクも彼のファンです。
「ken-sann」さん、Dave Holeでは散々お世話になりました。
Foxy Ladyなkoukinobaabaはこうみえてもジミヘンが好きなんです。
1ヶ月に3更新のうち一記事はブルースなのでよろしくお願いします。
"Hound Dog"は本当にいろんな人にカバーされてますよね。
日本にはこの名のバンドもあるし・・・(名前負け(笑))
ジミヘンの、良く見つけましたね~。このバージョンは好きです♪