One of the Best Mood Tenor Sax Players: Sam "The Man Taylor (1916 - 1997)
Sam The Man Taylor as the Session Musician
テネシー出身のテナーサックス奏者のサム"ザ・マン"テイラーは1940年代から1960年代にかけてスウィングジャズ、ブルース、R & B、ロックンロール、ムード歌謡と幅広く活躍したジャズミュージシャンです。 どでかい音でダイナミックにブローするもドラマティックな淀みないテナーサックスを演奏するサム・テイラーは1930年代後期から演奏活動を始めました。 スイングジャズ時代の1940年代にはジャングル・トランペッターのCootie Williams(クーティー・ウイリアムス)やジャンプブルースのLucky Millinder(ラッキー・ミリンダー)楽団などと演奏し、スイングバンドのCab Calloway(キャブ・キャロウェイ)とは一緒に南米やカリブで公演しています。 なんと、Perez Prado(ペレス・プラード)が1950年代中頃に発表したVoodoo Suite/Exotic Suite of the Americas というアフロ・キューバン・ジャズの稀有なアルバムにも参加しています。
テナーマンとして録音にはヒッパリダコのサム・テイラーは1940年代後期から1950年代中頃までRay Charles、Buddy Holly、LaVern Baker、Ella Fitzgerald、Solomon Burkeなど数え切れないほどのレコードにクレジットされていて、R & B歌手のRuth Brown(ルース・ブラウン)の録音にもその当時パートナーだったWillis "Gator" Jackson(ウィリス・ゲイター・ジャクソン)やPeanuts Hucko(ピーナッツ・ハッコー)と共に共演しています。 James Brown(ジェームス・ブラウン)のアルバム「Star Time」にもクレジットされている他、Brenda Lee(ブレンダ・リー)の吹き込みでも伴奏し、ビバップ時代の偉大なるジャズピアニストであるBud Powell(バド・パウエル)の1940年代後期の吹き込みに若きDexter Gordon(デクスター・ゴードン)やSonny Rollins(ソニー・ロリンズ)等と共に参加したそうです。 1950年代中期にはテナーサックスが必須のR & B時代やAlan Freed(アラン・フリード)プロデュースのロックンロール時代の主力セッションプレーヤーとしてR & B歌手のRay Charles(レイ・チャールズ)、Louis Jordan(ルイ・ジョーダン)やBig Joe Turner(ビッグ・ジョー・ターナー)、ピアノのBuddy Johnson(バディー・ジョンソン)などの録音に呼ばれるほど人気のテナーマンの一人でした。
※ちなみにロックン・ロール誕生の地とされるクリーブランドで1950年代にラジオDJをしていたアラン・フリードが黒人音楽のR & Bをロックンロールと呼び替えて白人の若者たちに流行らせたと言われています。
1960年代になってサム・テイラー自身の五人編成のクインテット・バンド"The Blues Chasers"を組みました。 トランペッターのCharlie Shavers(チャーリー・シェイバース)と共にビッグバンドのLarry Clinton(ラリー・クリントン)とのセッションや、Jimmie Lunceford(ジミー・ランスフォード)楽団やGlenn Miller(グレン・ミラー)楽団やTommy Dorsey(トミー・ドーシー)楽団などに在籍していたトランペッターで歌手のSy Oliver(サイ・オリヴァー)が聴けたTuxeddo Junctionはリニューアルされたのでサイト内のプレイリストから探してみて下さい。 その他に女性ヴォーカリストのElla Fitzgerald(エラフィッツ・ジェラルド)などとセッションしています。 1954年にクラリネット奏者でバンドリーダーのWoody Herman(ウッディ・ハーマン)等とのセッション盤"Marakeesh(or Marrakech)"がヴァーヴから出たそうですが 、Mist of the OrientやAirmail special を演奏した白人テナーマンのGeorgie Auld(ジョージ・オールド)とサム・テイラーがテナーサックス・バトルを演じたビッグ・テナーマンの隠れた名セッション盤"Jazz For Commuters And Salute To The Saxes"などと多くの50年代セッション盤はLPレコード時代の録音で、現在CDではリリースされていません。(ちなみに私が持っているジョージ・オールドは"Manhattan")
サム・テイラーの50年代初期の代表的なアルバムの一つといわれるJazz For Commutersシリーズや1955年に録音したHarlem Nocturne(ハーレム・ノクターン)を収録した1955年や1961年リリースなどの人気のBlue MistシリーズもLP盤です。 「Blue Mist - Sam (the man) Taylor - 1963」のLPカバー画像が見られるBlue Mist - Delicado
※PolyGramの1957年LP盤「Blue Mist Sam (The Man) Taylor」に収録されたハーレム・ノクターンはDenys Arcand(ドゥニ・アルカン)監督の1996年の映画「Joyeux Calvaire("陽気な殉教"の意味で英語タイトルはPoverty and Other Delights)」のサウンドトラックで使用されました。
※名前がSam The Man Taylor(サム・ザ・マン・テイラー)となっているのは、Sam Taylorがよくある名前なので混同しないようにでしょうか。 ちなみに"The Man"とは隠された実力者を意味するそうです。
サム・テイラー礼賛のAlan Freed's Players in the Band - Always "The Man" : Sam Taylor (英語のサイト)
※サム・テイラーが参加したセッション盤のJazz For Commuters And Salute To The Saxesについて書かれた"67camper's Blog"のムードテナー(歌謡曲)だけではないのです!(貴重なLP画像あり)
Sam " The Man " Taylor in Japan
Sidney Bechet(シドニー・ベシェ)が作曲したPetite Fleur(小さな花)が日本ではクラリネット奏者のピーナッツ・ハッコーで人気があったように、Earle Hagen(アール・ヘイゲン)が作曲したHarlem Nocturne(ハーレム・ノクターン)は日本では1955年頃にリリースされたSam Taylor(サム・テイラー)のテナーサックス演奏で有名になったのです。 Georgie Auld(ジョージ・オールド)やSil Austin(シル・オースティン)ではなくて、サム・テイラーの「ハーレム・ノクターン」を聴いてジャズマニアではない多くの日本人が身近にジャズを感じたのではないでしょうか。 私はジャズファンなのでIllinois Jacquet(イリノイ・ジャケー)の「ハーレム・ノクターン」も所有しています。
50年代後期から来日して録音していたサム・テイラーの活躍は目覚しく民謡から古賀メロディーまで吹きまくり、日本ではムード歌謡には欠かせないサックス演奏者となりました。 60年代に若者だった方ならきっとサム・テイラーが演奏するスタンダードジャズの1曲や2曲は思い出せるでしょう。 当時は珍しかったサム・テイラー魅惑のテナーサウンドは家庭でリラックスして聞くこともあったかもしれませんが、大概は喫茶店やバーなどの雰囲気を演出するBGMとして人気がありました。 ひょっとしてサム・テイラーが日本で浦島太郎になっていなければ、R & Bのホンカーに留まらず、Miles Davis(マイルス・デイヴィス)並みの評価を受けていたかもしれませんね。 ¿なんでコールマン・ホーキンスと比べていないんじゃ?
※ちなみにハンサムなジョージ・オールドはカナダ出身の白人サキソフォン奏者で、コールマン・ホーキンスを聴いて1935年からはテナーマンになったそうです。 短期間ですがラテン好きな白人クラリネット奏者のArtie Shaw(アーティ・ショー)がメキシコに飛んだ後に楽団を引き継いだこともあったり、Benny Goodman(ベニー・グッドマン又はベニイ・グッドマン)楽団やCount Basieなどと演奏し、40年代中頃から演奏法をバップスタイル(アヴァンギャルド)に換えてBilly Eckstine(ビリー・エクスタイン)と共演したり、50年代後期には7人編成のバンドを組んでAir Mail Specialなどを録音したそうですが肺結核のため十分には活動出来なかったようです。 私の所有しているジョージ・オールドのレコードはハーレムノクターンではなく、A面が"Manhattan"でB面が"Body and Soul"のCoral DC 1023で、昔々新宿西口の浄水場近くの古レコード屋で裸で転がっていたのを掘って来たので解説がないですが多分1952年頃でしょうか。 ニューヨークの夕暮れを思わせる名曲のManhattan(マンハッタン)もカクテルのマンハッタンも美しくそして美味しいです。
中古レコード店でなければCDでGeorgie AuldのDouble Image(試聴はDouble Image - Amazon.com(11番のManhattanと24番のHarlem Nocturne)
サムテーラーは音楽キャリアの後期に、日本に活動の場を移したので、サムテーラーのCDアルバムは本国のアメリカより日本の方が多くリリースされています。 演歌テナーと名づけられたように、下記のアルバム同様にその殆どに日本の歌謡曲及び演歌が収録されています。
Mood In Golden Hit Numbers by Sam The Man Taylor
ページトップの画像は私の手持ちのサム・テイラーの1969年のLPレコードで、サブタイトルがMood In Golden Hit Numbersと書かれ「サム・テイラー 恍惚のテナー・サックス」としてテイチクレコードからリリースされたDECCA SK-402(33&1/2)です。 サム・テイラーのジャズセッション盤ではなく、ストリングスやビッグバンドをバックにリラックスムードで演奏しているで自慢にもなりませんが、音楽ジャンルに"ムード・テナー"があればサム・テイラーはムードテナーサックス奏者の第一人者かもしれません。
収録曲目はサム・テイラーの定番曲の「ハーレムノクターン」や「ダニー・ボーイ」に加えて、「コーヒールンバ」の西田佐知子の1962年のヒット「アカシアの雨がやむとき」、ラテンやドドンパのアイ・ジョージの1961年のヒット「硝子のジョニー」、昭和39年(1954年)に岸洋子日本レコード大賞の歌唱賞を受賞した「夜明けの歌」など1960年代の日本の歌謡曲も織り交ぜたアルバムです。
A面: ハーレムノクターン
夕日に赤い帆
サマータイム
クライ・ミー・ア・リヴァー
枯葉
ダニー・ボーイ
B面: 夜霧のブルース
硝子のジョニー
アカシアの雨がやむとき
影を慕いて
雨に咲く花
夜明けの歌
※一説にはにLondonderry Air(ロンドンデリーの歌)とも呼ばれる"Danny Boy(ダニーボーイ)"はセルティック民謡(スコットランド)に1910年に英国人が作詞した歌ですが、アイルランド移民の多いカナダや北アメリカでは葬儀に使用されることもあるそうです。 いづれにせよ、この「ダニーボーイ」は1945年にシル・オースティンがフロリダでのアマチュア・コンテストで吹いて以来定番曲となっています。 優勝後、ジュリアード音楽学院に通ったシル・オースティンは1950年代初期にRoy Eldridge(ロイ・エルドリッジ)やTiny Bradshaw(タイニー・ブラッドショウ)と演奏していて、サム・テイラーと同様にジャズからそれたポップス調の曲をカバーしたアルバムをたくさんリリースしています。
Sil Austin - Danny Boy (1959) - YouTube
Sam Taylor Plays Japanese Enka
不滅の昭和歌謡ベスト24
サム・テイラーの日本での活動が油が乗った頃の録音でしょうか、収録されている曲は、美川憲一の1966年の「柳ヶ瀬ブルース」、前川清の1969年の「長崎は今日も雨だった」、石川さゆりの1977年の「<津軽海峡冬景色」などと24曲全部が1960年代や1970年代にヒットした懐かしい日本の歌謡曲で試聴できます。
Best of Sam Taylor
ベスト・オブ・サム・テイラー
スタンダードジャズ20曲が収録されたイージーリスニングに最適の日本でリリースされた超売れ筋のアルバムです。 曲の英語タイトルはHarlem Nocturne、Danny Boy、Misty、Red Sails In The Sunset、Lover Back To Me、Cry Me A River、'round Midnight、Star Dust、Johnny Guitar、Summertime 、Autumn Leaves、Moonglow、All Night Long、Midnight Sun、Easy Living、Little Girl Blue、Lonely Ville、Stormy Weather、When I Fall In Love、La Playa(夜霧のしのび逢い)
The Best of Sam Taylor VOL.2
日本でリリースされた幻のベスト盤、Standard Best Collection「The Best of Sam Taylor vol.2(サム・テイラー/スタンダード・ベスト・コレクション VOL.2)」には"シバの女王"や"ガラスの部屋"から、"青い影"から"雪が降る"までのヒット曲全16曲を収録したLPレコードは見つかりませんが、"わが心のジョージア"や"煙が目にしみる"から"オンリーユー"や"虹の彼方に"などを収録した「Sam Taylor vol.1 Standard Best Collection」はCD化されているらしいです。(海賊版かも)
Sam Taylor Best Selection
☆ハーレム・ノクターン~サム・テイラー・ベスト・セレクション
※収録曲のなかでサム・テイラーが演奏している"黒い傷あとのブルース(Broken Promises)"はJohn S. Schachtel(ジョン・S・シャハテル)が作曲したそうですが、1961年ごろビクターからEP盤でHenri De Pari(アンリ・ド・パリ)楽団の演奏がリリースされたという情報を見ました.
(私は聴いたことがありません。) もしかすると当時流行った外国名の日本人楽団かもしれませんが、別に日本人のジャズトランペッターの日野皓正を含むモダン・プレイボーイズも演奏しています。 "黒い傷あとのブルース"は日本では1961年のイタリアのアルト・サックス奏者のFausto Papetti(ファウスト・パペッティ楽団)の演奏が有名ですが、アメリカではテナーのSil Austin(シル・オースティン)だそうです。
☆「黒い傷あとのブルース」などファウスト・パペッティの山のような試聴ができるイタリアのFAUSTO PAPETTI SONGS(初めてアクセスすると小ウインドが表示され、イタリア語か英語で「リストに不足があれば運営者に知らせて」と「ページ最後の[ReadMe] を読んで」と言っています。)
Sam Taylor Plays Famous Pop Numbers
魅惑のスタンダードベスト24
サム・テイラーと彼のオーケストラによる映画のテーマ音楽からAdamo(アダモ)のシャンソンまで幅広いヒット曲をカバーした人気CDです。
"オンリー・ユー(Only You)"や"煙が目にしみる(Smoke Gets in Your Eyes)"などはThe Platters(プラターズ)の50年代のヒット曲、1953年に作詞者のCarl Sigman(カール・シグマン)とアメリカのハープ奏者であるRobert Maxwell(ロバート・マクスウェル)が作曲した"ひき潮"(Ebb Tide)は英国のBGM音楽家であるFrank Chacksfield(フランク・チャックス フィールド)の演奏でヒットしましたが、多くはヴォーカルバージョンで1960年にプラターズやUnchained Melodyが大ヒットしたThe Righteous Brothers(ライチャス・ブラザーズ)が1965年に歌いました。 注!1937年にJames P. Hogan(ジェームズ・P・ホーガン)が監督、Frances Farmer(フランシス・ファーマー)やOskar Homolka(オスカー・ホモルカ)そしてRay Milland(レイ・ミランド)が出演した1937年にVictor Young(ヴィクター・ヤング)が音楽を担当した映画「Ebb Tide(干潮/ひき潮 )」がありますが、Ralph Raingerが作曲した映画のテーマ曲の"Ebb Tide"とは別の曲でしょう。
ミスティ(Misty)はジャズピアニストのErroll Garner(エロール・ガーナー)の大ヒット曲です。 驚いたのは"Summertime(サマータイム)"でイントロがCharlie Parker(チャーリー・パーカー)そっくりです。 60年代ポップスとして1967年のグレン・キャンベル(Glen Campbell)の"By The Time I Get To Phoenix(恋はフェニックス)"と、"The End of the World(この世の果てまで)"はSkeeter Davis(スキータ・デイビス)の1962年のヒット曲、映画「Butch Cassidy and the Sundance Kid(明日に向かって撃て)」の主題歌の"雨にぬれても(Raindrops Keep fallin' On My Head)"はBurt Bacharach(バート・バカラック)作曲でB.J.トーマス(B.J.Thomas)が歌いアカデミー作曲賞受賞曲となりました。
※「ハーレム・ノクターン~サム・テイラー・ベスト・セレクション」にも収録されているサム・テイラーの"Broken Promises(黒い傷あとのブルース)"が入っているCDは少ないですが、2008年にリリースされた44曲収録2枚組CDの「サム・テイラー全集~魅惑のテナー・サックス」でも試聴できます。
Swingstation
黒人と白人が共に享受したロックンロール時代のアメリカでサム・テイラーの人気代表曲とされるCloudburstが収録されているサム・テイラーのノリノリのセッションアルバムです。 R & B界で演奏されたテナーサックスのブローは1950年代の不協和音の響きが斬新なOrnette ColemanやJohn Coletrane(ジョン・コルトレーン)などのアヴァンギャルド奏法から来ているとも言われます。
Swingin': Golden Classics
1940年代後期にR & Bのブローマンとして活躍したジャンプブルースのBig Jay McNeely (ビッグ・ジェイ・マクニーリー)が1958年から1960年に録音した1958年の音源だそうで、LAポップスのCarpenters(カーペンターズ)のヒット曲で有名になった作詞兼歌手のPaul Williams(ポール・ウィリアムス)やソウルテナーのHal Singer(ハル・シンガー)と共にサム・テイラーも参加したそうです。
全曲試聴はSwingin': Golden Classics - Amazon.com
Big Jay McNeely plays 1949 hit "Deacon's Hop"- YouTube
Jazz with Prestige 4-cd Set
Miles Davis、Duke Ellington、Stan Getz、Gene Ammons、Clifford Brownと蒼々たるメンバーのセッションアルバムにサム・テイラーも参加しているそうです。 このコンピレーション・アルバムはアメリカのAmazon.comにありますが、アルバムレビューも試聴もありませんから現在は入手出来ないのかもしれません。 まずはアルバムカバーの写真のみ掲載。
Prestigeといえば、サム・テイラーが1962年にプレスティージからリリースしたアルバム・タイトル曲を含む8曲収録の「The Bad And The Beautiful」は(7 inch(17.78cm)45 回転)は廃盤となりましたが中古で2000円くらいで入手できそうです。 演奏メンバーはサム・テイラーの他、ピアノがLloyd Mayers(ロイド・メイヤーズ)、ギターがWally Richardson(ウォーリー・リチャードソン)、ベースがArt Davis(アート・デイヴィス)、ドラムがEd Shaughnessy(エド・ショーネシー)です。 タイトルの"The Bad and the Beautiful"が1952年にLana Turner(ラナ・ターナー)とKirk Douglas(カーク・ダグラス)が出演したVincente Minnelli(ヴィンセント・ミネリ)監督の同名映画「The Bad And The Beautiful(悪人と美女)」の音楽はDavid Raksin(デヴィッド・ラクシン)なのですがテーマ曲ということはなさそうです。
Sexy Tenor Saxophone Player : Sam The Man Taylor
☆ところで、日本ではストリップショーの伴奏音楽というとドリフターズの「8時だよ!全員集合」ストリップ・コントの影響で「タブー」を連想します。(一説によるとSantana(サンタナ)の"Black Magic Woman"もそうだとか。) 本来はラテンの名曲であるTaboo(タブー)は扇情的なテナーサックスをフィチャーしたPerez Prado(ペレス・プラード)などの演奏で有名になりました。 お茶の間ではタブー、そして咽び泣くサム・テイラーのセクシーなハーレムノクターンは劇場で流れたのでした。
さて、アメリカでのストリップ音楽の特徴はどでかい音の音楽が使用され、踊り子のBump-N-Grind(グラインドやバンプ)に合わせてドン、ドンとバスドラムのキックが入ります。 1962年にヒットチャートに入ったDavid Rose(デヴィッド・ローズ)楽団の"The Stripper(ストリッパー)"なんて、ドン、ドンとサーカス楽団の演奏かと思いました。 だからテナーサックスでもサム・テイラーのムードたっぷりの曲だけではなく"Real Gone"のようなアップテンポの曲も適しているのでしょう。
Sam The Man Taylor - Real Gone - iLike.com
Cars(カーズ)で使用された Sheryl Crow(シェリル・クロウ)とは全く違う曲、サム・テイラーの"Real Gone"が聴けるwfmuラジオのプレイリストはPlaylist for Airborn Event with Dan Bodah - June 26, 2005(sam "the man" taylorのreal goneの最後1:54:33 (Real)をクリック!前の曲がちょっとかぶっています。)
Sam Taylor: Sexy Tenor Sax
Tease!: The Beat of Burlesque
★サム・テイラーのテナーサックスを聴いたことがない方はこのCDで試聴してみて下さい!
定番のHarlem Nocturueはもちろんのこと、ストリップのBGMになったサム・テイラーのReal Goneや出だしがミュートのSam's Bluesが聴けます。
同じくムードテナーサックス奏者のSil Austin(シル・オースティン)のSlow Walk、その名もズバリ!David Rose(デヴィッド・ローズ)のThe Stripper(ストリッパー)、驚きの選曲でCharlie Parker(チャーリー・パーカー)のFunky Blues、Barney Kessel(バーニー・ケッセル)のHoney Rock、Roland Kirk(ローランド・カーク)のYou Did It, You Did ItやElmer Bernstein(エルマー・バーンスタイン)のToots Shor's Bluesなどの名曲を収録した隠れた名盤です。
♪ 試聴はTease!: The Beat of Burlesque - Amazon.com
Burlesque
アルバムの題名「Burlesque(バーレスク)」とは今を遡ること19世紀、1800年代の中頃に中流階級以下の人々の娯楽を満たすシアターとして始まりました。 出し物は喜劇や音楽など多岐に渡り上流階級が親しんでいた喜劇劇場で、オペラや芝居の卑猥で下品なパロディが多かったそうですが、酒場などではまさに露出度の高い踊り子のショーを見て楽しんでいたそうです。(フレンチカンカン!) 1920年代や1930年代にはまさにコント入りストリップショーを指しましたが、現在このバーレスクの復興の声があるそうです。 日本でも戦後すぐの額縁ショーから昭和20年代後期にストリップのバーレスクが始まりその後のヌードショーの日劇ミュージックホールへと発展したそうです。
☆サム・テイラーとは関係ありませんが、上記のアルバムTease!: The Beat of Burlesqueの収録曲の中に映画音楽作曲家のElmer Bernstein(エルマー・バーンスタイン)のToots Shor's Bluesがあります。 これはブロードウエイのショービジネスをテーマにした1957年のSweet Smell of Success(成功の甘き香り)のテーマ曲です。
Sweet Smell of Success
Sweet Smell of Success
脚本家のErnest Lehman(アーネスト・レーマン)の原作をAlexander Mackendrick(アレクサンダー・マッケンドリック)監督が映画化したフィルム・ノワールです。 1956年のTrapeze(空中ブランコ)でも共演したBurt Lancaster(バート・ランカスター)とTony Curtis(トニー・カーティス)のコンビが出演しています。 バート・ランカスターは大物劇評論家を、そしてトニー・カーティスは小者ゴマスリ男を演じていますが、ジャズファンには嬉しいことにドラマーChico Hamilton(チコ・ハミルトン)がChico Hamilton Quintetとしてナイトクラブのシーンに出演してます。(私の好きなチコのThe Chico Hamilton Quintet - Blue Sands (Jazz on a Hot Summer's Day)- YouTube)
日本語字幕VHSビデオは成功の甘き香り
Audio-Visual Trivia 内にあるエルマー・バーンスタイン関連記事
The Man with the Golden Arm(黄金の腕)
The Great Escape(大脱走)
Devil In A Blue Dress(青いドレスの女)
テナーサックスも正統派からテキサステナー、R & Bテナー、ビバップテナー、ソウルテナーなどと色々です。
Audio-Visual Trivia内のエントリーではRoy Eldridge(ロイ・エルドリッジ)、Coleman Hawkins(コールマン・ホーキンス)、Illinois Jacquet(イリノイ・ジャケー)、Sonny Stitt(ソニー・スティット)、King Curtis(キング・カーティス)などの記事があります。
Audio-Visual Trivia内に名前が書かれているテナーマンだけでもABC順で羅列してみると、Albert Ayler(アルバート・アイラー)、Barney Wilen(バルネ・ウィラン)、Benny Golson(ベニー・ゴルソン)、Ben Webster(ベン・ウェブスター)、Chu Berry(チュー・ベリー)、Dexter Gordon(デクスター・ゴードン)、Gene Ammons(ジーン・アモンズ)、Georgie Auld(ジョージ・オールド)、Hal Singer(ハル・シンガー)、Hank Mobley(ハンク・モブレー)、Herbie Fields(ハービー・フィールズ)、Herschel Evans(ハーシェル・ エヴァンス)、James Moody(ジェームス・ムーディ)、John Coltrane(ジョン・コルトレーン)、Julian Dash(ジュリアン・ダッシュ)、Lee Konitz(リー・コニッツ)、Lester Young(レスター・ヤング)、Ornette Coleman(オーネット・コールマン)、Sonny Rollins(ソニー・ロリンズ)、Wayne Shorter(ウェイン・ショーター)、Wild Bill Moore(ワイルド・ビル・ムーア)、の他、Bill Holman、Ira Sullivan、Tony Zimmersなどの名が出てきます。 貴方は誰のテナーサックス演奏が好きですか?
上記以外でSam (The Man) Taylor(サム・テイラー)のテナーが聴けるwfmuラジオのプレイリストでMGM時代のMan That's Choiceが聴けるのはPlaylist for Monica - April 8, 2005(Listen to this show: RealAudioをクリックしてクリップ・ポジション(再生バー)を1:56:42に移動)
上記で紹介したアルバムThe Beat of Burlesqueが聴けるwfmuラジオのプレイリスト(Listen to this show: RealAudioをクリック)
Sil AustinのSlow Walkが聴けるPlaylist for 18 May 2005 | My Subconscious DJ(Sil Austin Slow Walkの最後にある2:22:48 (Real)をクリックですが前の曲がちょっとかぶります。)
Sam "The Man" Taylor - Harlem Nocturne (1955)- YouTube
Voodoo Suite
サム・テイラーは1954年にPérez Prado(ペレス・プラード)とShorty Rogers(ショーティー・ロジャーズ)との共同名義のアルバム「Voodoo Suite」の録音に参加しています。
詳しくはブログ内のVoodoo Suite



ピンクの豹のテナーソロがPlas Johnsonなんですか。要チェックです。
私はやっとBig J McNeelyなるテナー奏者を知った程度なので、記述にある他のアーティストをチェックしてみるつもりです。
管理人さま
すみません。こちらにもお邪魔します。
一時、Sam TaylorやKing Curtisに代表されるセッションマン系、ホンク系テナーのレコードを血眼で集めました。前者では、Plas Johnsn (あのPinkpanther のテーマでのソロが有名)や、Clifford Scott ,Sil Austin,David Bubba Williams, Noble Watts, Red Prysock,,,, 後者は、、、きりがありませんが、Big J McNeely 以外にも Joe Houston, Maxwell Davis,
Hal Singer, ,,,, 1950年代初期に何十人というが出ているので結構奥が深いです。
すみません。こちらにもお邪魔します。
一時、Sam TaylorやKing Curtisに代表されるセッションマン系、ホンク系テナーのレコードを血眼で集めました。前者では、Plas Johnsn (あのPinkpanther のテーマでのソロが有名)や、Clifford Scott ,Sil Austin,David Bubba Williams, Noble Watts, Red Prysock,,,, 後者は、、、きりがありませんが、Big J McNeely 以外にも Joe Houston, Maxwell Davis,
Hal Singer, ,,,, 1950年代初期に何十人というが出ているので結構奥が深いです。