チェット・ベイカー Chet Baker
伝説のトランッペター: チェット・ベイカー
ウエスト・コースト、クールジャズ、トランペッター、麻薬、色男というキーワードが相応しいChet Baker(チェット・ベイカー)ですが、私が最初にチェット・ベイカーを知ったのはトランペットの演奏ではなく時には、外れている?と思うほど不安定でおぼろげでメランコリックな歌でした。 50年代の初期には想像を絶するほど人気があったトランペット奏者のチェット・ベイカーの余技が特技化したのか、隠し芸(座興)がお家芸(十八番)になったのか分かりませんが、か細く甘い歌声で世界中の女性たちをメロメロにさせたのでした。 チェット・ベイカーは軍隊でドイツに駐留していた頃にラジオでDizzy Gillespie(ディジー・ガレスピー)のトランペットを聴いて影響を受け、トランペットをただ単に吹くのではなく、トランペットを歌わせるトランペッターとなりました。 チャーリー・パーカーのように麻薬に溺れることのなかったディジー・ガレスピーは70年代のチェット・ベイカーのカムバックをサポートしてくれたそうです。
チェット・ベイカーは1952年にビバップのアルトサックス奏者であるCharlie "Bird" Parker(チャーリー・パーカー)に見いだされて共演したのがチェットのジャズシーン登場でした。 ウエスト・コースト(西海岸)のGerry Mulligan(ジェリー・マリガン)のバンドに参加して名盤を残しています。 ところが1953年にマリガンが麻薬で拘留されたためにバンドは解散になってしまい、チェット・ベイカーは自分のコンポを結成して活動したところ大人気となりました。
”There will never be Another You”のように歌のイントロや間奏に聴けるチェット・ベイカーのトランペットはとてもリリカルで新鮮でした。 麻薬禍のチャーリー・パーカーと演奏していた頃はパーカーから守られていたのですが、チェットの麻薬の師匠であるRichard Twardzik(リチャード・ツワージク)の死亡後に常習化したらしく、1966年の麻薬関連の暴行事件によりトランペット吹きには命ともいえる歯の殆どを失いました。 チェット・ペイカーのコンボに在籍していた有望な若手ピアニストのリチャード・ツワージクがチェット・ベイカーに同行したヨーロッパツアーの最中の1955年にパリで麻薬の打ち過ぎにより24歳で急死したことがチェット・ベイカーをずっと苦しめていたそうです。
1970年代にカムバックしたものの、麻薬常用のチェット・ベイカーはすでに深刻な麻薬過のため、かってのプリンスの容貌は驚くほど変わり果ててしまい、本国アメリカではふるわなくなって1959年にヨーロッパに渡って演奏活動をしていました。 そして1986年と1987年の日本公演後の1988年に西ドイツ公演が大成功したものの、チェット・ベイカーはアムステルダムでホテルの自室の窓からの転落事故により死亡してしまいました。 窓は窓でもアムステルダムの飾り窓からだなどという噂も流れました。 チェット・ベイカーの急死を告げるニュースをラジオで聴いた時はショックでした。 兎に角落っこちたのは未だ1988年のチェット・ベイカーの華麗にして悲惨な音楽人生を追ったドキュメンタリー映画「Let's Get Lost(レッツ・ゲット・ロスト)」が出来上がっていない時で、その後日本で公開された時に劇場で観ました。 「共に我を忘れる」人を亡くした思いがいっぱいでしたが、「一緒に逝く」わけにはいきません。 もしも貴方がチェット・ベイカーのファンなら「レッツ・ゲット・ロスト」を観るとウルウルします。
ソーシャル・ミュージック・プラットフォームのLast.fmのチェット・ベイカーのページでは、やはりRichard Rodgers(リチャード・ロジャース)とLorenz Hart(ロレンツ・ハート)コンビ作のMy Funny Valentineは一番人気で、以下Let's Get Lost、 I Fall In love Too Easily、Time After Time 、But Not For Me、Look For The Silver Lining、The Thrill Is Gone、Like Someone in Loveと続きます。
チェット・ベイカーのレコードジャケットを網羅したサイトVintage Vangard - ジャズレコード館(画像を拡大できるだけでなくジャケットの裏面もあり)
※ロジャース&ハートのコンビが書いたMy Funny Valentine (愛しのヴァレンタイン) は元々1937年のミュージカルの"Babes in Arms"のなかで、さえないヴァレンタインという恋人に対する愛を綴った女心を表しています。 当時はパットしなかったのに1953年にFrank Sinatra(フランク・シナトラ)がLPに収録してから人気が出ました。(現在はCDの”Songs for Young Lovers/Swing Easy!”) ※チェット・ベイカーはそれ以前からマイファニーバレンタインを好んで歌っていたそうです。
Chet Baker - Compilation - YouTube
☆ジェリーマリガンがチェット・ベイカーについて語っている音声クリップが聴けるChet Baker - JERU: IN THE WORDS of GERRY MULLIGAN
☆My Funny Valentine、Someone to Watch Over Me、Look for the Silver Lining、I Fall In Love Too Easilyが聴ける他、ビデオも観られるMySpace.com - Chet Baker
チェット・ベイカー関連の映画
Pascale Petit(パスカル・プティ)が主演した1958年のMarcel Carne(マルセル・カルネ)監督の「Les Tricheurs(危険な曲り角)」で当時パリにいた多くのジャズメンと共にトランペッターとして出演したのを初め、Herbie Hancock(ハービー・ハンコック)が音楽を担当した1986年の'Round Midnight(ラウンド・ミッドナイト)ではKenny Dorham(ケニー・ドーハム)の”Fair Weather”を歌ったり演奏したりと数多くの映画に出演及びサントラに収録されているチェット・ベイカーです。
チェット・ベイカーのFair Weatherはサウンドトラックの”Round Midnight - O.S.T.”で試聴出来ます。
Hells Horizon (1955年)
1960年代のTVシリーズのCOMBAT!(コンバット)にも携わったTom Gries(トム・グライス)監督が脚本も手掛けた日本未公開の映画”Hells Horizon”にチェット・ベイカーが出演して歌とトランペットを披露しています。 映画の主役は1949年にAll The King's Men(オール・ザ・キングスメン)でジャックを演じたJohn Ireland(ジョン・アイアランド)です。
Chet Baker - Hells Horizon 1955 - YouTube
All The Fine Young Cannibals(夜が泣いている) (1960年)
当時大人気のトランペッターだったチェット・ベイカーをモデルにした私の好きなロマンス映画でRobert Wagner(ロバート・ワグナー)とNatalie Wood(ナタリー・ウッド)が初共演しました。 当初は主役に本人のチェット・ベイカーを予定していたそうですがチェット・ベイカーはそれを受けずに欧州公演(イタリア)に旅立ってしまったのでロバート・ワグナーがトランペッターを演じました。 ただしトランペット演奏の吹き替えはチェット・ベイカーだそうです。
そのイタリア時代の1959年にストリングスをバックに吹き込んだLPアルバム「With Fifty Italian Strings」では10曲のうち5曲のバラードを歌っています。 「With Fifty Italian Strings」はCDもありますが、1959年のCD”Milano Sessions”(このページの最期にリンク)にも収録されているメランコリックな”Angel Eyes”は大好きです。
Urlatori alla sbarra (1960年)
英語では”howlers at the bar”という日本未公開でしたが、1960年にイタリア青春映画にチェット・ベイカーがアメリカ人のミュージシャン役で出演しています。 この映画の中で私が一番観たいと思ったのはCatherine Spaak(カトリーヌ・スパーク)が主演した「Dolci Inganni(十七歳よさようなら)」というイタリア映画の主題歌となった”Arrivederci(アリヴェデルチ)”という曲をチェット・ベイカーが歌っているシーンなのです。 大木の下で女の子の髪をなでながらロマンティックに歌い、トランペットも吹きました。 森で若者たちが戯れるこのシーンはJohnny Depp(ジョニー・デップ)が出演した1990年のロカビリー映画「Cry-Baby(クライ・ベイビー)」の中盤にちょっと似た部分がありました。
チェット・ベイカーのイタリア滞在期の1962年にはEnnio Morricone(エニオ・モリコーネ)との最高のコラボでイタリア語で歌ったことがありますが、ここでは”Arrivederci”はイタリア語ではなく英語の歌詞です。 チェット・ベイカーの歌とトランペットでとてもセンチメンタルな演奏を聴けます。 カンツォーネ歌手のMina Mazzini(ミーナ・マッツィーニ)やセクシー女優のElke Sommer(エルケ・ソマー)が出演する他、イタリアの人気歌手が勢ぞろいしたこの映画では、”Ciao Ciao Bambina”で有名なジェノヴァ出身のカンツォーネ歌手で2007年春に亡くなったJoe SentieriやイタリアンポップスのGianni Meccia(ジャンニ・メチア)が出演し、ミーナが日本でも流行ったTintarella Di Luna(月影のナポリ)やWhiskyを歌う他、イタリアンロックのAdriano Celentano(アドリアーノ・チェレンターノ)がBlue Jeans Rockなどを歌い、チェット・ベイカーが歌った”Arrivederci”の作曲者であるUmberto Bindi(ウンベルト・ビンディ)も出演していたそうです。 ですがチェット・ベイカーはもうこの時期にはヘロイン中毒が進んでおり、偽の処方箋や大量の薬物を持ち込んだとしてイタリアでも1960年に1年以上拘留されたそうです。 チェット・ベイカーがその刑務所で作曲した4曲を録音したのがRCAのエニオ・モリコーネとのセッションです。
Chet Baker in Italy- Arrivederci 1960 - YoutTube
Stolen Hours(愛の勝利) (1963年)
Daniel Petrie(ダニエル・ペトリ)監督でSusan Hayward(スーザン・ヘイワード)が不治の病に侵された娘役で主演した人生ドラマにチェット・ベイカーが自身の役で出演しています。 スーザン・ヘイワードが主演した1958年の「I Want to Live!(私は死にたくない)」ではジェリー・マリガンの音楽が使用されました。
Stolen Hours - YouTube
The Talented Mr. Ripley(リプリー) (1988年)
映画の中でマット・デイモンがマイファニーバレンタインをチェット・ベイカーそっくりに唄いますが、サウンドトラックにチェット・ベイカーのMy Funny Valentineが収録されています。
☆映画についてはブログ内のThe Talented Mr. Ripley(リプリー)
※My Funny Valentineの曲は「リプリー」のほか、Jane Russell(ジェーン・ラッセル)が主演した1955年の「Gentlemen Marry Brunettes(紳士はブルーネット娘と結婚する)、フランク・シナトラとKim Novak(キム・ノヴァク)が共演した1957年のPal Joey(夜の豹)、Nicole Kidman(ニコール・キッドマン)が主演した1993年のMalice(冷たい月を抱く女)などで使用されています。
Stealing Beauty(魅せられて) (1996年)
セクシーなLiv Tyler(リヴ・タイラー)が主演したBernardo Bertolucci(ベルナルド・ベルトルッチ)監督の「魅せられて」は父親探しと夢のロマンスをたどるうちに真実の恋を見つける全てが美しい青春ドラマで、これまた美しいチェット・ベイカーの歌う”Tenderly”が映画で使用されています。 人気ランクの上位にあるTenderly(テンダリー)は下記のアルバムの”In Paris”や”Jazz 'Round Midnight”で試聴出来る他、ビッグバンドでは”Chet Baker Big Band”に収録されています。
Stealing Beauty (1996) - YouTube
L.A. Confidential(L.A.コンフィデンシャル) (1997年)
ジェームズ・エルロイの原作をイン・ハー・シューズのCurtis Hanson(カーティス・ハンソン)監督が映画化した・・・カーティス・ハンソン監督はOscar Peterson(オスカー・ピーターソン)が音楽を担当した1978年のThe Silent Partner(サイレント・パートナー)の脚本を手掛けたり、2005年のIn Her Shoes(イン・ハー・シューズ)などの監督です。
「L.A.コンフィデンシャル」の人気オリジナル・サウンドトラック”L. A. Confidential (1997 Film)”にはチェット・ベイカーのAt LastはありませんがLook For The Silver Liningとマリガン&チェットのMakin' Whoopeeが収録されています。
Flic ou voyou - Le Guignolo / Philippe Sarde (Universal France 159 899-2)
1970年代のジャン・ポール・ベルモンドがマリー・ラフォレと共演した1978年のFlic ou voyou(警部)と1980年のLes Guignolo(道化師)でPhillippe Sarde(フィリップ・サルド)が音楽を担当しましたが、それら2枚のサウンドトラックを一緒にCD化したアルバムにはチェット・ベイカーのPour Chetが入っています。 Ron Carter(ロン・カーター)も参加しているサントラは当初はフランスだけでリリースされたそうですが2000年に日本でも発売されました。
”Pour chet”が試聴できるフランスのFlic ou voyou - Le guignolo - Fnac.com
Let'S Get Lost(レッツ・ゲット・ロスト) (1988)
チェット・ベイカーの大ファンがチェット・ベイカーの大ファンに贈るチェット・ベイカー集大成、Bruce Weber(ブルース・ウェバー)が監督したドキュメンタリーは日本ではVHSしかありません。 悲運の美男トランペッター「Chet Baker(チェット・ベイカー)」の演奏とインタビューをつないだドキュメンタリー映画ですが、充分にチェット・ベイカーの壮絶な人生と素晴らしい音楽を知ることが出来ます。 初期には甘いマスクと歌声で女性を虜にしたチェット・ベイカーが、暴漢に襲われトランペット演奏には重要な歯を折られて面相が変貌し麻薬に溺れていく様はチェット・ベイカーのファンとしては大変辛いものです。 歯抜けのままで歌うチェットや入れ歯でトランペットを吹くチェットは見るに忍びないことでした。 「レッツ・ゲット・ロスト」はドキュメンタリーですからディジー・ガレスピーやロイ・エルドリ ッジなどの1950年代の貴重な映像もチラリと見ることができます。
1991年輸入版のVHSは「Let's Get Lost」ですがもう少ししたら取り扱わなくなるかもしれません。 日本語字幕版のDVDがリリースされることを希望します。
アメリカのAmazon.comにあるDVDはChet Baker - Let's Get Lost [Region 2]
オリジナルは1989年にリリースされたサウンドトラックは”Chet Baker Sings and Plays from the Film "Let's Get Lost"で全曲試聴はiMusic - Chet Baker Sings And Plays From The Film "Let's Get Lost" - Chet Baker
※チェット・ベイカーと「レッツ・ゲット・ロスト」について詳しく書かれた はじめてのJAZZ - レッツ・ゲット・ロスト
チェット・ベイカーのアルバム
My Funny Valentine
ページトップのCD画像はチェット・ベイカーの定番アルバムの1枚でアルバムタイトルとなっているチェットの甘い歌声のMy Funny Valentineや演奏のみのMoon Loveなどを収録しています。 1952年頃の音源でSomeone To Watch Over Meなどのバラード曲を歌い演奏します。
My Funny Valentine(マイ・ファニー・バレンタイン)はチェット・ベイカーのオープンなトランペット演奏のみならず、多くのニュージシャンが取り上げる人気曲ですがなかでも有名なのが1956年のThe Miles Davis Quintet(マイルス・デイヴィス・クインテット)のマラソンセッションの一枚で”Cookin'”に収録されているミュートのトランペット演奏のマイ・ファニー・バレンタインです。
Prince Of Cool: The Pacific Jazz Years: 1952-1957
マリガンカルテットとの共演でLove Me or Leave Meを収録したBlue Noteレーベルの3枚組アルバム
Prince of Cool
全曲試聴はAmazon.comでLove Me or Leave MeはDisc 3の16番
Chet Baker Sings
オリジナルは1956年のチェット・ベイカーといえばコレ!と誰でもが一番にあげるアルバムです。
Chet Baker Sings
※アルバム画像で歌っている若きチェット・ベイカーの左は1950年代にずっとチェットの音楽を支えたピアニストのRuss Freeman(ラス・フリーマン)です。 ラス・フリーマンはシカゴ出身のクラシックピアニストでしたが、ビバップのなんたるかを逸早く掴んだウエストコースト派のピアニストでした。 21歳にしてCharlie Parker(チャーリー・パーカー)の伴奏をつとめたそうですがニューヨーク時代に麻薬に溺れて同病のArt Pepper(アート・ペッパー)などと演奏していたらしいです。 最悪の状態から立ち直り1951年からチェット・ベイカーと一緒に組むようになりました。 1952年のPacific Jazzのレコーディングでは選曲及びアレンジを手掛け、チェット・ベイカーにコード進行などを手ほどきしたそうです。
This Time The Dream's On Me: Chet Baker Quartet Live, Volume 1
オリジナルはチェット・ベイカーの麻薬がまだそれほど影響を与えていなかった1954年のライヴ録音のCd化でStella by Starlightなどノリノリの演奏で、曲の間にチェットの声で紹介が入ります。
This Time The Dream's On Me - Live Vol. 1
全曲試聴はAmazon.com
"Chet"by Chet Baker
Alone Together、You'd Be So Nice to Come Home To、You and the Night and the Music、Come Rain Or Come Shine、September Songなどのチェット・ベイカーのロマンティックなトランペット演奏を収録した1958年から1959年の録音を集めたアルバムで夜のBGMにはピッタリ! 共演するミュージシャンが豪華! ピアノはBill Evans(ビル・エヴァンス)、ギターはKenny Burrell(ケニー・バレル)、ベースはPaul Chambers(ポール・チェンバース)、ドラムがPhilly Joe Jones(フィリー・ジョー・ジョーンズ)とConnie Kay(コニー・ケイ)、バリトンサックスはPepper Adams(ペッパー・アダムス)だそうです。
Chet
※1942年にCole Porter(コール・ポーター)の作詞作曲した”You'd Be So Nice to Come Home To”は日本ではHelen Merrill(ヘレン・メリル)でお馴染みですがJulie London(ジュリー・ロンドン)やSarah Vaughan(サラ・ヴォーン)やAndy Bey(アンディ・ベイ)も歌い、演奏ではArt Pepper(アートペッパー)やBud Powell(バド・パウエル)などのバージョンもあります。
My Favorite: "Born to Be Blue"
チェット・ベイカーが歌う私の好きなBorn to Be Blueを収録したアルバムは少ないのですが、オリジナルの録音が1965年アルバム「Baby Breeze」ではタイトル曲のBaby Breezeの他、Everything Depends on Youも聴けます。
※Born to Be Blueはアルバム”Chet for Lovers”にも収録されています。
チェット・ベイカーの歌とトランペットで有名な”Born to Be Blue”は、1946年に”The Christmas Song”で名高いBob Wells(Robert Wells/ボブ・ウェルズ)と天才ジャズシンガーのMel Torme(メル・トーメ)のコラボによる人気のスタンダード曲は多くのジャズミュージシャンが演奏しており、なかでもFreddie Hubbard(フレディ・ハバード)のトランペット演奏やWynton Kelly(ウィントン・ケリー)のピアノ演奏が素晴らしいです。 フレディ・ハバードの”Born to Be Blue”と、ウィントン・ケリーの”Full View”に収録されたアルバム”Born to Be Blue”も聴いてみて下さい。
Chet Baker - Born To Be Blue with photos - YouTube
”My Funny Valentine”がチェット・ベイカーのヴォーカルとトランペット演奏の2バージョンとレアな”Petite Fleur(プティット・フルール)”も収録されているアルバムは”Deep in a Dream: Ultimate Chet Baker Collection”です。
プティット・フルール(小さな花)はSidney Bechet(シドニー・ベシェ)が1952年に妻の誕生日に捧げた曲です。
The Best of the Gerry Mulligan Quartet with Chet Baker
Bernie's Tune、Walkin' Shoes、Nights At The Turntable、Makin' Whoopeeなどのスタンダードに定番のMy Funny Valentineが収録されている1999年盤で、オリジナルは1952年にBlue Noteからリリースされたアルバムだそうです。 ジェリー・マリガンとチェット・ベイカーとのピアノレス・コンボで、メンバーはベースがCarson Smith(カールソン・スミス)など、ドラムはChico Hamilton(チコ・ハミルトン/1年)の後にLarry Bunker(ラリー・バンカー)など。
The Best of the Gerry Mulligan Quartet with Chet Baker
試聴はThe Best of the Gerry Mulligan Quartet with Chet Baker - Barnes & Noble.com
50年代のロスアンジェルスを舞台にした犯罪映画「L.A. Confidential(L.A.コンフィデンシャル)」ではこのCDからThe Lady Is A TrampやMakin' Whoopeeの他、女性をシビレさせたチェット・ベイカー(初期)のヴォーカルでLook For The Silver Liningが使用されました。
※”The Lady Is A Tramp”はロレンツ・ハートが気の強いミュージカル女優のMitzi Greenのために書いた曲で、”Tramp”とは宿無しとかあばずれ女の意味があります。
Bird and Chet/Live at the Trade Winds 1955
チェット・ベイカーのドキュメンタリー映画「Let's Get Lost(レッツ・ゲット・ロスト)」を観た頃に前後して、ジャズ好きのClint Eastwood(クリント・イーストウッド)が監督したCharlie Parker(チャーリー・パーカー)の伝記映画「 BIRD(バード)」も公開されました。 これも劇場に駆けつけて観た私でしたがチャーリー・パーカーもチェット・ベイカーも麻薬で苦しんでいたミュージシャンで、どちらも胸に迫るものがありました。 「バード」の方はForest Whitaker(フォレスト・ウィッテカー)という俳優がバード(チャーリー・パーカー)を演じているので物語として観ることができます。 映画ではバードが倒れるまで演奏していた”Body and Soul(身も心も)”の壮絶な人生を凝縮したような熱演が印象的でした。
さて、アルバムですが、除隊後のチェット・ベイカーが既に著名なアルトサックス奏者となっていたCharlie Parker(チャーリー・パーカー)のオーディションに合格して共演したオリジナルが1952年のカルフォルニアのTrade Windsレストランで録音されたライヴアルバムです。 トランペットがかけ出しのチェット・ベイカー、アルトサックスがチャーリー・パーカーとチャーリー・パーカーに影響を受けたアルトサックス奏者のSonny Criss(ソニー・クリス)、ピアノがAl Haig(アル・ヘイグ)とRuss Freeman(ラス・フリーマン)、ベースがHarry Babasin(ハリー・ババシン)でドラムがLarance Marable(ラレンス・マレイブル)でした。
Bird & Chet/Live at the Trade Winds
※試聴は見つかりませんが曲目は、Squirrel、Irresistible You、Indiana、Lizaです。
Embraceable You Chet Baker Sings It Could Happen to You

The Pacific Jazz Years [BOX SET]

On a Misty Night But Not for Me: A Studio Discovery

In Paris: Barclay Sessions 1955-1956

Chet Is Back!
ムショ帰りのチェット・ベイカーを待っていたのがイタリアでの録音でテナーサックスにはBobby Jaspar(ボビー・ジャスパー)が参加しています。 ボーナストラックとしてイタリア映画音楽の巨匠である「エニオ・モリコーネ」のオーケストラと共演しているチェット・ベイカーの歌4曲などを収録したアルバムは最近になってやっとアメリカでリリースされたそうです。 Chetty's Lullaby、So Che Ti Perdero、Motivo Su Raggio Di Luna、Il Mio Domaniの4曲はチェットがイタリア語で歌っていますが、興味深いことにはチェットの裁判に同席したイタリア人の速記者がイタリア語の歌詞を書いたのだそうです。 特にChetty's Lullabyはチェット・ベイカーの息子を思って獄中で作曲した子守唄です。 なんと、チェット・ベイカーには妻子がいたのです! 最初の妻と別れたチェットが1956年に結婚したパキスタン人の奥さんとの間に出来た息子がいました。 ところがイギリス女優とイタリアで1964年に結婚して二人の息子と娘が一人います。
Chet Is Back!
試聴はChet is Back! - UOL Megastore
Chet is Back! - Rádio UOL
The Incredible Chet Baker Plays And Sings
オリジナルはチェット・ベイカーのイタリア時代、1977年のミラノのスタジオ録音というレアなアルバムは廃盤になったようですが1993年及び1994年盤は入手可能らしいです。 チェット・ベイカーが歌うAutumn LeavesやWhatever Possessed Meなど7曲が収録されていますが、演奏メンバーはヴォーカルとトランペットがチェット・ベイカー、ソプラノサックスとフルートがベルギーのサックス奏者のJacques Pelzer(ジャック・ペルツァー)、テナーサックスがイタリアのGianni Basso(ジャンニ・バッソ)、ピアノがBruce Thomas(ブルース トーマス)、ベースがイタリアのLucio Terzano(ルーチォ・マッシモ・テルツァーノ)、ドラムがGiancarlo Pillot(ジャンカルロ・ピロ)だそうです。
試聴はThe Incredible Chet Baker Plays And Sings - Tower.com
ラヴ・ソング チェット・ベイカー
1987年に日本でRVCからリリースされたスウィング・ジャーナル・ゴールド・ディスクのLP盤はありませんが、同じ曲目を収録した2006年リリースのCDはラヴ・ソング(CDカバー画像が同じでも収録曲の違うディスクがあるので注意!)
♪今丁度聴いているアルバムは、レアなチェット・ベイカーのFlugelhorn(フリューゲル)演奏が聴けるオリジナルが1965年の録音の「Stairway To The Stars」で”ノリノリのCherokee”やCarpsie's Groove、スローなChabootie”などが収録されています。
Stairway to the Stars
1965年に欧州公演から帰ったチェット・ベイカーのセッションメンバーはテナーサックスのGeorge Coleman、ピアノのKirk Lightsey、ベースのHerman Wright、ドラムのRoy Brooksです。
1959 Milano Sessions - Chet Baker - Rádio UOL
(I Should Care, Violets for Your Furs, Song Is You, When I Fall in Love, Goodbye, Autumn in New York, Angel Eyes, Street of Dreams, Forgetful, Deep in a Dream, Lady Bird, Cheryl Blues, Tune Up, Line for Lyons)
投稿者 koukinobaaba : October 30, 2007 08:33 AM
Trackback
すぐに反映されないこともあります。
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.audio-visual-trivia.com/mt/mt-tb.cgi/297
コメント
すぐに反映されないこともあります。

試聴リンク(CD、OST、サウンドトラック)
視聴リンク(予告編、PV、ビデオ)
サイトの紹介(ポスター画像、写真、歌詞)
日米仏Amazonアフィリエイトに参加
Films & Soundtracks, Trailers & Videos, Songs & Lyrics
Registered in the Amazon Associates