November 2007 Archives


Vince Vaughn as Fred Claus and Paul Giamatti as Nick Claus
Fred Claus (2007)
Fred Claus (2007)

I wish you had never been born!
クリスマスの定番映画の中でも、特にサンタ・クローズをテーマにした映画にはMiracle on 34th Street(三十四丁目の奇蹟)、1985年の「Santa Claus: The Movie(サンタクロース)」、「The Santa Clause(サンタクローズ)」シリーズ、アニメの「The Polar Express(ポーラー・エクスプレス)」、2006年に日本未公開ですがゼッタイ来て欲しくないから煙突を塞がなくっちゃの「Santa's Slay(サンタクロース)」、60年代のお子様向けの実写映画で「Santa Claus Conquers the Martians(サンタと火星人の宇宙大戦争)」などの他にもちょっと違うけれど2000年の子供向けファンタジー映画の「How the Grinch Stole Christmas(グリンチ)」などがあります。 2007年はどうかな?とサンタクローズ映画を探してみるとありました。 Fred Claus(ブラザーサンタ)!
「ブラザーサンタ」はサンタクローズのクリスマス映画といいうよりも、サンタ一家の兄弟ライバル意識をテーマにした映画のようです。 2001年の"I am Sam(アイ・アム・サム)"の監督として有名な脚本家のJessie Nelson(ジェシー・ネルソン)の原作をDavid Dobkin(デヴィッド・ドブキン)監督が映画化した大変分かりやすいコメディ映画でお子様と一緒にご家族で安心して観られそうです。

Ho, Ho, Ho! Merry Cristmas!
白髭ですからキャストを知らないと誰だか分りませんが、2006年にChristopher Doyle(クリストファー・ドイル)が撮影を担当したM. Night Shyamalan(M・ナイト・シャマラン)監督の「Lady in the Water(レディ・イン・ザ・ウォーター)」で主演したPaul Giamatti(ポール・ジアマッティ)がNick 'Santa' Claus(ニック"サンタクローズ"ニコラス)役で出演するFred Claus(ブラザーサンタ)はサンタクロース一家の厄介者である兄の"Fred Claus(フレデリック・クローズ)"をテーマにしています。 相変わらずの機関銃のように早口のVince Vaughn(ヴィンス・ヴォーン)が演じる兄は、兄弟なのに正反対の人格で聖書でいうところのBlack Sheep(異端児)で邦題の"ブラザーサンタ"、弟は子供たちの人気の的の聖人"サンタクローズ"!という設定です。 兄のフレッドがこうなったのにも訳があるのですが、フレッドのヤキモチにはうんざりしているサンタのマを演じるのは演技派女優のKathy Bates(キャシー・ベイツ)で、「ブラザーサンタ」では冒頭から分娩シーンに挑戦しています。 キャシー・ベイツというと1900年の映画「Misery(ミザリー)」での作家のファンである狂気の女や、2002年のAbout Schmidt(アバウト・シュミット)でのJack Nicholson(ジャック・ニコルソン)との混浴シーンではウギャッというオールヌードを見せた名女優で、「ブラザーサンタ」の前の2006年にはFailure to Launch(恋するレシピ 理想のオトコの作り方)で主人公を溺愛する母親や、「Charlotte's Web(シャーロットのおくりもの)」では乳牛のビッツィの声で出演しました。 フレッドの恋人で婦人警官のワンダを演じているのは2003年の詐欺映画の「Confidence(コンフィデンス)」でもポール・ジアマッティと共演しているRachel Weisz(レイチェル・ワイズ)ですが「コンフィデンス」ほどセクシーではありません。 2011年になんとレイチェル・ワイズは子連れで子連れのDaniel Craig(ダニエル・クレイグ)と結婚したとか。

Fred Claus Story
オープニングとエンディングのクレジットにJackson Five(ジャクソン・ファイヴ)の可愛かったMichael Jackson(マイケル・ジャクソン)が歌う" Santa Clause Is Coming To Town!"に続いて、Doris Day(ドリス・ディ)の"Here Comes Santa Claus"のリミックスなどがが流れる映画「ブラザーサンタ」の冒頭は小人が出てきそうな御伽の森のシーンから始まります。(クリスマス音楽が流れるとはいえオープニングがちょっと長い。)
森の小屋の中では出産したママにフレデリック(フレッド)の弟となるベビーは産声の変わりに「ホー、ホー」とご挨拶したのでニコラスと名付けられます。 フレッドは赤ちゃんに約束します。 「世界で一番良いお兄ちゃんになります。」 ですがフレッドは良いお兄ちゃんになれなくなったのです。 青い鳥のこともあるし、弟を許すわけにはいきません。


Jackson 5 - Santa Claus s Coming to Town - Grooveshark.com
Doris Day - Here Comes Santa Claus - YouTube
Elvis Presley - Santa Claus Is Back In Town - YouTube

さて時が経ち、両親が溺愛する弟のニック(ニコラス)にことごとく嫉妬してきたフレッド(フレデリック)でしたが、ニックが聖サンタクロースに任命されてからはもうかなわないと対抗するのはあきらめました。
People Help The People!
ギャンブラーのフレッドはカジノを開こう!なんてあれやこれやとやるうちに資金繰りに詰まり「これだ!」とひらめいて、歳末慈善鍋のサンタを装ってで寄付金詐欺を働き、本物の救世軍サンタたちに追跡されてとうとう投獄されてしまったのです。
The Trashmen - Surfin Bird...A-well-a everybody's heard about the bird B-b-b-bird, bird, bird, b-bird's the word...
牢屋に入れられたフレッドは恋人のワンダとのお誕生日の約束だったサプライズ!相撲実演レストランのBONZAI palaceに行くことが出来ず、あまりのいい加減さにとうとう愛想尽かしをされてしまいます。 やむなく弟サンタに頼みこんだ保釈金の50,000ドル(500万円弱)でようよう刑務所から出たフレッドですが、その条件とはその返済のために北極のおもちゃ工場で働くことです。 John Michael Higgins(ジョン・ マイケル・ヒギンズ)が演じるエルフのウィリーが8頭立てトナカイが引くハイテクソリでお迎えに!
The Ronettes - Sleigh Ride - YouTube

Naughty? or Nice?
フレッドの乗る弾丸ソリはアッと言う間に北極に到着!するやいなや小人セキュリティの襲撃に合いましたが、お出迎えの美人エルフのチャーリーンにお熱のウィリーのルームメイトにしてもらいます。 エルフのウィリーだからベッドもトイレも小人サイズ。 たくさんのエルフが働くそのサンタクローズ工場はまさに圧巻ですが、なんと小人になっちゃったサウス・ラップのLudacris(リュダクリス)がDJ Donnie(DJドニー)役で登場ですが、DJがずっとThe Ronettes(ロネッツ)の"Sleigh Ride"ばかり流すのでフレッドは文句を言って戸棚に押し込めてしまいます。 ちなみに音楽プロデューサーのフィル・スペクターとのコラボレーションの"Be My Baby"で有名な"ロネッツ"のリードボーカルはヴェロニカ・ベネット(Veronica Bennett)ですが1968年にフィル・スペクターと結婚したのでRonnie Spector(ロニー・スペクター)となりました。(1973年に離婚した後もスペクターを名乗りましたが命は無事でした。) その後4度も結婚離婚をくりかえしたり拳銃や麻薬問題などに関わる奇行で知られたフィル・スペクターはロネッツと著作権問題で争ったそうですが2003年のテレビ女優殺人事件では実刑を受けてしまいました。
Elvis Presley - Rubberneckin' (Paul Oakenfold Remix) - YouTube
※リミックス音楽で有名なPaul Oakenfold(ポール・オーケンフォールド)とは2001年のSwordfish(ソードフィッシュ)のサウンドトラックで使用された"Get Out of My Life Now"でも有名な英国ダンスニュージック・シーンのトップアーティストでプログレッシブ・ハウスDJです。 ポール・オーケンフォールドについてはDJ/Producers

そしてファクトリーに設置された何でも映し出す特大スノードームがすごい。 本当はサンタが子供たちを観るのですが、フレッドは気になる恋人のワンダを観ました。(ワンダはすっかりフレッドをあきらめているようです。) さてさて、このフレッドは世界中の子供たちを良い子と悪い子に判別する役を受け持ちます。 どの子にプレゼントを届けるかがここで決まるのです。 ところが以前にフレッドの友達だった黒人のサムが孤児院で喧嘩をしているのをスノードームで見た後に判定のハンコウを押したのでした。 "ナイス!" それからは全部の子供に"良い子判子"の押印。 連打!連打!連打! フレッドは悪い子ちゃんの見方です。

ところでこのワークショップは正体不明のオーナーが経営しているそうですが、能率アップを監視する冷酷で邪悪な黒尽くめのClyde(クライド)を送り込んだのです。 不気味な黒いヘリコプターがサンタ村に到着。 陽気でカラフルなエルフやサンタやおもちゃのなかに黒い不吉な風が吹き始めます。 サンタ夫妻にグラフを見せながらのクライドの説明によると、効率よく生産しないとエルフの工房は閉鎖の危機に直面するそうです。 ひえー! 皆が寝静まったファクトリーで子供たちからの可愛らしいお手紙を却下!却下!えるヴぃすと次々とシュレッダーにかけるクライドです。

What the hell is going on in Santa's toy factory!
姑根性の査察官のクライドにいかに効率的にファクトリーが経営されているが実証しようとファクトリーの扉を開ければ、フレッドが! フレッドはニックのディナーに誘われて行ってみれば、ご無沙汰だった両親が! ニックは妻がディナーに招待たのは両親だけでなく、クライドが! サンタ工場が大変な事態に陥った上にハチャメチャなフレッドが一枚噛んで大騒動が巻き起こります。 とうとうフレッドは優しいサンタのニックを怒らせてしまうのですから。 積もり積もった兄弟の確執の激突、そしてニックはシカゴに。 でもニック・サンタはクラウスによってクビ! ところがニックはなぜクラウスがこんなことをするのか、その秘密を見破ったのでした。 Superman!
Jackson 5 - Santa Clause Is Coming To Town! - YourTube
Be a nice kid!
良い子の皆さん、サンタクロースは喧嘩なんてしていないかな?ってスノードームで見ていますよ。 悪い子にはおもちゃをくれませんから良い子にしていましょうね。

Merry Cristmas to every child all over the world
さて最後に時空を超えて現在のシカゴの家に戻ったフレッドが出かけて行ったのは「Sibling Rivalry Anonymous(競い合う兄弟)の集会」でした。 兄弟喧嘩、つまり兄弟あるいは姉妹間の嫉妬と競争で親の愛情を取り合う悩みを持つ人々のための会のシーンでは、元アメリカ大統領のビル・クリントンの義理の弟、シルヴェスター・スタローンの弟、アレック・ボールドウィンの末弟などの有名人を兄に持つ人物がカメオ出演していますがそれぞれ兄弟に似ているので分ります。 さて、ここでフレッドは気が付いたのです。 今まで自分自身のための恨み辛みだけに始終していたことを。 そこでフレッドはぐライダーや砕氷船や犬ぞりを乗り継ぎ、最後はクロスカントリースキーと自力で兄のニックのもとに舞い戻ったのでした。 ファクトリーの再開と子供たちへのクリスマス・プレゼントの配達を遂行するために。 ニックがやれなきゃ俺がやってやる! ミルクとクッキーも食ってやる! 孤児のサムには特別にペットの子犬をプレゼント! ふむふむ、ちょっと乱暴ですが、フレッドは本当はいい奴で、今まで磨かぬ玉だったのですね。 だって悪い子と良い子の分け隔てなく子供たちは全員サンタからおもちゃが貰えるようにしたのですから。
Silent night - Sinéad O'Connor - YouTube
I Wish You A Merry Christmas and A Happy New Year!
Israel "IZ" Kamakawiwo`ole - What A Wonderful World

Sibling Rivalry
古くは旧約聖書の創世記に人類初の殺人とされる記述があります。 禁断のリンゴを食べてエデンの園を追われたアダムとイヴの子供で、父なる神"エホバ"の愛情を得たい兄のKein(カイン)が貢物をめぐって終いには弟のAbel(アベル)を殺す罪を犯したという兄弟間の競争意識が本作「ブラザーサンタ」で描かれているそうです。 兄弟又は姉妹間のライバル心を煽るのは親の不平等な愛情なのかもしれません。 差別された子供は悪くすれば非行に走り、一歩間違うと自殺行為に及び、よくてもひねくれ根性が育つのは必至ですから、免許のない子育てという人間を形成する一大事業は大変難しいと言えます。
※アメリカには同じSibling Rivalryでも良い意味で兄弟シェフが腕を競う"Sibling Rivalry"というレストランもあるそうですよ。 日本でもかってTVのバラエティ番組"バラエティ番組"中華大戦争"に出演していた炎の料理人と呼ばれた周富徳&富安周兄弟がテレビを賑わしておりました。
※一つ疑問があるのですが、英語の"Santa Claus"又は"英語の発音では"ズ"らしいですが日本語では"クローズ"なの?クロースなの? 音楽のBluesはアメリカではブルーズって発音するそうですが。

一般にクリスマス映画というとマイナーな俳優で制作されることが多いですが、「ブラザーサンタ」は特別です。 Swordfish(ソードフィッシュ)」や「Sideways(サイドウェイ)」に出演したインテリ俳優のポール・ジアマッティは2005年に「Cinderella Man(シンデレラマン)」でアカデミーの助演男優賞にノミネートされた経歴がある他、「ブラザーサンタ」のキャストの多くがオスカー受賞かノミネートされた俳優です。 "Fred Claus(フレッド・クロース)"を演じたVince Vaughn(ヴィンス・ヴォーン)はメジャーデビューした1996年の「Swingers(スウィンガーズ)」で注目され、2005年の「Be Cool(ビー・クール)」ではコミカルな黒人かぶれのRaji(ラジ)役で火だるまダンスを見せましたから、「ブラザーサンタ」のなかでエルヴィスの曲に合わせて踊った腰ふりダンスは堂に入ったものです。 その他の出演者には、おもちゃ工場の視察人にKevin Spacey(ケヴィン・スペイシー)が特別出演しています。 Miranda Richardson(ミランダ・リチャードソン)はサンタの奥さん、キャシー・ベイツはママ・クローズなどとこれだけの名俳優 & 名女優が出演しているなんて驚き、Ho, Ho, Ho! Warner Bros(ワーナー)のオールキャスト正月映画なんでしょうか。
ミランダ・リチャードソンは1992年に「Louis Malle's Fatale Damage(ダメージ)」でアカデミーの助演女優賞にノミネートされ、2004年の「The Phantom of the Opera(オペラ座の怪人)」では特等席案内人のMadame Giry(マダム・ジリー)を演じました。
☆今ならFred Claus(ブラザーサンタ)のビデオや写真も見られるヴィンス・ヴォーンのオフィシャルサイトはVince Vaughn.Com
デビッド・ドブキン監督の前作「Wedding Crashers(ウェディング・クラッシャーズ)」に主演して話題を呼んだヴィンス・ヴォーンは「ブラザーサンタ」ではギャラが20億円以上の大物スターとなったそうです。 現在は日本未公開ですが2006年の「The Break-Up(ハニーVS.ダーリン 2年目の駆け引き)」で共演したJennifer Aniston(ジェニファー・アニストン)と交際しているそうですが、そろそろ40歳を迎えるヴィンス・ヴォーンは身を固めるでしょうか。

video「ブラザーサンタ」のオフィシャルサイトはFred Claus - Warnerbros.com(上のメニューからVIDEOを選び回線速度を設定すると予告編やクリップが観られます。ちなみに予告編でフレッドに襲い掛かるBlack Santa(サンタの黒服エルフ)は北極のサンタファクトリーのガードマンらしいです。)
アメリカでは2007年の11月に公開されましたが、日本は2007年12月1日に公開ですからクリスマスシーズンに間に合いますね。
Fred Claus Trailer - YouYube
Vince Vaughn at the Chicago premiere of Fred Claus
Fred Claus - Red Carpet European Premiere - YouTube

デヴィッド・ドブキンは日本未公開でしたが1995年に不気味なホラー映画の「Ice Cream Man(アイスクリームマン)」で脚本を担当したそうです。 おえっ!

Fred Claus DVD
日本では2008年12月に発売された特典映像付き「ブラザーサンタ」のDVDとブラザーサンタ(Blu-ray Disc)です。
Fred Claus DVDブラザーサンタ [DVD]
輸入版のFred Claus (Full Ws Sub Ocrd)のDVD(英語)もあります。


Fred Claus - Soundtrack
「ブラザーサンタ」のサウンドトラックはまさにクリスマス!
Fred Claus [Soundtrack]
Fred Claus Soundtrack
♪ 「ブラザーサンタ」のサントラの全曲試聴
Fred Claus Soundtrack - Amazon.com

映画の音楽を担当したクリストフ・ベックのSuite From Fred Claus(ブラザーサンタ組曲)をはじめ、 Johnny Mercer(ジョニー・マーサー)が歌う"Jingle Bells"やLet It Snow! Let It Snow! Let It Snow!(Dean Martin)が使用された2005年のThe Family Stone(幸せのポートレート)と同じく「ブラザーサンタ」の予告編でも流れますが、他にはJerry Leiber & Mike Stoller(リーバー=ストーラーコンビ)が作った"Santa Claus Is Back In Town"をElvis Presley(エルヴィス・プレスリー)、The Ronettes(ロネッツ)が歌うSleigh Ride、Jackson 5(ジャクソン・ファイヴ)のSanta Claus Is Coming To Town、カナダ出身のバンドリーダーで1970年代までタイムズスクエアでカウントダウンをしたGuy Lombardo(ガイ・ロンバード)指揮のAuld Lang Syne(蛍の光)などのクリスマスソングが盛りだくさんの豪華版です。 「蛍の光」はアメリカではパチンコ屋の閉店のお知らせではなく、大晦日の曲なんだそうです。
※クリストフ・ベックは過去に、2004年と2006年の「Garfield: The Movie(ガーフィールド)」と2005年の「Elektra(エレクトラ)、The Pink Panther(ピンクパンサー)」の音楽を担当して只今大人気の作曲家です。
ロネッツの"Sleigh Ride"はPhil Spector(フィル・スペクター)がプロデュースした定番クリスマス・アルバム"A Christmas Gift for You from Phil Spector"で試聴出来ます。

New Year's Eve With Guy Lombardo - Auld Lang Syne 1972 - YouTube


Ho, Ho, Ho! Merry Christmas!
ヴィンス・ヴォーンの2008年のクリスマス映画は「Four Christmases
ディケンズのクリスマス・キャロルは「A Christmas Carol
1940年の街角 桃色の店は「The Shop Around The Corner
1946年の素晴らしき哉、人生!は「It's a Wonderful Life
1947年の三十四丁目の奇蹟は「Miracle on 34th Street
1954年のホワイト・クリスマスは「White Christmas
1958年の媚薬は「Bell, Book and Candle
1964年のサンタ対火星人の宇宙大戦争は「Santa Claus Conquers the Martians
1968年のクリスマス・ツリーは「L'arbre de Noel
2004年の恋のクリスマス大作戦は「Surviving Christmas
2004年のポーラー・エクスプレスは「The Polar Express
2006年のクリスマス大決戦!は「Santa Clause 3: The Escape Clause



Cab Calloway (1907 - 1994)
Cab Calloway and his Orchestra: Hi De Hi De Hi De Hi

私が初めてキャブ・キャロウェイを知ったのがキャブ・キャロウェイが音楽を担当した1959年からテレビで放映された漫画のBetty Boop(ベティちゃん)でした。  「ベティちゃん」は1930年代にアニメーション制作会社「Fleischer Studios(フライシャー・スタジオ)」が当時人気のフラッパー歌手のHelen Kane(ヘレン・ケイン)をモデルに制作した漫画だそうです。 ベティちゃんはMarilyn Monroe(マリリン・モンロー)の吹き替えでお馴染みの向井真理子さんだったそうですが、私は1959年から放映された海外テレビシリーズの「How to Marry a Millionaire(億万長者と結婚する方法)」でLoco Jones(ロコ)役を演じたBarbara Eden(バーバラ・イーデン又はバーバラ・エデン)の声をよく覚えています。 なんでベティちゃん漫画に踊る変なおじさんが現れるのかと思っていましたが、その人が有名なジャズ・ミュージシャンだと分かったのはかなり後になってからでした。 黒人のエンターテイナー多しといえども漫画に登場しているのはキャブ・キャロウェイぐらいかもしれませんが、この漫画がキャブ・キャロウェイの映画デビューでした。 もっともベティちゃんの「You Rascal You」にはLouis Armstrong(ルイ・アームストロング)も出てはいますが。
※ちなみに漫画「ベティちゃん」のテーマ曲を作曲したのはハーバード大卒の音楽家で当時パラマウント映画で音楽を担当していたJohnny Green(ジョニー・グリーン)でした。 ジョニー・グリーンはColeman Hawkins(コールマン・ホーキンス)のテナーサックス演奏で有名な"Body And Soul(身も心も)"の作曲者として知られています。

大恐慌の嵐が吹き荒れたアメリカで、1930年代の代表的な黒人のエンターテイナーの一人といえばジャズ歌手でバンドリーダーのキャブ・キャロウェイです。 黒人が出演しているのに黒人は席に座れないというニューヨークはハーレムのコットンクラブにDuke Ellington(デューク・エリントン)楽団の後釜として入りました。 キャブ・キャロウェイのスキャット唱法とユニークなパフォーマンスは大好評を博してすぐに専属となり、その演奏はラジオで中継放送されたそうです。 クラシックの声楽を学んだキャブ・キャロウェイはオペラ歌手みたいに素晴らしい声でしたから人々はラジオから流れるコットンクラブでのエリントンの演奏やキャブ・キャロウェイの歌に聴き入ったそうです。 ダンディなジャズ歌手のBilly Eckstine(ビリーエクスタイン)がデビュー前の1930年頃に物真似コンテストでキャブ・キャロウェイを演じたというほど人気だったそうです。 キャブ・キャロウェイはクラシックからジャズに転向し、独自の音楽スタイルで人々を楽しませた天才ミュージシャンでしたが、歌っていない時のキャブ・キャロウェイはとてもハンサムなのですが、身体をくねらせおどけた身振りで愉快な曲を歌いリズムを強調する演奏で後のジャンプブルース歌手たちに影響を与えました。 歌手のキャブ・キャロウェイがJimmy Carroll Orchをバックに録音した"I'll Get By (As Long as I Have You)"で1954年に78回転のレコードがリリースされたそうです。(I'll Get Byは1928年の Fred E. Ahlert作曲でRoy Turkの作詞で1940年にDick HaymesのボーカルでHarry Jamesや黒人ボーカル・グループのThe Ink Spots(インク・スポッツ)が吹き込んでいます。)
Cab Calloway - I'll Get By (1954) - YouTube


Hey, Everybody Let's Dooo Hi-De-Ho-ing!
ハイ!皆さんもご一緒に!
"Hi De Hi De Hi De Hi Ho-de-ho-de-ho-de-ho!
He-de-he-de-he-de-he! Ho-de-ho-de-ho!"
Hi De Ho

1930年代から1940年代にはキャブ・キャロウェイ楽団は絶大なる人気を誇っており多くのジャズミュージシャンが在籍していて、その中には1942年にライオネル・ハンプトン楽団で"Flying Home"が大好評だったテナーサックスのIllinois Jacquet(イリノイ・ジャケー)やBen Webster(ベン・ウェブスター)、トランペットでは1941年から1952年にJonah Jones(ジョナ・ジョーンズ)やDizzy Gillespie(ディジー・ガレスピー)、ベースのMilt Hinton(ミルト・ヒントン)などがいたそうです。 他にもテナーサックスのSam Taylor(サム・テイラー)が南米やカリブでキャブ・キャロウェイの公演に同行し、Ketty Lester(ケティ・レスター)もヨーロッパツアーに同行したそうです。 多々ある楽団のなかでも団員の面倒見が良いことでも知られていたキャブ・キャロウェイは給料の支払いも気前が良かったとか。 1994年に86歳で亡くなるまでスキャットをまじえたダイナミックなを歌い続けました。 但しキャブ・キャロウェイは映像が一番です。 聴くだけでなく観ると一段と楽しめます。 下記のリンク先は1950年のCalloway Boogie aka Cab's Clubの1曲でキャブ・キャロウェイのコンボでトランペットを担当したジョナ・ジョーンズが"愛がすべて"をブギウギで歌いキャブ・キャロウェイが踊ります。(ドラムはPanama Francis、ベースはMilt Hinton、ピアノがDave Rivera)
Cab Calloway and Jonah Jones - I Can't Give You Anything But Love - YouTube

The Cotton Club in Harlem
専属バンドがDuke Ellington(デューク・エリントン)やキャブ・キャロウェイだったというニューヨークの有名なナイトクラブを題材にした映画「コットンクラブ」が日本で公開された時には劇場に駆けつけました。 1984年にFrancis Ford Coppola(フランシス・フォード・コッポラ)が監督した「コットンクラブ」ではBob Hoskins(ボブ・ホスキンス)が暗黒外の顔役で出演し、監督の甥であるNicolas Cage(ニコラス・ケイジ)がRichard Gere(リチャードギア)が演じる白人ジャズマンの弟役で出演、Diane Lane(ダイアン・レイン)がクラブ歌手を演じ、Gregory Hines(グレゴリー・ハインズ)が演じる豪華キャストで、ジャズマンとタップ・ダンサーとの友情を盛り込んだローリング20のギャング映画です。 グレゴリー・ハインズの兄弟のMaurice Hines(モーリス・ハインズ)も出演して二人でタップダンスを披露しましたが、残念ながらキャブ・キャロウェイ本人は登場せずにキャロウェイ役のLarry Marshall(ラリー・マーシャル)がMinnie The Moocherを歌っていました。 1980年の「The Blues Brothers(ブルース・ブラザース)」には本人が出演していたので、その点でちょっとがっかりでした。
映画音楽はJohn Barry(ジョン・バリー)ですが、もちろんデューク・エリントンの音楽がたくさん使用されていてThe Mooche、Cotton Club Stomp、Mood Indigoなどが流れました。 ジョン・バリーのサウンドトラックは"The Cotton Club: Original Motion Picture Soundtrack"というアルバムで試聴できます。
フランシス・フォード・コッポラというと、私はコッポラが監督したThe Godfather(ゴッドファーザー)より1965年に脚本を手掛けたThis Property Is Condemned (雨のニューオリンズ)や1974年のThe Great Gatsby(華麗なるギャツビー)の方が思い出されます。
キャブ・キャロウェイは出演していませんがDVDには「コットンクラブ」、VHSは「Cotton Club (1984)」があります。
Gregory and Maurice Hines - Crazy Rhythm in The Cotton Club - YouTube

Cab Calloway in Betty Boop cartoon: Boop-Oop-A-Doop
Boop Oop a Doop VHS
Boop-Oop-A-Doopキャブ・キャロウェイが音楽を担当した白黒の短篇漫画のBetty Boop(ベティちゃん)はイアリングにミニスカートで片脚ガーターベルトのベテイが主人公で、電気椅子の処刑まで出てくるようなブラックユーモア&セクシーの大人向けの漫画でしたが日本でも大変人気がありました。 主にMae Questel(メー・ケストル)が声を担当していましたがベティちゃは歌も歌います。
上記のビデオは"Boop-Oop-A-Doop(曲馬団のベティ)"らしいですがなにしろヴィンテージなのでたったの9分ビデオが1万円以上します。 メー・ケストルが声を担当している「Betty Boop 1」 [VHS](ASIN: 6304173083) はまあまあのお値段。ですが三倍速なんだとか。
☆私的には最高傑作といえば、もちろんキャブ・キャロウェイの踊りも観られる1932年の「Minnie The Moocher(ベティの家出)」です。 犬のビンボーと家出したベテイが洞窟で出会ったセイウチのお化けがMinnie The Moocher(ミニー・ザ・ムーチャ)を歌って踊りますが、その映像は当時は斬新なアニメ画法で人物の動きを1コマ1コマと映像化したものだそうです。 セイウチのお化けの声をキャブ・キャロウェイが担当していますが、一番素晴らしいのが冒頭に現れる実写のキャブ・キャロウェイです。 "St. James Infirmary Blues(聖ジェームズ病院)"の曲に合わせて指揮棒を片手にムーン・ウォーク(滑るようなステップ)入りでクネクネ踊るシーンです。 このヘンナおじさんは漫画より面白いのです。 このワンシーンだけで私はキャブ・キャロウェイの大ファンとなりました。 もしキャブ・キャロウェイのファンでベティちゃんの漫画を観るなら、もしキャブ・キャロウェイのファンでベティちゃんの漫画を買うなら、この「Minnie The Moocher(ベティの家出)」が収録されているものが良いでしょう。 そうでなければ、"Betty Boop,M.D."とか"Is My Palm Read"とか"Red Hot Mamma"あたりでしょうか。
上記以外にも1932年に製作されたベティちゃんの短篇漫画にはThe Old Man Of The Mountain(山の老人)、"Stopping the Show(花形ベティ)"、"Betty Boop's Bamboo Isle(酋長の娘又はベティのバンブー小島)"、もちろん忘れちゃいけない"Minnie The Moocher(ミニー・ザ・ムーチャ)"、そして1933年にはキャブ・キャロウェイが"St. James Infirmary Blues"を歌う"Snow-White(ベティの白雪姫)"などいっぱいあります。
☆このページの最後の方にベティちゃんの漫画が観られるいくつかのリンクを貼ってあります。

Betty Boop DVD
ベティちゃんの漫画映画は白黒DVDで入手出来ます。それぞれの一話はとても短いので何話かが一緒に収録された「BETTY BOOP」シリーズのDVDは 1 から4までリリースされています。
上記のシリーズ外ではBETTY BOOP Vol.1に「ボーイフレンド・ビンボーと冒険に行く」「ベティのバンブー小島」「白雪姫」「山の老人」他13話が収録されています。(「間違いだらけの国」「せいぎのみかた」「兵隊さんってすてき」他全12話が収録されたBETTY BOOP Vol.2 もあります。)

Duke Ellington(デューク・エリントン)楽団の演奏するジャングル・サウンドの"The Mooch"も壮観ですが、キャブ・キャロウェイ楽団の演奏する"Minnie The Moocher"は最高です。
"Folks, here's a story about Minnie the Moocher..."とキャブ・キャロウェイが歌う「ミニー・ザ・ムーチャー」の歌詞はMinnie the Moocher Lyrics - SING360.com
歌詞は麻薬がらみの内容でミニーの彼氏のSmokeyはヤク中で阿片窟まで出てきますが、この歌のタイトルとなっている"Minnie The Moocher"とは何でしょう。 "おねだりミニー"か"ちゃっかりミニー"といった意味でしょうか。
☆漫画のベティちゃんについては過去記事のHelen Kane(ベテイ・ブープのモデル)
※"St. James Infirmary Blues"は古いデキシーの曲で、多くのジャズメンが演奏しています。 歌ではBig Mama Thornton(ビッグ・ママ・ソーントン)も歌っていますが、1928年に吹き込んだルイ・アームストロングのバージョンが有名です。 St. James Infirmary(聖ジェイムズ病院)とは貧民街のアルコール依存症の療養施設で、入院していた彼女が病院で死んでしまい自棄酒(ヤケザケ)を飲んで自分の葬式について語っている男のブルースです。
※2002年にはOsamu Tezuka(手塚治虫)のアニメの「Metropolis(メトロポリス)」のオープニングで"St. James Infirmary Blues"が使用されたので、曲としては若い方もご存知らしいです。(キャブ・キャロウェイではなくブルース歌手の"Atsuki Kimura(木村充揮)")
"I went down to old Joe's bar room, on the corner by the square..."と歌われる"St. James Infirmary Blues"の歌詞はSt. James Infirmary Lyrics - Yet Another Digital Tradition Page

キャブ・キャロウェイといえばMinnie The Moocher(ミニー・ザ・ムーチャ)が代表曲で、楽団のテーマ曲として演奏していましたが、この曲のミュートのトランペットはデューク・エリントンがコットンクラブ時代に創作したジャングルサウンドを受け継いでいるようです。 デューク・エリントン楽団では白人客に受けるため扇情的でエキゾティックな音色のミュート・トランペットを吹いたのはエリントン楽団に在籍していたBubber Miley(ブッバー・マイリー)でした。 キャブ・キャロウェイとIrving Mills(アーヴィング・ミルズ)が作詞した"Minnie The Moocher"はClarence Gaskill(クラレンス・ガスキル)の作曲だそうですが、キャブ・キャロウェイが作曲した"Hi De Ho"の方はクラレンス・ガスキルの歌詞だとか。 デューク・エリントンをハリウッドに引っ張ったアーヴィング・ミルズがコットンクラブの後釜としてキャブ・キャロウェイを発掘したらしいのでこの3人は共同で曲作りをしていたのでしょう。
Duke Ellington - It Don't Mean a Thing (1943) with Bubber Miley Trombone Solo - Metacafe

Cab Calloway - Minnie the Moocher VHS
Minnie the Moocher (1932)Cab Calloway and His Cotton Club Orchestraの1932年からのパーフォーマンスがドキュメンタリー映画となり、1991年にリリースされています。 1930年代にハーレムのクラブで活躍したキャブ・キャロウェイのインタビューを交えたビデオはベティちゃんの漫画と同じくDave Fleischer(デイヴ・フライシャー)の監督により1981年に作られました。
Fats Waller、Count Basie、Duke Ellingtonに加えてBill "Bojangles" RobinsonのタップやLindy Hoppin'も観られるそうです。 恐慌による不安定な生活や人種差別の激しい社会背景の1920年代から1930年代、この当時は安上がりな憂さ晴らしとしてチャールストンやリンディ・ホップやShimmy(シミー)のようなダンスがブームとなったそうです。
※"The Lindy Hop"とは1920年代のチャールストンやタップダンスに始まった4分の4拍子の激しいストリートダンスで、ステップは6とも8ともいわれます。(ハマジルでも想像してください。) 黒人文化のアフリカのリズムや踊りと白人の音楽との高度な融合ともいえるでしょう。 ニューヨークのハーレムで黒人がスウィングやジャズに合わせて男女で組んで踊ったことから、1930年代から1950年代にはJitterbug(ジルバ)やRock 'N' Roll(ロックンロール)と形を変えて世界中に広まりました。 一般の人々は踊る時にパンツは見せません。 Lindy HopのラインダンスにはThe Big AppleSuzie Q(Heel Twist or Grind Walk)などがあるそうです。
Jiving Lindy Hoppers (1941) - YouTube
Frankie Manning Norma Miller Whitey's Lindyhoppers - YouTube


Cab Calloway - Minnie The Moocher's Wedding Day (Super Hits Of Swing - Volume 1) - YouTube

Zoot Suit
キャブ・キャロウェイが着用していたダブダブの肩幅の広いスーツは「ズート・スーツ」と呼ばれ、アメリカでは1930年代に流行った上着もズボンもダップリした背広です。
1943年のロスアンジェルスで起こったThe Zoot Suit Riots(ズートスーツ暴動)事件については2006年の映画「The Black Dahlia(ブラック・ダリア)」

Jive Talk
キャブ・キャロウェイの歌は歌詞が黒人にしか通じないようなジャイヴ・トークで成り立っていることが多かったらしいです。 そこでインテリのキャブ・キャロウェイは一般の人々にも分かるように黒人の隠語のようなジャイヴ・トークを辞書に編纂したMr. Hepster's Jive Talk Dictionaryを1944年に発行したそうです。 R & Bやジャズ用語にも関連しているので知っていると便利かもしれません。 関係ある? あ、そんなのカンケイない!
Cab Calloway Jive Dictionary


Listen1941年にCab Calloway And The Palmer Brothersが歌った"Blues In The Night"はJo Stafford(ジョー・スタッフォード)でも有名ですが、それと1942年の"I'll Be Around"が聴ける"Blues In The Night (My Mama Done Tol' Me)" by Cab Calloway And The Palmer Brothers - The Vocal Group Harmony Web Site

キャブ・キャロウェイの"Everybody Eats When They Come To My House"が聴けるwfmuラジオのプレイリストはPlaylist for A Rough Mix with Steinski - September 20, 2007(Listen to this show: RealAudioをクリックしてクリップ・ポジション(再生バー)を40:10に移動)
キャブ・キャロウェイの"A Fifteen Minute Intermission"が聴けるwfmuラジオのプレイリストはPlaylist for Old Codger with Courtney T. Edison - July 6, 1991(Listen to this show: MP3 - 128Kをクリックすると、私のPC設定ではiTunesが開くのですが、 Pop‑up player! を選択しても聴けます。 他にElla Mae Morse、Fats Waller、Louis Jordan、Tex Williams、Groucho and Chico Marxなどの曲も聴けますがクリップ・ポジション(再生バー)を最後の方に移動させるとすぐキャブ・キャロウェイ)
同じく"The Ghost of Smokey Joe"が聴けるプレイリストはPlaylist for Old Codger with Courtney T. Edison - October 30, 1991
Cab Calloway with His Cotton Club Orchestraの"Kickin' the Gong Around"はPlaylist for Old Codger with Courtney T. Edison - December 28, 1991(クリップ・ポジション(再生バー)を"3分の1"辺りに移動※Smokey Joeとはミニーの彼氏のSmokeyのことでKickin' the Gong Aroundとは阿片を吸うことらしいのでMinnie the Moocherから派生した歌みたいです。)
☆キャブ・キャロウェイのMinnie The Moocher、St. James Infirmary、Hep-Hep The Jumpin Jive、Everybody Eats When They Come To My Houseが聴けるCab Calloway - MySpace.com


キャブ・キャロウェイのアルバム
Minnie the Moocher
ページトップのCD画像は数ある"Minnie the Moocher"というタイトルの2004年リリースの一枚で、定番曲の他にDinah、St. Louis Blues、I Can't Give You Anything But Love、Zah Zuh Zah、Jitter Bugなどを収録しています。 「Minnie the Moocher」と名づけられたタイトルのアルバムはたくさんありますが日本でリリースされた21曲収録のCD「ミニー・ザ・ムーチャー」は現在入手困難となっています。
アルバムの全曲試聴はMinnie the Moocher - Amazon.com

The Early Years 1930-1934 Cab Calloway
Vol. 1: The Early Years 1930-1934
The Early Years 1930-1934 Cab Calloway1930年代から1934年の録音を集めた4枚組リマスター盤BOX SETには溢れんばかりのエネルギッシュな歌と演奏で、人気ナンバーワンのMinnie the Moocherをはじめ、Yaller、Mood Indigo、Basin Street BluesやSt. James Infirmary Bluesなどの私の好きなキャブ・キャロウェイの歌と演奏は全部網羅してあります。

Boo-Wah Boo-Wah ... Are You Hep to the Jive?
Are You Hep to the Jive?
Are You Hep to the Jive? - Cab Callowayよくもこのようにコミカルに歌えるものだと感嘆する奇声やスキャットや掛け合いなどを取り入れた歌全22曲を収録したアルバムで、まるでジャイヴ・トークの語録集みたいです。


Harlem Camp Meeting: Jazz Tribune No. 58: Cab Calloway & Co.
Jazz Tribune No. 58: Cab Calloway & Co.
Jazz TribuneMoon Glow、Zaz, Zuh, Zaz、Jitterbugなどの他にScat Songが3曲も収録されている2枚組アルバムです。
「Cab Calloway & Co - Jazz Tribune No. 58」の試聴はCab Calloway - Cab Calloway and Company - Amazon.com

☆キャブ・キャロウェイの"Bye Bye Blues"、"Manhattan Jam"が収録されているアルバムは「Best of the Big Bands」で、"Mama, I Wanna Make Rhythm"、"Trylon Swing"、"The Ghost Of A Chance"などが試聴出来るアルバムは「Vol. 2: 1935-1940」です。(この時代のCab Calloway & His Orchestraでは、テナーサックスはBen WebsterかChu Berry、トランペットはDizzy Gillespie、ベースはMilt Hinton、ヴァイブはManzie JohnsonかTyree Glennでしょうか。)


キャブ・キャロウェイが出演した映画
1943年 Stormy Weather(ストーミー・ウェザー)
Stormy Weather VHS
Stormy Weatherキャブ・キャロウェイの映画デビューはベティちゃんの漫画でしたが、Lena Horne(リナ・ホーン)が主演したAndrew L. Stone(アンドリュー・L・ストーン)監督の未だに人気の黒人ミュージカル映画「ストーミー・ウェザー」に本人役で出演して、自作のJumpin' JiveやRhythm Cocktailなどを歌いました。 当時楽団に在籍していたテナーサックス奏者のイリノイ・ジャケーやColeman Hawkins(コールマン・ホーキンス)なども出演したまさしくジャージーな映画です。 ハーレムのコットンクラブで人気だった"ボージャングルズ"ことBill "Bojangles" Robinson(ビル・ロビンソン)やHarold & FayardのThe Nicholas Brothers(ニコラス兄弟)のアクロバティックなタップダンスが観られるのです。

1944年 Sensations Of 1945
Sensations Of 1945 DVD
「ニューヨークの饗宴」のDVD(ASIN: B0038VS6TU)は現在入手不可ですが、Andrew L. Stone(アンドリュー・L・ストーン)が監督し、タップダンサーのEleanor Powell(エリノア・パウエル)とDennis O'Keefe(デニス・オキーフ)が出演した1944年のタイムカプセル的なミュージカル。コメディです。 ミュージシャンとしてキャブ・キャロウェイをはじめWoody Herman(ウッディ・ハーマン)やブギウギ・ピアノのDorothy Donegan (ドロシー ドネガン)やギタリストLes Paul(レス・ポール)などが出演しました。
Dancing on Big Pin Ball, Eleanor Powell & Woody Herman - YouTube
Doing Jitterbugs, Cab Calloway with Dorothy Donegan on Sensations Of 1945 - YouTube

1947年 Hi-De-Ho(キャブ・キャロウェイのハイ・デ・ホー)
The Hi-De-Ho Man (CD)
The Hi-De-Ho Man - CDこのアルバムCDにはキャブ・キャロウェイの代表曲の他、The Calloway Boogie、Hoy-Hoy、Jungle King 、Abi Gezuntなどが収録されています。

映画はJosh Binney(ジョシュ・ビニー)が監督したキャブ・キャロウェイのヒット曲にちなんだ1時間のミュージカルです。
一応サスペンス調のサクセス・ストーリーですが見所はもちろんキャブ・キャロウェイの歌と演奏とパーフォーマンスです。  キャブ・キャロウェイが歌う"The Lady With the Fan"に合わせた踊り子のファンダンスがセクシー!
☆"Hi-De-Ho Man"をはじめ、キャブ・キャロウェイの歌やパーフォーマンスの21曲を収録した映画「Hi De Ho(ハイ・デ・ホー)」はVHSもあります。

1955年 Rhythm and Blues Revue(リズム&ブルース・レビュー)
Rhythm and Blues Revue (1955) DVD [Remastered Edition]
Rhythm and Blues RevueハーレムにあるApollo Theatre(アポロ劇場)でのショーを録画したものです。
Count Basie(カウント・ベイシー)が小編成のコンボバンドで"Conversation"と"One O'Clock Jump"を演奏、Sarah Vaughan(サラ・ヴォーン)が"Perdido"を、Lionel Hampton(ライオネル・ハンプトン)が"Vibe Boogie"やヴァイブのバチをドラムスティックに持ち換えた"Bongo Interlude"を演奏、Nat King Cole(ナット・キング・コール)がコンガソロで"Calypso Blues"を歌い、Big Joe Turner(ビッグ・ジョー・ターナー)が""Shake, Rattle and Roll"、Herb Jeffries(ハーブ・ジェフリーズ)が"In My Heart"、Delta Rhythm Boys(デルタ・リズム・ボーイズ)が"Dry Bones"を歌ったミュージック映画で、最後の方でキャブ・キャロウェイが"ミニー・ザ・ムーチャー"を歌います。 なんと当時Ruth Brown(ルース・ブラウン)と交際のあったテナーサックス奏者のWillis Gator Jackson(ウィリス・ジャクソン)がバンドのメンバーとして参加していてルース・ブラウンの歌"Teardrops From My Eyes"でソロを聴かせます。 タップダンスのムーンウォークを見せたBill Bailey(ビル・ベイリー)も素晴らしい!
国内では輸入版の2枚組み「Rock N Roll Revue: Rhythm & Blues Revue [DVD] [Import] (2005)」が入手できます。
☆このページの下の方に映画を観られるリンクを貼ってあります。

1980年 The Blues Brothers(ブルース・ブラザース)
ブルース・ブラザース DVD



The Man in Black: Johnny Cash
Cry! Cry! Cry!

"JC"ことジョニー・キャッシュは1955年にCry, cry, cry(クライ・クライ・クライ)でサン・レコードからデビューしました。 eElvis Presley(エルビス・プレスリー)が"That's All Right Mama"を録音した同じサン・レーベルから1954年にデビューしています。(訂正)
カントリーのヒット・チャートでNo.1を獲得、全米ポップチャートにもチャートインした曲I Walk the Lineが2005年のジョニー・キャッシュの伝記映画「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」のタイトルになっています。
ジョニー・キャッシュからすればジューン・カーターはカントリー界の良家の子女に当たりますね。 山岳音楽の伝統を築いてきた一家ですから。 カーター・ファミリーの録音盤のなかには1927年の「Bristol sessions」のようにジョニー・キャッシュが絶賛するものもありました。

ジョニー・キャッシュは1958年からはコロンビア・レコードに移り、妻のジューン・カーター・キャッシュが若きジョニー・キャッシュへの想いを綴ったシンガー・ソングライターのMerle Kilgore(マール・キルゴア)との共作した1963年の曲「Ring of Fire(リング・オブ・ファイア)」を発表する他、数え切れないほどの曲をリリースして、ビルボードにも何十曲もチャート入りしました。 実はこの"Ring of Fire"という曲は1961年に映画「野良猫(Ring of Fire)」のテーマ曲としてトワンギーギターの名手と呼ばれるDuane Eddy(デュアヌ・エディ又はデュアン・エディ)のバージョンで私は初めて聴いたので混同してしまいますが全くの別の曲です。
Johnny Cash - Ring Of Fire - Grooveshark.com
そして昔私が買ったキャッシュのレコードといえばJohnny Horton(ジョニー・ホートン)の"Honky Tonk Man"を買うつもりで買ってしまった"Honky Tonk Girl"の45回転EPだけでした。(ホンキー・トンク・ガールは1954年にウエスタン・スウィングのHank Thompson(ハンク・トンプソン)が作って吹き込みました。)
Johnny Cash - Honky Tonk Girl - YouTube
Johnny Cash - Honky Tonk Girl - Amazon.com
他のカントリー歌手達がカーボーイスタイルなのに対し、どすの利いたディープな声のジョニー・キャッシュはライダーのような黒づくめの服装で「アウトロー(無法者)」を演出しました。 いや、刑務所こそ入りませんでしたが、イメージだけでなく事実アウトローでした。 アウトローカントリーとは、1960年代になって商業的になったナッシュビル・カントリーに対抗して素朴なカントリー音楽を守ろうとしたジョニー・キャッシュを含む一派です。 1985年にWaylon Jennings(ウェイロン・ジェニングス)やKris Kristofferson(クリス・クリストファーソン)等と結成した史上最強のカントリーグループの"The Highwaymen"についてはWillie Nelson(ウィリー・ネルソン)の記事を参照して下さい。
ジョニー・キャッシュは無法者、放蕩者などと呼ばれ、若い頃には汽車に火を付けたり、車を破壊したりして逮捕されたりというぶぶ武勇伝も噂され、麻薬と戦ったりしながらアメリカの音楽界に独特の足跡を残してきました。 死の1歩手前の破滅に導いた薬(amphetamines)をやっている時でさえ、ゴスペルは欠かさなかったキャッシュが、麻薬でボロボロの時に出会ったのが同じくカントリー歌手のジューン・カーターでした。 二人とも敬虔なクリスチャンではありますがキャッシュは妻と4人の子供を置いてジューン・カーターと一緒になったのでした。

Johnny Cash Gives You the Finger: FUCK YOU!
ジョニー・キャッシュの写真で一番最高!なのが60年代〜70年代のロックンローラーを被写体とした有名な写真家のJim Marshall(ジム・マーシャル)によるモノクロ写真集「Jim Marshall: Proof」の必見の一枚!「Johnny Cash Photos (Flipping the Bird), San Quentin Prison, 1969 - Artnet.de
レコード(Johnny Cash At San Quentin)では放送禁止用語の"son-of-a-bitch"が入っている箇所に"ピー音"が被せられたラップ調の"A Boy Named Sue"を歌った1969年のSan Quentin Penitentiary(サン・クエンティン刑務所)ライブ前にポーズを取るジョニー・キャッシュ。 う〜ん、如何にもワルですな。
ジム・マーシャルはDuke Ellington、Sarah Vaughan、Miles Davis、Coleman Hawkinsなどのジャズの巨人たちの写真集「Jim Marshall: Jazz」も出しています。(ISBN-10: 0811843548)

Johnny Cash At San Quentin - YouTube
Johnny Cash At San Quentin - "Johnny Cash "A Boy Named Sue" - YouTube
I Walk The Line at San Quentin - YouTube


Jonny Cash - Carryin' OnVegas. The Mint
映画「ウォークザライン」の中のセリフにもある"Vegas. The Mint"とは、ジョニー・キャッシュがよく出演したラスヴェガスにあるクラブの"The Mint Casino(The Mint Hotel and Casino in Las Vegas)"のことでライブ・ショーが有名です。 その頃、ラスベガスのReno(リノ)を本拠に音楽活動をしていた昔のウエスタン仲間のAbbie Neal(アビー・ニール)がジョニー・キャッシュをバックアップしたんだそうです。 ジョニー・キャッシュがヨレヨレの時はアビー・ニールが助っ人をかき集め、彼らがクラブ・ミントのカーテンの後ろからジョニー・キャッシュを支えていたので歌っている最中にイスから落っこちることはなかったとか。 そんな時でもジョニー・キャッシュは素晴らしいステージを演じたそうです。
ミント・ホテルの写真はMint Hotel - Robert Scott Hooper.com

Hurt
ジョニー・キャッシュが亡くなる前の2003年に"Hurt"を歌っているビデオを観ましたが、若い時代の映像を交えたビデオはジョニーの死を暗示するかのように。 感無量です。 ジョニー・キャッシュの死因は糖尿病の合併症による呼吸不全だったそうです。 最後の最後までカントリー! 再びナッシュビルで歌った頃、糖尿病を患っていたジョニー・キャッシュの頬はかなりこけていたそうです。
"I hurt myself today to see if I still feel..."と歌われる"Hurt"の歌詞はHurt - LYRICS007(要ポップアップブロック)
☆"I walk the line"の歌詞はJohnny Cash - I Walk The Line Lyrics - stevenmenke.comで、Riders In The Sky(ライダーズ・イン・ザ・スカイ)などその他の歌詞も上記のサイトのLinks To Words of Other Songsや、Johnny Cash Lyrics For Your Favorites内にあります。

Ghost riders in the sky by Johnny cash - YouTube

I shot a man in Reno just to watch him die...
このような血なまぐさい歌詞で受刑者の共感を得たジョニー・キャッシュのフォルサム刑務所ライヴ「Johnny Cash at Folsom Prison」(1968年)はベストセラーとなっています。 このライヴにはカール・パーキンスや妻のジューン・カーター・キャッシュも出演しました。 ジョニー・キャッシュの黒尽くめのいでたちや歌詞に熱狂した囚人達の中にはそのライブの何十分か後には死刑になる者もいたとか。
刑務所ライヴではFolsom Prison Blues(フォルサム・プリズン・ブルース)やCocaine Bluesなどの野蛮な曲を歌っていますが最後は敬虔なクリスチャンらしく「Greystone Chapel」で終わっています。
Johnny Cash - Folsom Prison Blues - Grooveshark.com
☆ジョニー・キャッシュと同じく刑務所ライヴをしたのはブルース歌手のBBキング

Giant Hits (All American Country)
ページトップのアルバムは映画のタイトルになった"I Walk the Line"、 Don't Take Your Guns to Town、 I Still Miss Someone、Ring of Fire、unday Morning Coming Down、What Do I Care、It Ain't Me Babe、I'm So Lonesome I Could Cry、City of New Orleans、Orange Blossom Special など全10曲を収録したジョニー・キャッシュのアルバム「All American Country(日本ではGiant Hitsと収録曲が同じ)」で1995年の発売です。(が、アルバム画像が変更になった?)
試聴はAll American Country - Amazon.com
※ちなみに"I Walk the Line"は"アイ・ウォーク・ザ・ライン"としてソニー・ミュージックレコーズから1989年に発売されたCDアルバム「栄光のカントリー&ウエスタン」にも収録されていたとか。

At Folsom Prison
ジョニー・キャッシュのカルフォルニア州立フォルサム刑務所ライブアルバム
At Folsom PrisonAt Folsom Prison

The Very Best of the Sun Years
ジョニー・キャッシュの初期、サン・レコード時代のヒット曲集
The Very Best of the Sun YearsThe Very Best of the Sun Years
試聴はThe Very Best of the Sun Years - Amazoncom(1番はI Walk The Line、6番はCry, cry, cry、11番はFolsom Prison Blues)

"Riot in Cell Block #9"も収録した5枚組Boxセット
The Man in Black: 1959-1962The Man in Black: 1959-1962
コワモテのジョニー・キャッシュからは想像できないですがエルヴィス・プレスリーみたいにロカビリーやロックンロールを歌った時期がありました。 売れっ子の悩みともいえる過密スケジュールから薬物に手を染めた時代でもあり、声帯が麻痺して声が嗄れている曲も何曲かありますが、カントリーを超えてゴスペルやフォークなどにも幅を広げた1959年と1962年のコロンビア時代にリリースしたシングルとLPに録音したナンバーや未発表の曲を収録した5枚組みアルバムですからジョニー・キャッシュの熱烈なファンには必携でしょうか。 ピアノがFloyd Cramer(フロイド・クレイマー)でバックコーラスにはカーター・ファミリーやAnita Kerr Singers(アニタ・カー・シンガーズ)が参加しているそうです。
試聴はThe Man In Black 1959-62 [Box Set] - Amazon.com(Disc: 5の16番がThe Coasters(コースターズ)のヒットナンバーだった"Riot In Cell Block #9")

The Man Comes Around
ジョニー・キャッシュが晩年に書いた"The Man Comes Around"が収録されているのは2002年にリリースされたSting(スティング)の"I Hung My Head"やMarty Robbins(マーティ・ロビンス)の"Big Iron"などのカバーなどを収録したアルバムの「American IV: The Man Comes Around」(ASIN: B0044VXALW 試聴はAmerican IV: The Man Comes Around - Amazon.com)で他にもこのアルバムのために聖書の「ヨハネの黙示録」などにヒントを得てキャッシュが宗教的な意味を含んだ"Give My Love To Rose"と"Tear Stained Letter"の2曲を書いたそうです。 このアルバムは1994年に始まったアメリカン・シリーズの1巻でしたがキャッシュの具合が悪いこともあり当時は商業的な成功が危ぶまれたそうです。 "Bridge Over Troubled Water"をキャッシュとデュエットしている女性ボーカルはジューン・カーターではなくFiona Apple(フィオナ・アップル)です。 Hank Williams(ハンク・ウィリアムス)の"I'm So Lonesome I Could Cry"をデュエットしてNick Cave(ニック・ケイヴ)も参加していますが、"Personal Jesus"など数曲でのピアノがハモンド奏者でもあるソウルのBilly Preston(ビリー・プレストン)らしいです。 歌うというより語るといった方がぴったりの"The Man Comes Around"は2003年の映画「The Hunted(ハンテッド)」のサウンドトラックの他、数本の映画やテレビドラマで使用されています。


Jackson
Johnny Cash & June Carter sing Jackson
Johnny Cash & June Carter "Jackson" - YouTube
Johnny Cash & June Carter - Jackson (1968) - YouTube
Johnny Cash & June Carter - Jackson (The Legend of Johnny Cash) - Grooveshark.com
ジョニー・キャッシュ&ジューン・カーター・キャッシュがデュエットしている"Jackson(ジャクソン)"はアルバムThe Essential Johnny Cash (ディスク: 2の3番)
試聴はThe Essential Johnny Cash [Original Recording Remastered]
☆Jacksonの歌詞はJackson Lyrics - SING365.com
Nancy Sinatra with Lee Hazlewood - Jackson (1967)
☆キャッシュ夫妻が歌ったJackson(ジャクソン)は伝記映画「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」ではホアキン・フェニックスとリース・ウィザースプーンがデュエットしましたが、1967年にNancy Sinatra(ナンシー・シナトラ)とLee Hazlewood(リー・ヘイゼルウッド)のデュエットもヒットしています。
☆ナンシー・シナトラとリー・ヘイゼルウッドのコラボが聴けるwfmuラジオのプレイリストはThree Chord Monte - August 7, 2007(Jacksonで検索して右端の2:49:03 (Real)をクリック)

ジョニー・キャッシュのRing of Fire、I Walk The Line、Oneが聴けるブルースのサイトJohnny Cash - livinblues.com
(サイトの一番下にあるMP3タイトルをクリック、ファイルは大きいのでダウンロードに時間がかかり、ブラウザがFirefoxでは聴けるがGoogle Chromeでは聴けない。)
♪ 3台のジュークボックスがカントリーオンパレードのCountry JukeBox Saloon - Da Passions of Da Patchy(Juke # 1からJuke # 3まで一番下のplay em all patchy!!ボタンをクリックすると私のブラウザ設定ではファイルがダウンロードされ開くとRealPlayerで聴けます。 )
♪ ネットラジオのBSRで昔のカントリー音楽を流すプログラム「Back to the Country」の2004年11月放送ではジョニー・キャッシュの「Get Rhythm」や他のカントリー歌手の歌が聴けます。 Back to the Country Play List(Wanda Jackson、Skeeter Davis、Willie Nelson、Al green、Brenda Lee、Bob Dylan)
☆ジューン・カーターがメンバーの一員だったカントリーの名門「The Carter Family」の歌が聴けるcolumbia.edu(Carterで検索)

☆カントリーとロックの両方のジャンルで殿堂入りを果たしたのはジョニー・キャッシュが最初です。☆ジョニー・キャッシュのオフィシャルサイトはThe Official Johnny Cash Website - Johnny Cash.com

エルヴィス・プレスリーやジョニー・キャッシュやJohnny Horton(ジョニー・ホートン)などが元祖だとも云われるRock-A-Billy(ロカビリー)は田舎者という意味の南西部の移民白人による大衆音楽である"Hillbilly(カントリーのヒルビリー)"と南部黒人音楽のR & Bを合わせ、さらにブルースも加味した新しい音楽だそうですから、Rockabilly(ロカビリー)はその後のロックのルーツともいえるでしょう。 そんなジョニー・キャッシュは60年代にはボブ・ディランと共演するなどロック界にも殴り込んで(?)います。
日本でも昭和30年代のロカビリー3人男が登場した日劇ウエスタン・カーニヴァルでのロッカビリー熱狂はすっごかったです。 1959年に来日したWanda Jackson(ワンダ・ジャクソン)は日劇には出演しています。

カントリーについてふれているAudio-Visual Trivia内 の「スペード・クーリー伝記

Johnny Cash At Folsom Prison: The Making of a Masterpiece
1968年のライヴアルバムJohnny Cash at Folsom Prisonについて?のハードカバー洋書(Michael Streissguth (著)(ペーパーバック)
Jonny Cash at Folsom PrisonJohnny Cash At Folsom Prison: The Making of a Masterpiece


Jim Marshall: Proof
500以上ものアルバムやCDのジャケットを飾ったジム・マーシャルの写真集(ハードカバー)Woodstock、the Monterey Pop Festival、the Beatles' final concertなどは60年代を象徴する写真です。
Jim Marshall: ProofJim Marshall: Proof


ジョニー・キャッシュ夫妻の死を悼むかのように、30年以上住んでいたオールド・ヒッコリー湖に面した木造家屋が2007年4月に全焼してしまいした。
2005年のジョニー・キャッシュの伝記映画についてはAudio-Visual Trivia内の「ウォーク・ザ・ライン 君につづ く道

Johnny Cash in Door-to-Door Maniac 1961年
☆テレビドラマのゲスト出演以外には映画には滅多に出演していなかったアウトローのジョニー・キャッシュが主演したB級のフィルム・ノワール映画があったそうです。 流しのギター弾きを装って人質を拉致してマシンガンをぶっ放す銀行強盗の片棒を担ぐ文無し男のJohnny Cabot(ジョニー・キャボット)を演じたジョニー・キャッシュはテーマ曲の"5 Minutes to Live"を映画の冒頭と映画の中で歌っています。 なにしろ無差別にトントンとドアをノックして出てきた住人を撃つのだそうですからアウトローに違いありません。 カントリー・ギターのソロ演奏はシンコペイトする特異なピッキング奏法で知られるMerle Travis(マール・トラヴィス)だそうで、ジョニー・キャボットの相棒であるギャングのマックス役で出演しています。
Johnny Cash - Five Minutes to Live Theme - YouTube

Mickey Baker plays Johnny Cash
ジョニー・キャッシュ後期のヒット曲をタイトルにした1999年の「I Still Miss Someone」という短編映画でジョニー・キャッシュを演じたのはテネシー出身のMark Collie(マーク・コリー)でした。 70年代からビルボードのカントリー部門で16曲のシングルがチャートインしたカントリー・ロック(ロカビリー)のミュージシャンで俳優だそうです。
Johnny Cash - I Still Miss Someone (1995) - YouTube


The Outlaw DVD
Jane Russell - The Outlaw DVD
The Hollywood Sex Symbol: Glamorous Jane Russell (1921 - 2011)

Jane Russell on the haystack
納屋の干し草(藁)といえばジェーン・ラッセル!
1921年にミネソタで生まれたジェーン・ラッセル(又はジーン・ラッセル)はハリウッドではちょっと異色の官能女優で、モデル出身で媚態をみせないという点ではHumphrey Bogart(ハンフリー・ボガート)と名コンビを組んだLauren Bacall(ローレン・バコール)と似ています。(ジェーン・ラッセルは殿方に媚びないで威圧する?) 似ていないのは、バコールは痩せているので眼差しで魅せて、肌は殆ど見せませんしコミカルな演技や歌や踊りもまず披露しません。
1949年にあの有名な赤いベルベットのMarilyn Monroe(マリリン・モンロー)のヌード写真を撮ったことで有名な写真家のTom Kelley(トム・ケリー)が下積み時代のジェーン・ラッセルを撮った写真が1940年当時「The Outlaw(ならず者)」に出演する魅惑的な花(胸)を探していたHoward Hughes(ハワード・ヒューズ)の眼に留まり、デカパイ・フェチのハワード・ヒューズは38インチ(96.52 cm)というバストのこのセーター美人のジェーン・ラッセルをビリーザキッド物語(ならず者)の主役に抜擢したそうです。 その時ヒューズは自社の飛行機エンジニアに設計を依頼してジェーン・ラッセルの胸を持ち上げて強調する工学的特殊ブラまで開発したそうですよ。 当時は一般的でなかったワイアー入りのシームレス・ブラは肉感的に魅せるには効果があると踏んだんでしょうが撮影が2年も遅れた上にジェーン・ラッセルはハイテク・ブラの着用を拒否したとか。 そんなブラ・エピソードがあったからかジェーン・ラッセルはその後にブラのCMに出演していたそうです。 そういえば50年代にアメリカの雑誌に掲載されていたBullet-bra(弾丸型ブラジャー)に目を見張ったものでした。

セクシー・ウエスタン映画(実際は全くセクシーではない)の「ならず者」は1940年に制作されたものの、今でいう映倫(Production Code)からクレームが付き裁判沙汰となったりして2度もお蔵入りした後、やっと1947年頃に全米公開された経緯があるそうです。 その当時、開発ブラは着用しなかったジェーン・ラッセルの胸の谷間やワラの中で転げまわるシーンなどが余りにも扇情的過ぎて下品とされ物議をかもし出しました。 おまけに劇場公開までの空白を埋めるためにスチール写真として宣伝用にばらまかれた写真やピンナップのようなジェーンの悩殺シーンは映画には登場しません。 アメリカでの公開年は色々書かれているのではっきりとは分かりませんが全米公開は1948年らしいです。 日本で1953年に公開されたのは露骨なシーンをカットした1943年版だったそうです。 このように「ならず者」はプロダクション・コードで大騒ぎでしたが公開禁止なんていうのは映画会社側の話題作りだったようです。 その後、ハワード・ヒューズは1954年に製作したThe French Line(フランス航路)をなんと許可を得ずに公開してしまい、今度はより厳しいThe Catholic Censorship(カトリックの映倫)からも糾弾されたそうです。 ベテランのLloyd Bacon(ロイド・ベーコン)が監督したミュージカル映画「フランス航路」では、ジェーン・ラッセルは花婿探しの富豪の相続人を演じたのですが、もっとも非難されたのが"Well I'll Be Switched"を歌いながら着替えたりバスローブの前をパーと刺激的な!泡風呂シーン!と、ファッションショーで"Looking for Trouble"を歌いながら露出度の高い衣裳でストリップ風にパーっと!踊るシーン!です。 1963年にJayne Mansfield(ジェーン・マンスフィールド)が「Promises! Promises!」で泡風呂に入った時でさえ大騒ぎで公開禁止だったそうです。 Mercuryから1954年にリリースされた「フランス航路」のオリジナル・サウンドトラックLP盤では上記の曲以外にジェーン・ラッセルが歌う"What Is This That I Feel"と"Any Gal From Texas/and Mary McCarty"も収録されていたそうですが、今ではヴィンテージ・レコードのようですが、アメリカのAmazon.comでLPレコード「THE FRENCH LINE - 10" LP MUSIC FROM THE ORIGINAL CAST」の豪快なカバー画像が見られます。
映画も制作した億万長者で飛行家で不動産王のハワード・ヒューズは2004年にMartin Scorsese(マーチン・スコセッシ)が監督した映画「The Aviator(アビエイター)」の主人公として描かれ、Leonardo DiCaprio(レオナルド・ディカプリオ)がハワード・ヒューズを演じています。
映画「ならず者」がお蔵入りしている間には、干し草の上でふてくされたように挑発しているジェーン・ラッセルの宣伝用スチール写真が出回り、Pinnup(ピンナップ)として戦時中は兵士たちの宝物となりました。 干し草は性的なイメージが出来上がり、干し草の上で浮気する女房を妄想した男がマリリン・モンローが演じた同じアパートに住む女との浮気に踏み切るという1955年のThe Seven Year Itch(七年目の浮気)がありました。
そんな写真が見られるThe Most Famous Pinups of WW II(ページの一番下)
☆Christies Auction(クリスティーズのオークション)で約1000万円で落札されたジェーン・ラッセルの「ならず者」のポスター画像が見られるABC(アメリカン・バカコメディ)振興会 - Jane Russell Poster(拳銃を握っている手はなんだか付け足したみたいじゃ?)
☆ジェーン・ラッセルのセクシーな写真集はBombshells.com- Jane Russell
Jane Russell Photos - Bert Christensen's Cyberspace HomeBert Christensen's Cyberspace Home
Jane Russell photos - YouTube

1943年 Outlaw(ならず者)
Outlaw (B&W) VHS
Outlaw VHSニューメキシコのリンカーンを舞台に、歴史に残る無法者がジェーン・ラッセルが演じるセクシーな女に恋心を抱くという筋書きの「ビリー・ザ・キッド純愛物語」です。 Jack Buetel(ジャック・ビューテル)がBilly the Kid(ビリー・ザ・キッド)を、Thomas Mitchell(トーマス・ミッチェル)がPat Garrett(パット・ギャレット保安官)を演じています。 Doc Holliday(ドク・ホリデイ)を演じているのがThe Addams Family(アダムス・ファミリー)でお馴染みのAnjelica Huston(アンジェリカ・ヒューストン)のお爺ちゃんであるWalter Huston(ウォルター・ヒューストン)です。 ビリー・ザ・キッドを題材にした西部劇は多いですが、「ならず者」はウイットの効いたコメデイ調あり、セクシー調ありの西部劇です。
上記の白黒画像は1997年にリリースされた輸入版VHS(英語)です。
ページトップの画像は1999年にリリースされた輸入版(英語)リージョンフリーのDVDです。 映画「ならず者」は全て白黒です。
日本で入手出来る日本語字幕版DVDにはならず者がありますが、価格がちょっと足踏みさせます。(あった!ならず者 [500円DVD]) 同じくVHSの「ならず者」(字幕版)もあります。

せっかくハワード・ヒューズがセクシーなジェーン・ラッセルを売り出すために監督したような映画なのに、ジェーン・ラッセルの胸の谷間もカット、全裸になって瀕死のビリーを暖めてやるという衝撃的な看病場面はカット、ラヴシーンもカット、せっかく沼に飛び込ませてブラウスを濡らしたのに、もしもクローズアップがあったなら多分それもカット!これではジェーン・ラッセルのばら撒かれた肩出しピンナップを握り締めて劇場にやって来た男性ファンはガッカリだったでしょう。

保安官のパット・ギャレットと早撃ちで酔っ払いで博打打ちのドク・ホリデイは昔馴染みでした。 ドク・ホリデイの愛馬を盗んだのがお尋ね者のビリー・ザ・キッドなのですが、ドクが息子のようなビリーを気に入ってしまったのです。 それがためにパット保安官との友情が壊れてしまいます。 ドク・ホリデイの愛人だったリオ(ラッセル)はビリー・ザ・キッドを殺された兄の仇と仇討ちを試みたのですが、悲しき哉、"カ弱き女"ゆえ逆に組み伏せられてしまいます。 ところが、女心は分かりません。 保安官の不意撃ちで傷ついたビリーをリオが手当てするうちに愛するようになってしまいます。 「あんたは死んだりしないわ、あたしが暖めてあげる。」 たしか何度も映画化された三島由紀夫の1954年の小説「潮騒」にもこんな場面がありましたが、三島がヒントを得たのは「ならず者」ではなく、古代ギリシアの散文(恋愛物語)で"Daphnis and Chloe(ダフニスとクロエ)"だそうです。
Jane Russell's Famous Kiss Scene in Outlaw Trailer - YouTube(TCM)
ビリー・ザ・キッドの出現により男の友情が壊れ男と女の愛情も奪われたことになります。 愛馬も愛人も盗られたドク・ホリデイですが、それでもビリー・ザ・キッドが憎めないのです。 男心は分かりません。
ドクが保安官に撃たれた後、ビリーを欺こうとした保安官を縛りつけてたビリーは、"待ってました!"とばかりに喜ぶリオを愛馬に乗せて去って行きます。 史実ではビリー21歳にして保安官に狙撃されて命を落とすことを思い浮かべると実際はハッピーエンドには思えません。
※南部育ちの西部の無法者と呼ばれたBilly the Kid(ビリー・ザ・キッド)が実在したのは1859年から1881年ですから女性のスカートは長いはずですがね。 一般の家庭婦人ではないという設定だからでしょうか、ジェーン・ラッセルのスカート丈が当時にしては短いですね。
Jane Russell in Short Skirts (Outlaw) - YouTube
それはともかく、大姐御のイメージのジェーン・ラッセルですがデビューしたては二十歳そこそこですからまだまだ可愛かったです。


1948年 The Paleface(腰抜け二挺拳銃)
The Paleface DVD
Paleface DVDNorman Z. McLeod(ノーマン・Z・マクロード)が監督した"腰抜け"シリーズでジェーン・ラッセルが政府特使の女ガンマン"Calamity Jane(カラミティ・ジェーン)"を演じ、偉大なるイギリスのコメディアンのBob Hope(ボブ・ホープ)と共演しました。 「腰抜け二挺拳銃」の脚本にはThe Girl Can't Help It(女はそれを我慢できない)の監督であるFrank Tashlin(フランク・タシュリン)も名を連ねています。 歴史上で西部開拓時代に実在した男装の女ガンマンを題材にした西部劇コメディ映画です。(国内版の「腰抜け二挺拳銃」又は「Paleface」 (1948) VHSが入手できます。)
TVシリーズの「Nikita(ニキータ)」みたいですが、刑を逃れるために政府密使となったカラミティ・ジェーンがボブ・ホープが演じる臆病な医者と偽装結婚して幌馬車隊に加わり、悪者の一味を追跡する騒動を描いています。
「腰抜け二挺拳銃」の音楽は「ならず者」と同じVictor Young(ヴィクター・ヤング)ですが、Jay Livingston(ジェイ・リビングストン)とRay Evans(レイ・エバンズ)のコンビによる主題歌のButtons and Bows(ボタンとリボン)は幌馬車の中でボブ・ホープが手風琴に合わせて歌ってアカデミー歌曲賞を受賞しました。
ジェーン・ラッセルは1952年のMacao(マカオ)でセクシーなクラブシンガーとして出演し、Harold Arlen(ハロルド・アレン)とJohnny Mercer(jyポニー・マーサー)コンビが作った "One for My Baby"や"You Kill Me"などのジャズのスタンダード曲をご披露して歌手としての片鱗を見せましたが、1952年にフランク・タシュリンが監督したSon of Paleface(腰抜け二挺拳銃の息子)のサントラでは"Buttons and Bows(ボタンとリボン)"の他、"Wing-Ding Tonight"や"Am I in Love?"などをボブ・ホープと一緒に歌っています。
ジェイ・リビングストンとレイ・エバンズのコンビは1956年に「The Man Who Knew Too Much(知りすぎていた男)でDoris Day(ドリス・デイ)が歌った主題歌"Que Sera Sera (ケ・セラ・セラ)でも同賞を受賞しています。

Bob Hope
Thanks for the Memories CD
Thanks for the Memories第二次世界大戦を挟んだ十数年間に大変な人気を保っていたボブ・ホープは100歳の誕生日を迎えて2ヵ月後に亡くなりました。 ボブ・ホープといえばShirley Ross(シャーリー・ロス)とデュエットしたThanks For The Memoriesと"Two Sleepy People"が私の大好きな曲です。

1953年 Gentlemen Prefer Blondes(紳士は金髪がお好き)
Gentlemen Prefer Blondes DVD
Gentlemen Prefer Blondes DVD「紳士は金髪がお好き」又は「紳士はブロンドがお好き」はフランス語では"Les Hommes préfèrent les blondes"というそうですが、ボギーの「The Big Sleep(三つ数えろ」や「To Have and Have Not(脱出)」で有名なHoward Hawks(ハワード・ホークス)が監督したミュージカル・コメディです。 原作者のAnita Loos(アニタ・ルース)とはカルフォルニア出身のハリウッド女優から戯曲作家に転向した芝居の世界では有名な人物です。 アニタ・ルースが書いた喜劇小説の"Gentlemen Prefer Bondes"が好評を博し、1929年に制作された同名の映画があります。
国内版DVDの「紳士は金髪がお好き」も入手出来ます。

ジェーン・ラッセルが出演した「紳士は金髪がお好き」はそのりメイクになります。 アニタ・ルースは数多くのブロードウエイの戯曲を書きましたが、1932年の"The Whole Town's Talking(俺は善人だ)"やColette(コレット)の小説をドラマ化した1951年の"Gigi(恋の手ほどき)"が有名でどちらも映画化されています。 ちなみに原作者のアニタ・ルースが十代からスクリプトを書いていたという伝説的な年齢詐称の謎はアメリカン・ニューシネマの監督の一人で、1973年の「Paper Moon(ペーパー・ムーン)」や1985年の「MASK(マスク)」で有名なPeter Bogdanovich(ピーター・ボグダノヴィッチ)が監督した1975年の映画「Nickelodeon(ニッケルオデオン)」で引用されています。 ちなみにニッケルオデオンとは1905年のアメリカに登場した当時の5セント(ニッケル硬貨)一枚で映画が観られる小規模な労働者向けの常設映画館だそうです。
「紳士は金髪がお好き」では、お金持ちと結婚する夢を持って南部からやってきたショーガールのDorothy Shaw(ドロシー・ショー)役のジェーン・ラッセルが同じくショーガールのLorelei Lee(ローレライ・リー)役のマリリン・モンローと共演しています。 この映画にはなんと1961年にNatalie Wood(ナタリー・ウッド)主演のWest Side Story(ウエスト・サイド物語)でアカデミー助演賞を受賞したギリシャ系のGeorge Chakiris(ジョージ・チャキリス)がピンクのマリリン・モンローがテーマ曲を歌うシーンの大勢のバックダンサーの一人として映画デビューしているのです。 翌年の1954年にはWhite Christmas(ホワイト・クリスマス)でRosemary Clooney(ローズマリー・クルーニー)が歌った時の4人のバックダンサーの一人としてもっとクローズアップされています。
映画音楽は、1956年にジェーン・ラッセルが主演したThe Revolt of Mamie Stover(流転の女)でも音楽を手掛けたLionel Newman(ライオネル・ニューマン)の作曲です。 テーマ曲の"紳士は金髪がお好き"は1954年の映画「Three Coins in the Fountain(愛の泉)」のテーマ曲を作曲したJule Styne(ジュール・スタイン)とLeo Robin(レオ・ロビン)のコンビが作りました。 そして、「紳士は金髪がお好き」のハイライトは残念ながらジェーン・ラッセルではなく、マリリン・モンローが美しいピンクづくめの衣裳で歌うテーマ曲の"Gentlemen Prefer Blondes(紳士は金髪がお好き)"です。 このシーンの振り付けはRita Hayworth(リタ・ヘイワース)が主演したGilda(ギルダ)と同じコレオグラファーだそうです。 どうりで長手袋をつけていますね。
「紳士は金髪がお好き」のサントラに収録されているなかで、ジェーン・ラッセルはマリリン・モンローとデュエットしたオープニングの"Two Little Girls from Little Rock"、ローレライが結婚相手の金持ち息子とパリで挙式するために乗った豪華客船での体操選手団たちも交えたボンボヤージ・パーテイで婚約者と分かれる時の"Bye, Bye, Baby"、体操選手団のトレーニング・シーンで"Ain't There Anyone Here for Love?"、文無しになったパリのカフェで"When Love Goes Wrong, Nothing Goes Right"などを歌っています。
Two Little Girls from Little Rock
Bye, Bye, Baby
Ain't There Anyone Here for Love?

圧巻なのはダイアのティアラ泥棒容疑のローレライの替え玉としてブロンドのカツラで出廷したパリの裁判所でのジェーン・ラッセルの豪快な腰ふり!の"Diamonds Are a Girl's Best Friend" どう、笑えた?ゲイ達者ですね。
ダイナマイト"ジェーン"
ジェーン・ラッセルは身長こそ170センチですがなんといっても腰幅が広く頑丈そうなずうたいにダイナミックな動きですから、後にDrag Queen(ドラァグ・クイーン)のパロデイとなりました。 つまり姐御ジェーンは男性が理想としている女性像なのでありました。 いずれにせよ歌はともかくとして、なんでそんなに豪華なの?という程のブルーネットのジェーン・ラッセルとブロンドにマリリン・モンローの衣裳合戦が見ものの映画です。
「紳士は金髪がお好き」ではモンローのブロンドが優勢だったのに対抗してか、2年後にジェーン・ラッセルはパロディかと思えるほど奇妙なミュージカルの「Gentlemen Marry Brunettes(紳士はブルーネット娘と結婚する)」に出演して"Ain't Misbehavin'"や"I Wanna Be Loved by You"などを歌いましたが不発に終わったようです。 こちらもアニタ・ルースの原作"But Gentlemen Marry Brunettes"を1955年に映画化したものです。
Gentlemen Marry Brunettes - YouTube

1955年 Underwater!(海底の黄金)
Underwater VHS
Underwater VHS原題を"The Big Rainbow(La Venus des mers chaudes)"ともいい、ハワードがプロデュースしてJohn Sturges(ジョン・スタージェス)が監督した海底アドヴェンチャー映画です。 アクアラングの故障で窮地に陥った夫を助けようと海に飛び込んだ赤い水着のジェーン・ラッセル以外には余り意味がなさそうです。 つまりハワード・ヒューズがグラマーなジェーン・ラッセルをプロモートしようとした映画なのでしょう。 初めて潜水がセクシーに撮られた映画だそうで、ジェーン・ラッセルの海底でのダイビングシーンは代役が演じたとはいえ、この映画によりスポーツとしてのダイビングが女性に人気になったとか。
この映画のせいかどうかは不明ですが日本でもやたらに万里昌代や筑波久子などの海女の日活映画が流行った時期がありました。
カリブの海に沈没したスペイン軍艦に残された金銀財宝を手に入れようとするジョニーと相棒のドミニクにジョニーの妻のテレサも加わり、借りようとしていた大型ボートの持ち主の権利をまかされた秘書も加わり、大昔にパナマの教会が所有していたという等身大のダイアモンドをちりばめた黄金の聖母マリア像に興味しんしんの神父まで総計5名が参加します。 偶然それを嗅ぎつけたシャークハンターとのお宝ををめぐる活劇ですが、マリア像を目にした信心深い悪党どもと打ち解けて最後はハッピーエンド! アクアラングを背負って海底に潜る宝探しのジョニーとドミニクの他に濡れた真っ赤な水着が魅力的なジェーン・ラッセルがジョニーの妻のテレサ役で出演していますが、なんとブレイクする前のジェーン・マンスフィールドも出演していました。 IQの高いジェーン・マンスフィールドは注目を引くためか、記者団のレセプションで偶然を装った115cmの"おっぱいぽろり"で注目を集めたそうです。 1957年から1959年に放映されたTVシリーズのHow to Marry a Millionaire(億万長者と結婚する方法)にBarbara Eden(バーバラ・イーデン又はバーバラ・エデン)と出演していたLori Nelson(ロリ・ネルソン)も秘書のグロリア役で出演しています。
「海底の黄金」の映画ポスターはmovie poster.com(このポスター画像では赤いセパレーツですが映画ではワンピース型だったかも。)
「海底の黄金」の音楽は1958年に「Teacher's Pet(先生のお気に入り)」で音楽を担当したRoy Webb(ロイ・ウェッブ)ですが、 映画ではプラドのコンボバンドが演奏するCherry Pink And Apple Blossom White(Cerezo Rosa)でジェーン・ラッセルが踊ります。扇情的なトランペットの演奏はBilly Regis(ビリー・レジス)だそうで、Maria Elenaも演奏したらしいです。
チャチャのリズムでDámaso Pérez Prado(ペレス・プラード)がアレンジしたシャンソンの"Cherry Pink And Apple Blossom White(Cerri Pink And Apple Blossom White)"又はCereza Rosa(セレサ・ローサ)はRCAからシングルでリリースされて1955年にアメリカでチャートインして10週間もトップにあったそうです。
「海底の黄金」でのジェーン・ラッセルの写真も見られるJane Russell - Brian's Drive-In(Underwater! (1955)で検索、画像拡大可)
☆日本でも「海底の黄金」のVHSは入手出来ます。

歌うジェーン・ラッセル
人気女優に祭り上げてくれた大恩人のハワード・ヒューズでさえ手を出せなかったジェーン・ラッセル姐さんは敬虔なクリスチャンであります。 浮いた噂がさぞかしいっぱい!と思いきや、3度の結婚もそれぞれ夫が亡くなるまでは添い遂げたという堅物です。 クリスチャンということから教会のゴスペルでも歌っていたのでしょう、1950年代には実際にゴスペル・グループも結成したらしく、とても素晴らしい声で歌います。 1954年に宗教的な"Make a Joyful Noise Unto the Lord"というLPアルバムや"Give Me That Old Time Religion"というシングルもリリースしたそうです。
Listenジェーン・ラッセルのアルバム"This Is Jane Russell (P.J. International)"から"A Hundred Years From Today"が聴けるwfmuラジオのプレイリストはMonica's WFMU Playlist November 15, 2002(Hear the show! RealAudioをクリック、一番最初の曲)
アルバムLet's Put Out The Lightsから"A Hundred Years From Today"が聴けるPlaylist for Monica - March 25, 2005(Listen to this show: RealAudioをクリック、クリップ・ポジション(再生バー)を2:47:40に移動)
"There Will Never Be Another You"が聴けるMonica's WFMU Playlist November 22, 2002(Hear the show! RealAudioをクリック、クリップ・ポジション(再生バー)を1:59:50に移動)

Let's Put Out the Lights
上記のHundred Years from To-Dayの他、Body and Soul、Do It Again 、Love for Saleなどムードたっぷりのスタンダードジャズナンバーを歌っているジェーン・ラッセルのCD画像が見られるLet's Put Out the Lights - mp3.com(現在はどこも取り扱っていないようです。)

Pamper Me/The Outlaw
Jane Russell by Jane Russell CDJane Russell CDこちらは安値のジェーン・ラッセルの"Jane Russell"というアルバムで、1954年にLPでリリースされたゴスペルの"Make a Joyful Noise Unto the Lord"のパート1to2及び"Give Me That Old Time Religion"が収録されています。

Miss Jane Russell Sings
Miss Jane Russell SingsMiss Jane Russell Sings

Gentlemen Prefer Blondes
1953年にGentlemen Prefer Blondes MGM E-208のオリジナル・サウンドトラックのモノラルLP盤がリリースされましたが当然現在はありません。 上記のアルバム"Jane Russell"や"Pamper Me/The Outlaw"にはジェーンラッセルがマリリン・モンローと一緒に歌ったWhen Love Goes Wrongの他、「Son of Paleface(腰抜け二挺拳銃の息子)」でボブ・ホープと歌ったWing Ding TonightやAm I in Love?が収録されています。


Obituary
訃報
頑丈そうに見えるジェーン・ラッセルでしたが数週間前から体調を崩し、2011年2月28日に呼吸不全により89歳で他界しました。 生前から家じゃなくて馬の鞍の上で死ぬと語っていたとか。

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