Audio-Visual Trivia

Home » Movie-Classic » Music-Jazz

マリリン・モンロー ノックは無用 Marilyn Monroe (1952)


Marilyn Monroe
Please Click on the photo to Enlarge.

Marilyn Monroe (1926-1962)
♪マリリン・モンロー賛美♪
男性は言うに及ばず、同性でさえ守ってあげたいと思うほど華奢でナイーヴで、頼りなげで、マシュマロのように白くて軟らかそうで美味しそう、じゃなくてセクシー、世界中でこれほど可愛い女はいないと思えるような役を演じている女優のマリリン・モンローです。 誰もモンローを真似することは出来ないし、モンローの再来なんてあり得ないのです。 ある海外の雑誌の今までで最もセクシーな映画スターのリストでは、男優のMarlon Brando(マーロン・ブランド)と女優のBrigitte Bardot(ブリジット・バルドー)を押さえてトップに選ばれています。 今現在もなお、モンロー伝説は生き生きと語られ、モンローの写真や映像はユビキタス、モンローの可愛い歌声も常に私の耳の奥に鳴り続けるのです。
Boop-boop-a-doops!
自伝がどう書かれていようが、暴露本にどう書かれていようが、銀幕の中のマリリン・モンローを私は永遠に愛し続けるでしょう。

Marilyn Monroe in Lets make loveEveryone's a star and deserves the right to twinkle.
さて、私がモンローの映画を初めて劇場で見たのが1959年にBilly Wilder(ビリー・ワイルダー)が監督したSome Like It Hot(お熱いのがお好き)でした。 その後、今から30年程前まではよくテレビの名画座などでマリリン・モンローが出演した映画を立て続けに放映していた時期がありました。 John Huston(ジョン・ヒューストン)が1950年に監督して都会の陰謀を描いたフィルムノワールのThe Asphalt Jungle(アスファルト・ジャングル)では悪徳弁護士の愛人(セリフでは姪)の役でようやく大物監督の作品に出演したマリリン・モンローでしたが、何の因果かモンローの遺作となった1961年のThe Misfits(荒馬と女)もジョン・ヒューストン監督でした。
役としてはただの顔見せ的な登場をしている次の映画、1950年のAll About Eve(イヴの総て)は私には実質的にはデビュー作品に思えますが、映画のラストシーンがマリリン・モンローのその後を暗示しているような美貌と肉体を武器にのし上がる新人女優役でした。
私にはあまり面白い映画ではなかったけれど金髪グラマー・コメディの典型を作り上げた1952年のMonkey Business(モンキー・ビジネス)は後にJayne Mansfield(ジェーン・マンスフィールド)などのブロンド女優によってパロディ化されました。 さらに、お姐さまたちに威力に押されてマリリン・モンローの魅力が十分に発揮できなかったけれど、もっとオバカを演じた1953年のHow To Marry A Millionaire(百万長者と結婚する方法)ではミュージカル・コメディのタレント性も発揮しました。 「百万長者と結婚する方法」の頃にはマリリン・モンローの知名度が上がり日本でも人気が出ていたのでクレジットでは一番上に表示されていますが、アメリカではなんといってもピンナップガールのナンバーワンだったBetty Grable(ベティ・グレイブル)がトップです。 もう一つのミュージカルコメディのGentlemen Prefer Blondes(紳士は金髪がお好き)でもBye, Bye, Babyなどを歌って踊って大奮闘しとても可愛かったですが、ダイナミックなジェーン・ラッセル姐御に食われた感がありました。 出演料もジェーン・ラッセルが1000万円以上なのにマリリン・モンローはたった200万円だったそうです。
Marilyn Monroe sings "Bye, Bye, Baby" on Jack Benny Show (1953) - YouTube
セクシーな歌"Kiss(キス)"や腰振りモンローウォークで殿方を痺れさせて魅力が爆裂した1953年のスリリングなミステリ映画のNiagara(ナイアガラ)からは揺るがぬセックス・シンボルの代表として完全に地位を獲得しました。 このモンローウィークは1957年のThe Prince and the Showgirl(王子と踊子又は王子と踊り子)でパロディ化されていました。 1954年のThere's No Business Like Show Business(ショウほど素敵な商売はない)ではHeat Waveなど何曲も歌い、1954年のRiver of No Return(帰らざる河)でもタイトル曲他数曲歌い、名も無きただの"女"という役で出演してJoe DiMaggio(ジョー・ディマジオ)を激怒させた地下鉄の通気口でまくれ上がったスカートのシーンがある1955年のThe Seven Year Itch(七年目の浮気)ではChopsticksをおふざけで歌いましたが、酒場のシーンで調子外れの"That Old Black Magic"を歌った1956年のBus Stop(バス停留所)では演技力も評価されたそうです。

モンローの最初のプロデュース作品であり、唯一の海外作品でもある1957年のThe Prince and the Showgirl(王子と踊子又は王子と踊り子)は、英国の老俳優のLaurence Olivier(ローレンス・オリヴィエ)が監督したからイギリスで撮ったというだけではなく、国内映画に補助を与えるイギリスの税制の恩恵を得るためもあったそうです。 マリリン・モンローとシェイクスピア俳優のオリヴィエ卿と共演なんてなんだかまるで冗談のよう、いや夢のようでした。 アクターズ・スタジオでメソッド演技法を学んだマリリン・モンローとローレンス・オリヴィエの英国流伝統的演技スタイルの鬩ぎ合い!というのはちと大袈裟としても粗利が合わないのは道理でしょうか。 それはともかくとして、「王子と踊子」は当初はミュージカルという設定だったそうですが夫のアーサー・ミラーが反対したので取りやめになりましたが唯一極だけマリリン・モンローが歌った"I Found A Dream"はマリリン・モンローのアルバム"Complete Recordings"にも収録されています。(私にはモンローでないように聞こえますが。) 「ナイアガラ」で見せたモンローウオークをさらに誇張したセクシーなモンローを見ることができた「王子と踊り子」でしたがあまりしっくりこない映画でした。 さらにもう一作品、恋愛沙汰も囁かれた大物俳優のフランスのYves Montand(イヴ・モンタン)と共演してタイトル曲の他に私の大好きなMy Heart Belongs to Daddyなど歌っているのですが1960年のLet's Make Love(恋をしましょう)も映画そのものはこれも又なぜだか好きではなかった作品でした。 今日までもこれほどの人気を保っているマリリン・モンローが本当に主演した映画はたったの10本ほどだけということは一驚に値します。


Complete Marilyn Monroe DVD
Complete Marilyn Monroe DVD

上記の画像はニュースドキュメンタリーと予告編を集めたオーディオ付きDVDの「Complete Marilyn Monroe (2001)」ですが、同じ画像のCDで出演作品からタイトル曲を集めた人気の「マリリン・モンロー」が入手可能です。

完成した作品としてはマリリン・モンローの遺作となってしまった1961年のThe Misfits(荒馬と女)がありますが、製作中には「お熱いのがお好き」の時以上のドタキャンなどのトラブルが続いて話題になり、主演のClark Gable(クラーク・ゲーブル)も「二度とマリリン・モンローとは共演したくない」と言い残してこの世を去った映画でした。 スチール写真で見た白地に赤い桜ん坊のワンピースが可愛いモンローでしたが、私はこの映画を観ようとは思いませんでした。 その翌年の1962年に全裸のプールシーンが制作中から話題になったSomething's Got to Give(女房は生きていた)の撮影中に自宅で急死したのですがやはり睡眠薬が原因と噂されました。 "Something's Got to Give"の件ではJ・F・ケネディの誕生日に出席して「ハッピー・バースディ・ミスタ・プレジデント」を歌うためにマリリン・モンローが撮影をすっぽかしたことによる映画会社との損害賠償が絡む訴訟事件となり解雇されましたが、真相は闇の中です。 誕生日のビデオに登場するモンローは映画そのままの真っ白な綿菓子のような(カツラ?)髪型です。 この映画は翌年にMove Over Darling(女房は生きていた)」として当時髪型が似ていたDoris Day(ドリス・デイ)が主演し、お相手役はDean Martin(ディーン・マーチン)からJames Garner(ジェームズ・ガーナー)にバトンタッチされて作り直されました。 もちろんドリス・デイのプールシーンはありません。 プールシーンなど生前のモンローの映像は1990年のビデオ「Marilyn: Something's Got to Give」に残されています。
のっぴきならぬ愛情問題から政治家とマフィアの恐ろしい関係などで色々と精神的に安定できないことがあったのでしょう。 まさに映画「「ノックは無用」で恋人を亡くして精神状態がおかしくなったヒロインのようですが、ともかく栄光のスターの座を目指し続けた挙句にハリウッドの闇に葬られて一生の幕を閉じたのです。
モンローの映画「帰らざる河」とかけたのか、昭和47年(1972年)に著作「マリリン・モンロー・ノー・リターン」を書いたモンロー・ファンの作家の野坂昭如氏がヤケのようになって同名の自作の曲"マリリン・モンロー・ノー・リターン"をテレビで絶唱していました。 1967年に「火垂るの墓」で受賞した多才な野坂氏はシャンソン歌手を志していた時期があったのだそうですが、「死んだ!死んだ!ダニダニダニ! 」と連呼するCMソングの「ダニアースの唄(Dani Earth(Drum'n'BassMix)」というCDシングルも1998年にリリースしたほどの奇才です。
モンローが亡くなって悲しんだのは野坂氏だけなわけがありません。 イギリスの偉大なるアーティストのElton John(エルトン・ジョン)が"Candle In The Wind(キャンドル・イン・ザ・ウィンド)"というマリリン・モンローを悼む歌で、Goodbye Norma Jean...と歌っています。 この歌の詳細は「もっとボーカル!」のCandle In The Windを参照。
Elton John - Candle In The Wind - YouTube


Dont Bother to Knock (1952)
Don't Bother to Knock - Marilyn Monroe Don't Bother to Knock - Marilyn Monroe

ノックは無用
マリリン・モンローの映画は殆ど観たと思っている私ですが、どうしても観たいと思った作品がMarilyn Monroe(マリリン・モンロー)が初めて主演した「ノックは無用」でした。 他の主演映画のように歌ったり踊ったりはいっさいせず、演技だけで見せた白黒映画で、「アスファルト・ジャングル」の2年後に主演しています。 とはいっても実質的には強面の渋い俳優であるRichard Widmark(リチャード・ウィドマーク)が主演したともいえるでしょうか。 ウィドマークが出ていてもフィルムノワールというほどのクライム・ドラマではありませんがRoy Baker(ロイ・ウォード・ベイカー)監督のサイコ的なスリラー映画です。 マリリン・モンローは精神病院から退院したばかりの情緒不安定なNell(ネル)を好演し、Anne Bancroft(アン・バンクロフト)がバーの歌手役で堂々の映画デビューをしています。 リチャード・ウィドマークはアン・バンクロフトが演じるLyn(リン)の恋人のJed(ジェド)でいつもとは違ってナイスガイです。
アン・バンクロフトは映画の冒頭のクラブ・シーンで"How About You"を歌います。 シーンは転じてベッドで寝転がってスピーカーから流れるアン・バンクロフトの歌声を聴いているリンの恋人Jed(ジェド)です。 リンが歌っているホテルエレベーターボーイのエディを頼って来たのは姪っ子のネルですが、エディのおかげでホテル滞在客の一夜のベビーシッターの職を得たのです。 場面は変わって、リンが歌うManhattan(マンハッタン)がラジオから流れる部屋で、子供を寝かし付けたネルはチョコをムシャ喰いしたり奥様の香水や宝石やナイトガウンまで着用していますが、その時に突如聞こえてきた飛行機の爆音に過去が呼び覚まされて不安そうな面持ちを見せます。 クラブのカウンターでは未来無き恋に終止符を打とうとするリンとジェドの別れ話がもつれ、むしゃくしゃして部屋に戻ったジェドが向いの部屋の窓越しに見たのは奥様の大き過ぎるナイトガウンを着て踊っているネルでした。

「おっ、あの部屋はどこだ?」とやおら色気付いてホテルの見取り図を確かめるジェド、リンの歌うラジオのスイッチを切ると電話をかけて2分後に会う約束をします。 ネルは叔父の言う通りに新しい恋を見出そうとするかのようにジェドを待つ合間に紅をさします。 そのネルの両手首にはためらい傷が。 ここはお約束、美脚を剥き出してガーターを止めるセクシーなシーンも大サービス。 さて酒持参でネルの部屋をノックしたジェドですが、さすが怪しんで様子を伺います。 トランクのイニシャルが違うし紳士靴もベッド下にあるのは全て妹家族の物と偽るネル。 ジェドの職業がパイロットと知ると精神が不安定なネルは腕の傷をさすりながら過去の恋人と混同し始めます。 ネルは婚約をしていた恋人の飛行機が太平洋に墜落して死亡したので精神的に異常をきたし、茶色い目で黒髪の恋人(フィリップス)がジェドとかぶってしまったのです。 そこへ寝ているはずの子供が起きてきてネルの事情をしゃべったので、嘘がジェドにばれたネルは逆上して邪魔な子供をなんとかしてしまおうとし、次第に凶暴化していきます。 ですが、ジェドは犬や子供だけでなく窮地に陥った女の扱いも上手です。 狂っていく女の悲しさがなにやら「欲望という名の電車」のブランチを思い起こします。 もしもマリリン・モンローがこの「ノックは無用」の路線でずっと行ったならどうなっていたのでしょうか。 私が"マリリン・モンローの映画"を奨めるとしたら、まずは笑える「お熱いのがお好き」に加えてミステリーの「ナイアガラ」と「ノックは無用」、そして場末の歌手役で演技力を認められたという「帰らざる河」と「バス停留所 」です。 後はブロンドグラマーの歌と踊りのお色気コメディをたくさんご覧下さい。

Don't Bother to Knock Movie Trailer (1952) - YouTube
「ノックは無用」の音楽はLionel Newman(ライオネル・ニューマン)で、映画の冒頭からミステリ調で都会の夜を連想させる曲が流れます。
マリリン・モンローのポスターが見られるDon't Bother to Knock - Allposters.com(検索窓にMarilyn Monroeと入力、「ノックは無用」の映画ポスターは16ページ目で拡大可)
マリリン・モンローが主演した「ナイアガラ」のビンテージ・ポスターが見られるNiagara - Hollywood Movie Posters Online

上記のビデオ画像は二つともマリリン・モンローが初主演した英語版の映画「ノックは無用」のVHSで、左の画像は1998年版「ノックは無用」、右の画像は2002年版「ノックは無用」ですが共に白黒映画です。 この他にもが2000年版の字幕版のVHSもあります。

2006年に発売された500円の廉価版DVDはノックは無用
Don't Bother to Knock (1952) DVD
2004年に発売された特典付き字幕版のDVDもあります。


Solid Gold - Marilyn Monroe
Bus Stop(バス停留所)のThat Old Black Magicなどが入っていないのでお勧めというわけではありませんが、映画で歌われたセクシーな曲がたくさん収録されているマリリン・モンローのアルバムの1枚です。
マリリン・モンローの声は聴く人の鼻先をオーストリッチのうぶ毛でくすぐります。 ミンクのミトンで背中を撫で回します。
Solid Gold - Marilyn MonroeSolid Gold
※日本盤では19番が「お熱いのがお好き」のサントラから抜いたような"I'm Thru with Love"になっていますが、こちらのアメリカ盤のSolid Goldでは19番が私の好きな"Do It Again"で試聴も手持ちの曲と同じく"I'm Thru with Love"は17番です。 確かに"Do It Again"は映画では歌っていないようですが同じ品番のCDの曲目が違うのも不思議です。
日本盤の曲目では1番のDiamonds Are a Girl's Best Friend、4番のWhen Love Goes Wrong、5番のBye, Bye, Baby、6番のTwo Little Girls from Little Rockは「紳士は金髪がお好き」からでジェーン・ラッセルも歌っています。
Runnin' Wildが入っていませんが、2番のSome Like It Hot、12番のI Wanna Be Loved By You、19番のI'm Through With Loveは「お熱いのがお好き」
3番のMy Heart Belongs to Daddyは「恋をしましょう」
7番のRiver of No Return、8番のI'm Gonna File My Claim、18番のFine Romance、20番のDown in the Meadowは「帰らざる河」
10番のKissは「ナイアガラ」
11番のLazy、13番のAfter You Get What You Want、14番のYou'd Be Surprised、15番のHeat Waveは「 ショウほど素敵な商売はない」
16番のHappy Birthday Mr. Presidentは1962年のPresident Kennedy's Birthday Saluteなどで使用されているそうです。
These songs, "She Acts Like A Woman Should" and "When I Fall in Love" are in which Marilyn Monroe Movie?

☆Marilyn Monroe(マリリン・モンロー)が朝鮮戦争の慰問に出向いた頃の1954年に歌ったGeorge Gershwin(ジョージ・ガーシュイン)作曲の"Do It Again"はエンディングの含み笑いが可愛くて購入してしまいました。
※マリリン・モンローの"Do It Again"はアルバムは「The Essentials」でも試聴できます。
この"Do It Again"についてはブログ内のエイプリル・スティーヴンス

☆マリリン・モンローの歌詞集はMarilyn Monroe - ABC de la Chanson Internationale
Bus Stop(バス停留所)の酒場のシーンで歌われたThat Old Black MagicなどはThat Old Black Magic - Zokky Lyrics(The Bus Stop Songはありません。)
Marilyn Monroe Lyrics - Kalaajkal.com

Richard Widmark
アクション映画が多く、おデコでギョロ目が特徴のアメリカの俳優であるリチャード・ウィドマークは男らしくてセクシーといわれています。 私が観たウィドマークの映画はあまり多くはありませんが、1947年の「Kiss of Death(死の接吻)」で冷酷な殺し屋を演じ衝撃的なデビューをしました。 この映画でウィドマークが冷酷にも車椅子の女を階段から突き落としますが、その女は1956年のBaby Doll(ベビイドール)でボケたローズ伯母さんを演じていたMildred Dunnock(ミルドレッド・ダンノック)だそうです。 1950年にJules Dassin(ジュールス・ダッシン)が監督したNight and the City(街の野獣)ではヤマ師を演じ、Elia Kazan(エリア・カザン)監督の「Panic In The Streets(暗黒の恐怖)」で死亡者が肺ペストにかかっていたことを見つける公衆衛生局の医師を演じましたが、多くは暗黒街や拳銃や殺人が似合う俳優となりますが後に警察側にまわって刑事も演じています。
「死の接吻」を監督したHenry Hathaway(ヘンリー・ハサウェイ)はマリリン・モンローがリチャード・ウィドマークと共演した「ノックは無用」と「O. Henry's Full House(人生模様)」の後の1953年に「ナイアガラ」を監督しています。 リチャード・ウィドマークはアクション映画が続いた後にサスペンスの「ノックは無用」に出演してソフトなイメージも与えました。
「O. Henry's Full House(人生模様)」は私の大好きな作家の一人であるO. Henry(O・ヘンリー)の短篇5話を5人の監督が担当し、作家のJohn Steinbeckが各エピソードに登場してナレーションを入れるという文芸的な映画。リチャード・ウィドマークはヘンリー・ハサウェイ監督のThe Clarion Call(ラッパの響き)編に登場しますが、マリリン・モンローはHenry Koster(ヘンリー・コスター)が監督したThe Cop and the Anthem(警官と聖歌)に街の売春婦役で出演です。
☆リチャード・ウィドマークが医師を演じた「暗黒の恐怖」が観られるPanic In The Streets - Archive.org

Anne Bancroft (1931-2005)
イタリア移民の女優のアン・バンクロフトは「ノックは無用」では歌手という役柄で何曲も歌いますが、上記の"I like live in New Youk in June..."と歌うBurton Lane(バートン・レーン)作曲Ralph Freed(ラルフ・フリード)作詞の「How About You」の他にライオネル・ニューマン作曲Lorenz Hart(ロレンツ・ハート)作詞の「A Rolling Stone」やRichard Rodgers(リチャード・ロジャース)作曲ロレンツ・ハート作詞の「Manhattan」などを歌います。 アン・バンクロフトの歌は落ち着いて上品とはいえこの作品ではさほど魅力的ではありませんが、後の70年代の方が声に深みが出て余裕たっぷりに聞かせます。 ジャズがお得意で歌って踊ってのミュージカルコメディや70年代の"Annie, the Women in the Life of a Man"のようなTVスペシャル番組でも歌っています。
Dancing and Singing Anne Bancroft - YouTube
Anne Bancroft - I Don't Walk Without You - Youtube
1993年に62歳の時でさえRichard Gere(リチャード・ギア)が主演したMr. Jones(心のままに)で女医役や、Malice(冷たい月を抱く女)ではNicole Kidman(ニコール・キッドマン)の母親役で出演したアン・バンクロフトですが、なんといっても1962年のThe Miracle Worker(奇跡の人)でのサリバン教師や、フラッシュバックでヌードも見せた1967年のThe Graduate(卒業)の歌のタイトルになったヒロインの母親のMrs. Robinson(ミセス・ロビンソン)役が有名です。 そのアン・バンクロフトもマリリン・モンロー同様に有名になってから過去の白黒ヌード写真が公開されましたがこちらはさほど話題にはならなかったようです。 アン・バンクロフトといえば三重苦のHelen Keller(ヘレン・ケラー)の半盲の教師"Annie Sullivan(アニー・サリヴァン)"役で有名になっていたので、たぶん60年代後期か70年代のことだったと思います。 その当時に白黒写真を見ましたが座って片足を立てたポーズでとても綺麗でしたけれどきっと本人は嫌だったでしょう。 今となってはモンローもバンクロフトも美しい時期のナイスボディを後世に残せて良かったかもしれないと勝手に解釈しています。
Anne Bancroft photos with Trust Me by Etta James - YouTube


Tom Kelley's Red Velvet Photos with Marilyn Monroe
干されていた時期には写真のモデルも引き受けたマリリン・モンローは有名になってからの1953年にその写真が公開されたことによりいっそう名が知れ渡ったのでした。(意図的話題作り?) Playboy magazine(プレイボーイ)の1953年創刊号の表紙や見開き(赤いベルベット写真をブラと腰布で修正)を飾ったモンローでしたが、あらゆる差別が激しかった1950年代のアメリカでは、紳士向け雑誌のグラビアに出るモデルと女優とは一線を画したそうですし、それに生い立ちの負い目も加わって怖いハリウッドの世界では嫌な思いもたくさん経験したらしいです。
1940年頃にモデルをしていたJane Russell(ジェーン・ラッセル)の写真を撮って新作映画の主演女優を探していたHoward Hughes(ハワード・ヒューズ)監督に見せたことでも知られている写真家のTom Kelley(トム・ケリー)が、1949年に彼のスタジオで撮影したのがマリリン・モンローのスランプ時代のヌード写真です。 24コマの赤いベルベットの上のマリリン・モンローの写真のうち何枚かがMarilyn Monroe in Pose - Red Velvet Imagesで見られます。 それらの写真はその後ビールの宣伝用カレンダーに使われました。
※ロサンゼルス連邦地裁によるとマリリン・モンローの肖像権は消滅しているのでモンローの遺産管理団体に使用料を支払う必要はないと判決したそうです。 とはいえモンローの写真は撮影した写真家に著作権があるので一般の人が勝手に使用出来るということではありません。 よって残念ながら私はモンローのヌード写真を記事内に貼ることは出来ません。 マリリン・モンローは亡くなるちょっと前の1962年にグラビアのThe Last Sittingを写真家のBert Stern(バート・スターン)が撮影したそうです。 その写真は英語版写真集の「Marilyn Monroe: The Last Sitting: Ben Stern's Favorite Photos Of A American Icon」 (ペーパーバック) で見ることが出来ます。

そんなこんなで、マリリン・モンローはその当時でも人種の違いを超えてElla Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)などの黒人アーティストを支援したこともあったのだそうです。 マリリンのお気に入り歌手のエラ・フィッツジェラルドの歌をバックにマリリンのスライドショーが見られます。
Marilyn Monroe - Heaven by Ella Fitzgerald - Youtube


Marilyn Monroe with her Kiss Mark
Please Click on the photo to Enlarge.

Marilyn Monroe wore Chanel No. 5 in bed
映画「ノックは無用」の中でベビーシッターのネルが婦人の留守中に香水を耳の後ろに付けてみるシーンがありますが、マリリン・モンローと香水というと、「寝ている時は何を着ているのか?」という記者団の質問に「シャネルの5番をまとっています。」と答えたことは有名です。 シャネルの5番という香水はフランスのデザイナーである"Coco Chanel(シャネル)"が作り出した1番から6番の高級香水シリーズの一つでシャネル自身が一番好んだそうです。 最初は1921年にシャネルのブティックの顧客にプレゼントされたそうで、シャネルの試着室もこの5番の香りを使用しているのだそうです。 原料としては最も高価なジャスミン(Jasmin)をメインにイランイラン(l'Ylang-Ylang)なども加えてあります。 1953年に前述のマリリン・モンローの発言により売り上げが急騰したといわれ、今現在も人気の香水となっています。 2004年にはNicole Kidman(ニコール・キッドマン)がシャネルNO.5のゴージャスなCMに出演してそりゃもう大騒ぎとなりました。(リンク先のChanel Adでビデオが観られます。) 私もいくつか香水の小瓶を持っていましたが香り音痴なのでディオールだかシャネルだかゲランだか嗅ぎ分けられません。 マリリン・モンローの名セリフで思い出したのですが、モンローが結婚した国民的野球選手だったディマジオとの初デートの時に「野球のことは何も知らなくてごめんなさい。」といったとか。
CHANEL - Paris

video☆「お熱いのがお好き」でモンローが歌った"I Wanna Be Loved By You"が聴けるATCのマリリン・モンローのページ
(注!すぐ音 マリリンモンロー出演作品のトレーラー集と、有名なケネディ大統領の誕生日にマリリンモンローが歌った「ハッピー・バースディ・ミスタ・プレジデント」のビデオもあり。)
☆大量のマリリン・モンローの写真が観られて歌も聴けるフランスのMarilyn Monroe - SpeeDEricH(右にバーとモンロー画像があるオレンジ色枠内の左上PHOTOPGRAPHIESが写真で3行目左から3番目のSTREAMINGは歌)
☆モンローの「七年目の浮気」のセリフが聴けるwavsource.com

☆マリリン・モンロー(ノーマ・ジーン)がモデルとしてハリウッドスターになる一歩を踏み出した大戦中の軍隊雑誌
☆マリリン・モンローが映画「恋をしましょう」で歌った"My Heart Belongs to Daddy(私の心はパパのもの)"がブッシュ大統領のパロディになったことがあります。
※パロディについてはHot'n CoolのMy Stuff Belongs to Daddy

A Fine Romance - Rádio UOL
Marilyn Monroe - A Fine Romance
(Fine Romance, She Acts Like A Woman Should, You'd Be Surprised, Every Baby Needs a da da Daddy - Ladies of the Chorus (1949), Anyone Can See I Love You - Ladies of the Chorus, (?Cynthia CM in 1950?), Down In The Meadow, and Little Girl From Little Rock, Bye Bye Baby on Jack Benny Show (1953), and Diamonds Are A Girl's Best Friend)

投稿者 koukinobaaba : January 30, 2008 12:11 AM

コメント

あっ、しまった。
勿論、プレヴィンが正解です。

投稿者 sugisaku : March 17, 2009 1:04 PM

こんにちは。
「ノックは無用」を観る度に思う事があります。当時のアメリカは実に寛容だった事。大型犬でさえホテル内にいる事が問題にならない点と歩行喫煙が問題にならない点です。この作品でもウイドマークはかなりのヘビー・スモーカーで、いらいらしていると床に叩きつける。「ゴースト・タウンの決斗」ではR・テイラーに、それまで地面に落ちていた拳銃をさあーっ決闘開始だからと、ポイっと放り投げられる。自分の拳銃を投げつけられたウイドマークは、怒り、くわえていたタバコを地面に投げつける・・ ・。イライラ・ヘビー・スモーカーの代表格ですね。そう言えば西部劇なのに冒頭のテイラーが馬車を操り婚約者宅を訪問する美しいシーンでは流麗な調べはアンドレ・トレヴィンの曲でした。脱線して申し訳ありません。国営BS録画物ですがたまに観ては懐かしんでいます。

投稿者 sugisaku : March 17, 2009 12:21 PM

ヒッチコックの「裏窓」は窓が開けっぱなし。これもそうですね。嘘が多いほど映画は楽しい(笑)。うん十年振りに観ました。うーん、MMはなかなか良い。デビューしたてだからなまじっか大して演技は出来ない。それがうつろで少しおつむのへんてこりんにピッタシ。不思議なムードが漂う。何だか彼女の生い立ちとか実生活を見ているようだ。ウイドマークとバンクロフトの関係をもっとすっきりさせればかなりのサスペンスになっただろう、惜しい。冒頭のバーから始まってカメラが良い。ウイドマークは苛ついてタバコを消したりつけたりの好演で最後はお手柄で復縁か?。バンクロフト姉ちゃんこそウイドマークに偉そうに言えませんな(笑)。

投稿者 nandakanda46 : June 5, 2008 12:57 PM

「アンクルポップ」さんにお褒めの言葉を頂戴致し、なにやらお墨付きを得た思いです。
ろくに知識がない私は興味本位でひたすら掘り下げまくっております。よって記事を書き上げた時点では以前にも増してそのアーティストや作品のファンになっているのが分かります。時にはとんでもない間違いを犯しますが心ある訪問者の方々のご指摘により訂正させて頂いています。お気付きの点が御座いましたらぜ、ひご一報下さいませ。
記事を書きながら自分で「クスクス」、たまには「アッハッハ」と笑っていることが多いのです。

投稿者 koukinobaaba : March 18, 2008 9:23 AM

koukinobaabaさん
貴殿の頁を拝見するといつもその知識の掘り下げに驚いております。きっと貴殿の対象作品に対する愛情がそうされているのだと思います。小生も励みになります。作品の創作者はきっと喜んでいることと思います。なほ「Candol in the wind」のスペルが間違っておりました。「Candle in the wind」が正しいです。いつもながらソソッかしくてすみません。

投稿者 アンクルポップ : March 11, 2008 10:08 AM

「アンクルポップ」さん、いつも有難うございます。
リンクを貼って頂いたなんてとても嬉しいです。 ただ私の記事だと連想ゲームのように取り留めもなく冗長なばかりなので、貴ブログの品格を落とすのではないかと心配しますよ。コメントに「Candol in the wind」のページURLが入っていませんが勝手に加えても良いものかどうか。

投稿者 koukinobaaba : March 10, 2008 5:13 PM

koukinobaabaさんこんにちは
小生の”もっとボーカル!”の"Candol in the wind"のページに貴殿のこのページをリンクさせていただきます。どうぞよろしく。

投稿者 アンクルポップ : March 10, 2008 12:31 PM

「ken-sann」せんせい、ブルースの記事じゃないのにコメントをありがとうございます!

私の推測ですが、モンローは可愛いくて嫌味がないので女性の方に人気があるようですよ。

昔私がテレビ放映で観たころは字幕だけでしたが最近は殆ど吹き替えですね。実際のモンローの声は日本の声優さんより確かに低いですね。

「Trouble Travelers」もちゃんと読んでいますがコメントはなかなかできません。

投稿者 koukinobaaba : January 31, 2008 12:14 AM

あ、モンローだ。
彼女の映画、僕もほとんど観た事あると思います。
が、ほとんど覚えてない・・・汗。
ちょっと納得いかないのが、よくTVでやってた"日本語吹き替え版"!
あのモンローの声はひどいと思うのですよ。(特に初期作品)
実際の声はもっと、なんというか、もっと艶のある感じ。
あんなバカっぽい口調でもないんですけどね・・・。
でもない?

投稿者 ken-sann : January 30, 2008 1:35 AM

すぐに反映されないこともあります。




保存しますか?