ダニー・サヴァル Dany Saval


Dany Saval doing the Twist
Twistin' Dany Saval in late 50s

1940年生まれのパリジェンヌでツイストの流行とともに現れたようなフランス女優のダニー・サヴァルは1950年代の後期から60年代にかけて軽いコメディを中心に40本以上の映画に出演しました。 そのコミカルな演技や宇宙人的な奇声や風貌が新しいタイプの新人類女優としてもてはやされましたが、ツイストの衰退にともなうかのようにダニー・サヴァルの銀幕での最盛期は10年ほどでした。 アメリカにはちょっと似たタイプで1965年のI Dream of Jeannie(可愛い魔女ジニー)で有名なBarbara Eden(バーバラ・イーデン)がいますが、おフランス女優のダニー・サヴァルも負けじとアメリカで1965年のドタバタ喜劇のBoeing Boeing(ボーイング・ボーイング)に出演しています。 日本でダニー・サヴァルが一般的に知られるようになったのは1963年のCherchez l'idole(アイドルを探せ)辺りからでしょうか。 声は別として顔立ちとしてはさほど変わってもいないのですが、アイラインバッチリの60年代メイクとカツラも使用したらしいボリューム満点で風変わりな髪型、特大リボンのアクセサリーや帽子のファッションがとてもユニーク、時には奇抜でした。


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Dany Saval Filmography

フランス映画界でも特異な存在だったダニー・サヴァルは、Pascale Audret(パスカル・オードレ)が主演した1958年のL'Eau vive(河は呼んでる)や、Le Miroir à deux faces(両面の鏡)にクレジットなしで出演した後、Pascale Petit(パスカル・プティ)が主演した同年のMarcel Carné(マルセル・カルネ)監督のLes Tricheurs(危険な曲り角)でBernardのフィアンセのNicole役で本格的に映画デビューしました。 その後は主役脇役取り混ぜて1980年までたくさんのフランス映画に出演しています。
「危険な曲り角」のトレーラーはLes Tricheurs Trailer - Comme Au Cinéma

Les parisiennes 1961年
Johnny Hallyday - Sam'di soir画像は私が当時購入したジョニー・アリディのEP盤ですがジャケットの最前列右端に「パリジェンヌ」に出演したダニー・サヴァルが見えます。(クリックで画像拡大可)
ダニー・サヴァルが注目され出したのはJacques Poitrenaud(ジャック・ポワトルノー)監督に加え、共同監督共同脚本にMarc Allégret(マルク・アレグレ)が参加したオムニバス映画の「パリジェンヌ」でしょうか。
この作品以前にもダニー・サヴァルは本国では数本の映画に出演していました。 マルク・アゲグレ、Jacques Poitrenaud(ジャック・ポワトルノー)、Claude Barma(クロード・バルマ)、Michel Boisrond(ミシェル・ボワロン)という4監督がそれぞれ4人のパリジェンヌのエピソードを監督しました。 パリのクラブの踊り子役で主演した"Ella(エラ)"の部はダンサーが急場しのぎでハイジャックしたタクシーの乗客(アメリカの大プロデューサー)と結婚するエピソードで、ダニー・サヴァルは映画のなかで"C'est bien mieux comme ça"を歌っています。 英語のタイトルは"Tales Of Paris"とかいう「パリジェンヌ」では何人かのパリジェンヌをテーマにしていますが、Françoise(フランソワーズ)の部でFrançoise Arnoul(フランソワーズ・アルヌール)が出演し、Sophie(ソフィー)の部ではCatherine Deneuve(カトリーヌ・ドヌーヴ)、Antonia(アントニア)にはDany Robin(ダニー・ロバン)が出演しています。 Fontanaからダニー・サヴァルの歌で「パリジェンヌ」のEP盤サントラが発売されましたが、当時私が購入したのはミスター21世紀の異名をとった"ヨーロッパのプレスリー"ことフランスのロカビリー歌手のJohnny Hallyday(ジョニー・アリディ)が歌った"Sam'di soir(土曜の夜のツイスト)"と"Retiens la nuit(夜をかえして)"のEP盤FHILIPS FL-1033でした。カトリーヌ・ドヌーヴが主演した"ソフィー"のエピソードでジョニー・アリディはジャンという美男子を演じてドヌーヴとデュエットしています。 当時フランスなどヨーロッパでリバイバルしたツイストというリズムはロックンロールの変形ですが、「ダンスが苦手な人でも一人で踊れる簡単なダンス」だと1959年に"The Twist"をヒットさせた元祖ツイストのChubby Checker(チャビー・チェッカー)が言ったそうです。 2拍目と四拍目にアップビート気味のアフタービートがつく(どんな?)四拍子のツイストはロックンロールの曲ならなんでもこのリズムにすることができます。
☆ちなみに当初は12インチのアナログレコードがリリースされたジョニー・アリディの"Viens Danser le Twist(Let's Twist Again) "、邦題は"ツイストを踊ろう"はベスト盤CDで「Salut les Copains!」や3枚組みの「Johnny Hallyday, Vol. 1」のディスク:1に収録されています。
ダニー・サヴァルがカバー画像の「パリジェンヌ 」サントラについてはFRENCH POP A to Z - Dany Saval
Dany Saval - C'est bien mieux comme ça - vids.myspace.com
ダニー・サヴァルのヘンテコリンな歌やジョニー・アリディのツイストが観られる"Les Parisiennes(パリジェンヌ)"のトレーラーはLes Parisiennes - Comme Au Cinéma
1998年にリリースされたミシェル・ポワロン監督の「パリジェンヌ(Les parisiennes)」の字幕版VHSビデオはAmazon.co.jp(ASIN: B00005HBGS)で見つかりますがヴィンテージ価格です。
Catherine Deneuve & Johnny Hallyday in Les parisiennes - YouTube

Pleins feux sur l'assassin 1961年
日本未公開でしたが「Les Yeux sans visage(顔のない眼)」を監督したGeorges Franju(ジョルジュ・フランジュ)がBoileau-Narcejac(ピエール・ボワロー)の推理小説を映画化したサスペンス映画の「Pleins feux sur l'assassin」ではダニー・サヴァルが主演のパスカル・オードレやJean-Louis Trintignant(ジャン・ルイ・トランティニャン)と共演しています。
「Pleins feux sur l'assassin」の写真が見られるPiena luce sull'assassinio - FILM.TV.IT(拡大可)

Les 7 péchés capitaux 1962年
7人の監督による7話のオムニバス映画「新7つの大罪」のなかのEdouard Molinaro(エドゥアール・モリナロ)監督の"L'Envie(羨みの罪)"でダニー・サヴァルはホテルのメイドのRosette(ロゼット)を演じて、メイドの恋人のボーイを演じたClaude Brasseur(クロード・ブラッスール)と共演しています。 英語のタイトルは"The Seven Deadly Sins"といい、音楽はMichel Legrand(ミシェル・ルグラン)が担当しています。
Seven Deadly Sins (1962) [VHS] [Import]Les Sept péchés capitaux
第一話はSylvain Dhomme(シルヴァン・ドム)監督のLa Colère(怒りの罪)
第二話はエドゥアール・モリナロ監督のL'Envie(羨みの罪)ではダニー・サヴァルが演じた宿屋の女中は宿泊客の女優が所有している宝石が羨ましくなりとうとう女優の金持ちの恋人をゲット! こんどはロゼットが煌びやかな宝石を身にまとって客としてホテルにやって来たが果たして今は幸せなのか思案するエピソードです。
第三話はPhilippe de Broca(フィリップ・ド・ブロカ)監督のLa Gourmandise(大喰らいの罪)
第四話はJacques Demy(ジャック・ドゥミ)監督のLa Luxure(淫乱の罪)
第五話はJean-Luc Godard(ジャン=リュック・ゴダール)監督のLa Paresse(怠けの罪)
第六話はRoger Vadim(ロジェ・ヴァディム)監督のL'Orgueil(傲慢の罪)
第七話はClaude Chabrol(クロード・シャブロル)監督のL'Avarice(貪欲の罪)
ちなみにがダニー・サヴァルが共演したクロード・ブラッスールは1956年にLe Pays, d'où je viens(遥かなる国から来た男)でメジャーデビューした後、「河は呼んでる」、「顔のない眼」、1960年にLes Menteurs(激しい夜)、1961年にLa Bride sur le cou(何がなんでも首ったけ)など多くのフランス映画に出演しました。
「新7つの大罪」の写真が見られるI sette peccati capitali - FILM.TV.IT(拡大可)
上記の画像は英語版の輸入VHSビデオです。(ダニー・サヴァルは右下)
※日本語字幕版のVHS「新七つの大罪」も中古で存在するようですがヴィンテージ価格です。


Le diable et les dix commandements 1962年
Les dix commandements

上記の画像は「フランス式十戒」の第三話のHomicide point ne seras(なんじ殺すなかれ)です。 ウエイターに変装したシャルル・アズナヴールとその仇のギャングのリノ・ヴァンチュラの顔が見えます。
「新7つの大罪」と同じ年にJulien Duvivier(ジュリアン・デュヴィヴィエ)が監督した八話からなる聖書のモーセの十戒のデュヴィヴィエ風解釈(パロディ)のコメディ映画「Les dix commandements(フランス式十戒)」に出演しました。 悪魔の化身である蛇がナレーターとなっていますが、豪華な出演者たちにはDanielle Darrieux(ダニエル・ダリュー)とAlain Delon(アラン・ドロン)、フランソワーズ・アルヌールとMicheline Presle(ミシュリーヌ・プレール)とMel Ferrer(メル・ファーラー)、Fernandel(フェルナンデル)、Charles Aznavour(シャルル・アズナヴール)とLino Ventura(リノ・ヴァンチュラ)、Jean-Claude Brialy(ジャン=クロード・ブリアリ)とLouis de Funes(ルイ・ド・フュネス)などです。
英語のタイトルは"The Devil and the Ten Commandments"で音楽はMichel Magne(ミシェル・マーニュ)、Guy Magenta(ギイ・マジャンタ)、Georges Garvarentz(ジョルジュ・ガルヴァランツ)の他クレジットなしでシャルル・アズナヴールが担当しています。
第一話のDieu en vain ne jureras(なんじ神の名をみだりに呼ぶなかれ)では神を冒涜する言葉を吐く修道院の雑役夫の話
第二話のThou shalt not commit adultery(なんじ姦淫するなかれ)では悪魔が男を堕落させようとは使わした魅惑的な女"Tania(タニア)"(実は所帯じみたアパート管理人の妻)をダニー・サヴァルが演じたそうですが、そのシーンは日本公開版のみだったそうです。(なぜにカットされたのでしょうね。)
第三話のHomicide point ne seras(なんじ殺すなかれ)ではシャルル・アズナヴールが演じる高潔な修道僧が「目には目を」のように自分を犠牲にしてリノ・ヴァンチュラが演じた街の顔役(ギャング)を殺し麻薬禍で死んだ妹の復讐をする話。
第四話のLuxurieux point ne seras(なんじ人の持物を欲するなかれ)ではメル・フェラーが演じる宝石で女を虜にする金持ちのプレイボーイはミシュリーヌ・プレールと別れて妻の友人のフランソワーズ・アルヌールに近づいたといういわゆる"ダイアモンドは女の友達"的ストーリーでアルヌールの計略が失敗してダイアは元の持ち主に。
第五話のUn seul Dieu tu adoreras(われはなんじの主なり。われを唯一の神として礼拝すべし)では自分は神だという黒いマントにチェックの襟巻、異様な風体のフェルナンデルが死に際の老婆に奇跡を信じさせたが、風にマントをハタハタさせて去っていった男は後から来た精神病院の車に乗せられてしまった。 頭のおかしい男を演じたフェルナンデルを始めてみたのがMarie Bell(マリ^・ベル)が1937年に主演した「Un carnet de bal(舞踏会の手帖)」の美容師のファビヤンでしたがいずれも素晴らしい役どころです。
第六話のTes père et mère honoreras(なんじ父母をうやまうべし)/Tu ne jureras point(なんじ偽証するなかれ)は父母の仲が悪くてうんざりしているアラン・ドロンが演じる若者の実の母は女優(ダニエル・ダリュー)だと父から告げられて有名な女優に合いに行ったが前にも増して落胆することに。
第七話のBien d'autrui ne prendras(なんじ盗むなかれ)はジャン・クロード・ブリアリが演じる本日をもってクビを言い渡された銀行員とルイ・ド・フュネスが演じる銀行強盗の珍共犯。 大金はどこに?
第八話のLes Dimanches tu garderas(なんじ安息日を聖とすべし)は第一話と同じく十戒を憶える仕事を背負わされたジェローム老人の話。 日曜日もさかんに十戒を唱えていますが、そのあいの手はブドウ酒。 「おーい、酒だ!」 そのたびに家政婦は「今日は安息日なのに。 なんのために十戒 を覚えているのやら。」と嘆息することしきり。
「フランス式十戒」の写真が見られるLe tentazioni quotidiane - FILM.TV.IT(拡大可)
Les dix commandements - Un seul Dieu tu adoreras Trailer - YouTube
2006年に発売された日本語字幕の「フランス式十戒 [DVD]」あり。

Moon Pilot 1962年
Moon Pilot人気が出たダニー・サヴァルがWalt Disney(ディズニー)の家族向け映画「ムーン・パイロット」に主演してアメリカでも一般に知られるようになりました。 ダニー・サヴァルにとってこれが始めてのカラー作品ではないかと思いますが、James Neilson(ジェームズ・ニールソン)監督が脚本家のRobert Buckner(ロバート・バックナー)の短篇を映画化したコメディは、有人月ロケットの打ち揚げ計画をテーマにした映画ということで暗殺される前にケネディが月飛行計画演説で推進し、1969年のアポロ11号の月面着陸達成という一連の歴史的な事実があるのですが、その世界的な月計画をパロディ化したような感があります。 ダニー・サヴァルには適役の美人宇宙人(へリラエという名のエイリアン)を演じてコメディエンヌの本領を発揮している一方、1961年のTexas John Slaughter(テキサス・レンジャー)シリーズに出演し、コメディ映画はこれだけのマッチョなTom Tryon(トム・トライオン)が月ロケットのパイロットの任務を仰せつかったリッチ・タルボット大尉を演じ、ロケット打ち上げまえの帰郷の際の飛行機で知り合ったダニー・サヴァルが演じるへリラエの案内で無事月面着陸するストーリーです。 リッチ大尉のお友達のチンパンジー君も一緒です。 1961年のディズニー映画の「罠にかかったパパとママ 」や1982年のSharky's Machine(シャーキーズ・マシーン)などに出演したベテラン俳優のBrian Keith(ブライアン・キース)が宇宙飛行士経験者の上官役を演じた他、1956年にThe Girl Can't Help It(女はそれを我慢できない)や1962年にThe Man Who Shot Liberty Valance(リバティ・バランスを射った男)などに出演したEdmond O'Brien(エドモンド・オブライエン)なども出演して脇を固めているのですが映画はやけに間延びしているといいう不評も聞きました。 どっちみち宇宙もの映画としては時代遅れでしょう。
「ムーン・パイロット」のダニー・サヴァルとチンパンジーの写真が見られるUn tipo lunatico - FILM.TV.IT(拡大可)
ダニー・サヴァルの宇宙人ぶりが見られる映画ポスターはMoon Pilot - IMDb
上記の画像は日本で1998年にリリースされた英語版のVHSビデオ「Moon Pilot [VHS] [Import]」です。

Strip-tease 1963年
日本未公開でしたがJacques Poitrenaud(ジャック・ポワトルノー)監督が脚本家のAlain Moury(アラン・ムーリィ)が書いた原作を映画化した映画にダニー・サヴァルもDodo Volupté(Berthe)役で出演しました。 ※アラン・ムーリィはパスカル・プティが主演した1960年のL'affaire D'une Nuit(艶(つや)ほくろ)の原作や1974年にEmmanuelle(エマニエル夫人)のSylvia Kristel(シルヴィア・クリステル)が出演したUn linceul n'a pas de poches(暴かれたスキャンダル)の脚本も手掛けているそうです。 The Velvet Underground(ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)のKrista Nico(ニコ)が主演し、ジャンプブルースのBig Joe Turner(ビッグ・ジョー・ターナー)も自身のミュージシャン役で出演して弾き語りを聞かせていますが、映画音楽を担当したSerge Gainsbourg(セルジュ・ゲンズブール)もピアニストとしてカメオ出演しているそうです。 サントラではニコに代わってテーマ曲を歌ったJuliette Gréco(ジュリエット・グレコ)も映画で見られるとか。 「Strip-tease」の映画音楽はL'eau A La Bouche(唇によだれ)でコンビを組んだセルジュ・ゲンズブールとAlain Goraguer(アラン・ゴラゲール)が担当していますからニコの歌う"Strip-tease"のテーマ曲は"L'eau A La Bouche"に似たメロディです。
「Strip-tease」のダニー・サヴァルの写真が見られるUna ragazza nuda - FILM.TV.IT(拡大可)
Dany Saval in Strip-tease - YouTube

Du mouron pour les petits oiseaux 1963年
Du mouron pour les petits oiseaux素晴らしい「Hôtel du Nord(北ホテル)」や「危険な曲り角」のマルセル・カルネが晩年に監督及び脚本を手掛けたカルネらしからぬと云われる白黒のコメディ映画で、「危険な曲り角」や「激しい夜」のRoland Le Saffre(ローラン・ルザッフル)が出演しています。 映画はビルの住人たちを描いていて、ダニー・サヴァルはPaul Meurisse(ポール・ムーリス)が演じる元ギャングが所有するビルのテナントの一人のナイトクラブのLucieをArletty(アルレッティ)っぽく演じているそうです。 「アイドルを探せ」と同じくギリシャ出身の作曲家であるGeorges Garvarentz(ジョルジュ・ガルヴァランツ)と義理の兄弟のCharles Aznavour(シャルル・アズナブール)が音楽を担当し、アズナブールの"La marche des Anges(天使の行進)"、"La plus belle pour aller danser(アイドルを探せ)"、"Et pourtant(想い出の瞳)"が使用されているそうです。 "Les Pirates"として1961年から1963年には人気だったフレンチ・ロックのDany Logan(1942-1984)も肉屋の店員として出演して歌っています。
Dany Saval & Dany Logan in Du mouron pour les petits oiseaux - YouTube
上記の画像はフランスのAmazon.frにあるDu mouron pour les petits oiseauxですがヨーロッパの放送方式SecamのVHSだそうです。

Cherchez l'idole 1963年
Cherchez l'idoleMichel Boisrond(ミシェル・ボワロン)が監督したフレンチクライム・コメディの「アイドルを探せ」にはMylène Demongeot(ミレーヌ・ドモンジョ)がそのまんま映画スターとしてで登場しているのです。 そのドモンジョさまの使用人であるリシャールの恋人のCorinne(コリーヌ)をダニー・サヴァルが演じています。 リシャールは恋人のコリーヌためにドモンジョさまのダイアモンドを泥棒しますがそれを隠したギターが行方不明となり二組のカップルが探し回るという騒動記です。 ダイヤよりももっと素晴らしい恋を手に入れたリ者ーると女中のジゼールが聴いたのは偉大なるシャンソン歌手で俳優のシャルル・アズナヴールの歌。 アズナヴールの他にもJohnny Hallyday(ジョニー・アリディ)、そして話題をさらった新人のSylvie Vartan(シルヴィー・ヴァルタン)等フレンチポップスの歌手たちが出演しましたが、Marie Laforêt(マリー・ラフォレ)やJuliette Gréco(ジュリエット・グレコ)と作家のFrançoise Sagan(サガン)、そしてJean Marais(ジャン・マレー)が招待客としてカメオ出演しています。 有名人のカメオもさることながら、シルヴィー・ヴァルタンが歌ったテーマ曲の"La Plus Belle Pour Aller Danser"が大ヒットして当時の若者の多くは劇場に押しかけたのでした。
「アイドルを探せ」のダニー・サヴァル写真が見られるSciarada alla francese - FILM.TV.IT(拡大可、3番目と4番目)
ダニー・サヴァルも見られる「アイドルを探せ」の予告編はCherchez l'idole - Comme Au Cinéma
上記の画像は2009年2月13日発売のDVD「アイドルを探せ(1963)」です。 サウンドトラックはCherchez l'Idole [Soundtrack] として見つかります。(ASIN: B000BKJ5SC)

Boeing Boeing 1965年
Boeing (707) Boeing (707)アメリカではTony Curtis(トニー・カーティス)とThelma Ritter(セルマ・リッター)やJerry Lewis(ジェリー・ルイス)といいう大物俳優が出演したので知られているJohn Rich(ジョン・リッチ)監督の「ボーイング・ボーイング」は時代とともにスピードを競う航空会社がかえって事態を悪化させるというコメディで、ダニー・サヴァルはエールフランスのボインボイン・スチュァーデスのJacqueline Grieux(ジャクリーヌ)を演じました。(Boingならボインボインがぶるんぶるんですが) トニー・カーティスが演じたのはプレーボーイなのでイギリス、ドイツ、フランスのスチュァーデスを時間差攻撃でガールフレンドにしている新聞社のパリ特派員です。 ジェリー・ルイスが演じる新聞記者のロバートも絡んで「アパートの鍵貸します」状態。 それでも凝りない男性陣でした。 音楽は「Sex and the Single Girl(求婚専科)」や「How to Murder Your Wife(女房の殺し方教えます)」の音楽を手掛けたジャズトランペッターのNeal Hefti(ニール・ヘフティ)です。
上記の画像は日本で1995年発売の外国語版VHSのBoeing Boeing [VHS] [Import]です。
「ボーイング・ボーイング」のダニー・サヴァルの写真が見られるBoeing Boeing - FILM.TV.IT(拡大可)
Dany Saval in BOEING Boeing - YouTube

L'Animal 1977年
L'Animalスタントマンと女っぽいイタリア俳優の二役を演じたJean Paul Belmondo(ジャン=ポール・ベルモンド)と、グラマー女優のRaquel Welch(ラクエル・ウェルチ)のカップルがJane Birkin(ジェーン・バーキン)とJohnny Hallyday(ジョニー・アリディ)のカップルの替え玉を演じるClaude Zidi(クロード・ジディ)監督のドタバタ喜劇の「ムッシュとマドモアゼル」では宿敵のようなスタントマンのカップルの壮絶なるスタントマン根性と恋の物語です。 ダニー・サヴァルはDoris(ドリス)役で出演ですが映画会社側の人物らしくスタントはやりません。 クロード・シャブロル監督がカメオ出演しているそうです。 結婚式間際に愛する女性をさらうなんてDustin Hoffman(ダスティン・ホフマン)が主演した1967年の「The Graduate(卒業)」みたいです。
上記の画像は入手不可の原語版DVDですが、1996年発売の日本語字幕版のVHSのムッシュとマドモアゼルもあります。
Dany Saval in L'Animal - YouTube

上記以外にもダニー・サヴァルはAndré Cayatte(アンドレ・カイヤット)が1957年の「Oeil pour oeil(眼には眼を)」に続いて監督したMichèle Morgan(ミシェル・モルガン)やPierre Brice(ピエール・ブリス)が出演の1958年の「Le Miroir à deux faces(両面の鏡)」にクレジットなしで出演した他、「アイドルを探せ」の前にMichel Boisrond(ミシェル・ボワロン)が監督した1962年のComment réussir en amour(若奥様は仮免中)は旦那の留守中に仮免で自家用車を運転してしまった新妻ソフィーのドタバタ顛末記で、Jean Poiret(ジャン・ポワレ)が演じる出版社の編集長が上階に住むダニー・サヴァが演じるソフィーに恋をして結婚します。(ジャン・ポワレはエドゥアール・モリナロが監督したLa Cage aux folles(Mr.レディMr.マダム)の原作者) そして1964年にはUne souris chez les hommesでルイ・ド・フュネスと共演、1965年の"Moi et les hommes de 40 ans"では1963年のDu mouron pour les petits oiseauxのポール・ムーリスやMichel Serrault(ミシェル・セロー)と共演しています。
「若奥様は仮免中」のダニー・サヴァルの写真が見られるLa moglie addosso - FILM.TV.IT(拡大可)
1970年代にも「Plein les poches pour pas un rond...」で、1958年にLe Dos au Mur(絶体絶命)に出演したJean Lefebvre(ジャン・ルフェーブル)が演じるJulienの妻のCharlotteをダニー・サヴァルが演じるなど何本もの映画に出演していますが、引退前のダニー・サヴァルはさすが60年代メイクのキャピキャピ・ギャルからはだいぶ顔付きが違って素顔に近くなっています。
ダニー・サヴァルが見られる「Plein Les Poches Pour Pas Un Rond」の予告編はPlein Les Poches Pour Pas Un Rond Trailer - Comme Au Cinéma
Dany Saval - Moi et les hommes de 40 ans (1965) - YouTube

Dany Saval_4ダニー・サヴァルの最初の結婚は1965年の25歳の時で、なんとお相手は1968年のIsadora(イサドラ)や1990年のGhost(ゴースト ニューヨークの幻)など映画音楽をたくさん手掛けたハンサムなMaurice Jarre(モーリス・ジャール)でした。 ダニー・サヴァルは合計4度結婚したモーリス・ジャールの2番目の妻となり子供を儲けたもののたった2年で離婚し、その娘を連れて1972年にフランスのジャーナリストである現在の夫と再婚しています。 1980年代後期には銀幕を去り夫とモーリス・ジャールとの娘と一緒にパリで暮らしているそうです。


※このページで使用したダニー・サヴァル画像は私が50年ほど前に映画雑誌から切り抜いて保存しておいたものですが、著作権は被写体とその撮影者に帰属するものです。

2 Comments

トム(Tom5k) さん、リンクを有難うございます。拙ブログを忘れずにいて下さって本当に嬉しいです。
「フランス式十戒」のなかでダニー・サヴァルが主演したエピソードが日本公開版のみだなんてちっとも知りませんでした。当ブログの記事に書き加えさせて頂きます。
トムさんのブログ「時代の情景」での格記事は実に力作で関心の至りです。造詣が深くて私も参考にさせて頂いています。

koukinobaabaさん、こんばんは。
こちらの「フランス式十戒」の関連記事を紹介させていただいてます。事後報告ですみません。
この映画のダニー・サヴァル主演編は、日本公開版のみの編集なんですって。日本で販売されているVHSやDVDもフランス版を原版としているようです。日本ヘラルド社のフィルム保存状態も劣化が酷くて商品化できなかったようです。
そうなると、ますます観たくなりますよね。
では、また。

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