デジ・アーナズ Desi Arnaz

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The Best of Desi Arnaz: The Mambo King
The Best of Desi Arnaz: The Mambo King
Desi Arnaz - Babalu (Best Of Desi Arnaz (Remastered)) - Amazon.co.jp (MP3 Download)
Desi Arnaz (1917 - 1986)

I Love Lucy TV show
1950年代から人気のあるテレビの連続ホームドラマ「I Love Lucy TV show (アイ・ラブ・ルーシー)」でDesi Arnaz(デジ・アーナズ、デジ・アーネズ、デシ・アルナズ)はルーシーの旦那さまのRicky Ricardo(リッキー・リカルド)として知られています。 テレビでリッキーのお仕事はラテン・バンドのリーダーでラテンクラブのオーナーでしたからデジ・アーナズの音楽もたくさん聴けましたね。 実生活でも主役のルーシーを演じるLucille De´sire´e Ball (ルシル・ボール)のご主人でもあったデジ・アーナズですが、TVや映画の喜劇役者であると同時に素晴らしいCuban(ラテン)音楽のミュージシャンです。

テレビ番組で英語でしゃべっているデジ・アーナズを別に不思議とも思わずに見ていましたが、デジ・アーナズは実はキューバのサンチャゴ出身だったのです。 キューバでは政治家の家系に生まれて裕福に過ごしていたらしいのですが、政変により1933年に米国のマイアミに逃れ、スペイン出身のラテンの大御所'「Rumba King'」の異名を取るXavier Cugat(ザビア又は、ザヴィア・クガート)に見出されるまでは過酷な生活を経験したそうです。

La Conga
1935年にザヴィア・クガート楽団から独立してソロ歌手になったデジ・アーナズは自分のルンバ・バンドを結成したところ、それこそ一夜にして人気者となります。 ザヴィア・クガート楽団では歌とギター担当でしたが、他にコンガ、ボンゴ、ドラムといった南米の打楽器も演奏し、特にバンドに取り入れたキューバン・リズムのコンガが大当たりしてデジ・アーナズが出演していたクラブの名前がLa Congaに代わったほどでした。 ほんの半年ほどの在籍でしたが、気の良いザヴィア・クガートからノレン分けしてもらってデジ・アーネズ楽団の名は「Desi Arnaz & his Xavier Cugat Orchestra」! ですがいい気になり過ぎて師匠と袂を分かちバンド名をDesi Arnaz & his La Conga Orchestraに変更! 楽団のテーマ曲もラテン・ナンバーのタブー(Tabu)!
ハンサムなプレイボーイとして次々と浮名を流したデジ・アーネズですが、1940年にテレビの仕事で知り合ったルシル・ボールと結婚します。 二人で出演した視聴者公開TV番組「アイラヴルーシー」の最初は1951年から1957年ですが、その後の続編と長いことコンビで出演し、テレビのルーシー・シリーズは国民的番組となりました。 デジ・アーネズはルシール・ボールの引き立て役に徹し、これで年貢の納め時かと思われたのですがどっこいそうは問屋が下ろさなかったのでした。 その後1957年からはThe Lucile Ball - Desi Arnez Showに出演しましたが、1960年の最終回録画を最後にルシールとデジ・アーネズは15年の葛藤を経てとうとう離婚しました。


1940年代からアメリカで大流行したラテン音楽にはボレロ、ルンバ、チャチャチャ、マンボなど色々なリズムがありますが、ラテン音楽はなんといってもその陽気なリズムに乗って楽しくなれることが特徴です。 特に1940年代にキューバで生まれたマンボはアメリカで50年代に大流行しました。 「マンボ」の言葉はキューバの代名詞のようなものです。 キューバン・マンボ!
デジ・アーネズの師匠であるザヴィア・クガートとまではいきませんが、どんなラテンの名曲又はスタンダード曲でもデジ・アーネズの手にかかれば魔法のように楽しい音楽になってしまうのです。 音楽では母国のスペイン語で歌いますから、水を得た魚のごとくノリノリに乗っていますね。 デジ・アーネズは実に素晴らしい音楽スタイルを持ったショーマンです。

Jane Harvey (1881-1882)
デジ・アーネズのバンド専属の女性歌手は何人も代わりましたが、その中の一人のJane Harvey(ジェイン・ハーヴェイ)は45年代にはBenny Goodman(ベニー・グッドマン又はベニイ・グッドマン)楽団で活躍したベテランのスウィング歌手で、ちょっとLena Horne(リナ・ホーン)タイプの歌手でした。 1946年頃にロスのクラブ「The Blue Angel 」で演奏していたデジ・アーネズがベニー・グッドマン楽団で歌っていたジェイン・ハーヴェイを見初めて自分のバンドに引き抜きますが50年代には妻のルーシーとのテレビショー出演に専念するためバンドを解散しています。
ジェイン・ハーヴェイは1948年ににスイング調のピアニストであるGene DiNovi (ジーン・ディノヴィ)が初めてヴォーカリストとのセッションした歌手でもあるそうです。 又、40年代中頃にはナット・キング・コール・トリオ風のバンドPage Cavanaugh Trio(ペイジ・キャ ヴァノウ・トリオ)でFoggy River、My Number One Dream Came Trueなどを吹き込んでいます。 その後、1960年代にはスタジオ専属バンドとして活躍していたEllis Larkins(エリス・ラーキンス)の伴奏でも吹き込んでいます。 エリス・ラーキンスは40年代中頃にEdmond Hall(エドモンド・ホール)のバンドに所属していてMildred Bailey(ミルドレッド・ベイリー)やa href="http://www.audio-visual-trivia.com/blog/2005/07/coleman-hawkins.html">Coleman Hawkins(コールマン・ホーキンス)とセッションをしています。 とはいうもののジェイン・ハーヴェイの情報は皆無に近いです。
デジ・アーネズのアルバム「The Best of Desi Arnaz」ではジェイン・ハーヴェイの素敵なバージョンでA Rainy Night in Rioが収録されています。

デジ・アーネズのEl Cumbancheroも最高!
ListenアルバムBabaluからDesi Arnaz and His Orchestra(デジ・アーネズ楽団)のEl Cumbancheroが聴けるwfmuラジオのプレイリストはPlaylist for PGB - August 31, 2003(You can Listen to this show (RealAudio)をクリックしてクリップ・ポジション(再生バー)を44:05)
珍しいデジ・アーネズのStraw Hat Songが聴けるPlaylist for Old Codger with Courtney T. Edison - December 27, 2000(You can Listen to this show (RealAudio)をクリックしてクリップ・ポジション(再生バー)を2:22:00に移動)

video1940年にリッキーとルーシの二人が初めて顔を合わせたのが映画「Too Many Girls(女学生の恋)」のセットでした。 デジ・アーネズのコンガ演奏もチラリ!のToo Many Girlsのビデオクリップが観られるToo Many Girls Trailer - TCM Turner Classic Movies


Babalu. Babalu. Babalu Aye. Babalu Aye...
「アイラブルーシー」の定番となり我々の耳にも慣れっこになっているラテンの曲"Babalu(ババルー)"」は、50年代にデジ・アーネズがテレビショーの「アイ・ラブ・ルーシー」のために作ったワイルドなラテン曲とされ、デジ・アーネズが最初に吹き込んだのは1946年だそうです。 テレビではかなりコメディ調に歌われていますが、本来Babalu Aye(ババルー)とは西アフリカの奴隷によって持ち込まれたYoruba(キューバなど)の神様のことらしいです。 実はハバナで「アフロ・キューバ ンの魔術師」又は"Mr.Babalu"と呼ばれたCasino de la Playa Orchestra専属ヴォーカリストだったMiguelito Valdes(ミゲリート・バルデース)が1939年に既に吹き込んでいるそうです。 その後1940年にニュートークに渡ったミゲリート・バルデースはザヴィア・クガート楽団に参加したこともあります。
☆ミゲリート・バルデースをフィチャーしたOrquesta Casino de la PlayaのBabaluが聴けるwfmuラジオのプレイリストはTranspacific Sound Paradise Sunday, July 18, 2004 Music of Cuba with Guest DJ Ned Sublette(Hear this show now: RealAudioをクリックしてクリップ・ポジション(再生バー)を2:00:48に移動)
※ゲストにキューバ音楽に造詣の深いNed Sublette(ネッド・ サブレット)を迎えてソンやルンバなど歴史的にも解説している素晴らしいプレイリストです。

デジ・アーネズのテーマ曲ともなっていたババルーは、ルーシーの旦那様であるリッキーが経営するラテン・クラブの名前でもあります。
デジ・アーネズの歌を聴いて頂ければ分かると思いますが巻き舌のノリノリ〜・リズムで本当に楽しくなること請け合いですよ。
Listenデジ・アーネズとミゲリート・バルデースのクリップも聴ける「ババルー」考察はThe World: Global Hit(英語のサイト、スピーカアイコンをクリック)
※ババルーの歌詞はBabalu Lyrics - The Tropicana nightclub


☆トップの画像はアルバム「The Best of Desi Arnaz」です。 ラテンのスタンダードのBabalu、Cuban Pete 、Tico Tico、 Brazil、El Cumbanchero、他にデジ・アーネズが出演した1949年の映画のテーマ曲「Holiday In Havana」などが収録されている楽しいアルバムです。 1994年の映画「マスク」でジム・キャリーが歌ったラテン曲のCuban Peteなどはデジ・アーネズのCuban Peteをイメージしたのでは?と私の勝手な想像をしています。(ジム・キャリーのCuban Peteは上記のAudio-Visual Trivia内の「マスク」で聴けて歌詞もあります)

Joseph Norman(ジョセフ・ノーマン)が作詞作曲したラテンナンバーのCuban Peteはデジ・アーネズが歌って人気となりました。 リバプール生まれのクラシックピアニストだったジョセフ・ノーマン(1906年-1990年)は20年代にはハワイアンバンドも組んだそうです。 キューバ音楽のThe Peanut Vendorなどに魅せられたノーマンはJoseph Norman and His Cuban Rumba Bandを結成し自らマラカスをふってバンドリーダーとして演奏し、初めて英国にキューバンルンバを広めたミュージシャンなのです。 なんとキューバ大使館の令嬢と結婚したそうです。 ジョセフ・ノーマンもステージネームですが30年代後期にはさらにJose Norman(ホセ・ノーマン)と変えています。

Desi Arnaz' Albums
ページトップの画像は1992年にリリースされたデジ・アーネズの「The Best of Desi Arnaz: The Mambo King」で、BabaluやCuban Peteなど代表的な16曲収録しています。
試聴はThe Best of Desi Arnaz: The Mambo King - Amazon.com

I Love Lucy's Greatest Hits: Babalu Music
アルバム「Babalu Music!」はテレビ番組「アイ・ラヴ・ルーシー」の1951年リリースのサウンドトラックです。
Babalu Music!Babalu Music!
試聴はI Love Lucy's Greatest Hits: Babalu Music Soundtrack - CD Universe

A Book (Library Binding) by Desi Arnaz
A Book (Library Binding) by Desi Arnaz1974年に出版されたデジ・アーネズの自伝(英語)はベストセラーになりました。 一文なしでアメリカにやって来たデジ・アーネズは最後にアメリカに感謝の言葉を残しています。
Thank you America, Thank you.
※「I Love Lucy」以外にデジ・アーネズが出演した映画はルシールと出合ったToo Many Girls (1940)、好評だった戦争映画のBataan (1943)、Cuban Pete (1946)、デジが作曲家志望のキューバのバンドリーダーを演じたHoliday in Havana - Desi Arnaz (1949)などですがDVDはありません。
Amazon.comでは「A Book (Library Binding)」 by Desi Arnazのなか身が覗けます。


Audio-Visual Trivia 内のデジとルシールのホーム・コメディ 「アイ・ラブ・ルーシー!