ブラック・ダリア The Black Dahlia (2006)

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The Black Dahlia Original Soundtrack
The Black Dahlia - SoundTrack
The Black Dahlia (2006)

ブラック・ダリア
事実は小説より奇なりとは申しますが、ホラー映画にはあっても現実にはあり得ない事件のお話です。
1996年の「Mission: Impossible(ミッション:インポッシブル)」で有名なモダンホラーの巨匠"Brian De Palma(ブライアン・デ・パルマ)"監督が事実に基づいて書かれたJames Ellroy(ジェームズ・エルロイ)の小説を映画化しました。 小説の50年代のパルプフィクションの特長であるエログロでもなく、セピア色のハードボイルドでもフィルム・ノワールでもなく、映画の内容としては一人の若い刑事バッキーの生き様を描いているようです。(チェインスモーク以外は) いづれにせよ実在の未解決の謎の事件下敷きにしているそうですから終盤に尻窄みなのは否めません。(映画的には猟奇殺人の謎解きはされていますが、とにかく分かり難いストーリー)
作家のジェームズ・エルロイは皆さんご存知の1997年の映画「L.A. Confidential(L.A.コンフィデンシャル)」の原作者ですが実生活で"このブラック・ダリア事件にも似た体験をしている"とは本人の弁です。 少数のメキシコ系の若者を多勢の警官が暴行した1951年のBloody Christmas(血のクリスマス)事件も取り入れ、腐敗したロスアンジェルス警察を描いた映画「L.A.コンフィデンシャル」も緊迫感の連続でしかも意表を突くラストでした。 2012年には1992年に書かれた「White Jazz(ホワイト・ジャズ)」がJoe Carnahan(ジョー・カーナハン)監督により映画化されるというジェイムズ・エルロイの「暗黒のロス4部作」は第一部が「ブラック・ダリア」、続いて「The Big Nowhere(ビッグ・ ノーウェア)」、「LA Confidential,(L.A.コンフィデンシャル)」で第四部が「ホワイト・ジャズ」です。
私が初めてリアルタイムでブライアン・デ・パルマ監督の映画を観たのは1976年のホラー映画「Carrie(キャリー)」でしたが、その後「Obsession(愛のメモリー)」、「Dressed to Kill(殺しのドレス)」、「Body Double(ボディ・ダブル)」、「The Bonfire of the Vanities(虚栄のかがり火)」などを観ています。 「キャリー」でメジャーデビューしたジョン・トラヴォルタはこの翌年に「サタデー・ナイト・フィーバー」で大ブレイクしたのでした。
☆最後にトラヴォルタも観られる「キャリー」のトレーラーはCarrie Trailer - Comme Au Cinéma
十代で観たというAlfred Hitchcock(ヒッチコック)の「Vertigo(めまい」)などを模していると比較されるブライアン・デ・パルマは1981年にも女友達が実際に殺された時の断末魔の声を映画に使用するホラー映画の音響係りにジョン・トラヴォルタを起用したサスペンス映画の「BLOW OUT(ミッドナイトクロス)」や、1987年に駅での銃撃戦中の乳母車の階段落ちシーンが話題になった「The Untouchables(アンタッチャブル)」などを監督しています。(ケヴィン・コスナーが捜査官エリオット・ネス、ショーン・コネリーが警官ジム・マローン)
☆「ミッドナイトクロス」のトレーラーはBLOW OUT Trailer - Comme Au Cinéma
そしてTroy Donahue(トロイ・ドナヒュー)が主演した1962年の「Rome Adventure(恋愛専科)」や1960年の「オーシャンと十一人の仲間」などに出演したAngie Dickinson(アンジー・ディキンソン)が惨殺される人妻役で出演した1980年のサスペンス映画「Dressed to Kill(殺しのドレス)」は多重人格を扱っています。 怖いですね、怖いですね。
1962年に実際にボストンで起こった20歳から85歳まで10人以上の女性連続殺人事件をRichard Fleischer(リチャード・フレイシャー)監督が1968年に映画化してTony Curtis(トニー・カーティス)が主演した「The Boston Strangler(絞殺魔)」がありましたが、ブライアン・デ・パルマが「The Boston Stranglers」として取り組み、自白したAlbert DeSalvoが真犯人ではない説を描くと一時云えられました。 ブライアン・デ・パルマの製作予定は女性社員の上司に対するオフィス復讐劇で2012年の「Passion(パッション)」が期待されます。(リュディヴィーヌ・サニエとクリスティン・スコット・トーマスの共演で製作された2010年のフレンチ・スリラー「Crime d'amour(ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて)」のリメイク)

映画「ブラック・ダリア」は戦後のハリウッドに大スターを目指してやってきた若き女優のタマゴが惨殺されたという"ブラックダリア事件"の捜査を巡るストーリーです。 担当となったロサンジェルス市警の2人の刑事は被害者であるエリザベス・ショートの過去を夢中で探っていくと次第に映画界の闇の世界へと入り込んでいくのです。 人材と機材と道具立ての揃ったハリウッドでの闇の産業とはいったい何? あれ? あれ!

Los Angeles. 1943. The Zoot Suit Riot.
「ブラック・ダリア」は1930年代のモノクロのニュース映画でライトヘヴィー級ボクシングの試合の映像で始まり、つづいて1940年代初めのロスアンジェルスでの暴動事件が映し出される。 映画はまるで小説を読んでいるかのようなバッキー・ブライカートのナレーションで進行するので聞き逃すと置いてけぼりを食う。 野球のバットを振り回すGI(アメリカ兵)たちとズートスーツを着たメキシコ人たち。 ここで警官が駆けつけてこの乱闘を治めるなんてことはない、ここは1990年代にはロス暴動が勃発したロスアンジェルスなのだ。
場面はメキシコ系や黒人たちと海兵隊やGIたちの騒乱。 そこにはロスアンジェルス警察の特捜課の刑事である元ヘヴィーウエイトのボクサーだったSgt. Leland "Lee" Blanchard(リー・ブランチャード)とライトヘヴィー級のOfcr. Dwight "Bucky" Bleichert(バッキー・ブライカート)もいた。 この二人は軍隊で顔を見たことはあったが、互いに話したことはなかった。 それが警察のキャンペーンでボクシングの試合に出たことからこの騒動の中で捕らえた指名手配の犯人の功績を譲る仲となったのだった。

ボクサー上がりという設定で、ロス市警の刑事のバッキー・ブライカート(別名ファイヤー)役にJoshua Hartnett(ジョシュ・ハートネット)が、リー・ブランチャード(別名アイス)にはAaron Eckhart(アーロン・エッカート)が扮しています。 そして今話題の美女"Scarlett Johansson(スカーレット・ヨハンソン又はスカーレット・ジョハンソン)が現在は刑事リー・ブランチャードと同棲中だがリーが挙げて服役中の銀行強盗犯のボビー・デウィットの女だった時に腰にナイフで頭文字BDを刻まれたKay Lake(ケイ・レイク)を演じ、この3人が事件の解決のために被害者の裏の顔を探査します。 「ブラックダリア」はますます綺麗でセクシーになってきたスカーレット・ヨハンソンを愛でる映画でもあります。 それにしてもリー・ブランチャード刑事はなぜそれほどまでにこの事件解明に夢中になったのかが鍵となります。(まさか、リーがそんな奴だったとは)
猟奇殺人事件の被害者は女優志望のElizabeth Short(エリザベス・ショート)という若い女性ですが、この役をエキゾティックなMia Kirshner(ミア・カーシュナー)が演じています。 とんでもない思い込みなのか、Hilary Swank(ヒラリー・スワンク)が殺されたエリザベス・ショート(ミア)に似ているリンスコット氏令嬢のMadeleine Linscott(マデリン・リンスコット)役で出演し、事件の鍵を握る好奇心の強いミステリアスな女を珍しく黒いドレスで妖艶に演じています。
※Ofcr.はOfficer(警察官または巡査)のことで、Sgt.はSergeant(巡査部長)のことですが、他にも警察の階級にはLieutenant(警部補)、Captain(警部)、Inspector(警視)などがあるそうです。 つまり映画ではバッキーは若い刑事(ブライカート巡査)でリーがその上司ということになります。

「ブラック・ダリア」相関図
以下はネタバレも含むのでご用心!
映画ディレクターなどと関係を持っても女優にはなれないエリザベス・ショートにEmmett Linscott(リンスコット氏)が紹介したパトロンというのが、「殺しのドレス」で性転換した女のボビーの電話の声を担当したWilliam Finley(ウィリアム・フィンレイ)が演じるリンスコット氏の仲間のGeorge Tilden(ジョージ)。
ジョージとは仕事仲間で古い付き合いがあり、サイレント時代のコメディ王と呼ばれたMack Sennett(マック・セネット)監督が廃棄した撮影所をビジネスにしているロスアンジェルスの大立者がリンスコット氏。
「Harry Potter(ハリー・ポッター)」シリーズの叔母さん役だったFiona Shaw(フィオナ・ショウ)が熱演するリンスコット氏の妻のRamona Linscott(ラモナ)は彼が自分の財産目当てに結婚したと思い込んでいる。
リンスコットとラモナ夫妻の長女はMadeleine Linscott(マデリン)。
マデリンの妹のMartha(マーサ)は実はジョージとの不倫により儲けた子供。
そのラモナとジョージの関係を知ったリンスコット氏はジョージの顔に火傷を負わす。
ラモナはジョージと被害者のエリザベスの関係を知り嫉妬に狂うと同時にマデリンにも嫉妬。 なぜかはアッと驚く終盤のシーンで。(まさか、とりかえばやじゃ?)
マデリンはレスビアンバーの自分そっくりなエリザベスと好奇心から関係を持つ。(これが不思議なことに全く似てなんかいないのだが)
マデリンと刑事のバッキーがなぜか関係を持つ。 これらに銀行強盗の大金の奪い合いが絡む、などなど。 「絶対にストーリーの結末を教えないで下さい」

マデリンの豪邸を訪問したバッキーが最初に見たのは犬の剥製です。 マデリンがこともなげに説明するには、この犬はマデリンのパパであるリンスコット氏の偉業の記念として、リンスコット氏の記事が掲載された新聞を咥えているのだそうです。 ところがなんと驚くことには、このオブジェを製作するために飼い犬を撃ち殺し、仕事仲間のジョージが剥製に仕立てたのだとか。
「ブラック・ダリア」では剥製が惨殺事件の鍵を臭わせますが、1800年代後期のロンドンの下町でやはり実際に起こった猟奇連続殺人事件の「Jack the Ripper(切り裂きジャック)」では被害者の売春婦たちから内臓を切り取った手口から犯人疑惑が医師に向けられたのだとか。

当初は「ブラック・ダリア」の予告編が見られたオフィシャルサイト「theblackdahliamovie.net」は現在は写真だけが見られます。
アメリカでは9月に公開され、日本では2006年10月14日に公開です。
☆映画の詳細が見られる日本語の「ブラック・ダリア」のオフィシャルサイトは「Black Dahlia Official Site - Black-Dahlia.jp

Hilary Swank(ヒラリー・スワンク)は1999年の「Boys Don't Cry (ボーイズ・ドント・クライ)」に続き2度目のアカデミー主演女優賞を受賞した2004年の「Million Dollar Baby(ミリオンダラー・ベイビー)」以来の二年ぶりの映画出演です。 「ブラック・ダリア」の後は、アメリカで2007年1月公開の実話小説"The Freedom Writers Diary: How a Teacher and 150 Teens Used Writing to Change Themselves and the World Around Them"をRichard LaGravenese(リチャード・ラグラヴェネーズ)監督が映画化した「Freedom Writers(フリーダム・ライターズ)」で製作にも関わり、3年B組ちびっこギャングを担当する"女金八先生を演じます。 同じく教師にVera Drake(ヴェラ・ドレイク)のImelda Staunton(イメルダ・スタウントン)が出演していてなにやら受賞のニオイがします。(エリンとフリーダムライターズ (著)、田中 奈津子 (翻訳) のフリーダム・ライターズ (単行本 ISBN-10: 4062140519) が出版された) もう一作は一転してホラー映画ですが、めずらしく早々と日本で2007年公開の「The Reaping(リーピング)」(があります。 ヒラリー・スワンクが牧師転じて宗教上の奇跡的な謎を追求する科学的悪魔祓いを演じて怖い要素をいっぱいいっぱい詰め込んだミステリーで、ヒッチコックの「鳥」ならぬイナゴの大群に襲われます。(誇大宣伝かも) Blood! Yuck!
この後はキスでは定評のある「The Phantom of the Opera(オペラ座の怪人)」のGerard Butler(ジェラルド・バトラー)と共演する「PS, I Love You(P.S. アイラヴユー)」が2008年公開です。
「ブラック・ダリア」でリー・ブランチャードを演じたアーロン・エッカートの顔をなぜか判別できない私ですが2008年に「」で演じた時の"Harvey Dent(Two-Face)"の反面焼け爛れた顔は忘れられません。 そのエッカートは2007年に「No Reservations(幸せのレシピ)」でCatherine Zeta Jones(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)と共演しますが、2006年のブロードウエイの芝居を映画化した2010年の「Rabbit Hole(ラビット・ホール)」でアカデミー賞の噂も出ているニコール・キッドマンのご指名で子供を亡くしたカップルの夫役を演じます。 息子の死を平行世界が癒したかにみえる「ラビット・ホール」の監督は「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のJohn Cameron Mitchell(ジョン・キャメロン・ミッチェル)です。 二人はキッドマンが1995年に「Batman Forever(バットマン フォーエヴァー)にエッカートが2008年の「The Dark Knight(ダークナイト)」でバットマン映画に出演したことがあります。 2010年の「ラビット・ホール」の公開は2011年ですが、エッカートが筋金入りのマイケル・ナンツ曹長としてエイリアンと戦う2011年の「Battle: Los Angeles(世界侵略:ロサンゼルス決戦)」も2011年に公開されます。

「ブラック・ダリア」で被害者を演じたミア・カーシュナーは1995年にKevin Bacon(ケヴィン・ベーコン)が主演した「Murder in the First(告発)」で囚人の娘"Rosetta"を演じた後、「Ally McBeal 4(アリー・myラブ4シーズン)」でマッチョな弁護士のジャクソンを演じたTaye Diggs(テイ・ディグス)と共演した2002年の「New Best Friend(ベスト・フレンド)」では主演しましたがこれは日本未公開でした。 「青いドレスの女」のJennifer Beals(ジェニファー・ビールス)主演で2004年から放映されている人気レズビアンTVシリーズの「THE L WORD(Lの世界)」にも出演しています。 北欧系のスカーレット・ヨハンソンは日本人には分かり易い美しさですが、ミア・カーシュナーはあちらでは大変エキゾティックな魅力だそうです。 ミア・カーシュナーの父がドイツで母はブルガリアのイスラエル人であり、ホロコーストの生存者の孫にあたるそうです。 黒髪で妖艶?怪奇ムード漂う少々変わった女優で、今までの役どころもそんな感じでした。 ともかく映画「ブラック・ダリア」がイメージする"黒"と"レズ"にはピッタリです。

Lucky Number Slevin?, Lucky Number Seven? or Lucky Number Eleven?
2005年の「Sin City(シン・シティ)」で殺人者のザ・マンとして出演し、「ブラックダリア」ではバッキー役で主演するジョシュ・ハートネットは目下有望株の俳優です。 2006年には殺し屋を演じる「スリー・リバース」のBruce Willis(ブルース・ウィリス)とマフィアのボス(アンソニー)を演じる「コレクター」のMorgan Freeman(モーガン・フリーマン)などと共演するモダン・フィルムノワールの「ラッキーナンバー7」でスレビン(スレヴン)役でジョシュ・ハートネットが主演します。 タイトルの意味はペテンに関連した新造語だそうで、ブルース・ウィリスが演じる凄腕の殺し屋のMr. Goodkat(グッドキャットさん)がそのKansas City Shuffle(カンザスシティ・シャッフル)を実行すると言う。 冒頭から立て続けで2件のスプラッシュ・シーンが映されるサスペンス映画「Lucky Number Slevin(ラッキーナンバーセヴン)」では車椅子に乗ったスミスと名のる男が空港の待合室で若者に話しかける。 その男は旅行者でこの町にはカンザスシティシャッフルをするために来たのだと言う。 カンザスシティシャッフルの意味を問われてスミスは答えた。 「みんなに右を向かせて自分は左に行く。たいていの人は知らないが、20年も周到に計画した。怨念の計画だ。」 20年前のロサンジェルスでのラッキーナンバーにまつわる話をします。 ドーピングを使用した八百長競馬の情報が悪事千里を走るがごとくに広まった中にロスの貧しい家庭持ちの男マックスもその情報を得て一攫千金を夢見る。 ノミ屋で大金をかけたのに馬がゴール前で転倒、マックスが大金をかけたことを知り、邪魔をされたと問答無用、見せしめにマックスも妻も子供も馬さえも射殺された。 これがシャッフルの始まり。 これがシャッフルだ、シャッフルは死体がないと始まらない。 あっちむいてホイ! 哀れ、見知らぬ男の話を聞いた代償に若い男は車椅子の人となる。
ジョシュ・ハートネットが演じる主人公のSlevin Kelevra(スレビン)はひどいことが続いたので幼なじみのニックがいるニューヨークにやって来たらその彼は不在。 開いてる部屋に入って旅の垢を落としていると「キルビル」のLucy Liu(ルーシー・リュー)が演じるリンジーが貸した金を返せと入ってくる。 ニックの友人同士ということで一緒に行方不明のニックを捜そうとする矢先、ギャラン・ドゥ姿のスレヴンは黒人ローンシャークの取り立て屋に拉致される。 ニックは二つのノミ屋(ヤクザ金融)に大きな負債があったようだ。 冒頭の車椅子のスミスの話に出てきた奴らか。 ニックと間違えて借金をチャラにする代わり、自分の息子が殺された復習として敵対するユダヤ人ボスのゲイ息子を殺せと命じる。 敵対する二人のボスは昔ロスでは同じ組織だったがベンの妬みから分裂したらしい。 人違いだからか、マフィアの前でも怖じ気づくことなく余裕しゃくしゃくのスレヴンに9万6千ドルを貸していると言うボスも、3万3000ドル貸してるというラビのオフィスにもなぜかスレヴンが帰った後に空港のスミスという男の姿があった。 これが凄腕の殺し屋グッドキャット。 独自に調べたリンジーはスレビンがニックにはめられたと結論を出した。 どうなるスレビン! 妖精を射殺した時の目付きが怖い。 Slevin Kelevra 1997年の八百長レース。 倒れた馬の名はLucky Number Slevin Good Cat & Bad Dog
☆ラストで少年が名乗ったのはジョシュ・ハートネットが演じるSlevin/ケラヴラ(ヘブリュー語でKelevraはbad dog、意味は未払い借金)ではなくニック・フィッシャーの方で、ブルース・ウィリスが演じる殺し屋Smith(Mr.)のGoodkatと対になっているのだとか。

The Rumor Mill & Joshua Ralph
「ラッキーナンバー7」の予告編は左のVOIR LA BANDE AONNONCEをクリック、流れている曲は映画の終盤で使用されたJoshua Ralph(J. Ralph名義のジョシュア・ラルフ)作曲のファンキーな"Kansas City Shuffle(カンザス・シティ・シャッフル)"で歌っているのはブリティッシュ・ロックバンドのThe Rumor Mill(ルーマー・ミル)、Its a blindfold kick back type of a game...と歌われるこのKansas City Shuffleが鍵となっている映画だそうです。
"Kansas City Shuffle"が収録されているジョシュア・ラルフが音楽を担当した「ラッキーナンバー7」のサウンドトラックの試聴はLucky Number Slevin [Barnes & Noble Exclusive] - Barnes & Noble.com(一番下までスクロールダウンしてTracksの項目で各曲目をクリック)
Joshua Ralph(ジョシュア・ラルフ)のオフィシャルサイトでmusicをクリック、一番上のLucky Number Slevinのサントラ画像をクリック、19番目のKansas City Shuffleをクリックすると試聴出来ます。
※私はずっとKansasをカンサスと発音してきましたが、カンザスだったのですか。 ちなみに"Kansas City Shuffle(カンザスシティシャッフル CD)"はジャズ・ピアニストの"Bennie Moten(ベニー・モーテン)"が1926年に吹き込んだ曲がありますが、その2006年バージョン(?)をJ ラルフが書いたものだとかで映画のラストで流れ"グッドキャット"の手の内を暴露しています。 Kansas City Shuffle(カンザスシティシャッフル)とは何かというと、人の信頼につけ込む詐欺の高度な手口で、違う方向や口実を報復する相手に与えるフェイントのようなものだそうです。 どうりで大石内蔵助のようなスレヴンでした。 あっち向いてホイ!
ベニー・モーテンについてはCount Basieの記事でふれていますがベニー・モーテンの"Kansas City Shuffle"が聴けるRed Hot Jazz(似てます? 拡張子はraでRealaudio Audio File)
Kansas City Shuffle with Lyrics - YouTube


Sexiest Woman Alive: Scarlett Johansson
The Black Dahlia -Scarlett JohanssonJennifer Lopez(ジェニファー・ロペス)に代わって今日では世界一セクシーな女ともいわれたことがあるScarlett Johansson(スカーレット・ヨハンソン)は2006年で25歳を迎えてさらに美しくセクシーになり、「ブラック・ダリア」で共演したジョシュ・ハートネットと目下交際中だとか。
2003年にLost In Translation(ロスト・イン・トランスレーション)で最優秀女優賞を受賞しているスカーレット・ヨハンソンは、2006年9月に開催されたヴェネチア国際映画祭でも人気の的だったそうです。 私が初めてスタちゃんを観たのは1997年の「Home Alone 3(ホーム・アローン3)」と1998年の「The Horse Whisperer(モンタナの風に抱かれて)」でした。
2007年にはEmma McLaughlin(エマ・マクローリン)とNicola Kraus( ニコラ・クラウス)原作の「The Nanny Diaries(ティファニーで子育てを)」(2002年)を映画化したスカーレット・ヨハンソン主演の軽いコメディ「The Nanny Diaries(私がクマにキレた理由(わけ))」が公開されます。 庶民のヨハンソンが子守に行った家はニューヨークの上流階級で支配欲のカタマリみたいな夫人をLaura Linney(ローラ・リニー)が演じていますがその夫が「Sideways(サイドウェイ)」でNY批評家協会賞の男優賞を獲得したPaul Giamatti(ポール・ジアマッティ)です。
Audio-Visual Trivia内でスカーレット・ヨハンソンの出演映画は日本未公開でしたが2004年の「In Good Company(イン・グッド・カンパニー)」、「A Love Song for Bobby Long(ママの遺したラヴソング)」、2008年の「The Other Boleyn Girl(ブーリン家の姉妹)」です。


The Black Dahlia DVD
特典ディスク付き2007年発売の「ブラック・ダリア」2枚組みDVD
The Black Dahlia DVD「ブラックダリア」コレクターズ・エディション

The Black Dahlia Book
下記の画像は文藝春秋社から1994年に発刊されたお手軽価格の人気の文庫本「ブラック・ダリア」(著ジェイムズ・エルロイ)ですが、現在は入手困難なのでリンクは中身が覗ける1994年発売の「ブラック・ダリア (文春文庫)」になっています。
ブラック・ダリア (文庫)


The Black Dahlia (Original Soundtrack)
ページトップの画像は2006年9月に発売された「ブラック・ダリア」のサウンドトラックです。 映画「ブラック・ダリア」の中で使用されたスイングジャズのスタンダードでJoe Garland(ジョー・ガーランド)作曲の"In the Mood"や"Love for Sale(売り物の恋)"はサントラには収録されていません。 サウンドトラックに収録されている"Zoot Suit Riots"はCherry Poppin' Daddies(チェリー・ポッピン・ダディーズ)のボーカル曲ではなく映画の音楽を担当したMark Isham(マーク・アイシャム)のスコアです。
全曲試聴はBlack Dahlia Soundtrack - Amazon.com
☆映画「ブラック・ダリア」での淫靡なレズビアン・クラブのシーンで"K.D. Lang(Kathryn Dawn Lang /ケイ・ディー・ラング)がカメオ出演し"Love for Sale"を退廃的に歌いました。 "Love for Sale(恋の売り物)"という曲はCole Porter (コール・ポーター)の作曲で、発表された当時の1930年には売春賛歌とみなされて放送禁止だったそうです。 過去にはジョー・スタッフォードアーサー・キットのバージョンが有名です。 歌唱力が評価されているKD ラングはカントリーからトーチソングまでレパートリーが広いカナダ出身の正真正銘の"男装の麗人"歌手で、日本でも何度かライブ公演を行っているので日本のファンもかなりいるようです。(その後、激太りが話題に) K.D. ラングの"ラヴ・フォー・セール"は今までになく最高のカバー・バージョンでは?と噂されるほどですが、サントラには収録されていませんので今のところ「ブラック・ダリア」のDVDを観るしか聴けなさそうです。
※Audio-Visual Triviaの過去記事の1997年にクリント・イーストウッドが監督した「The Garden Of Good And Evil(真夜中のサバナ)」のサントラには映画の冒頭とエンディングで流れたKDラングの"Skylark"が収録されています。

作曲家のマーク・アイシャムは2004年の社会派映画「Crash(クラッシュ)」でもお馴染みですが、サスペンスを感じさせるなかにもロマンティックな曲を織り込んだサントラです。
☆オープニングはThe Black Dahlia - The Zoot Suit Riots!
※予告編で流れる曲はマーク・アイシャムではなく、イギリスのエレクトロニニカ・バンドのDeath In Vegas(デス・イン・ヴェガス)が2005年にリリースした輸入盤アルバム「Milk It: The Best of Death in Vega(Milk It: The Best of Death in Vegas」に収録されている"Dirge"です。
"ダージ"の試聴が出来るBMG JAPAN盤は「「ミルク・イット~ベスト・オブ・デス・イン・ヴェガス」Dirge - Death In Vegas - Amazon.co.jp(要Flash Player 9,0,115,0 以上)」


実際にあったブラック・ダリア事件
The Dark Side Of HollywoodLand...Sex, Lies, and Drugs
あぁ、Hollywood(ハリウッド)、"映画の都"転じて"悪徳の都"
映画のもととなったのはカルフォルニアのロスアンゼルスで1947年に実際に起きた未だに未解決の猟奇殺人事件です。 終戦直後の1947年のこと、事件当時は22歳だったElizabeth Short(エリザベス・ショート)という女性が女優を志願するも漸う映画出演には結びつかず、軍人専門のクラブでホステスをし身を持ち崩していくのですが、或る日、恐ろしいほど残忍な方法で殺害され野原に投げ捨てられていたのです。
ブラックダリアとは?
このようなエリザベス・ショートの猟奇殺人事件をマスコミが見逃す筈はなく、最近のJonBenét(ジョンベネ)ちゃん殺害事件のように遺族の悲しみなど度外視して大々的に報じたのはいうまでもありません。 この時にマスコミがエリザベス・ショートに付けたあだ名というかミドルネームがブラック・ダリアだったのです。 なぜかというと切ないほど青い目の被害者のエリザベスが漆黒の髪にダリアの花を飾っていたことと、男を惹き付けるためのセクシーな黒いドレスを常に着ていたことからだそうです。 折りしも事件の前年1946年に米推理小説家のRaymond Chandler(レイモンド・チャンドラー)の脚本をGeorge Marshall(ジョージ・マーシャル)が監督したミステリー映画で、Veronica Lake(ヴェロニカ・レイク)が出演した「The Blue Dahlia(青い戦慄)」が公開されていますからこの題名をもじったようです。
被害者エリザベスの身元は指紋照合により判明しましたが、エリザベス・ショートになぜ警察のプロファイルやマグショット(逮捕時の写真)が存在するかというと未成年飲酒で捕まった時のものだそうです。
注! ネット上に数多く存在する事件簿の中には事実とはいえども見なけりゃ良かったと後悔するほどリアルな記事や画像がありますので気を付けてご覧下さい。

The Sleepy Lagoon Murder & The Zoot Suit Riots
映画「ブラック・ダリア」の冒頭でも描写されていますが、The Zoot Suit Riots(ズートスーツ暴動)というのは1943年のロスアンジェルスで実際に起こった事件です。 1942年のスリーピーラグーン事件の主犯格のメキシコ系若者たちがSan Quentin Penitentiary(サン・クエンティン刑務所)で終身刑を言い渡されたすぐ後のことでした。 ロスアンジェルスの街で水兵や兵隊たちが電車や劇場やレストランからZoot Suit(ズートスーツ)を着たメキシコ系の若者を引きずり出し暴行を加えたのですが居合わせた何千人もの白人ロス市民が兵士たちに声援を送ったそうです。 こういった事件の発展はメキシコ系若者が自衛策として水兵たちへの報復を企むようになったのでした。 その結果ロス警察は市外でのズートスーツの着用を禁止したということです。
☆ズートスーツというのはジャズ・ミュージシャンのCab Calloway(キャブ・キャロウェイ)も着用していた上着もズボンもダップリしたスーツのことです。 アメリカでは1930年代の服装ですが戦時中はファッション店は閉鎖されていたので若者たちは戦後も暫くは当時のスタイルを引きずっていましたが、特にメキシコ系のギャングなどが好んで着用したそうです。
この「ズートスーツ暴動事件」の前には「スリーピーラグーン事件」があるのです。 The Sleepy Lagoon Murder(スリーピーラグーン事件)というのがあります。 当時のメキシコ移民の若者たちが昼夜集う昔のLA郊外にHarry James(ハリー・ジェームス)の1942年のヒット曲の名を付けたスリーピーラグーン(静かな入り江)という貯水池がありました。 1942年のこと、「ウエスト・サイド物語」ではないですが親分格の若者が民族的に敵対するグループに襲撃されたのです。 スリーピーラグーンの近くで偶然開かれていた家族パーティを襲撃したやつらが居ると思い込んでの報復劇がで展開し、女子供を問わず残虐な暴行を受けたなか、運悪く入隊を目前に控えたJosé Díaz(ホセ・ディアス)が殺害されました。 これをきっかけにその後のロス警をメキシコ系チンピラの集団弾圧に導いた事件でした。 ちなみに終身刑のはずだったホセ・ディアス殺しの犯人たちは証拠不十分として放免されたそうです。 それではホセ・ディアスは誰が?
1990年代のネオ・スウィング時代にCherry Poppin' Daddies(チェリー・ポッピン・ダディーズ)が"Zoot Suit Riot"を歌って大ヒットしました。
Zoot Suit Riot - Cherry Poppin' Daddies - YouTube