ティム・ロス ライアー Deceiver (1997)

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Deceiver
Deceiver DVDTim Roth as James Walter Wayland in Deceiver

Deceiver (Liar) 1997年
頭の体操、イチ、ニィ、サーン!
双子のJonas Pate(ジョナス・ペイト)とJosh Pate(ジョシュ・ペイト)が監督及び脚本も手掛けた分裂症的心理映画「Deceiver」のイギリスで付けられたタイトルが「Liar」となっているからか、それに倣って邦題は「ライアー」です。 取調室を舞台にElizabeth(エリザベス・ロフタス)という残忍な娼婦殺害事件の容疑者と二人の刑事とのいたちごっこの密室劇が描かれます。 名門大学の心理学科出の容疑者というのが天才的な嘘つきでした。
Tim Roth(ティム・ロス)が癲癇患者役で主演したサスペンス映画は意表をついたなりゆきに唖然としたままで観終わりましたが、ラストも口をあんぐり状態です。(どうなってるの?) 強いリキュール酒のAbsinthe(アブサン)を飲むと目玉がグルグルしてぶっ飛んでしまう容疑者「James Walter Wayland(ジェームス・ウェイランド)」は精神異常者のようでもあります。 その優等生君はChris Penn(クリス・ペン)が演じる薄ノロ刑事のPhillip Braxton(フィリップ・ブラクストン)とMichael Rooker(マイケル・ルーカー)が演じる一触即発のベテラン刑事のEdward Kennesaw(エドワード・ケネソウ)を相手に彼らの秘密を暴きたて弄ぶのです。 Ellen Burstyn(エレン・バースティン)が演じる闇の女ボスで腹黒いMook(ムック)に大借金があるフィリップ・ブラクストンと、妻が産婦人科医と浮気しているエドワード・ケネソウ刑事、なぜか大富豪のウェイランドは全てを知っているのです。 ヒントは殺された娼婦と最後の客だったウェイランド、富豪の父親と裏社会、刑事と富豪親子、ヤクザに借金がある刑事。 精神分裂症と二重人格。
※アブサンは19世紀から芸術家に愛されたニガヨモギを原料とした薬酒で角砂糖を入れて飲むそうですが、幻覚が出ることもあるとかで中毒性や犯罪性が高いとして禁止になったこともあるそうです。 1990年の「Vincent & Theo(ゴッホ)」でにティム・ロスが演じた画家のVincent Van Gogh(ゴッホ)もアブサンを愛飲し耳を切り落としました。

ティム・ロスが演じるジェームス・ウェイランドは殺人事件の容疑者としてベテランと新米の二人の刑事の尋問を受けるのですが一筋縄ではいきません。 嘘発見器にかけても何にも出ないのです。 反応が出ないので「ヤク(麻薬)でもやってんのか?」と疑われます。 調べが進むうちに刑事の一人もウェイランドの馴染みの売春婦のエリザベスと知り合いだったことが判明。 そしてウェイランドのゲームが始まったのです。 現在と過去の妄想が入り混じって観ている者を混乱させます。 TLT(側頭葉てんかん)の発作が起きたウェイランドは凶暴になりエドワード・ケネソウに暴力を振るいますが、後の尋問ではエドワード・ケネソウが真実と称してエリザベスに暴力をふるっているビデオを見せるのです。 そこで頭脳明晰なウェイランドが逆に刑事を嘘発見器にかけることに。 エドワード・ケネソウは妻への嫉妬が高じてエリザベスを殺害したのか?それとも妄想か? 取調室ではいったい誰がどんな嘘をついているのか、人の心を弄ぶかのように摩訶不思議なマインドゲームが展開します。 一番得したのは誰? 兎にも角にも莫大な金が動いた一件でした。 時々突如眼を剥いてトランス状態に陥るウェイランドが不気味です。
現在は「ライアー」のオフィシャルサイトだったMGM.comではスチール写真が4枚見られるだけで予告編が見らません。 Deceiver Trailer and Photos - IMDb

Tim Roth
性格俳優のティム・ロスといえば、私が観たのは「Nuovo Cinema Paradiso(ニュー・シネマ・パラダイス)」で有名なGiuseppe Tornatore(ジュゼッペ・トルナトーレ)が監督した1999年の「Legend of 1900(海の上のピアニスト)」の方が先でした。 この映画の主人公の天才ピアニストである"ナインティーン・ハンドレッド"も不思議でしたが、「ライアー」の主人公の富豪の息子のJames Walter Wayland(ジェームス・ウェイランド)も又正体不明な人物像でした。 英国俳優のティム・ロスは1984年に映画デビューしていますが、1992年にクリス・ペンがNice Guy Eddie Cabot(ナイスガイ・エディ)を演じたQuentin Tarantino(クエンティン・タランティーノ)が監督した犯罪映画の「Reservoir Dogs(レザボアドッグス)」に囮捜査官のMr. Orange - Freddy Newandyke(ミスター・オレンジ)として血まみれの演技が注目を浴びました。 クエンティン・タランティーノ監督のコメディ映画としては1995年にオムニバス映画の「Four Rooms(フォー・ルームス)」で4話を通してホテルのボーイとして主演していますがコミカルな演技が少々オーバーとはいえ絶妙でした。

Renée Zellweger
1993年のテレビ・ドラマ「Murder in the Heartland(マーダー)」でクレジットなしでしたがティム・ロスと初共演した北欧美人のレニー・ゼルウィガーは「ライアー」では殺人事件の被害者のエリザベスを演じています。 レニーは売春婦役があまり似合っておらず、出演シーンは少なくてがっかりです。 「ライアー」の後は200年に「Nurse Betty(ベティ・サイズモア)」や2001年の「Bridget Jones's Diary(ブリジット・ジョーンズの日記)」などのコメディ映画でブレイクし、2002年にはミュージカル映画「Chicago(シカゴ)」や2003年の「Cold Mountain(コールド マウンテン)」などに出演しました。 特に好評の「ブリジット・ジョーンズの日記」は2004年に続編「Bridget Jones: The Edge of Reason」、レニーの顔が変化した後の2016年に続々編「ダメな私の最後のモテ期」と制作されています。
Tim Roth &Renée Zellweger in Deceiver - Youtube

Chris Penn
クリス・ペンはあまり似ていませんがSean Penn(ショーン・ペン)の弟です。 Christopher Walken(クリストファー・ウォーケン)が主演した1996年の「The Funeral(フューネラル)」ではマフィアのChez Tempio(チェズ・テンピア)を演じてヴェネチア国際映画祭の助演賞を受賞していますが2006年に体重増加に伴う心筋症のため40歳で亡くなりました。

Deceiver DVD
ページトップの画像はアメリカのAmazon.comにあるRegion 1のDVDですがRegion 2のDVD(ASIN: B00004VY6V)もあります。

ライアー 廉価版DVD
Lier DVDリンクは2006年に発売された日本語字幕DVDですが2002年版もあり。

Deceiver Soundtrack
現在はAmazon直でないので激安価格です。
ライアー サントラ
Deceiver Soundtrack「ライアー」の怖い音楽のサントラはHarry Gregson-Williams(ハリー・グレッグソン・ウィリアムズ)の音楽でストーリーにそった14曲が収録されています。 Hans Zimmer(ハンス・ジマー)も音楽のアドバイスに加わり、Buddy Holly(バディ・ホリー)の"Moondreams"やThink Tank(シンク・タンク)の"Hack2"も入ったサントラは1997年に日本でもリリースされましたが現在は入手困難です。
ハリー・グレッグソン・ウィリアムズはアニメの「Shrek(シュレック)」シリーズや2004年のレニー・ゼルウィガーの出世作となった「Bridget Jones's Diary(ブリジット・ジョーンズの日記)」の続編「Bridget Jones: The Edge of Reason(ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月)」などの音楽を手掛けました。
サントラの曲目は、Main Titles
Roulette
Absynth
Orange Juice
Card Game
Confrontation
Hack2 (Think Tank)
Hook Me Up
Don't Touch Him
Family
Wayland's Story
Caught On Tape
Moondreams(Buddy Holly)
End Titles
♪ Liar (Deceiver): Score by Harry Gregson-Williams (Orange Juice, Family, and Wayland's Story)
Buddy Holly - Moondreams (1958) - Amazon.com (MP3 Download)
Think Tank - Hack 2 - Amazon.com (MP3 Download)