カーメン・マクレエ Carmen McRae

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Sings Great American Songwriters
Sings Great American Songwriters - Carmen McRae

Carmen McRae (1920 - 1994)
黒人の女性ジャズボーカリストといえばBillie Holiday(ビリー・ホリデイ)を筆頭にElla Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)やSarah Vaughan(サラ・ヴォーン)などたくさんいますが洗練された歌唱のカーメン・マクレエ(カーメン・マクレー)を忘れちゃいけません。 ボーカリストの声にはベルベットボイスだとか甘くセクシーな声だとか色々な形容がありますがカーメン・マクレエはハスキーやスモーキーとかソフトで優しい声ともいわれる一方、高音が綺麗なことからかメタリック・ボイス、つまり金属的なシャープな声だと云われています。 初期にはバラードを歌ってはピカイチというカーメン・マクレエの歌は後期には男性ボーカリストの声に聞えるほど野太いこともあり、のりのりの歌というよりはじっくり耳を傾けずにはおれないような歌唱方です。 よって私のようなたいていの素人にはあまり受けません。 ジャマイカ人の両親のもとにニューヨーク(ハーレム)で生まれたカーメン・マクレエはビリー・ホリデイのピアノ伴奏をしていたTeddy Wilson(テディ・ウィルソン)に注目されたこともあり初期の歌唱方はビリー・ホリデイに影響を受けたそうです。 一説によればカーメン・マクレエはビリー・ホリデイが髪に白いクチナシの花を飾るきっかけを作ったとも言われていますが、ステージでは交流のあったビリー・ホリデイ(Lady Day)に関連した曲を必ず歌ったといわれ、1983年には「For Lady Day」というアルバムも吹き込んでいます。 煙草好きのカーメン・マクレエは肺気腫にも関わらず禁煙しなかったので1991年には引退を余儀なくさせられましたが、惜しいことにその4年後に呼吸器疾患により74歳で亡くなりました。

1950年代からはボーカリストとして有名なカーメン・マクレエですが、初期にはピアノ演奏で活躍しており、後には弾き語りや作曲も手掛けたそうで50年以上にも及ぶ活動期間に60枚以上のアルバムを録音しています。 ピアニストとしては1944年にThe Benny Carter's big band(ベニー・カーター楽団)やCount Basie(カウント・ベイシー)とも演奏したことがあったそうです。

☆完全ディスコグラフィーが見られるカーメン・マクレエのオフィシャルサイトはCarmen McRae Webisite
カーメン・マクレエのサイトでメニューのBIOGRAPHYから See and hear Carmenを選ぶとカーメン・マクレエのビリー・ホリディについてのトーク(音声)が聴けるリンクがあります。 ビデオはYouTubeで"Carmen McRae"で探せと書いてあるのですがいかんせん数が少ないのです。 メニューのCOMPLETE LIST OF ORIGINAL ALBUMSではカーメン・マクレエのオリジナルレコードのリストですが、アルバム画像がないのでがっかりです。

Carmen McRae sings "Coffee Time" in The Subterraneans
私がカーメン・マクレエを知ったのは1960年のビートニク映画の「The Subterraneans(地下街の住人)」でした。 「地下街の住人」では映画音楽をAndre Previn(アンドレ・プレヴィン)が手掛けてGerry Mulligan(ジェリー・マリガン)をはじめ50年代の有名ジャズのミュージシャンが大勢出演していました。 学生時代に予備知識なしで「地下街の住人」を劇場で観た時点ではカーメン・マクレエを全く認識していませんでしたが、映画のなかでアンドレ・プレヴィン・トリオをバックにカーメン・マクレエが"Coffee Time"を歌いました。 私にとってカーメン・マクレエの代表曲はこの"Coffee Time"になっています。

"Coffee Time" in Yolanda And The Thief
"Coffee Time"は日本未公開でしたがVincente Minnelli(ヴィンセント・ミネリ)が監督してFred Astaire(フレッド・アスティア)が主演した1945年のミュージカル映画「Yolanda And The Thief(ヨランダと泥棒)」でフレッド・アスティアのダンスに合わせてオーケストラとコーラスで演奏されました。 映画音楽の制作(プロデュース)はArthur Freed(アーサー・フリード)でしたが"Coffee Time"の作詞も手掛け、作曲は映画音楽の先駆者といえるイタリア系のHarry Warren(ハリー・ウォーレン)だったそうです。
Coffee time, my dreamy friend, it's coffee time...と歌われる "Coffee Time"の歌詞はCoffee Time Lyrics - International Lyrics Playground

カーメン・マクレエの"Coffee Time"はMP3アルバムの「Masters Of Jazz & Swing」や「Bachelor In Paradise: Cocktail Classics From M-G-M Films(' Yolanda And The Thief', 1945)」で試聴できます。

Coffee Time for the theme song for Coffeetime
カーメン・マクレエが歌う"Coffee Time"はインターネットラジオのCoffee TimeWMBRのジャズ番組)でテーマ曲として使用されています。
私のお気に入りジャズラジオの"Coffeetime"について詳しくはHot'n Cool内のCoffeetime with Miss Angelynn Grant
♪ カーメン・マクレエの"Coffee Time"がテーマ曲のCoffee Timeを私は2005年から聴いています。 2006年から始まったPodcastをiTunesに登録して更新されると常に新しいプレイリストを聴くことができましたが、現在はファイルをダウンロードしています。(最新の2ファイルがダウンロードできる http://wmbr.org/www/sched-fri#coffee)

Carmen McRae in Films
カーメン・マクレエが登場した映画には「地下街の住人」以外にも、Henry Mancini(ヘンリー・マンシーニ)とHeinz Roemheld(ハインツ・ロームヘルド)が音楽(スコア)を手掛けた1955年のボクシング映画「The Square Jungle(四角いジャングル)」に歌手として出演していたそうです。 音楽指揮監督のJoseph E. Gershenson(ジョセフ・ガーシェンソン)は1953年の「The Glenn Miller Story(グレン・ミラー物語)」、1955年の「The Benny Goodman Story(ベニイ・グッドマン物語)」、1959年には「Imitation of Life(悲しみは空の彼方に)」やDoris Day(ドリス・デイ)が出演した「Pillow Talk(夜をたのしく)」などたくさんの映画音楽を手掛けたロシア出身の音楽家です。
Catherine Spaak(カトリーヌ・スパーク)やBaby Doll(ベビイドール)のKarl Malden(カール・マルデン)が出演してRichard Quine(リチャード・クワイン)が監督した1967年の「Hotel(ホテル)」ではリチャード・クワインと音楽を担当したJohnny Keating(ジョニー・キーティング)が作ったテーマ曲の"This Hotel "をカーメン・マクレエがピアノの弾き語りで歌いました。
Carmen McRae - This Hotel - YouTube

Carmen McRae - I Wish I Were In Love Again (1970) - YouTube
Carmen McRae - As Time Goes By - YouTube

Carmen McRae's Albums
Carmen McRae Sings Great American Songwriter
ページトップの画像はカーメン・マクレエがアメリカの有名なソングライターたちの曲を歌った1955年から1959年のデッカ・レコード時代の録音を集めて1993年にリリースされたアルバム「Sings Great American Songwriter」でマクレエ独自のバージョンのBlue Moon、Every Time We Say Goodbye、My Funny Valentine、Nice Work If You Can Get It(うまくやれよ) 、How Long Has This Been Going On?(いつの頃からか、もしくはいつからこんなになったの?)、My Romanceなどバラード全20曲を収録しています。 1957年のデッカで録音したアルバム「After Glo」など1956年から1957年までマクレエのバックをつとめたピアニストとして有名なRay Bryant(レイ・ブライアント)、トランペットにはPete Candoli(ピート・カンドリ)、ベースにRed Mitchell(レッド・ミッチェル)、ドラムにKenny Clarke(ケニー・クラーク)、フルートにHerbie Mann(ハービー・マン)など蒼々たるジャズメンが参加しています。
試聴はSings Great American Songwriters - Amazon.com
♪ 「Sings Great American Songwriter」ではなく「Voices of Jazz」に収録されている"When I Fall In Love"が聴けるwfmuラジオのプレイリストはPlaylist for I'm Sorry I Had To Kill That Guy with Laure - February 18, 2006(右端のApprox. start timeの2番目0:02:47 (Real) をクリック)

Boy Meets Girl: Sammy Davis Jr. & Carmen Mcrae On Decca
Boy Meets Girl: Sammy Davis, Jr. & Carmen McRae (ASIN: B0000658A4)
Boy Meets Girl - Sammy Davis - Carmen Mcrae1957年のLPアルバム「Boy Meets Girl」でSammy Davis, Jr.(サミー・デイヴィス・ジュニア)とデュエットしました。 CD化されたアルバムでは1959年のLPアルバム「Porgy And Bess」が一緒になっていて、Tea for Two、Cheek to Cheek、Baby, It's Cold Outside、Two Sleepy People、Summertimeなど全23曲を収録しています。
「Boy Meets Girl」の試聴はBoy Meets Girl - Amazon.com

The Flamingo Jazz Club
Live at the Flamingo
Live at the Flamingoカーメン・マクレエ初の海外公演であるロンドンのフラミンゴ・クラブでの1961年のライヴ録音です。 アメリカン・ソングブックともいえる"Body And Soul"、"Round About Midnight"、"Foggy Day, A (In London Town)"、"Loverman"などジャズのスタンダードのファンには垂涎の11曲を収録しています。
試聴はLive At The Flamingo Jazz Club - Amazon.com

Carmen McRae's Finest Hour
Carmen McRae's Finest Hour
Carmen McRae's Finest Hourオリジナルは1955年と1959年の録音を集めてヴァーヴレコードの"Finest Hour"シリーズの一巻としてリリースされた2000年のアルバムでカーメン・マクレエのピアノの弾き語りの他にサミー・デイヴィス・ジュニアのボーカルも収録していて、演奏者はピアノにBilly Strayhorn(ビリー・ストレイホーン)やRay Bryant(レイ・ブライアント)、アルトサックスにBuddy Collette(バディ・コレット)やPhil Woods(フィル・ウッズ)、テナーサックスにBen Webster(ベン・ウェブスター)やAl Cohn(アル・コーン)、トランペットにCharlie Shavers(チャーリー・シヴァース)やArt Farmer(アート・ファーマー)、ドラムがJimmy Cobb(ジミー・コブ)、ベースが Ike Isaacs(アイク・アイザックス),など、そしてギターがサラ・ヴォーンの1955年のアルバム「After Hours」でギターを演奏したMundell Lowe(マンデル・ロウ)などです。 Whatever Lola Wants、Something to Live For、Midnight Sun、Georgia Roseなど19曲を収録しています。
試聴はFinest Hour - Amazon.com

Carmen McRae & Dave Brubeck
カーメン・マクレエは1961年にデイヴ・ブルーベックのアルバム「The Real Ambassadors 」や「Take Five Live」に参加しています。(カーメン・マクレエが歌った"Take five"の歌詞はTake Five Lyrics - Rhapsody.com

The Ultimate Carmen McRae - Alfie
オリジナルは1964年というアルバム「The Ultimate Carmen McRae」(ASIN: B000008BPT)にはAlfie、Limehouse Blues、Sweet Georgia Brownなど16曲を収録しています。
Alfie
カーメン・マクレエのレパートリーとなっている"Alfie"は1966年にLewis Gilbert(ルイス・ギルバート)が監督した華麗なる色事師の物語「Alfie(アルフィー)」のテーマ曲でSonny Rollins(ソニー・ロリンズ)が音楽を手掛けたそうです。 主題歌の"Alfie"はDionne Warwick(ディオンヌ・ワーウィック)を想定してBurt Bacharach(バート・バカラック)が書いた曲で作詞がHal David(ハル・デヴィッド)ですが何人もの女性ボーカリストが歌っていて、カーメン・マクレエも"Alfie"を吹き込んだそうです。1965年(1966年リリース?)に「Carmen McRae- Alfie」というラテン風味のアルバムも吹き込みましたが現在入手できるCDではAlfieが収録されている「Haven't We Met」ともう1枚のLP「Second To None」を一緒にCD化した「1964 Orchestra Recordings」ともうひとつのCDは「Song Time」です。
♪ カーメン・マクレエのアルバム「The Ultimate Carmen McRae」から"Life Is Just A Bowl Of Cherries"が聴けるwfmuラジオのプレイリストはPlaylist for Inflatable Squirrel Carcass with Rich Hazelton - January 25, 2003(Listen to this show: RealAudioをクリックしてクリップポジションを2:14:35に移動)

The Sound of Silence/Portrait of Carmen
Sound of Silence - Portrait of Carmenこちらの画像はオリジナルはAtlanticで1967年に録音された「The Sound of Silence」(ASIN: B00005KHFT)(ぶれたような画像がオリジナルLP)と「Portrait of Carmen」の2枚のLPレコードをCD化してあり、録音当時の映画「The Graduate(卒業)」のテーマ曲としてヒットしていたSimon & Garfunkel(サイモンとガーファンクル)の"The Sounds of Silence"をカーメン・マクレエがカバーしているのをはじめ、エリントン・ナンバーのI Got It Bad and That Ain't GoodやPoor Butterfly、そしてDay by Dayといった23曲を収録したアルバムです。
2 in 1 アルバムの「The Sound of Silence/Portrait of Carmen」の試聴はThe Sound of Silence/Portrait of Carmen - CD Universe
"The Sound of Silence"を収録していない「Portrait of Carmen」だけだと11曲収録です。(又は16曲)
「Portrait of Carmen」の試聴は国内盤のポートレイト・オブ・カーメン(紙ジャケット仕様)
♪ アルバム「Portrait of Carmen」から"My Very Own Person"が聴けるwfmuラジオのプレイリストはPlaylist for 12 December 2005 | When listening, just listen(Carmen McRaeのMy Very Own Personの欄の最後のApprox. start timeで2:33:48 (Real)をクリックするとすぐ聴けますが頭がちょっと前の曲とかぶっているので少々お待ちください)

Carmen McRae sings Billie Holiday
Sings Lover Man and Other Billie Holiday Classics
Carmen McRae sings Billie Holidayオリジナルは1961年のアルバムでボーナストラック2曲を追加して全14曲を収録してあり、Strange Fruitをはじめ、What a Little Moonlight Can DoやGod Bless the Childなどレディ・デイのレパートリーをカバーしています。
試聴はCarmen McRae Sings Lover Man And Other Billie Holiday Classics - Amazon.com (MP3 Download)

For Lady Day
もう1枚のビリー・ホリディのソングブック・アルバムはカバー画像がビリーのお気に入りのくちなしの花でテナーサックスのZoot Sims(ズート・シムス)が参加して1983年に録音されたライヴ盤の「For Lady Day」で、Miss Brown to YouやDon't Explainなど13曲を収録しています。
試聴はFor Lady Day - CD Universe
The Very Thought of You
ビリー・ホリデイも歌った"The Very Thought of You"のカーメン・マクレエのカバーバージョンはあまり見かけませんが、コンピレーション・アルバムの「Jazz Club: Vocal」に収録されています。
Carmen McRae - The Very Thought of You- YouTube

Tributes to Thelonious Monk
Carmen Sings Monk
Tributes to Thelonious Monkカーメン・マクレエが友人関係にあったセロニアス・モンクへのトリビュート・アルバム「カーメン・シングス・モンク」でMonkery's the Blues (Blue Monk) 、Man, That Was a Dream (Monk's Dream) 、Dear Ruby(Ruby, My Dear)、Listen to Monk(Rhythm-A-Ning)、'Round Midnightなどオリジナルの15曲にボーナストラック3曲を追加して全18曲を収録した1990年のアルバムです。
試聴はCarmen Sings Monk - Amazon.com


Feeling Good by Carmen McRae
1965年にリリースされたニューヨークのThe Village Gate(ヴィレッジ・ゲイト)でライヴ・アルバム「Alive!」(ASIN: B0000029JP)ではカーメン・マクレイが"Feeling Good"と"Where Would You Be Without Me"と" Look At That Face"の3曲のミュージカル・ナンバーを含む全21曲を収録しています。 このマニア向けのアルバムは現在は入手困難です。 "Feeling Good"他3曲のミュージカル名バーというと大ヒットした1965年のブロードウェイ・ミュージカル「The Roar of the Greasepaint, the Smell of the Crowd」のために作曲家のAnthony Newley(アンソニー・ニューリー)と作詞家のLeslie Bricusse(レズリー・ブッカス)が作った曲です。 舞台はもとより"Who Can I Turn to"、" A Wonderful Day Like Today"、"My First Love Song"、"The Joker"などを収録したオリジナル・キャストのサウンドトラックが大評判となって多くのミュージシャンがカバーしました。 "Feeling Good"は作曲したアンソニー・ニューリー自身も歌っていますが、カバーしたのはカーメン・マクレイだけでなく1965年のアルバムに収録したNina Simone(ニーナ・シモン)やサミー・デイヴィス・ジュニアがアルバム「The Sammy Davis Jr. Show with Special Guests Stars Frank Sinatra and Dean Martin」などに収録、Bobby Darin(ボビー・ダーリン)がアルバム「Pure Gold」(ASIN: B00434013K)に収録しています。(現在はMP3アルバム)
♪ アルバムの試聴はCarmen McRae - Alive! - Barnes & Noble (サイトの下の方のTracks、Read Moreをクリック)

Carmen McRae - I'm Afraid the Masquerade Is Over (24K Pure Gold: Carmen McRae) - Amazon.co.jp (MP3 Download)
Carmen McRae - Poor Butterfly (The Sound Of Silence) - Amazon.co.jp(MP3 Download)