ウィリー・ネルソン Willie Nelson

ウィリー・ネルソン: 前代未聞の美声
だみ声やドスの効いた声のカントリーシンガーも数多くいる中でウィリー・ネルソンの哀愁を帯びた声は大変美しく、容貌は激変すれど1962年の初録音時と全く変わらないのです。
Rare Footage of Must Watch! Young Willie Nelson (medley 1962) – YouTube

ウィリー・ネルソンはカントリーなどの音楽に留まらず時代の波に乗って、ベトナム戦争の反戦歌を歌ったり、イラク戦争批判の歌を作ったり、1985年からは自営農を支援するコンサートにも中心になって開催したり、2004年にもNRDC(Natural Resources Defense Council/自然資源防衛協議会)主催の地球環境の保護のチャリティイベント”Earth to L.A.! – The Greatest Show on the Eartha”にサポーターの一人としてLeonardo DiCaprio(レオナルド・ディカプリオ)やTom Hanks(トム・ハンクス)等と出演したそうです。 環境といえば2005年に大豆を原料とするトラック用燃料油を販売するWillie Nelson’s Biodiesel(バイオディーゼル社)を設立したそうです。
2008年現在は75歳にならんとしていますが、2003年4月に70歳の誕生日を記念した素敵な仲間たちとのライヴが開催されるなど最近まで幅広い活動していたそうです。 2008年4月にリリースされる生誕75年記念アルバムで、全100曲を収録した4枚組CDセットの「One Hell Of A Ride」の他に何枚かリリースされるそうです。
※Farm Aidとは経営危機下にある家族経営農場を支援し、無農薬食品の普及に努める非営利団体だそうです。
ウィリー・ネルソンがカントリーラジオ番組のDJをやりながらホンキートンク酒場で歌っていたのは1950年代の初めだそうで、脚光を浴びるまで苦節十年以上費やしました。 RCA Victorに移ってグランドオールオープリーに出場したのが1965年だそうですが、その後音楽業界に嫌気がさして一時は引退を決め込んだものの、ヒッピーの台頭により「俺の出番だ」とばかりに再度浮上しました。 ピアノとギターだけの伴奏を取り入れた1975年のアルバム”Red Headed Stranger”と共にウィリー・ネルソンの栄光は70年代に幕開けしたのです。 カントリーのソングライターであるFred Rose(フレッド・ローズ)が書いた1945年の曲”Blue Eyes Crying in the Rain”がアルバムに収録されていたからともいわれています。

2008年現在、ウィリー・ネルソンの人気曲は1994年のForrest Gump(フォレスト・ガンプ)、John Travolta(ジョン・トラヴォルタ)主演の1998年の「Primary Colors(パーフェクト・カップル)」、2001年のアニメの「Shrek(シュレック)」や2018年の「The Mule(運び屋)」など何本もの映画で使用された”On the Road Again”が1番で、シングルヒットだった”Blue Eyes Crying In The Rain”が続き、”Always on My Mind”が3番目です。
ウィリー・ネルソンが作った”Funny How Time Slips Away”は1961年にカントリー歌手のBilly Walker(ビリー・ウォーカー)が歌ってチャート入りした曲ですがアルバム「Platinum & Gold Collection」に収録されているバージョンもあり。 ウィリー・ネルソン自身が1962年のアルバム「And Then I Wrote」に収録したそうです。(このアルバムでのウィリー・ネルソンの歌い方は魅力的)
Willie Nelson – Funny How Time Slips Away (his first LP “And then I wrote” 1962)- YouTube
この美しい曲をカバーしているアーティストは何人もいるようですが、1965年にThe Supremes(シュープリームス)がアルバム「The Supremes Sing Country, Western and Pop」に、エルビス・プレスリーが1971年のアルバム「Elvis Country」に、1973年にAl Green(アル・グリーン)がアルバム「Call Me」に収録しています。
“Time, time, time, time Slips away …”と歌われる歌詞はWillie Nelson – Funny How Time Slips Away Lyrics – lyricsfreak.com

Nightlife
私が好きなウィリー・ネルソンの曲の中に”Night Life”がありますが、60年代以前に書いた曲の中として、カントリー界以外ではB.B. King(BBキング)やTab Benoit(タブ・ベノワ)などのブルースマンからJulie London(ジュリー・ロンドン)がアルバムの”Wild, Cool & Swingin’: The Artist Collection”でジャージーに歌うなど一番多くのミュージシャンにカバーされています。 2013年に亡くなったカントリー界では美声を誇ったRay Pric(レイ・プライス)は1962年のアルバムに”Night Life”に収録しました。

Willie Nelson Lyrics
☆単純明解にして心に染み渡るウィリー・ネルソンの歌詞が見られるサイトはいくつもありますが、たくさんの歌詞がみられるWillie Nelson Lyrics – Genius.com 1970年にKris Kristofferson(クリス・クリストファーソン)が作った曲を1980年にウィリー・ネルソンがカバーしてビルボードのカントリーシングル分野で上位に輝いた”Help Me Make It Through The Night(ひとりぼっちの夜)”などはサイト内検索して下さい。

ウィリー・ネルソンの髪型は若い頃はダークヘアのショートでしたが時代と共にロンゲとなり、どんどん長くなって三つ編みとなり、今や真っ白と風貌は変りました。 しかしその声は衰えることなく相も変わらず美しいウイリー節で、The Highwaymen(ハイウェイメン)のように何人もで1小節づつ歌う曲でさえ、ひと声でウィリー!と分かるほど大変ユニークですから聴き間違えることなどあり得ません。 ウィリー・ネルソンはカントリーに限らずジャズのスタンダードやポピュラーソングのカバーがこれまた素晴らしく、曲そのものよりまるで声だけで聞かせているようです。 たとえドタグツと言おうとブタバコと言おうとその美しい声ゆえにネルソンが発するあらゆる音がとても心地よい響きなのです。 音質を優先させる(?)ウィリー・ネルソンは鼈甲やセルロイド製のピックガード(保護板)を付けていないので、生ガットギターには穴ぼこが開いてるそうです。
☆ウィリー・ネルソンのオフィシャルサイトはWillie Nelson.com(穴開きギターの画像やミュージック・ビデオも観られます)

Outlaw Country Music
1933年にテキサスで生まれたウィリー・ネルソンは1960年代に始まったOutlaw Country(アウトロー・カントリー)を代表する世界的に有名なカントリー・シンガーの一人です。 確かにアルコール漬け、マリファナ(大麻)好き、銃砲所持とアウトローの要素は整っていました。 アウトローカントリーとは、60年代になってミュージシャンに経済的負担がかかるメンバーシステムを採用した商業的なテネシーのナッシュビル・カントリーに対抗し、Johnny Cash(ジョニー・キャッシュ)やWaylon Jennings(ウェイロン・ジェニングス)等と共に素朴なカントリー音楽を守ろうと活動したレッドネックたちなのです。 アウトローな歌手のウィリー・ネルソンは人気者になっても儲け主義に走りませんでした。(税金に追われましたが)
Redneck(レッドネック)とは元々はアパラチア地方の人を指したのがどんどん広がってロッキー山脈まで行ったらしいですが、アメリカ南部やペンシルバニアを含むアパラチアンなどの低所得者層で総体的に農村貧困者への軽蔑語だそうです。 簡単に言うと、田舎の貧困者や低所得労働者でしょうか。 ある意味では滅多に教会に行かないホンキートンク野郎です。 ただしウィリー・ネルソン等がレッドネックと呼ばれたのはもっと別の意味、つまり「保守主義」に対する「自由思想家」ということなのです。
カントリー音楽の中心地として名高いナッシュビルの近隣の町のメンフィスがブルース(ブルーズ)で有名な黒人が多い地域ですが、ナッシュビルはテネシー州の首都で白人が多い地域です。 オールドタイム・ミュージック時代の1920年代から放送されたカントリー・ミュージックのラジオ番組のGrand Ole Opry(グランド・オール・オープリー)から始まり大規模なコンサートが開催されるようになった音楽産業が盛んな都市です。

The Highwaymen
ウィリー・ネルソンとウェイロン・ジェニングスが中心となって本物の愛を見出すべく最強のアウトロー・カントリーグループが1985年に結成され、その年にリリースしたクレジット無しのアルバム”Highwayman”はカントリー部門でナンバーワンになったそうです。 ステージの映像を観るとウェイロン・ジェニングスの息子”Shooter Jennings(シューター・ジェニングス)”が2003年に結成したバンド”The 357s”に参加したスチールギターのRobby Turner(ロビー・ターナー)の顔も見えます。  その後に”Nelson, Jennings, Cash, Kristofferson”とされていたグループは”The Highwaymen(ハイウェイメン)”とネーミングされたそうですが、ロンゲに星条旗のバンダナをしたヒッピースタイルのウィリー・ネルソンはこの頃が最盛期だったのでしょう。 兄弟仁義で結ばれたウェイロン・ジェニングスとジョニー・キャッシュとは過去にグループを結成していたことがあります。 ジョニー・キャッシュとは接点のなかったウィリー・ネルソンはウェイロン・ジェニングスとは何枚かのアルバムをリリースしていましたし、1979年にはKris Kristofferson(クリス・クリストファーソン)の曲をアルバムにしています。 ”Highwaymen”とは、オクラホマ出身のソングライターのJimmy Webb(ジミー・ウェッブ)が書いた曲でジミー・ウェッブは教会音楽以外に聞いて感銘を受けたElvis Presley(エルビス・プレスリー)やFrank Sinatra(フランク・シナトラ)の曲も書いたそうです。 ちなみにHighwayman(ハイウェイマン)とは19世紀の西部で旅人から金品を強奪する馬上の追い剥ぎ(強盗)のことらしいです。(高速道路の男でも寿司の追いはぎでもありません)

ハイウェイマンのメンバーのうち、ウェイロン・ジェニングスは2002年に、ジョニー・キャッシュは2003年に亡くなりましたが70歳代のクリス・クリストファーソンとウィリー・ネルソンはいまだ健在です。 ウェイロン・ジェニングスの息子はミュージシャンの”Shooter Jennings(シューター・ジェニングス)”で、2005年のジョニー・キャッシュ伝記映画の「Walk the Line(ウォーク・ザ・ライン 君につづ く道)」では父親である”ウェイロン・ジェニングス”役を演じました。 憧れのカーター・ファミリーのJune Carter(ジューン・カーター)と結婚したジョニー・キャッシュには子供はいませんが亡くなるまで二人は添い遂げました。 一方、60年代の生活苦の時期にウィリー・ネルソンもクリス・クリストファーソンも妻と別れています。
ちなみに1960年にヒットパレードで1位になった”Michael, Row the Boat Ashore(漕げよ、マイケル)”を歌ったのはフォーク・バンドのThe Highwaymen(ザ・ハイウエイメン)です。
Willie Nelson and The Highwaymen – Highwayman (1990) – YouTube
Willie Nelson and The Highwaymen – City Of New Orleans – YouTube (Guiter and Ukulele chord for City Of New Orleans by Willie Nelson – Classic Country Lyrics.com
Willie Nelson and The Highwaymen – Mamas, Don’t Let Your Babys Grow Up To Be – YouTube

ウィリー・ネルソンの出演映画
Honeysuckle Rose (1980)
Honeysuckle Rose: Music From The Original Soundtrack (ASIN: B0000025JW) – Amazon.co.jp
Honeysuckle Rose Soundtrack1979年にSydney Pollack(シドニー・ポラック)が監督した映画で電飾カウボーイ姿のRobert Redford(ロバート・レッドフォード)が現れる「The Electric Horseman(出逢い)」にカウボーイの”Wendell Hickson”役でウィリー・ネルソンが俳優デビューしサントラに”Midnight Rider”と”Mamas Don’t Let Your Babies Grow Up to Be Cowboys”の2曲が使用されたのを初めに、自身の役で登場したAustin Powers: The Spy Who Shagged Me(オースティン・パワーズ:デラックス)や2002年のThe Country Bears(カントリー・ベアーズ)、Joe Lurie役で出演した2004年のThe Big Bounce(ビッグ・バウンス)などがあります。

ウィリー・ネルソンが主演した1980年の「Honeysuckle Rose(忍冬(スイカズラ)」の花のように)」では「Who Framed Roger Rabbit(ロジャー・ラビット)」でセクシーなジェシカ・ラビットの歌を吹き替えたAmy Irving(エイミー・アーヴィング)とデュエットの他、”On the Road Again”や”Blue Eyes Crying in the Rain”などを収録したサウンドトラックをリリースしていますが、私の好きな”Angel Eyes”や”Whiskey River”はないものの、”Angel Eyes”は自身の役で出演したフォーク・シンガーのEmmylou Harris( エミルー・ハリス)が歌いました。 スイカズラの花の甘い匂いは殺人の香りだと1944年の映画「Double Indemnity(深夜の告白)」でフレッド・マクマレイが言ってます。 ちなみに「すいかずらの花のように」で共演したエイミー・アーヴィングがSteven Spielberg(スティーヴン・スピルバーグ)と結婚する前にウィリー・ネルソンと交際があった模様。 ちなみにスピルバークはエイミーの後に「Black Rain(ブラックレイン)」のKate Capshaw(ケイト・キャプショー)と結婚して現在に至る。
他にウィリー・ネルソンのトリオバンドでギター(オルガン)を演奏する白髭のLeon Russel(レオン・ラッセル)と共にハーモニカを演奏していた当時28歳の黒髭のMickey Raphael(ミッキー・ラファエル)もケリー役で出演しました。
ウィリー・ネルソンの”Angel Eyes”が収録されているのは8曲を収録したオリジナルが1984年録音のLP盤のAngel Eyes – “Featuring The Guitar Of Jackie King”に収録されていて、1984年に日本でもCBS/SONYからLP盤「エンジェル・アイズ」ウィリー・ネルソン & ジャッキー・キング(ギター)がリリースされていますが、この時期にウィリー・ネルソンはほぼ3ヶ月ごとにレコーディングして手を広げ過ぎていたので中身はさほど濃くないともいわれています。 ゲストとしてRay Charles(レイ・チャールズ)がちらっと出演しているとか。(未確認) 1997年のLP盤がアメリカのAmazon.comの「Angel Eyes LP」(ASIN: B000XOIJ0G)やAudio Cassette(カセット)版があり、マーケットプレイスで$79.99からありますが最高価格は驚きの$245.00だそうです。
スウィング・カントリーからもお呼びがかかって50年代から活動していたギタリストのJackie King(ジャッキー・キング)はカントリーというよりも洗練されたテクニックを持つジャズよりのミュージシャンで、ウィリー・ネルソンのアルバム「The Gypsy」(ASIN: B00005JA6A)、 「Fourteen Number One Hits (Fourteen #1 Hits)」(ASIN: B00006J40S)、「All of Me Live…in Concert (All of Me Live in Concert)」(ASIN: B00006YXH5)、「Stars & Guitars」(ASIN: B00006L7XP)などで共演しています。
アラバマ出身の女性カントリー歌手でウィリー・ネルソンのアルバムでよくデュエットしているEmmylou Harris(エミルー・ハリス)とのライヴバージョンのクリップを見つけましたが投稿者のハミング入りでした。
ちなみに映画のタイトルになっているHoneysuckle Rose(ハニーサックルローズ)とは植物としては初夏に咲く芳香を放つ黄金色の花は甘い汁が吸えるという蔓性の常緑低木で花言葉は”恋のきずな”だそうです。 楽曲では1928年にラグタイム・ピアノの名手と呼ばれるFats Waller(ファッツ・ウォーラー)が作曲したジャズのスタンダード曲でもあります。 私はRose Murphy(ローズ・マーフィー)の矢野顕子みたいなピアノの弾き語りが大好きです。(試聴はMP3アルバムのHoneysuckle Rose (The Chee Chee Girl) – Rose Murphy – Amazon.co.jp
CDの最初に私の好きな”On The Road Again”がトップにあるサウンドトラック、映画「Honeysuckle Rose(忍冬の花のように)」の試聴はHoneysuckle Rose – music.apple.com
映画「Honeysuckle Rose(忍冬の花のように)」のVHSビデオ(ASIN: 6300268195)もあります。

On The Road Again – YouTube

Red Headed Stranger (1986)
Red Headed Stranger VHS (ASIN: 630477334X)
Red Headed Stranger VHS1986年の日本未公開の西部劇「Red Headed Stranger(夕陽のストレンジャー)」ではウィリー・ネルソンが主演して音楽も担当しています。 監督は1980年の「Honeysuckle Rose(忍冬の花のように)」で脚本を手掛けたWilliam D. Wittliff(ウィリアム・D・ウィットリフ)で、音楽は前作に続きウィリー・ネルソンです。 平鋲使用のため乗馬に最適ということでカウボーイの支持を集めたWrangler Jeans(ラングラー・ジーンズ)と提携した映画で1975年にヒットしたウィリー・ネルソンの同名のアルバムに収録されたカントリーソングにのっとったドラマ仕立てになっているので音響が大変良いそうです。
道徳観などないような無法地帯の西部劇ですから、ウィリー・ネルソンが演じた主人公は殆ど理由もなく最初の妻や数人の人を射殺するのだとか。 共演者の中には1967年の「The Graduate(卒業)」でダスティン・ホフマンと花嫁奪回劇を演じた20年後のKatharine Ross(キャサリン・ロス)がいます。 DVDはリリースされなかったようでアメリカでもVHSのみですが5000円くらいします。
Red-Headed Stranger (1986) Trailer – YouTube

Red Headed Stranger
映画のサウンドトラックではありませんが、オリジナル録音が1975年というアルバムにはタイトル曲のRed Headed Stranger(レッド・ヘデッド・ストレンジャー)はもちろん、大ヒットのBlue Eyes Crying in the RainやRemember Me (When the Candlelights Are Gleaming)の他に、The Tennessee Waltz(テネシーワルツ)の作者として有名なグランド・オール・オープリーの大先輩であるPee Wee King(ピー・ウィー・キング)のBonaparte’s Retreat(ボナパルトの退却)のレアなカバーやバッハのMinuet in G(メヌエット)などを収録してあります。
Red Headed Stranger by Willie NelsonRed Headed Stranger
試聴はRed Headed Stranger Amazon.com

Half Baked (1998) and Other Movies
1998年のコメディ映画「ハーフ・ベイクド」では主人公の名前が”Sir Smoke-a-Lot”というそうですが、マリファナ大好きのウィリー・ネルソンがHistorian Smoker役でちょっと登場しています。 この他、TVシリーズを映画化した2005年の「The Dukes of Hazzard(爆発!デューク)」でジェス叔父さんの役で”Good Ol’ Boysを歌ったとか。 また、カウボーイの友愛を描いた2005年の「Brokeback Mountain(ブロークバック・マウンテン)」ではウィリー・ネルソンが歌った”He Was a Friend of Mine”が使用されサウンドトラックにも収録されています。
サントラは「Brokeback Mountain [Original Motion Picture Soundtrack]」(ASIN: B000BEZQ18)(試聴はBrokeback Mountain Soundtrack – CD Universe

A Colbert Christmas: The Greatest Gift of All!
昔懐かしいバラエティショー形式の2008年のコメディ映画にはElvis Costello(エルヴィス・コステロ)同様にウィリー・ネルソンも自分自身の役で出演するそうです。 大人気のサントラには2005年の「Bewitched(奥さまは魔女)」にStu Robison役で出演したコメディアンのStephen Colbert(スティーヴン・コルバート)とウィリー・ネルソンのデュエットで東方の賢者について語る”Little Dealer Boy”、 ウィリー・ネルソンやスティーヴン・コルバートとエルヴィス・コステロなどで”(What’s So Funny ‘bout) Peace, Love And Understanding”など収録したDVD「Colbert Christmas: The Greatest Gift of All」(ASIN: B001LNN8MC)も2008年にリリースされます。
Willie Nelson – Little Dealer Boy – “A Colbert Christmas: The Greatest Gift of All!” – YouTube

ウィリー・ネルソンのアルバム
Willie Nelson and Friends
ページトップの画像は2004年にリリースされた「Willie Nelson and Friends」(ASIN: B0000CCZ31)というアルバムです。 カントリー音楽仲間のPatsy Cline(パッツィ・クライン)、”Heartaches by the Number”のRay Price(レイ・プライス)、”Walking the Floor Over You”や”Blue Christmas”のErnest Tubb(アーネスト・タブ)、”Hello Walls”のFaron Young(ファーロン・ヤング)、”Good Hearted Woman”のWaylon Jennings(ウェイロン・ジェニングス)などのジョイントで私の好きな”Night Life”などを収録しています。
試聴はWillie Nelson and Friends – Allmusic.com

Star Box: Willie Nelson
ジャズのスタンダードやポピュラーソングのカバーが素晴らしいウィリー・ネルソンのアルバムには「枯葉~ハーバーライト」とか「青い影~オールウェイズ・オン・マイ・マインド」があり、これらのLP盤はもう手に入りませんが、下記に1993年にリリースされた国内盤の「ウィリー・ネルソン/STAR BOX」があります。
Star Box: Willie Nelson〈STAR BOX〉ウィリー・ネルソン(ASIN: B0000QX2H2)
アルバムにはオン・ザ・ロード、ウィスキー・リバー、雨の別離ナイト・ライフ、サン・アントニオ・ローズ、色あせし恋(Faded Love)、アイ・ソー・ザ・ライト、 ハートブレイク・ホテル、シティ・オブ・ニューオリンズ、ミー・アンド・ボビー・マギー、明日に架ける橋、青い影、オールウェイズ・オン・マイ・マインド、モナリザ、虹の彼方に、スターダスト我が心のジョージア、オール・オブ・ミー、枯葉、ハーバー・ライトを収録しています。
☆アメリカのAmazon.comにある同じ商品番号のCD「Star Box: Willie Nelson」ではStardust, Georgia On My Mind, All Of Me, September Song, On The Sunny Side Of The Street, Moonlight In Vermont, Someone To Watch Over Me, Mona Lisa, Over The Rainbow, I’m Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter, Autumn Leaves, Harbor Lights, Golden Earrings, As Time Goes By, Some Enchanted Evening, What A Wonderful World , South Of The Border, Always On My Mind, Blue Eyes Crying In The Rain, and On The Road Againと国内盤とは違う収録曲です。 ちなみに”Over The Rainbow”は”Mona Lisa”や”Who’s Sorry Now?”と共に1987年の「Somewhere Over the Rainbow」(ASIN: B0012GMYYG)にも収録されています。
上記のアルバム「Star Box: Willie Nelson」にも収録されているGolden Earrings、As Time Goes By、Harbor Lights、Autumn Leavesの他にレアなアルバムタイトル曲のWithout a SongやI Can’t Begin to Tell Youなど全10曲を収録した1983年のスタンダードナンバー集の「Without a Song」も素晴らしいCDです。
1945年にBing Crosby (ビング・クロスビー)も吹き込んだ”I Can’t Begin to Tell You”、1946年にEddy Howard(エディ・ハワード)がヒットさせた”To Each His Own”と共にウィリー・ネルソンがカバーして2000年のアルバムの「Love Songs」(SIN: B00004YL7O)や「Without a Song」(ASIN: B0000025XU)にも収録されています。
♪ Willie Nelson – I Can’t Begin to Tell You (Without a Song)
Willie Nelson – Harbor Lights (Revolutions of Time: The Journey 1975-1993)

Stardust
Audio-Visual Trivia内の「Lionel Hampton(ライオネル・ハンプトン)」でもふれましたが私の好きな”Stardust(スターダスト)”という曲を収録しているアルバム、その名も「Stardust」がありますが現在は「スターダスト 30周年記念盤」(ASIN: B001C18KH6)共に入手困難となりました。
Stardust by Willie NelsonStardust CD
スターダストをはじめBlue Skies(ブルースカイ)など名曲をカバーした輸入盤アルバム「Stardust」の試聴はWillie Nelson – Stardust – AllMusic.com

Blue Skies
“Stardust”を収録したウィリー・ネルソンの2005年のベスト盤にはアルバムタイトル曲である”Blue Skies”の他、”All of Me”や”Georgia on My Mind”などスタンダード12曲を収録した「Blue Skies」があります。 ウィリー・ネルソン何を歌って素敵でその声にうっとりしてしまいます。
全曲試聴はBlue Skies – CD Universe
アルバム「Stardust」以外のアルバムで”Stardust”を収録しているのはオリジナル・アルバムの12曲に16曲を加えて2枚組の「Stardust: 30th Anniversary Legacy Edition」(ASIN: B0017V8PKS)の他、1990年の「Always on My Mind」(ASIN: B0012GMYYG)や「Coll: Stardust / One for Road / Honeysuckle Rose」(ASIN: B00021994A)などがあります。

One for the Road
Am I BlueやStormy Weather、Tenderly 、Summertime、Because of You などジャズのスタンダードが収録された2008年発売の輸入盤アルバム「One for the Road」は白髭のシンガーソングライターのLeon Russell(レオン・ラッセル)がキーボード伴奏です。
One for the Road by Willie NelsonOne for the Road
試聴はOne for the Road – AllMusic.com

Highwaymen
1985年にHighwaymenを結成して最初のアルバムで、かって開拓者や牧童が存在していた無法地帯の西部に想いを寄せたウィリー・ネルソン、ジョニー・キャッシュ、ウェイロン・ジェニングスとKris Kristofferson(クリス・クリストファーソン)とのコラボレーションです。 西部の歴史だけでなくそれぞれのアーティストが通って来た道のりをも振り返っているようです。
☆テキサス出身のソングライターであるクリス・クリストファーソンは1979年のウィリー・ネルソンのアルバム「Sings Kris Kristofferson」に収録してある”Me and Bobby McGee”、”Please Don’t Tell Me How the Story Ends”、”Sunday Mornin’ Comin’ Down”などの他たくさんの曲を書いています。
Highwaymen by The HighwaymenHighwayman
Highwayman by Jennings, Nelson, Cash, and Kristofferson
Last Cowboy Song by same as above
Jim, I Wore a Tie Today by ohnny Cash and Willie Nelson
Big River by Jennings, Nelson, Cash, and Kristofferson
Committed to Parkview by Johnny Cash and Willie Nelson
Desperados Waiting for a Train by Jennings, Nelson, Cash, and Kristofferson
Deportee (Plane Wreck at Los Gatos) by Johnny Cash and Willie Nelson
Welfare Line by Jennings, Nelson, Cash, and Kristofferson
Against the Wind by Cash, Nelson, and Jennings
Twentieth Century Is Almost Over by Johnny Cash and Willie Nelson

Blue Eyes Crying In The Rain – 16 Biggest Hits
☆人気のBlue Eyes Crying In The Rain(ブルー・アイズ・クライング・イン・ザ・レイン)はアルバム「16 Biggest Hits」(ASIN: B001R0KHGE)や「The Very Best of Willie」(ASIN: B00000I5XU)などに収録されています。
♪ Willie Nelson – Blue Eyes Crying In The rain (16 Biggest Hits) (Album includes Blue Eyes Crying In The Rain, If You’ve Got The Money, I’ve Got The Time, Georgia On My Mind, Blue Skies, My Heroes Have Always Been Cowboys, On The Road Again, Always On My Mind, City Of New Orleans, Forgiving You Was Easy, Living In The Promiseland, Midnight Rider, Remember Me (When The Candle Lights Are Gleaming), Uncloudy Day, Angel Flying Too Close To The Ground, The Last Thing I Needed First Thing This Morning, and Nothing I Can Do About It Now)

Life’s Railway to Heaven
なかなか見つからない”Life’s Railway to Heaven”はアルバム”Willie Nelson and Friends”でも共演しているPatsy Cline(パッツィー・クライン)の「Duets」(ASIN: B00001IVPU)というアルバムでデュエットしています。 女性カントリー歌手の道を開いたパッツィー・クラインでしたが惜しくも最盛期に30歳という若さで飛行機事故で急逝しました。 ”Crazy”などパッツィー・クラインの曲を作ったウィリー・ネルソンも好んでカバーしているそうです。

In the Jailhouse Now/Brand on My Heart CD (ASIN: B00004XT05) – Amazon.co.jp
アルバム・タイトル曲の”In the Jailhouse Now”と”Brand on My Heart”の他、Ivory Joe Hunter(アイヴォリー・ジョー・ハンター)が1950年にビルボードのチャートで第一位に輝いたR&B曲の”I Almost Lost My Mind”や”(Now and Then There’s) A Fool Such as I”など20曲を収録した2000年リリースのベスト盤アルバムです。
試聴はIn The Jailhouse Now/Brand On My Heart – CD Universe

Crazy: The Demo Sessions
ウィリー・ネルソンが作曲し飛行機事故で急逝したカントリー歌手のPatsy Cline(パッツィー・クライン)が歌ってヒットした”Crazy”を収録したアルバムは「Crazy: The Demo Sessions」(ASIN: B000083MF7)や「Essential Willie Nelson」(ASIN: B00008BXK3)があります。 この”Crazy”はロカビリーウーマンのWanda Jackson(ワンダ・ジャクソン)も歌っています。
Willie Nelson – Crazy (The Essential Willie Nelson) – YouTube

San Antonio Rose: Willie Nelson & Ray Price
アルバムのタイトル曲になっているレイ・プライスとのデュエット曲”San Antonio Rose”の他、”Crazy Arms”やレイ・プライスの”Release Me”の他、ウィリー・ネルソン作曲の”Night Life”などを収録しています。 レイ・プライスは1950年代からたくさんのヒットを飛ばしたテキサスのカントリー歌手です。
Willie Nelson – Crazy Arms- YouTube

Johnny Cash & Willie Nelson
アウトローの盟友であるジョニー・キャッシュとの共演盤には、1993年のClint Eastwood(クリント・イーストウッド)監督の久しぶりに泣けた映画の「A Perfect World(パーフェクト・ワールド)」で”Night Life”とともに使用されたウィリー・ネルソン作曲による”Funny How Time Slips Away”が収録されています。(Old Friends/Funny How Time Slips Awayにも収録)

A Horse Called Music CD (ASIN: B0000026RO) – Amazon.co.jp
廃盤ですが1989年のアウトローアルバムの「音楽という名の奔馬(CBS・ソニー  JDC CD 25DP-5564)」にはタイトル曲の「A Horse Called Music(音楽という名の奔馬)」の他は「Nothing I Can Do About It Now(今はもう何も)」、「The Highway(ハイウェイ )」、「I Never Cared For You(君への想い)」、「If I Were a Painting(もしも私が絵ならば)」、 「Spirit(スピリット) 」、「There You Are(そこに君がいる)」、「Mr. Record Man(ミスター・レコード・マン)」、「If My World Didn’t Have You(君なき世界)」、「Is the Better Part Over(善き時は過ぎ)」の全10曲が収録されています。
まるで”Ghost Riders in the Sky(ライダース・インザ・スカイ)”のような格好良いCDカバー画像と試聴ができるA Horse Called Music – CD Universe
Willie Nelson – If I Were A Painting – YouTube

Miles Davis plays Willie Nelson
ジャズトランペット奏者のMiles Davis(マイルス・デイヴィス)のアルバム「Complete Jack Johnson Sessions」(ASIN: B0000CF2ZI)に、どういうわけかディスク1の10曲のうち6曲も”Willie Nelson”というタイトルなのです。 これは二人の共通のマネージャーでレコード会社CBSが同じという他に、マイルスの師であるCharlie Parker(チャーリー・パーカー)がカントリー音楽のファンであり、マイルスもネルソンも”語るアウトロー”という点、及びロマンティックということで共通するものがあるのだそうです。 ”Willie Nelson”という曲はAudio-Visual Trivia内の「Miles Davis(マイルス・デイヴィス)」で試聴できます。

Country and Western
日本では昔はウエスタンといった方が通りがよかった音楽ジャンルのカントリー・アンド・ウエスタンというと、古くは1936年に初めて”Steel Guitar Rag”を吹き込んだカントリー・スイング(スウィング)のBob Wills & His Texas Playboys(ボブ・ウィルズ・アンド・ヒズ・テキサス・プレイボーイズ)やSpade Cooley(スペードクーリー)などが有名ですが、マウンテイン・ミュージック(ヒルビリーなどの山岳音楽)やオールドタイム・カントリーから派生したブルーグラスやナッシュビルサウンドにアウトローなどとカントリー音楽も色々です。 50年代からは日本でも知られるようになったのが”Kawliga(木彫りのインディアン人形)”、”Your cheatin’ heart(偽りの心)”、”Jambalaya(ジャンバラヤ)”、ヨーデル・ボイスがカントリー・ミュージックに影響を与えたというミンストレル・ショーのEmmett Miller(エメット・ミラー)が歌ったBig Bad BillのB面でオリジナルLovesick Bluesをアレンジした”Love Sick Blues(ラヴシック・ブルース)”などのヒットを飛ばしたHank Williams(ハンク・ウィリアムス)に代表されるNashville sound(ナッシュビル・サウンド)です。 ちなみに上述の”Steel Guitar Rag”は多田正幸とワゴン・スターズをバックに声の美しさでは定評のあった鹿内孝が1960年頃に歌いました。
“ラヴシック・ブルース”は1920年代にTin Pan Alley(音楽出版社)のCliff Friend(クリフ・ フレンド)とIrving Millsが作曲したカントリーソングで1948年にハンク・ウィリアムスが歌って知られるようになりました。
ちなみに1954年にまだ十代のエルビス・プレスリーがロカビリーを歌ったのもナッシュビルだったそうで、私が知っていたカントリーソングというとヒットパレードでトップにあったメジャーな曲が主でした。

私が良く耳にしたカントリー歌手には”North to Alaska(アラスカ魂)や”Honky Tonk Man(ホンキー・トンク・マン)”のJohnny Horton(ジョニー・ホートン)、 “I’m Movin’ On(ムーヴィン・オン)”のHank Snow(ハンク・スノウ)、”Wild Side Of Life(ワイルド・サイド・オブ・ライフ)”のHank Thompson(ハンク・トンプソン)、North Wind(北風)のTexas Bill Strength(テキサス・ビル・ストレングス)、”Sixteen Tons(16トン)”や”River of No Return(帰らざる河)”のTennessee Ernie Ford(テネシー・アーニー・フォード)などに”Young Love(ヤング・ラヴ)”のSonny James(ソニー・ジェイムス)やマンダムの”Lovers of the World(男の世界)”で有名になったJerry Wallace(ジェリー・ウォレス)などなど、女性ならロカビリーウーマンとも呼ばれたワンダ・ジャクソンやPatsy Cline(パッツィー・クライン)やロック調の”Jambalaya(ジャンバラヤ)”がヒットしたBrenda Lee(ブレンダ・リー)などがいます。 1960年、私が初めて45回転EPレコードをお小遣いで購入した思い出のポップス歌手は私とほぼ同年代のダイナマイト娘のブレンダ・リーでした。 I’m Sorry, Sweet Nothings, That’s All You Gotta Do, and Dynamite!
Honky tonk(ホンキー・トンク)とはオクラホマやテキサスあるいはカンサスなどアメリカ西部の労働者階級が溜まり場にする賭博場を備えた少々如何わしい酒場、又はアップライト・ピアノで奏でるリズムを強調したちょっと調子っぱずれなラグタイム音楽のことを意味するそうで、この音楽が後のBoogie-Woogie(ブギウギ)の元となったのだとか。 約半世紀ほど前には私もMarty Robbins(マーティ・ロビンス)の”Ghost Train(幽霊列車)”とジョニー・ホートンの”Honky Tonk Man”や、ジョニー・キャッシュの”Honky Tonk Girl”、又かなりポップス調のJimmie Rodgers(ジミー・ロジャース)の”Kisses Sweeter Than Wine(蜜よりも甘いキス)”などのカントリーのEPレコードを買いました。

Listen to Willie Nelson’s Songs More!
Listenウィリー・ネルソンの”stay away from lonely places”のほかジョニー・キャッシュやハンク・スノウやワンダ・ジャクソンが聴けるカントリー・ラジオ(BSRLIVE.COM)のプレイリストはBack to The Country – BSR : 88(MP3ダウンロード)

♪ The Great Divide – Willie Nelson (Album “The Great Divide” includes Maria (Shut Up And Kiss Me; with Rob Thomas), Mendocino County Line (with Lee Ann Womack), Last Stand In Open Country (with Kid Rock), Won’t Catch Me Cryin’, Be There For You (with Sheryl Crow), The Great Divide, Just Dropped In (To See What Condition My Condition Was In), This Face, Don’t Fade Away (with Brian McKnight), Time After Time, Recollection Phoenix, and You Remain (with Bonnie Raitt))