リュダクリス Chris “Ludacris” Bridges

Back For The First Time
Back For The First Time by Ludacris
♪ Ludacris feat. Shawnna – What’s Your Fantasy

Chris “Ludacris” Bridges
Dirty South(ダーティ・サウス)のラッパー”Ludacris”はユーモラスなアングラ・ヒップホップMCでステージネームで本名を”Chris Bridges”(クリス・ブリッジス)といいます。 Chris “Ludacris” Bridges(クリス”リュダクリス”・ブリッジス)は俳優、作曲及びプロデュースもするマルチタレントで、Ludacrisという名前は「こっけいな、ばかげた、くだらない」という意味の”ludicrous”をもじったそうです。 ブレイクする前は90年代中期からサウス・ラップのメッカだった米国南部ジョージア州の黒人の町アトランタのラジオ局でDJをしていたリュダクリスはジョージア大学で音楽マネジメントを学んだインテリ・ラッパーであり、現在はDisturbing Tha Peace(DTP)レーベルのCEOでもあります。 Shawnna(ショウナ)とデュエットしたWhat’s Your Fantasy?がファースト・シングルとしてアトランタでヒットしましたが「I wanna li li li lick you from your head to your toes…」のようにあからさまな歌詞が刺激的だとして放送しないラジオ局もあったといわれています。

Luda(リュダクリス)が2000年にリリースしたデビュー・アルバム「Back for the First Time」と2001年のセカンド・アルバム「Word of Mouf」が大ヒットしました。 Luda(リュダ)がアルバムをリリースして既に6年が経ちましたが、ダイナミックなシカゴ系女性ラッパーのShawnna(ショウナ)をフィーチャーした”Stand Up”などユーモアたっぷりな曲がトレードマークで、最もお声がかかるラッパーとしてMissy Elliott(ミッシー・エリオット)の”One Minute Man”やJanet Jackson(ジャネット・ジャクソン)のプロデュースも手掛けるJermaine Dupri(ジャーメイン・デュプリ)の”Welcome to Atlanta”などでフィーチャーされています。
Ludacris feat. Shawnna – Stand Up – YouTube

最近髪もバッサリと切ったリュダクリスは出演拒否を巡る有名テレビ番組の人気司会者Oprah Winfrey(オプラ・ウィンフリー)とのLudacris Vs. Oprah Winfrey(仲違い説)や2021年にYe(イェ)に改名するKanye West(カニエ・ウエスト)ガプロデュースした”Stand Up”の盗作疑惑説などのゴシップもクリアして益々着実に上昇を遂げつつあります。  皆の衆は過去を忘れて新境地を開きつつあるリュダクリスを受け入れるでしょうか。

Dirty South
Hip-Hop(ヒップホップ)は長いことイースト・コーストやウエスト・コーストのラッパーが主でしたが、Southern Hip Hop(rap)が3番目のコーストとして今最もホットな注目を浴びているとか。 ダーティサウスは3っ目のコーストといわれ、正式にはテキサス辺りを指すのだそうです。 南部のアトランタ辺りで2000年代に始まったダーティ・サウスをDef Jam Southとの契約を期にスーパー・プロデューサーのTimbaland、the Neptunes、Organized Noizeの手によってあっという間に世界的にブレイクしたリュダです。
※ Def Jam Southとは80年代に設立されたユニバーサル傘下の有名ヒップホップ・レーベルであるDef Jam Recordingsの子会社としてScarface(スカーフェイス)がSEOとなって南部に設立したヒップホップ・レーベルです。 Def Jam Recordingsといえばバルバドス出身で急浮上したセクシーなタトゥーが話題のRihanna(リアーナ)が所属していますが、警察から流出した証拠写真から元彼から受けたという暴行がニュースになりました。(Good Girl Gone Bad)

Runaway Love
2007年リリースのリュダクリスの3枚目のシングル「Runaway Love」はかなり過激な歌詞らしいです。 幼児虐待告発?家出(自立)のすすめ?暖かい家庭奨励。
「Runaway Love」の歌詞はRunaway Love (Explicit) Lyrics – Styrics.com
♪ Ludacris ft. Mary J Blige – “Runaway Love”

ラップとヒップホップの違いは?
ラップとかヒップホップについて疎い私はジャンルの定義を明確には理解していませんので調べてみました。
Hip-hop(ヒップホップ)は1970年代中期にニューヨークのSouth Bronx(南ブロンクス)で発生した①ラップ(rapping 又は MC’ing)と②DJingや③ブレイクダンス、④グラフィティを含むアフリカン-アメリカン(黒人)”文化”のスタイルで、音楽はモチロン、服装、言葉までを含む動向を指すそうです。 黒人だけでなく、ラテン系のヒスパニックも含まれるようです。
Rap(ラップ)とは80年代や90年代の黒人音楽のジャンルの一つで韻をふんだ言葉を音楽に合わせて繰り返す歌ですがヒップホップ音楽と同義語としても使用されるらしいです。
Gangster Rap(ギャングスター・ラップ)とはHardcore Hip-hop(ハードコア・ヒップホップ)とも呼ばれヒップホップのサブジャンルに入りますが、特に都会の黒人のゲットー(人種別居住区)の問題を歌詞にしたもので、街のギャングやゴロツキなどの凶暴な人生や生活に関する内容らしいです。 ウム、やはり、よくは理解できません。

Stand Up! Stand Up! When I move you move…just like that?
リュダクリスが組んでいるのは女性ラッパーのShawnna(ショウナ)の他にもDTP最初のR & Bシンガーでソロ復帰したティーンズ4人組の”Mista”のオリジナル・メンバーだったBobby Valentino(Bobby Wilson)ですが、1996年のデビュー作の”Reasonable Doubt”がプラチナ・セールスを果たした若手です。 他にはヒップホップ゠デュオのField Mob(Boondox & Kalage)やThe DTP family(DTP一家)の紅一点であるR & B系のShareefa(シェリーファ)などとコラボしています。

Foxチャンネルの保守派キャスターであるビル・オライリ(Bill O ‘ Reilly)からクレームがついたほど汚い言葉が盛り沢山!(Tamponsなんて歌詞にするミュージシャンなんているのか……)
貧困、暴力、ドラッグ、セックスなどをテーマに、ユーモアたっぶりだけど少々(ダイブ)お下品なリュダクリスのLyrics(歌詞)は”Explicit” と”Clean”の両バージョンがあります。 映倫のレイトのように歌詞にもPMRC(parents music resource committee)なるものが存在して、露骨な直接的表現を含む歌詞は”Explicit”と指定されているようです。(Al Gore夫人がいいだしっぺだとか) 英語の分からない私にはどっちだろうと関係ない。

Listen新作などが全曲聴けたほど太っ腹だったリュダクリスのオフィシャルサイトは残念ながら消滅したようです。

Ludacris in the Films
リュダクリスの出演映画としては2004年の映画「Crash(クラッシュ)」がまだ記憶に残っていますが、映画で自動車強盗の黒人2人組の親分各のAnthony(アンソニー)を演じたのがリュダクリスだったのです。 すぐにそれと分かるコーンブレイド(Corn Bbraid)の髪型だし最後にニヤリと笑った顔が印象的でした。
Cornrows
西アフリカの伝統的なCornrow Hairstyle(細かい三つ編みのヘアスタイル)はエチオピアなどでは王様や戦士も結っていたそうですが、アメリカでは1960年代に某女優が縮毛矯正せずにコーンロウの髪型で登場したことから流行ったそうです。 このブレイズもしくはブレーズという髪型の一種はコーンロー専門の美容室で結い上げるのに数時間もかかるのだそうです。
2006年8月に日本公開された2005年の「Hustle And Flow(ハッスル&フロウ)」ではメンフィス出身のラッパーという”スキニー・ブラック”として出演している他、2007年のクリスマス映画の「Fred Claus(ブラザーサンタ)」には妖精エルフのDJ役で出演し、Mark Wahlberg(マーク・ウォールバーグ)が主演する2008年の「Max Payne(マックス・ペイン)」でニューヨーク市警の副署長のJim Bravura(ジム)役を演じます。
Ludacrismas (Fred Claus Soundtrack) – YouTube
Mariah Carey(マライア・キャリー)が出演した2001年の映画「Glitters(きらめきの向こうに)」のサントラでは”Lover Boy(Remix)”でShawnna(ショウナ)ともにフィチャーされました。 2005年の「シン・シティ」でミホを演じたデボン青木がスーキー役で出演した2003年の「2 Fast 2 Furious(ワイルド・スピードX2)」では”Act a Fool“と”Pick Up the Phone“が使用され、2004年のお魚がヒップホップするアニメの「Shark Tale(シャーク・テイル)」ではLil’ Fate(リル・フェイト)やBobby Valentino(ボビー・ヴァレンティノ)と”Gold Digger“を歌いました。 リュダクリスが出演依頼を断ってグラミー賞を得たアルバム「Release Therapy」に専念した2007年の「American Gangster(アメリカン・ギャングスター)」や2005年の「The Longest Yard(ロンゲスト・ヤード)」では”Get Back“がOSTサウンドトラックには収録されていないようです。 2008年の「Tropic Thunder(トロピック・サンダー 史上最低の作戦)」のエンディングでハゲ茶瓶の着ぐるみトム・クルーズが”Get Back”を踊ります。(必見、「Risky Business」の”Old Time Rock And Roll (Bob Seger)”よりスゴッ!)
♪ Ludacris – Act A Fool (2 Fast 2 Furious)

Ludacris Albams
Back for the First Time
☆ページトップの画像は2000年に発売されたリュダクリスのデビューアルバム(Explicit Lyricsの輸入盤)で試聴可。 他にも試聴が出来る2006年の国内盤は「バック・フォー・ザ・ファースト・タイム
ヒップホップ-R & BレーベルのDef Jam Southから飛び出たリュダクリスのキーボードとドラムが変わった音を奏でる「What’s Your Fantasy」が人気のアルバムです。

Word of Mouf
2001年発売のリュダクリスの2ndアルバム
Word of Mouf by LudacrisWord of Mouf
国内盤は試聴が出来る「ワード・オブ・マウフ
7番目の”Area Codes(エリア・コード)”は2001年のゼロヨン・カーアクション映画「The Fast and the Furious(ワイルドスピード)」で使用されています。
♪ Ludacris – Saturday Oooh! Ooooh! (Word of Mouf)

Release Therapy
懲りないリュダクリスは2004年のアルバム「The Red Light District」(ASIN: B00065JTAQ)のリリースパーティで数人のストリッパーを全裸で歩かせたと顰蹙を買いましたが200万枚以上のセールスを記録したそうです。(アルバムの題名が赤線地帯、または飾り窓遅滞、やわらかく言うと歓楽街) これから2年、DTPのアーティスト達がフィーチャーされている2006年新発売のアルバム「Release Therapy」の”Money Maker”がチャートで2位を記録したというDef Jamからのリュダクリス5作目は今まで以上にLudaの内面を曝け出したのだそうです。
ギャングスタ・ラップ嫌いのSpike Lee(スパイク・リー)監督にこのアルバムに収録したRunaway LoveのPVを依頼したとか。
Release Therapy by LudacrisRelease Therapy
国内盤のシングルは「リリース・セラピー」(ASIN: B000HOJDM0)
試聴はRelease Therapy – AllMusic.com
リュダクリス以外のミュージシャンは歌がJennifer Robinson(ジェニファー・ロビンソン)、キーボードがCraig King(クレイグ・キング)とLenny Mollings、サックスがMike Hartnett(マイク・ハートネット)、ベースギターがJason Perry(ジェイソン・ペリー)、ギターがJames Czeinerなどです。
Ludacris Ultimate Satisfaction (With Lyrics – explicit) – YouTube
Ludacris – Get Back (explicit) – YouTube

Sexting (Battle Of The Sexes (Deluxe Edition) [Explicit]) 2010
ますます過激になっていくヒップホップの歌詞ですが2010年にリリースした7枚目のアルバムで「バトル・オブ・ザ・セックセス」のボーナストラックはとうとう”Sexting”。(移籍のためショウナとのコラボではなくゲストをフィーチャーしたリュダクリスのソロアルバム) 歌のタイトルの”Sexting(セクスティング)”とはTexting(メール)から派生した言葉らしく最近話題のセックス・メールのことです。(コンピューターの普及と共にその依存性が話題となったサイバーセックスの1種) アメリカではTwitterで本人の下着姿をテキスト(投稿)した議員が問題になりましたが、メールやSNSでキワドイ写真(全裸)をやり取りするのがティーンズ(主に白人少女)たちにも大受けなんだとか。(児童ポルノ罪に発展でもしたら困ります。 Sexing Gone Wrong!) 昨今は裸の画像をばら撒くと脅すSextortion(セクストーション)詐欺もあるので御用心!
Ludacris – Sexting – YouTube

Justin Bieber: Never Say Never (2011)
女の子に人気のJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)が主演する「ネヴァー・セイ・ネヴァー」にリュダクリスが自身の役で出演してジャスティンと”Baby(ベイビー)”を歌うとか。 うむ、時代は移り変わる。 日本では2011年5月公開。
Justin Bieber – Baby (feat. Ludacris) – YouTube