夢のチョコレート工場 Willy Wonka & the Chocolate Factory (1971)

Gene Wilder’s Willy Wonka & the Chocolate Factory 1971年
イギリス出身の小説家であるRoald Dahl(ロアルド・ダール)が1964年に書いた「Charlie and the Chocolate Factory(チョコレート工場の秘密)」を多少原作者自身が脚色してテレビ界のMel Stuart(メル・スチュアート)監督が映画化した作品で、クリスマスの定番映画の一つになっている映画です。 ビデオは販売されていますが、残念ながら日本では未公開でした。 主演は1974年の「星の王子さま」でキツネを演じたGene Wilder(ジーン・ワイルダー)となっていますがチョコレート工場の経営者であるWilly Wonka(ウィリー・ウォンカ又はウィリー・ワンカ)は後半にならないと登場しません。 他の出演者は1947年のMiracle on 34th Street(三十四丁目の奇蹟)で映画デビューしたJack Albertson(ジャック・アルバートソン)が少年の祖父である”ジョー爺”を演じた以外はワガママ娘に甘い金持ちパパを演じたRoy Kinnear(ロイ・キニア)くらいしか知られた俳優はいません。 なぜか「夢のチョコレート工場」の撮影はドイツのミュンヘンで行われたそうですが、CGは使用されていないのに色彩も美しく素晴らしい映像です。 チョコレートやキャンデー好きの方々にはまさしく垂涎の映画です。

Let’s Go to The the Chocolate Factory!
夢のチョコレート工場」のあらすじ

以下のあらすじには驚くべき結末も書かれていますからこれからビデオをご覧になる方は読まない方が楽しめます。
先ずはチョコレートをかき回す美味しいオープニング。 カカオ豆が麻袋から流れ、カカオパウダーとなり、とろとろのチョコレートとなってやっとチョコレート菓子の誕生。 チョコレートのリボンが次々と折りたたまれ、キッス・チョコもプッチュン、プッチュンと大量に生産される映像にウンモゥー、たまらん! お口のなかがキューンとしてくるチョコレート製造の描写でこの後への期待がいっぱいです。 とろけそうになるこのオープニングだけでも何度でも観たい! Wonka’s Bar(ウォンカ・チョコバー)を食べたい!
さて、本編は鐘が鳴ると学校から子供たちがかけ出してきます。 あっちからも、こっちからも。 飛び込んだ場所はというと”Wonka’s Candy Shop(ウォンカのキャンデー屋)”です。
さっそく店主のビルが”The Candy Man Can(キャンデーマン)”を歌います。 色取り取りの美味しそうなキャンデーを振りまきながら。 ソーダ・フォンテンや特大のロリポップ、キャンデー、あめ、飴、思わず「こっちにもちょっとまいてぇ、お願い!」と言いたくなります。 後にこの”The Candy Man Can”という曲はキャンデー屋のビルを演じたかったSammy Davis Jr.(サミー・デイヴィス・ジュニア)が1972年に”Candy Man(陽気なキャンディ・マン)”としてカバーして大ヒットし、その後はサミーの定番曲とまでなりました。
Aubrey Woods – The Candy Man Can – YouTube
この後、ビルがカウンターの撥ね戸を開けると子供たちは一斉に中に入っていきます。 キャデーの取り放題!キャンデーの食い放題! その時、店の窓の外に男の子が一人中を覗いています。 この少年が主人公でPeter Ostrum(ピーター・オストラム)が演じるCharlie Bucket(チャーリー)です。 チャーリー少年はなぜか店の中に入らずに帰ってしまいます。 なぜかというとチャーリーは放課後に新聞配達をして家計を助けていたのです。 そして今日はお給金を貰う日です。 チャーリーの住む町には世界で一番美味しいチョコレートを作っているウィリー・ウォンカが経営する工場があるのです。 夕方にチャーリーが門が閉ざされたウォンカの工場を覗いていると奇妙な刃物研ぎ屋(浮浪者)が近づいてきて「工場の中に入った人も出てきた人もいない。」と言うのです。 チャーリーが粗末な家に帰ると、そこには父方と母方の二組の寝たきり老人(爺と婆)と、未亡人なので洗濯屋をして働いているママが住んでいます。 「キャベツスープだけの夕食なんて。」とチャーリーは買ってきたパン(肉?)を差し出すと、ママに小銭、そして爺と婆にもお小遣いをあげます。 4人のうちの一人で母方の祖父であるGrandpa Joe(ジョー爺)はチャーリーにチョコレート工場の事業主であるウィリー・ウォンカ氏の話を聞かせます。 ウィリー・ウォンカの美味しさの秘密を探ろうとするライバルたちの過激ぶりにうんざりして工場を閉鎖してしまった後、忽然と消えてしまった。 その3年後に新しいレシピで以前にも増して美味しいキャンデーを作って評判になったとか。 ところがいったい誰がその工場で働いているかはまったくの謎だとか。

The Willy Wonka GOLDEN ticket invitation
再開したウォンカのチョコレート工場の新製品である”Wonka Bar(ウォンカのチョコレート・バー)”のニュースで町はもう大騒ぎ。 秘密主義のウィリー・ウォンカ氏が販売促進のためでしょうか工場見学のご招待券をウォンカチョコに入れたそうなんです。 何十億ものチョコレートにたった5枚ですが金色の切符が入っているので、この切符を見つけた子供たちには保護者付きという条件でチョコレート工場へご招待するのです。 おまけに一生チョコが無料!
なんと早くも最初の当選者が出ました。 ラッキーな子供はモリモリ食べるドイツのふとっちょ君です。 チャーリーだって金の切符探しに参加したいけれど、チョコをいっぱい買うお金がないから絶対無理です。 そんなチャーリーに誕生日がやってきました。 ママから赤くて長いマフラーとジョー爺よりウォンカ・チョコを1枚プレゼントされました。 金色の切符を期待してチョコを開けてみたけれど、残念。
そうこうするうちに2番目の当選者が現れました。 次に金色の切符を見つけた幸運な子供は甘やかされたイギリスの金持ち娘です。 ラッキーというよりもどうやらパパの財力の賜物らしく、当たるまではと可愛い娘のために金にあかせてチョコを買い占めた会社の従業員総出で金の切符さがしです。 パパだって「手品師じゃなんだから。」とぼやいています。
ゴールデン・チケットを求めてウォンカチョコは世界中で売り切れ続出。 日本でも売り切れ! 1970年代なのになぜか旧漢字で「賣り切れ」と書かれた張り紙の隣に菓子の値段表が見えます。 まんじゅう20円、どらやき25円と書いてありますが、ウォンカチョコはいくらだったのでしょう。 今はなき江戸一のピーセンが見えます。(ご存じ?) このシーンは私が見た日本語字幕版DVDではチラリとしか写りません。
出ました!3人目の当たりはいつもガムをクチャクチャ噛んでいるガム大好き人間のアメリカはモンタナの少女です。(パパは仕事熱心な車のセールスマン) このラッキーガールのニュースをチャーリーは街頭テレビで観て羨ましそうです。 ところで、ここで気が付いたことはいつも切符が当たった子供の傍らに寄り添うようにして小声で囁いている変なメガネ男がいるのです。 その男がいったい誰なのかは最後の最後まで明かされません。

ウォンカチョコの金切符を手に入れたいと悶々としているチャーリーを見送るママ。 ここでDiana Sowle(ダイアナ・ソウル)が演じるMrs. Bucket(ママ)が歌うのが”Cheer Up, Charlie”です。
Cheer Up, Charlie – YouTube
そしてラッキーナンバー4!四人目の当たりはアリゾナに住む西部劇が大好きなテレビ中毒のマイク君です。 ママは南部訛りの地理の教師です。 カウボーイ姿のマイク君の傍らでほら、又あのメガネ男が何かささやいている。 とうとう残された切符はあと1枚になりました。
チャーリーの家では、「煙草を買ってね。」と優しいチャーリーが渡した金でジョー爺がウォンカチョコを買ったのだ。 「さあ、開けてごらん。金の切符は後1枚残っているのだから。」 どっちが開けるが二人で押し問答した末にジョー爺が開けた。 ない! そうです、最後の切符はパラグアイの百万長者のアルベルトだって! ああ、これでもうチャーリーにはチャンスはないことがはっきりした。
さて、場面変わって5枚全部の当選者が出て黄金切符熱も失せた翌日のこと、チャーリーは学校の帰り道に下水溝に落ちていたコインをゲット。 すぐにウォンカ・キャンデーショップに入っていった。 あぶく銭で欲しかった特大チョコを買うとむさぼるように食らい付く。 そしてジョー爺のために普通のウォンカ・チョコをお土産に買った。 チャーリーが店の外に出るとなんだか大騒ぎ。 なんと新聞では例の5番目の当たりはお金持ちの身代金のための偽造だったと書きたてている。 なに?するとチャンスはまだあるってこと。 何だって?これ、このチョコ、ジョー爺のために買ったこのチョコ。。。と、チャーリーは先ほどのレギュラー・チョコを取り出す。 開けてみる。 すると、あったー!
WONKA’S GOLDEN TICKET Greetings to you, the luchy finder of the Golden Ticket. From Mr.Willy Wonka!
チャーリーは走った!走った。 家に向かって走っていると、4人の当選者たちにこそこそ話しをしていた例の変なメガネ男に道を塞がれた。 「おめでとうボクちゃん、よくやったね 。5番目の金色切符を当てたんだね。」 その男はウォンカのライバル会社のArthur Slugworth(アーサー)だと自己紹介する。(工場の秘密を盗んだあのワルタか?) 札束をチラつかせてウォンカの新製品と交換にお金持ちにしてあげるよと言うのだ。 その新製品とはThe Everlasting Gobstopper いつまでも舐めていられる溶けない飴玉)なんだって。 他の4人の子供たちのようにチャーリーもメディアで取り上げられたのかどうか、そのシーンはありません。 金切符を手にしたチャーリーの家ではお付き添いを頼まれた寝たきりのはずのジョー爺がベッドから起き上がることができたのです。 お爺ちゃんはチャーリーとデュエットするほどのフィーバーぶり。 明日がその日だ、急いで支度しなくっちゃ。
(I’ve Got a) Golden Ticket by Jack Albertson and Peter Ostrum – YouTube

Surprising Show-Up of Willy Wonka at the Golden Ticket Winners!
チャーリーが金の招待状を手にした翌日の10月1日のこと、約束の10時に工場の門の前に5人の当選者が揃いました。 ウォンカ工場の門の前にはメディアが大集合してまるでお祭りのような騒ぎ、おや、あの変な眼がね男の姿も見えます。 塔の時計が10時を告げると、さあ、伝説的魔術師と呼ばれるウィリー・ウォンカが工場見学に当選した5人の子供たちと保護者をお出迎えするはずです。
サプラーイズ! 扉が開くと、シルクハットにスミレ色のタキシードを着たウォンカ氏が登場! しかしウォンカ氏は足が悪いのか杖をついてヨロッ、ヨロッ、ヨタッ、ヨタッと緋毛氈(レッドカーペット)の上をよろけながら歩いてやってきます。 大勢の人々が息を呑んで見守っていましたが、なんと到着するやいなやでんぐり返しでご挨拶。 サプライズ! なーんだ!とほっとした五組の親子に笑顔が戻り、さっそうとステッキを振って歩くウォンカ氏に続いて工場に行進します。 工場に入ったみんなは外套を壁のコートかけにかけようとすると、なんと手の形の金色のコートかけがコートを掴んだのです。(ジャン・コクトーの美女と野獣に出てくるような手) キャー!サプライズ! ウォンカ氏が示した壁の誓約書には「どんな事故が起きようとももいかなる責任は負うものではありません。 それがたとえ命でも。」とあるがその下は文字がちっちゃくて読めません。 見学前に誓約書に署名するように要請されて子供たちは羽ペンでサインします。 ウォンカ氏が工場への扉の鍵を開けます。 まるで金庫のような文字合わせ。 扉が開くとそこはサイケデリックなオプティカルアートの狭い狭い廊下だった。 そこを通り抜けてやっと工場へ。 えっ、なに?天井がどんどん低くなる?それともウォンカ氏がどんどん大きくなる? まるでビックリ・ハウスみたいな通路の行き止まりにある小さな扉、まるで不思議の国のアリスに出てくる扉みたいにその向こうこにはウォンカ氏の夢が全部つまっているのです。  その扉には仕掛けがあってキーボードが現れるピアノ鍵なのです。 マイク君のママがウォンカ氏が奏でたモーツァルトのオペラ「フィガロの結婚(Le Nozze di Figaro) 」のメロディを間違えて「Sergei Rachmaninov(ラマニノフ)ね。」と言いますが、ともかく扉が開いてやっと入れた工場内はなんともいえぬ不思議の国、夢の国、御伽の国、独創的な発明品やあらゆる種類のお菓子、シュガーケインなんて当たり前、色とりどりの大きなきのこやチョコレートが流れ落ちる滝が川になって、それにもっとすごいことにそこらにあるもの全てが食べられるのです。 食べられる珈琲カップや大きなロリポップがお花になった花壇、何もかにもが全部お菓子でできているのですからそりゃもう全員唖然とします。 そりゃもう食いつきます。 ここでウォンカ氏が歌いますが、夢がかなう歌なのにウォンカ氏はなんだか悲しそう。
Pure Imagination – YouTube

ウォンカ氏の歌なんて誰も聴いちゃいません。 食って食って食いまくっているのです。 チョコレートの滝は最近話題のチョコレートファウンテンを思い浮かべます。 感嘆の声を上げる一同の目の前に現れたのは、人間です。 それもちいちゃい人間、ウォンカ工場で働いている小さなおじさんのOompa Loompa(ウンパ・ルンパ)たちはアフリカのLoompa-land(ルンパランド)から部族まるごと連れて来たのだとウォンカ氏が説明します。 小人は一般にDwarf(ドワーフ)と呼びますが映画では”Little People”でもなく”Little Men”という言葉を使っています。 ミンクコートを着た金持ちの我がまま娘は「今すぐあれを一人欲しい!」とパパに駄々をこねます。 さて工場見学も進んできたところでチャーリー以外の4人の子供たちはお行儀が悪くてウォンカ氏との約束を守らなかったから大変なことになります。 まずはドイツから来た太っちょ君がチョコの小川を手ですくって飲み始めました。 願わくばもっと色が濃くてトロミのあるチョコの川にして欲しかったです。 びっくりしたウォンカ氏が叫びます。 「チョコレートの川に手を触れるな!」 しかしそれが災いしたか驚いた少年は川に落っこちてしまいます。 「なんてこった!私の素敵なチョコに!」と少年よりチョコを案じて喚くウォンカ氏。 少年の母親は「うちの子をなんとかしてよっ!」とウォンカ氏詰め寄るが、ウォンカ氏は「もうどうすることもできない。」と暢気にチョコを食べている。 するとチョコの川から抽出パイプに入ってしまった少年は勢いよくに送られてしまったのです。 プシュー!Fudge Room(ソフトキャンデ-のお部屋)に。 少年の母親はウンパ・ルンパの一人に連れられてファッジ・ルームに行かねばなりません。(私はファッジが大好きですが) Auf Wiedersehen…
ここでウンパ・ルンパが”Oompa-Loompa-Doompa-De-Do Doompa-De-Do!”と歌います。 ファッジの部屋に行った男の子のことなんて気にせず、突然ウォンカ氏が気取ってフランス語、「よろしければボートでご案内しましょう。」と勧めるので残りの4組の親子が豪華だけどちっちゃなボートに乗り込んで川下りを楽しむことになります。あっ、川じゃなくてチョコ下り。 舵取りと動力はウンパ・ルンパ。 ボートは暗いトンネルに入っていくが降りたくても降りられないサイケデリックな船旅。 真っ暗、超スピード!うー、気持ちが悪くなってきた。 と思ったら一瞬あのアーサー氏がフラッシュ。 チャーリーはびびる。 怪獣も出てくる! もう、駄目!と思った時ボートは止まった。
Gene Wilder – The Wondrous Boat Ride – YouTube

ボートを降りて陸に上がると張り紙あり。 倉庫、ホイップクリーム、バニラクリームは分るが”デイリークリーム”って何?(まさか化粧品の) ウォンカ氏はこんどはドイツ語をしゃべりながら立ち入り禁止の秘密のドアを開ける。 「何ものにも触るべからず、何ものをも食べるべからず、誰にも話すべからず。」 そこはまさに「ガリバー旅行記」の小人の国のような光景。 自転車操業(意味違い)でクリームを撹拌して見せるウォンカ氏。 そこには一番危険なマシーンがあった。 ウォンカ氏がスイッチを入れるとベルトコンベアに乗って出てきたのが新製品のEverlasting Gobstopper(溶けることなくいつまでも舐めていられる飴玉)でした。 あの得たいの知れないアーサー氏が欲しがっていたキャンデーなのです。 いっくら舐めてもちっちゃくならない溶けないアメをウォンカ氏は子供たち全員に一つづつくれました。 そう、減らないいんだからたった一つでたくさんなのです。 さてさて、お次も風変わりな発明品、ボタンを押すとFinito! 出てきたのはフルコースならぬ3コースのディナーが楽しめるセンセーショナルなチューインガム。 制止を振り切ったガム好きの女の子がそれをお口に放り込んでしまいました。 噛んでみるとトマトスープからメインディッシュ、そしてデザートのブルベリーまでが楽しめたようす。 しかしその女の子(バイオレットちゃん)の顔がみるみるブルーに変色。 体がどんどん膨らみまるでデザートのブルーベリーのようになってしまった。 「ううむ、デザートでいつも失敗するのだ。」と言うウォンカ氏が又もやウンパ・ルンパを呼ぶとまんまるくなってしまった女の子をビア樽のようにコロコロ転がしてブルベリージュースを絞るためにジュース・ルームに連れていかせた。 「これで悪い子ちゃんは二人もいなくなった。 「良い子だけが残るのだよ。」とウォンカ氏は言う。 この後チャーリーを含む残った3組の親子たちが連れていかれたのは綺麗な壁紙の部屋でした。 この壁紙は見て美しいだけじゃなく、舐められるんだって。 絵のオレンジを舐めればオレンジの味、パイナップルを舐めればパインの味だからちょっと舐めてみてごらん!とウォンカ氏が勧める。

Fizzy-Lifting Drinks
次に皆がやってきたのはバブル(泡)の部屋。 ビールやジンジャーエールの炭酸ガスでシャボン玉がプクプクと湧き出ます。 「さあ、こっちへ」とウォンカ氏が部屋から出ていくと、ジョー爺が「誰も見てなから味見しようじゃないか。」とビンのフワフワ・ドリンクを飲のでしまう。 「ふむ、何にも起こらんじゃないか。」と爺が言ったとたんに珍事発生。 二人の身体は宙に浮いて、ロケットのようにシューッと上に上がってみたり鳥のように又飛行機のように飛んでみたりと宇宙遊泳を楽しむ二人でしたが、どんどん上に上がって大きな扇風機(ファン)が回っているてっぺんに届きそうになります。 このままじゃ空に飛んでいってしまいそう。 するとジョー爺はゲップ!が出ました。 ん?ゲップすると下に降りられるんだ。 ゲーップ、ゲーップとゲップをしてやっと二人は下に降りました。 急いでウォンカ氏の後を追う二人ですが、おかしなことにウォンカ氏はチャーリーのバブルの件を知っているのか知らないのか、知らん顔で金の卵を産むガチョウの説明しています。 そこで何でも欲しがる我がまま娘が「この金の卵をを欲しい!」と言い出したので娘に甘い金持ちパパが「なんぼや?」とふところから財布を取り出すのですがウォンカ氏は「ノー。」 そこでが少女が”I Want It Now!”と歌っていかに今すぐ欲しいかをアピールするのですが、歌いながら乱暴狼藉を働き、最後にはタマゴの品質を計る台に乗っかってしまったのです。 当然不良品とみなされて下にドッスンとダストシュートに落っこちてゴミ箱行き。 BAD I Want It Noooooooow…… 富豪パパもあわてて娘を追って飛び込んだ。 ここで穴を覗いてウンパ・ルンパたちが歌う。 ”Oompa-Loompa-Doompa-De-Do” 蝙蝠ですって?猫ですって? じゃ、これって不思議の国のアリスが落ちた穴?
Julie Dawn Cole as Veruca Salt sings “I want it now!” – YouTube

これで残りの子供は二人となった。 チャーリーとテレビ狂君。 さてお次はみんな車に乗って! ビールだかソーダだか泡のでる飲み物をジャカスカ入れた釜は煙突から煙を吐くかわりに泡クリーム(石鹸か?)が溢れでるので皆は頭から泡だらけ。 だけどカーワーッシャーを通ると綺麗になった。 「車が止まったら工場見学はもうすぐ終わりだよ。」と白い作業衣を着せられて真っ白な部屋に入る。(危険だって) 皆と同じように真っ白な作業衣のウンパ・ルンパたちがウォンカ・チョコを運んでくる。 子供たちがゴーグルをかけるとテレビカメラのような機械からヒカリが発車されて微塵になったチョコが浮遊している。 モニターを見ると、そこには先ほどのチョコ、まさに正真正銘、本物のチョコが空中移動か。 そこでマイク君が聞きました。 「そりゃTVディナーだ! 他のものでも出来る?例えば人間とか。」 そしてカメラの前の台に乗ったのです。 しかしモニターから出てきた少年はなんと小人になってしまいました。 やっとTVスターになったと得意になっている少年をママバッグに入れると戻してくれるようにウォンカ氏に頼んだのです。 どうなっちゃうの?と気絶したママとバッグに入れられたちっちゃくなった少年はウンパ・ルンパに連れ去られました。 お別れとは悲しいものだ。 Adieu, adieu! ここでウンパ・ルンパたちが歌う。Oompa-Loompa-Doompa-De-Do

とうとう残っているのはチャーリーとジョー爺だけです。 つまり当然チャーリーが勝者となるはずです。 それなのに白い作業衣を脱いだウォンカ氏はお別れを言うと「出口はあっちだよ。」とそっけなく言ってオフィスに入ってしまったのです。 「何だろう?僕たち何か悪いことしたの?」とチャーリーがウォンカ氏が入っていったオフィスの扉を開けると、そこは半分の部屋、時計も洗面台もみんな半分なのです。 ウォンカ氏は半分じゃありませんでした。 机に向かっているウォンカ氏に「生涯無料のチョコのご褒美は?」と催促すると、ウォンカ氏は突然激しく怒り出し、二人が飲んじゃったあのバブルのドリンクのことを指摘して規則を破ったチャーリーに資格喪失者の烙印を押したのです。 すっかり忘れてましたね。 「チャーリーに期待を持たせて夢を破壊するなんて!」とジョー爺はウォンカ氏を詐欺師だとののしり、「この仕返しにあの新製品のGobstopper飴玉をライバルのアーサー氏にくれてやる! さあ、もうここを出よう!」とチャーリーを促します。 しかしチャーリーはオフィスに戻るとウォンカ氏に貰ったあの新製品の飴玉を返したのです。 本当はこれをあのアーサー氏に渡せば大金持ちになれるのですが。 するとウォンカ氏の目がキラリっと輝き、いきなりチャーリーを抱きしめて言ったのです。 「ごめんね、君は勝者だよ」とチャーリーの罰を取り消すとドアの向こうに声をかけました。 ドアが開いて入ってきたのは!驚いちゃいけません。 驚きます。 なんとウォンカ工場の従業員のWilkinson(ウィルキンソン)つまりライバルだといっていたアーサー氏だったのです。
そして「さあ、こっちへ」とウォンカ氏は二人をガラス製の飛行船のようなWonkavator(ウォンカベーター)に乗せると、チャーリーにボタンを押すように言います。 すると乗り物は超スピードで工場の屋根を突き破り空へと飛び出したのです。 チョコレート工場も学校も全部眼下に広がって、そう、空飛ぶ金色の観覧車のようです。 ウォンカベーターはエレベータのような乗り物ですが上下左右どこにでもボタン一つで行けるのです。 そこでウォンカ氏はチャーリーに聞きます。 「チョコレート工場の感想は?」 チャーリーは答えます。 「そりゃもう素晴らしかった。」 するとウォンカ氏は言ったのです。 「君にあげるよ。私の変わりにウンパ・ルンパの面倒もみてね。ずっと正直者の子供を捜していたのだよ。家族全員でおいで。」 チャーリーがもらえるのはチョコだけではなかったのです。そう、ウォンカ氏のチョコレート工場そのものだったのです。 そもそも金切符探しはウォンカ氏が考えたチョコレート工場の後継者としてふさわしい正直者探しでもあったのでした。
「don’t forget what happened to the man who suddenly got everything he always wanted…he lived happily ever after.」
Wonkavator – End Title (Pure Imagination)- YouTube

☆「夢のチョコレート工場」のオフィシャルサイトはWarner Bros.にはもうありませんが、トレーラー(予告編)が観られるWilly Wonka & the Chocolate Factory Trailer – VideoDetective
Willy Wonka & the Chocolate Factory Trailer – YouTube

Oompa Loompa
ウィリー・ウォンカのチョコレート工場で働く小さなウンパ・ルンパは、工場が閉鎖になって新たなレシピを求めてウォンカ氏がルンパランド(アフリカ)を旅した時出会ったのですが、獣のいるウンパランドで食べ物にも困っていたウンパ・ルンパ族全員にカカオ豆と労働力を交換してウォンカの工場で働いてもらうことになったそうです。 チョコレート工場からイメージしたのか工場で働くウンパ・ルンパは原作の挿絵では「アフリカのピグミー族」のようだったそうですが、黒人を白人の工場で働かせるとは奴隷のようだと非難されないように、オレンジ色の顔に白い眉毛、緑の髪のという有り得ないキャラクターになったそうです。 演じたのは本物の小さい人々で主にドイツで探したらしいです。 おまけに原作のタイトルのチャーリーとは昨今は麻薬(コカイン)のことを指す隠語と言われますが、当時は黒人の間で白人の雇い主をあらわすそうなので「Willy Wonka & the Chocolate Factory」に変更されたとか。 挿入歌の”The Candy Man Can”もcandy manがsomeone who deals in illicit substances.というスラングがあるとか。 「夢のチョコレート工場」は人種差別が撤廃されたばかりの1970年代の作品なので色々と苦労があるようですが、チビクロ・サンボなども人種差別でヤリダマに上げられる昨今ですからルンパランドに住む白人の小人に変更されたんだとか。 そうはいってもこのアフリカのピグミーは古くはゲーテのファウストにもピグメーエとして登場しています。(The Pygmies in Goethe’s Faust) ちなみにダールは1982年のイスラエルによるレバノン侵攻からアンチ・セミティズム(反ユダヤ主義)とも取れる書評を発表したそうです。

Charlie and the Chocolate Factory (2005)
私にはオドレイ・トトゥが演じた「Amélie(アメリ)」にも見えましたが、2009年に急逝したMichael Jackson(マイケル・ジャクソン)をイメージしたような白塗りの顔でMask(マスク)では特殊メイクをしたJim Carrey(ジム・キャリー)のようにしゃべるウィリー・ウォンカをJohnny Depp(ジョニー・デップ)が演じた2005年のリメイク映画は1993年の「The Nightmare Before Christmas(ナイトメアー・ビフォア・クリスマス)」や2005年の「Corpse Bride(コープスブライド)」やさらに2012年の「Dark Shadows(ダーク・シャドウ)」で知られるTim Burton(ティム・バートン)監督の「Charlie and the Chocolate Factory(チャーリーとチョコレート工場)」です。(ウォンカ役は「ライフ・アクアティック」のビル・マーレイや「マスク」のジム・キャリーなども考慮されたとか) タイトルも原作通りに”チャーリー”に戻され、ティム・バートン映画の常連である132cmのドワーフ・タレントのDeep Roy(ディープ・ロイ)が演じていますが、ウンパ・ルンパ族165人全員はCG加工したそうですが、工場見学のシーンでウィリーウォンカ登場とともに吹き出た花火が舞台で回りながら歌う人形たちに燃え移って溶けていくのを見た我が家のチビちゃんは「怖い!」と観たがりません。(目玉が蕩けて落ちるのですからマジ”ホラー”) 幼少時代のトラウマを抱えた孤独なウィリー・ウォンカが登場するリメイクでは映像はCGを駆使して現代風、チョコレートの川は濃くてドロドロです。 ちなみにティム・バートン監督といえば実写でいうと1988年のブラックコメディの「Beetlejuice(ビートルジュース)」とか、ジョニー・デップがエド・ウッド役で主演した1994年の史上最低監督の伝記映画「Ed Wood(エド・ウッド)」の他、1990年の「Edward Scissorhands(シザーハンズ)」や1999年の「Sleepy Hollow(スリーピー・ホロウ)」などのホラー系ファンタジー映画が有名です。(スリーピー・ホローの伝説は大藪春彦の「野獣死すべし」で引用されたリップ・ヴァン・ウィンクルの作品) 全ての俳優同様にジョニー・デップは映画ごとに全く違ったキャラクターを見事に演じて素晴らしいですが2020年には更なる難題をテーマにした「MINAMATA―ミナマタ」で報道写真家のWilliam Eugene Smith(ウィリアム・ユージン・スミス)を演じ世界に水俣病を訴えます。
Link Wray(リンク・レイ)の音楽が使用されアントニオ・バンデラスが主演した「Desperado(デスペラード)」の続編の笑えるド派手アクション映画「Once Upon a Time in Mexico(レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード)」は賛否両論ありますが、ウィレム・デフォーやミッキー・ロークやダニー・トレホなどともかく豪華キャストです。 ジョニデは余計なものを見すぎて目から血を流して闘うサンズを演じています。

さらに、さらに2023年にはTimothee Chalamet(ティモシー・シャラメ)がウォンカを演じる「Wonka(ウォンカとチョコレート工場のはじまり)」が公開されますがなんとOompa-Loompa(ウンパ・ルンパ)を演じるのがHugh Grant(ヒュー・グラント)なんです。(声優は松平健)

さて、ウンパ・ルンパは子供たちが工場から退場させられる時にいつも同じ”Oompa Loompa”の歌を歌いますが歌詞はそれぞれの子供に言及した教訓になっています。
☆The Oompa Loompas(ウンパ・ルンパーズ)が歌うそれぞれの歌詞はOfficial Oompa-Loompa Movie Song Lyrics
Oompa Loompa – YouTube

Gene Wilder
ジーン・ワイルダーは1967年にArthur Penn(アーサー・ペン)が監督した「Bonnie and Clyde(俺たちに明日はない)」のEugene Grizzard(ユージン・グリザード)役でメジャーデビューした後に「夢のチョコレート工場」でウォンカを演じましたが、70年代から脚本も手掛け映画を監督するようになりました。 日本未公開でしたが最後の監督作品はジーン・ワイルダーが主演した1986年のミュージカル・サスペンス映画「Haunted Honeymoon(呪われたハネムーン)」でジーン・ワイルダーは2曲歌っています。 そのジーン・ワイルダーはアルツハイマーで3年間闘病後、惜しくも2016年8月に83歳で亡くなりました。

Willy Wonka & the Chocolate Factory DVD
夢のチョコレート工場 [DVD]
Willy Wonka DVDページトップの画像は2005年にアメリカで発売されたDVDの”Region 1″で字幕が英語などの外国語です。 このDVDリンクは2009年リリースの日本語字幕版DVDですが2006年発売のASIN: B000HCPUQAと共に入手困難となりました。 何度も観たくなるほど色彩が美しくお菓子が美味しそうで夢がいっぱいの映画ですから、子供はもちろんのこと1960年代の文化を知る上で大人も充分に楽しめます。


Willy Wonka & the Chocolate Factory (Blu-ray)
夢のチョコレート工場 [Blu-ray]
Willy Wonka Blu-ray2009年リリースの特典付きブルーレイです。

Willy Wonka & the Chocolate Factory Soundtrack
1971年にリリースされて以来未だに人気がある「夢のチョコレート工場」のサウンドトラックは、007シリーズで1964年に「Goldfinger(ゴールドフィンガー)」のテーマ曲や1970年の「A Christmas Carol(クリスマス・キャロル)」などの音楽を手掛けたLeslie Bricusse(レスリー・ブリッカス)とAnthony Newley (アンソニー・ニューリー)などによる音楽です。 全く映画の通りで、お子様が喜ぶ”The Candy Man Can”や”Oompa Loompa”など14曲を収録しています。
試聴はWilly Wonka & the Chocolate Factory Original Soundtrack – AllMusic.com

Charlie and the ChocolateFactory BOOK
Charlie and the ChocolateFactory
wonka_book.jpg映画「チョコレート工場」の原作者であるRoald Dahl(ロアルド・ダール)が1964年に書いた”Charlie and the Chocolate Factory(チョコレート工場の秘密)”は児童文学書として、又英語学習の副読本として今もって人気があるそうです。(実際ロアルド・ダールが子供の頃、小学校の近所にチョコレート工場があり学校に新製品の見本が試食用に届けられたとか) 和書としてハードカバーや単行本が発行されています。 画像は2005年に発売されたQuentin Blake(クウェンティン ブレイク)の挿絵付きの英語版ペーパーバックです。
チョコレート工場の秘密 (ロアルド・ダールコレクション 2) (単行本)(クウェンティン ブレイクの挿絵付き2005年発売の日本語版)
2005年からシリーズ文庫となったロアルド・ダール・レクションには「おばけ桃が行く」など編修したpart1や「魔法のゆび」が入ったpart3など別巻を除いて20もあります。 The Wish(願い)を含む11編は「Ten Short Stories」(洋書)に編纂されていますが、1953年に書かれた短編の”Someone Like You(あなたに似た人)”はペーパーバックの洋書単行本「Someone Like You」があります。
☆あなたもトライしてみませんか? 「夢のチョコレート工場」のトリヴィア・クイズ(英語)
Charlie and the ChocolateFactory Trivia Quiz – RoaldDahlFans.com

Fantastic Mr. Fox by Roald Dahl (2009)
1970年に出版されたRoald Dahl(ロアルド・ダール)の原作「Fantastic Mr.Fox(すばらしき父さん狐)」をアニメ映画化した「ファンタスティック Mr.FOX」は2011年3月に日本公開です。 父さん狐の声をGeorge Clooney(ジョージ・クルーニー)、母さん狐の声をMeryl Streep(メリル・ストリープ)が担当します。 監督するのはWes Anderson(ウェス・アンダーソン)でBill Murray(ビル・マーレイ) & Owen Wilson(オーウェン・ウィルソン)という2004年のコメディ「The Life Aquatic With Steve Zissou(ライフ・アクアティック)」チームが声で出演しています。 「すばらしき父さん狐」のサウンドトラックにはロアルド・ダール作詞の”Boggis, Bunce, and Bean”(Stunt Expo 2004とGreat Harrowsford Square)が使用されているそうです。

Roald Dahl’s Short Mysteries
ロアルド・ダールのHitch-Hikerは1996年に出版された「ロアルド・ダール短編集」の「2」(ISBN-10: 4888961328)(ISBN-10: 488896131X)に収録されているようです。 Mrs Bixby and the Colonel’s Coat、The Way up to Heaven、The Boy who Talked with Animals、The Wish、Galloping Foxley、The Hitchhikerが納められているらしいですが、他には鷹書房弓プレスから日本語訳で「ダール傑作短編集 The Hitch-Hiker and Other Tale」(ISBN-10: 4803411212)という単行本に納められています。(青い表紙で価格は1200円ほど) この他、真田時蔵著「An Invitation to English Short Stories(20世紀傑作短編集)」(ISBN-10: 4791900480)にも収められているそうです。 ちなみにロアルド・ダールが1984年に書いた幼少期の自伝的作品「BOY Tales of childhood(少年)」(教授からラクダ呼ばわりされた劣等生時代を綴った短編)から、2014年販売される森永弘司著の「100倍楽しめるダールの物語 – Dahl, Dahl, Dahl!─Reading Funny Tales from Boy」(ISBN-10: 4881986813)という書籍もあります。(ダールの青年時代の自伝は1986年に書いた「Going Solo(単独飛行)」)

ネスレ WONKA ゴールデンチケットキャンペーン
2005年にジョニー・デップが主演した「Charlie and the Chocolate Factory(チャーリーとチョコレート工場)」の公開にタイアップしたネスレ社のウォンカ・ゴールデンチケットキャンペーンの限定販売商品についてはHot’n Cool内のウォンカチョコレート WONKA Chocolate (赤いウォンカチョコはミルクチョコで青はパチパチ(炭酸ガス)するアメとキャラメル入りのミステリアスな味)

A Long Time Wanna Be Willy Wonka: Dustin Hoffman plays Mr. Magorium
ダスティン・ホフマンが34歳の時「夢のチョコレート工場」のウィリー・ウォンカ役のオーディションを受けていたそうですがジーン・ワイルダーが選ばれました。 やはり大ヒットした1967年のThe Graduate(卒業)や1969年のMidnight Cowboy(真夜中のカーボーイ )のイメージが強過ぎたのでしょう。 しかし、2005年にティム・バートン監督がリメイクした「The Charlie and the Chocolate Factory(チャーリーとチョコレート工場)」でもジョニー・デップと競ったのですがやはり採用されませんでした。(もしかして1982年の「トッツィー」のせい?) リメイクでは父親で歯医者のウィルバー・ウォンカ(Dr. Wilbur Wonka)から虫歯になるからと甘いものを否定されて家出する性格の歪んだウィリー・ウォンカを演じたジョニー・デップは「チョコレート工場」の後も立て続けにCGファンタジーに出演し、記憶喪失の男トニーを演じたHeath Andrew Ledger(ヒース・レジャー)の急死で代役の一人を務めた2009年の「The Imaginarium of Doctor Parnassus(Dr.パルナサスの鏡)」や気違い帽子屋を演じた「Alice in Wonderland(アリス・イン・ワンダーランド)」では亡きヒース・レジャーが演じた「The Dark Knight(ダークナイト)」のThe Joker(ジョーカー)みたいに「チョコレート工場」よりもっと甲高い声で笑っています。 さてヒース・レジャー亡き後のジョーカーは誰?(2019年の「ジョーカー」でのホアキン・フェニックス?) 1985年に「未来世紀ブラジル」を監督したテリー・ギリアムの作品でパルナサス博士をChristopher Plummer(クリストファー・プラマー)が演じた「パルナサスの鏡」でヒース・レジャーの代役を演じたジョニー・デップとジュード・ロウとコリン・ファレルの3人は2016年の「Fantastic Beasts and Where to Find Them(ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅)」とMads Mikkelsen(マッツ・ミケルセン)がグリンデルバルドを演じる「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」にもジュード・ロウは出演しています。

一方ダスティン・ホフマンはジーン・ワイルダーのイメージよりずっと若いデップの白塗り幽霊にも勝てなかった。 なぜなら2度目のウォンカ志願の時にはホフマンは68歳でウィリー・ウォンカのイメージより年寄りになってしまっていたからでしょう。 スティーヴン・スピルバーグが監督した1991年のピーターパン実写映画「HOOK(フック)」ではフック船長として出演しています。 ウィリー・ウォンカになりたかったダスティン・ホフマンは2007年にやっと夢を果たしたようです。 とはいえウィリー・ウォンカではなく243歳のマゴリアムおじさんです。 チョコレート工場のオーナーではなくておもちゃ屋ですが子供が目を輝かせる不思議な魔法の世界で、工場の経営をバトンタッチするところもそっくりです。 サプラーイズ!
☆ マゴリアムおじさんについて詳しくはAudio-Visual Trivia 内のMr. Magorium’s Wonder Emporium マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋