鉄仮面 The Iron Mask (1929)

The Iron Mask (1929)
The Iron Mask by Douglas Fairbanks
Douglas Fairbanks as D’Artagnan

Alexandre Dumas pére
アレクサンドル・デュマ・ペール(大デュマ)は19世紀のフランスの作家ですが、同名の作家である息子と区別するために”pére(父、大)”を付けて呼んでいます。 映画の題材としても良く取り上げられる有名な歴史的冒険小説の原作者で、父であるThomas-Alexandre Dumas(トマ・アレクサンドル・デュマ)をしばしモチーフにして活劇を書いたそうです。 大デュマの父であるトマ・アレクサンドル・デュマは黒人奴隷の子だとしてNapoléon Bonaparte(ナポレオン・ボナパルト)からも軍隊を追放された数奇な運命を辿った軍人だそうです。 大デュマの代表作はシリーズの「三銃士(Les Trois Mousquetaires又はThe Three Musketeers)」や「ダルタニャン物語(D’Artagnan)」の他に、「鉄仮面」と同様に復讐劇で日本では「厳窟王」という題の方が馴染みがある「モンテ・クリスト伯(The Count of Monte Cristo又はLe Comte de Monte-Cristo)」の他、「王妃マルゴー(Queen Margot)」などがあります。 一方、大デュマの息子はAlexandre Dumas Fils(アレクサンドル・デュマ・フィス)と呼ばれて実母の悲哀をモチーフにしたというロマンティックな「Camille(椿姫)」の作者として有名な作家です。

小説の主人公であるダルタニャンが父のようになりたいと憧れたMusketeer(マスケティアー)はルイ14世時代の王の近衛兵の中の青い制服の銃士のことですが、その青い制服はご婦人方を気絶させるにじゅうぶんなほど素敵だったそうです。 銃士(マスケティアー)というからにはMusket(マスケット銃)を装備した乗馬歩兵のことですから、いわば飛び道具を使用する特殊部隊のようですが常に銃を持ち歩くわけではありません。 戦場では軍刀のSabre(サーベル)ですが、市中では厳密には先の尖ったフェンシングみたいなRapier(レイピア)を護身用に腰に下げていたようです。

D’Artagnan
Alexandre Dumas pére(アレクサンドル・デュマ・ペール)がこのような壮大な叙事詩的小説を書いたモデルのダルタニャンとは、一説によると、Charles de Batz-Castelmore(シャルル・ド・バッツ・カステルモール)というルイ14世の親衛隊の兵士で、宮廷に厚い信頼を得て最後には大尉に昇り詰めたそうです。 ダルタニャンという名前は同じく宮廷に近しい一族の母方の名前だそうです。 ルイ14世下の仏軍で人気があった士官の武勇伝がアレクサンドル・デュマ・ペールを魅了して止まなかったのでしょう。

The Vicomte de Bragelonne
アレクサンドル・デュマの小説は日本でも翻案小説が出版されていましたが、私が小さい頃に初めて読んだダルタニャン物語(三銃士)は少女雑誌の付録漫画でしたがかなり忠実に描かれて愉快でした。 漫画といえば1987年に20分52話のTVシリーズの「アニメ三銃士」を放映していましたが、アニメではアラミスが女という設定になっています。
元伯爵の高潔なAthos(アトス)と司祭のAramis(アラミス)と酒と女に目が無い陽気なPothos(ポルトス)の三銃士に出世を目指して上京したD’Artagnan(ダルタニアン)が加わって活躍する「三銃士」は大変面白い読み物でした。 テレビがまだ普及していない時代には漫画本や児童小説が子供の娯楽の一部でしたから、当時は小学生でもダルタニアンを知っていたのです。(私だけ?) デュマの小説で痛快なのは復讐劇の「巌窟王(モンテ・クリスト)」はさておき「三銃士」ですが、薄気味悪いのは「鉄仮面」でしょう。 「Les Trois Mousquetairesn又はThe Three Musketeers(三銃士)」の続編「Vingt Ans après(二十年後)」のその又続編で19世紀の中頃に書かれたシリーズのダルタニャン活劇の中でも最も壮大で、三銃士の3倍も長い小説「Le Vicomte de Bragelonne ou Dix ans plus tard又はThe Vicomte de Bragelonne(ブラジュロンヌ子爵)」の最後の部分””The Man in the Iron Mask”に鉄仮面が登場します。 ちなみにLe Vicomte de Bragelonne(オーギュスト・ジュール・ラウル・ド・ブラジュロンヌ子爵)とは三銃士の一人であるアラミスの恋人の一人でもあり、リシュリュー枢機卿とは敵対関係にあったシュヴルーズ公爵夫人が同じく三銃士の一人のアトスとの一夜限りの夜で授かった子供、つまりアトスの隠し子といわれています。

その「鉄仮面編」の鉄仮面はアレクサンドル・デュマの解釈で、噂の囚人をルイ14世の弟で「鉄仮面」という設定にして小説を書いたようです。 その元となる脱獄不可能なÎle Sainte-Marguerite(サント・マルグリット島)に幽閉されていたという伝説が残っているベールを被った囚人については、鉄仮面が誰なのか、ルイ14世の父親は誰なのかも歴史的に諸説あり真相は今もって不明です。 実際に囚人が被っていたのは鉄仮面ではなくてただの布製の頭巾だったのかもしれません。
Who was the “Man in the Iron Mask”?
謎の鉄仮面の正体は誰? なにゆえに「鉄仮面」を囚人に被せたかについての秘密は1976年にLe chateau de ma mere & La gloire de mon pere(プロヴァンス物語)の作家であるMarcel Pagnol(マルセル・パニョル)が1965年に”The Secret of the Iron Mask”のなかで「ルイ14世の弟であろう」と書いているそうです。 近年の歴史学者の研究によれば1969年に逮捕され30年間バスティーユ牢獄に幽閉された後1703年に死んだとされる人物はルイ14世の治世中に宰相を務めたマザラン枢機卿の出納官だったとか。王室の財産を搾取して財を成した枢機卿による口封じだったのではないかとか。
さて、史実に基づいて書かれた鉄仮面の小説はアレクサンドル・デュマの他にもあって、フランスの歴史小説家のFortuné du Boisgobey(フォルチュネ・デュ・ボアゴベー)が1878年に書いたLes deux merles de m. de Saint-Mars (サンマール氏の二羽の鶇)もあるそうです。 江戸川乱歩の「鉄仮面」はこちらの方を書き直したらしいです。 幽閉された鉄仮面の脱ぐことのできないグロテスクな鉄製の面や鎧の金属音が石造りの古城に不気味に響き、暗くじめじめした雰囲気をかもし出すのを想像すると子供心にもなにやらおどろおどろしい空想を逞しくさせたものでした。

昭和20年代後期から講談社から出版されて私が子供の頃に読み漁った児童書の世界名作全集は梁川剛一画伯の写実的な装丁画や挿絵も多くあり、三銃士をはじめEdgar Allan Poe(エドガー・アラン・ポー)の「黄金虫(The Gold Bug)」をはじめ、「アランビア・ナイト(千夜一夜物語)」やJules Verne(ジュール・ベルヌ)原作の「海底旅行(Vingt mille lieues sous les mers)」まで収録されていたのでした。
その中でもわたしが好きだった小説がBaroness Orczy(バロネス・オルツィ又はオルツィ婦人)原作の「紅はこべ/スカーレット・ピンパーネル(The Scarlet Pimpernel )」でした。 1934年に映画化された時の配役はパーシー卿がLeslie Howard(レスリー・ハワード)だったそうですが、オルツィ婦人の三作目の映画化はThe Elusive Pimpernel(快傑紅はこべ)として1950年にDavid Niven(デヴィッド・ニーヴン)がパーシー卿を演じたのでした。 70年代あたりにもう一度リメイクされるなら私の好みでぜひJean Paul Belmondo(ジャン・ポール・ベルモンド)のパーシー卿を観たいと思っていましたがそれはなりませんでした。
意味が違いますが剥がせない面というと日本では講談の「名工綺談 肉付きの面」を思い浮かべます。 これも怖い!

Douglas Fairbanks’ The Iron Mask (ASIN : B01GUOURTS)
「鉄仮面」は原作同様に「三銃士(1921年)」の続編として1929年にDouglas Fairbanks( ダグラス・フェアバンクス)が製作したサイレント映画なので「La Mascara De Hierro」では俳優はいっさいセリフをしゃべらず配役も似かよっていますが、ダルタニャンとコンスタンツのローマンスを盛り込みナレータと音楽によってストーリーが展開する浪漫活劇です。 映画「鉄仮面」はサイレント時代から1950年代まで映画を監督していたAllan Dwan(アラン・ドワン)が監督し、製作者のダグラス・フェアバンクスが人気者のD’Artagnan(ダルタニャン又はダルタニアン)を演じています。 “飲む打つ買う”じゃないですが極道の気もあるが腕っ節は滅法強い三銃士と意気投合して若君を守るために大暴れするダルタニャンはとても魅力的です。

ダグラス・フェアバンクスの「鉄仮面」の登場人物はLouis XIII de France(ルイ13世)、Louis XIV de France(後のルイ14世)と双子のフィリップ王子、Cardinal Richelieu(枢機卿である宰相のリシュリュー)、悪家臣のRochefort(ロシュフォール)、修道院に幽閉されるダルタニアンの恋人Constance(コンスタンス)、そして三銃士です。

ダグラス・フェアバンクスの映画「鉄仮面」のストーリーは、フランスのルイ13世の時代に待望のお世継ぎが双子だったことから悲劇が始まります。 宰相のリシュリューが弟のフィリップ王子のフィリップの方に未来の反逆者の相を読み取ってお国安泰のためにと内密にスペインに送ってしまいますが、このことを秘密にしておくため内情を知る女王のお付きのConstance(コンスタンス)を修道院に閉じ込めてしまうのです。 ダルタニアンは愛するコンスタンスの危機を知り三銃士を呼び集めて救出に向かうも、時既に遅し、恋人はロシュフォールの愛人の刃にかかって非業の死を遂げてしまうのです。 悲しむ間もなく危うき枢機卿を救うべく赤い征服の近衛兵とチャンチャンバラバラと闘うダルタニャンです。 反逆者として三銃士は追放になったもののダルタニャンは活躍を認められて銃士となり未来のルイ14世のボディガードを枢機卿から仰せつかります。

時は経ち、容態が悪くなり死に面した枢機卿は一つのメダルを分けたペンダントを4歳になった未来のルイ14世とダルタニアンに託し、ダルタニャンはフランスの平和のために王子が成人するまでお守りする役目を引き受けます。 ダルタニャンの恋人のコンスタンスも枢機卿も息を引き取る間際に「the other one」以外は双子の王子のことをダルタニャンに伝えられなかったのでこのことは秘密のままでした。 一方、双子の王子誕生の時に司祭が枢機卿に渡したメモを盗み取って秘密を知っていた宰相の家臣のロシュフォールは己の野心のために秘密裏にフィリップ王子を育てながらその期が熟すのを待っていたのです。 遂にその時がやってきました。 ロシュフォールは寝台で休んでいる若きルイ14世を拉致して顔が分からぬように鉄仮面を被せて身分の高い人物用の塔の上の牢獄に幽閉してしまい、子飼いにした弟のフィリップを王座に付かせて己の利権を得ようとしたのです。

我、王にして王にあらず、囚われたルイ14世は塔の下の漁師に「これをダルタニャンに届けよ、褒美はとらす。」と、ルイ14世の印としてメダルの片割れの図も引っかいて記した銀食器を落としてルイ14世の危機をダルタニアンに知らせたのです。 またまた旧友三銃士がダルタニャンと共にルイ14世救出に馳せ参じます。 老いたりといえども昔とったる杵柄ならぬサーベルを振り回し強いのなんのって、ロシュフォールの配下と闘かいます。 最後にはマスケット(火縄銃)やら火薬樽の爆発やらと新兵器も登場したせいで一人は命を落としますが、残されたダルタニャンとニ銃士は悲しむ暇もなくルイ14世の奪回に成功して皇后が毒入りワインを飲まねばならぬ直前にかろうじて間に合ったのでした。 ルイ14世はそれまで自分が被せられていた鉄仮面を今度はフィリップに被せて幽閉しフランス国家は救われたというお話です。 しかし身元がばれた際に逆上した偽ルイ14世(弟のフィリップ)のナイフでダルタニャンが背中に致命傷を負います。 王宮をよろめきながら出て行くダルタニャンを天から迎えに来たのはあの三銃士たちでした。

All for one and one for all!
映画の冒頭の劇の幕開けで三銃士を後ろにダグラス・フェアバンクスが演じるダルタニャンがサーベルを振り回しながら叫んでいるスローガンは「All for one and one for all!(一人はみんなのために!)」ですが、原作ではフランス語の”Un pour tous, tous pour un.(一人は皆の為に、皆は一人の為に)”となっています。 この名句は映画では冒頭、三銃士の未来永劫の別れ、ルイ14世が成人する頃、幽閉されている鉄仮面救出場面、そして天に召される四銃士のラストシーンで合計5度も使用されています。
Douglas Fairbanks In The Iron Mask – YouTube

Douglas Fairbanks
ダグラス・フェアバンクスはサイレント時代の1915年にThe Lamb(快男子)でデビューし、その後も1920年に「The Mark of Zorro(奇傑ゾロー)」、1929年に「The Three Musketeers(三銃士)」、1922年に「Douglas Fairbanks in Robin Hood(ロビン・フッド)」、1924年に「The Thief of Bagdad(バグダッドの盗賊)」などの無声映画(サイレント)に立て続けに出演して人気を博したアメリカの美男俳優です。 1938年には往年のフランス女優のDanielle Darrieux(ダニエル・ダリュー)と「The Rage of Paris(巴里の評判娘)」で共演した他にたくさんの冒険活劇に出演しました。
生涯に何度も結婚したダグラス・フェアバンクスでしたが、Mary Pickford(メアリー・ピックフォード)と結婚した時に儲けた子供のDouglas Fairbanks Jr.(ダグラス・フェアバンクス・ジュニア)は短い期間でしたがJoan Crawford(ジョーン・クロフォード)と両親が認めない結婚をしたことがあったのです。

The Iron Mask DVD
ページトップの画像は1929年にダグラス・フェアバンクスが主演したThe Iron Mask(鉄仮面)のDVDです。 カバー画像は素晴らしいですが正体不明な海賊版らしきDVDのThe Iron Maskはアメリカ合衆国で2004年頃に発売されたそうです。
※ビデオカバー画像はカラーですがどのダグラス・フェアバンクスの「鉄仮面」のビデオは全て白黒映像です。
日本で入手出来るダグラス・フェアバンクス出演の「鉄仮面」DVDはありませんが、VHSでは「鉄仮面」と「Iron Mask」が見つかります。

Le masque de fer (1962)
これは観たい! ジャン・マレーのダルタニャン!
「鉄仮面」の原作者であるアレクサンドル・デュマ・ペールの本国フランスでもHenri Decoin(アンリ・ドコアン)が監督している「鉄仮面」の映画がありますが日本では情報が見つからずAmazon.comにDVD(Region 2 encoding)がありましたが現在は入手困難です。 このフランス版の「鉄仮面」は今は亡き美男のJean Marais(ジャン・マレー)がダルタニャンを演じるのですからぜひ観たいものです。 1957年にJacqueline Sassard(ジャクリーヌ・ササール)主演の「Guendalina(芽ばえ)」でヒロインの母親を演じたイタリア女優のSylva Koscina(シルヴァ・コシナ又はシルバ・コシナ)がマリオン役で出演しています。
ダニエル・ダリューの夫だった時期もあったアンリ・ドコアン監督は1953年にFrancoise Arnoul(フランソワーズ・アルヌール)が主演した「Dortoir des grandes(上級生の寝室)」などでもジャン・マレーと一緒に仕事をしています。

The Man in the Iron Mask
The Man in the Iron Mask - Leonardo DiCaprio
仮面の男 DVD

The Man in the Iron Mask 1998年
フランス語では”L’Homme au masque de fer”というタイトルの「仮面の男(鉄仮面の男)」は、Leonardo DiCaprio(レオナルド・ディカプリオ)がルイ14世とフィリップの双子を演じている「鉄仮面」映画で入手可能なビデオです。 Randall Wallace(ランダル・ウォレス)が監督及び脚本も手掛け、三銃士としてアラミスをJeremy Irons(ジェレミー・アイアンズ)、アトスをJohn Malkovich(ジョン・マルコヴィッチ)、ポルトスをGerard Depardieu(ジェラール・ドパルデュー)が演じるという豪華キャストです。 The Skeleton Key(スケルトン・キー)に出演したPeter Sarsgaard(ピーター・サースガード)もマルコヴィッチが演じる三銃士の一人であるアトスの隠し子のRaoul(ラウル)役でデビューしています。  ダルタニャンを演じるのは1987年にシエスタに出演しそのセクシーさゆえに主演のEllen Barkin(エレン・バーキン)がつい結婚してしまったというほどの男前の俳優のGabriel Byrne(ガブリエル・バーン)です。 こちらの「仮面の男」も1962年のパリを舞台にしていますが、幽閉されている仮面の男というのは秘密を知ったルイ14世が田舎に暮らしていた弟のフィリップを拉致して幽閉したことになっています。 14世の母である皇太后とイケメン銃士ダルタニャンとの不義の子と知ったからです。 つまりこの映画では双子の王子は、枢機卿のリシュリューや皇太后の相談役のJules Mazarin(マザラン)の子説ではなく、13世の王妃がダルタニャンと密通して出来たという説を採っています。 エレン・バーキンが恋に落ちたほど魅力的なガブリエル・バーンだから王妃と関係したダルタニャンという配役も頷けます。

さて、恋人のクリスティーヌをルイ14世に取られた挙句に前線に配属されて戦士した息子のラウルのことで国王を恨んだ父のアトスが復讐することを決意します。 「L’État, c’est moi!(朕は国家なり)」と公言する絶対王政を確立してやりたい放題のルイ14世を杞憂して、聖職にあるアラミスの計画にダルタニャン以外の残りの銃士が加担して幽閉されている仮面の男と現ルイ14世とを入れ替える手助けをすることになります。 ルイ14世のマイ・フェア・キング・バージョンとして、仮面の男だったフィリップが国王の身代わりとなり今までのルイ14世が今度は鉄仮面として幽閉されそうになったものの又入れ替わって結局元の木阿弥とまさにすり替える”とりかへばや”物語なのです。 ハイライトは埃にまみれた昔の三銃士の制服引きずり出して身に纏った銃士三人はフィリップが幽閉されている牢獄へと向います。 粋なダルタニャンも別れの赤い薔薇を皇后に捧げると三銃士に加わるべく宮殿を後にします。 ダルタニャンは国王と近衛兵との銃撃戦の最中、フィリップ弟王子に自分が父親であることを告白した後、フィリップと三銃士ともども捨て身の突撃を決行し全員討ち死にします。 いや、ところがその時点では死にませんでした。 もうもうと立ち込める硝煙臭い(多分)紛塵の中から三銃士たちが現れ出でたのです。 パチパチパチ! 喜びもつかの間、その後の乱闘で国王に背中を一突きされたダルタニャンは”All for one and one for all.(一人は皆の為に、皆は一人の為に)”と言い残して息を引き取ります。(実在したダルタニャンはオランダ戦争でのマーストリヒトの攻囲戦で1673年に死亡) そして鉄仮面を王の銃士たちに引き渡したので幽閉されるべく連れ去られます。 さていったいどっちのルイ14世なんでしょう? 「仮面の男」でも例の三銃士のスローガン「All for one and one for all(1人は皆のために、皆は1人のために)」は2度ほど出てきます。(昨今はラグビーのスポーツ精神で知られている)

1993年の「What’s Eating Gilbert Grape(ギルバート・グレイプ)」から成長したLeonardo DiCaprio(レオナルド・ディカプリオ)が1997年のTitanic(タイタニック)に続いて大役を演じている「仮面の男」でもベッドシーンを演じているレオさまですが2004年にはもっと成長して「The Aviator(アビエイター)では金髪グラマー好きのHoward Hughes(ハワード・ヒューズ)役で主演しています。 レオナルド・ディカプリオがルイ14世(フィリップ)を演じた「仮面の男」には三銃士を演じたJeremy Irons(ジェレミー・アイアンズ)、John Malkovich(ジョン・マルコヴィッチ)、Gerard Depardieu(ジェラール・ドパルデュー)の他にリュック・ベッソン監督の「NIKITA(ニキータ)」で人気が出たAnne Parillaud(アンヌ・パリロー)やピーター・サースガードが出演しています。 ピーター・サースガードが出演した映画では2009年の「Orphan(エスター)」が意表をついて超怖いです。 ちなみに邦題が「仮面の男」(假面の男)と言っても1944年にJean Negulesco(ジーン・ネグレスコ)監督が「ディミトリオスの棺」を映画化した「The Mask of Dimitrios」ではピーター・ローレ(ペーター・ローレ)が演じる犯罪者ディミトリオスの死に興味を持った作家が調査すると意外な結末が待っているサスペンスです。

鉄仮面 The Iron Mask (1929)」への2件のフィードバック

  1. koukinobaabaさん、こんばんは。
    久しぶりに記事をアップしました。記事内容が、こちらと関連するので、こちらの記事に、またまた無断で直リンしてしまいました。
    いつも、事後の報告ですみません。
    それにしても、三銃士の映画って、その関連作品も含めると、本当に凄くたくさんあるんですね。驚きますよ。
    それだけ、映画としての需要があるわけだから、量産されるんでしょうね。
    いろんな三銃士観てみたいです。
    では、また。

  2. koukinobaaba より:

    いつもいつもAudio-Visual Triviaをリンクをして下さって有難うございます。トムさんみたいに映画論を戦わせるほどの裁量もない私はひたすら観たもの聞いたものを書き綴っているだけですが今後ともどうぞ宜しくお願いします。
    リンクして下さったページ「『黒いチューリップ』②~「幻想映画館」伝統的キャラクター・アクター その2~」の個別リンクを下記に書いておきます。
    http://zidai.exblog.jp/12536583/

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