河は呼んでる L’Eau Vive (1957)

L’Eau Vive (DVD ASIN: B0000ABBXB)
河は呼んでる DVD
Guy Beart – L’Eau Vive (L’eau Vive) – YouTube.com

L’Eau Vive (1957)
♪ デュランス川の流れのように、ごらんよごらん、可愛いオルタンスよ、小鳥のように、いつも自由に ♪
忘れられませんね。 一世を風靡した映画「L’Eau Vive(河は呼んでる)」の主題歌で「河は呼んでいる」です。

河は呼んでる」はFrançois Villiers(フランソワ・ヴィリエ)監督が、美しい南仏プロヴァンス地方のDurance(デュランス)河流域での大きなダムの建設をめぐって一人の少女が成長していく様を描いたフランスのヒューマンドラマです。
原作はプロヴァンスの作家「Jean Giono(ジャン・ジオノ)」で脚本も書いています。 ジャン・ジオノについて詳しく書かれたジャン・ジオノ Jean Giono :木を植えた男 に関して
実際にダム工事が行われた「セール・ポンソン湖」を題材に3年ものロケを行ったそうです。 上記のサイトにDurance et Lac de Serre Poncon(ポンソン湖の写真と映画の説明もあり。

のんびりとした田園風景が広がる美しいプロヴァンスの一方では、貧しい農民たちの醜い争いが起こります。 ダムの建設に伴い湖底に沈むこととなった山村の地主は補償金を手にしますが、亡くなってしまいます。 ヒロインである地主の遺児のHortense(オルタンス)は相続財産をめぐって未成年のオルタンスの後見人となった貧しい親戚たちの騒動に巻き込まれます。 その後オルタンスが偶然父の隠した遺産を発見したことを知られて親戚に監禁されてしまいます。
ヒロインのオルタンスを演じたのは可憐なPascale Audret(パスカル・オードレ)ですが、パスカル・オードレは「河は呼んでる」の後にも何本かの映画に出演しましたが、不幸にも2000年に交通事故で亡くなりました。
映画「河は呼んでる」での写真が見られる素晴らしいMemoable Scenes of Pascale Audret Photos – L’Eau Vive
「河は呼んでる」の映画ポスターが見られるL’Eau Vive Posters – Le Cinéma Français

英語のタイトルは”Girl and The River “という「河は呼んでる」は日本では主題歌と共に大ヒットしましたし、アメリカではゴールデン・グローブの外国語映画賞を受賞した作品ですが、不思議なことにネット上での情報は殆ど日本だけで、アメリカではIMDb意外は見つかりません。 フランスのAmazon.frにもDVDはおろかVHSさえ無いのです。

L’Eau Vive DVD
ページトップの画像は2003年発売の白黒映画で日本語字幕版「河は呼んでる」ワイドスクリーンDVDですが残念なから現在は入手不可。 今までのところ、「河は呼んでる」のDVDは世界中でも日本でしか見つからないのでますます幻の名画になりました。
こちらの「河は呼んでる」の1998年版日本語字幕版DVDも入手不可となりオークションを探すしかありません。 DVDでもブルーレイでも再リリースされないでしょうか。
L'Eau Vive河は呼んでる
4000円ほどと現在はほぼヴィンテージ価格ですが「河は呼んでる」の1998年発売の字幕版VHSはあるようです。(ASIN: B00005G146)

L’Eau Vive Soundtrack映画「河は呼んでる」の音楽はフランスのシンガーソングライターGuy Béart(ギイ・ベアール)作詞作曲のシャンソン「L’Eau Vive(河は呼んでいる)」です。 ギイ・ベアールは”Qu’on est bien(なんていい気分)”や”Il N’ Y A Plus D’apres(あとには何もない)”など「悲しみよこんにちは」で歌ったジュリエット・グレコにも曲を提供したそうです。
ちなみに2003年の「Les Egares(かげろう)」で主演した演技派女優のEmmanuelle Béart(エマニュエル・ベアール、Emanuelではない)はギイ・ベアールの娘だそうです。
Guy Béart – l eau vive – YouTube

世界のGuy Béart(ギイ・ベアール)のアルバム集ですがAutour du Monde(ギイ・ベアールのアルバム殆どに”L’Eau Vive(河は呼んでいる)”が収録されています) Au Japonで検索すると、現在は中古レコードで4500円の価格が付けられている日本発売の「河は呼んでいる」公開当時のEPサントラ・レコードの画像が見られます。
☆ “Ma petite est comme l’eau, elle est comme l’eau vive…”と歌われるフランス語の歌詞はL’Eau Vive – LyricsMania.com

ギイ・ベアールが歌った映画主題歌の”河は呼んでいる”は、日本でヒットした洋楽ポップスを収録した「僕たちの洋楽ヒット Vol.1 1965~66」に収録されています。
続・僕たちの洋楽ヒットVol.1続・僕たちの洋楽ヒットVol.1
♪ 試聴は続・僕たちの洋楽ヒットVol.1 HMV&BOOKS online
「河は呼んでる」公開当時、日本では倉金章介原作のテレビ・ドラマの”あんみつ姫”役を演じたシャンソン歌手の中原美紗緒が歌ってヒットしました。
☆中原美紗緒の日本語の「河は呼んでいる」は「SP盤再録による花のスターアルバム Vol.1」に収録されています。
※この美しい”河は呼んでる”のテーマ曲は、”河は呼んでる”として”Summer Time(夏の日の恋)”で有名なThe Percy Faith Orchestra(パーシー・フェイス・オーケストラ)が演奏した試聴できるアルバムの「STAR BOX パーシー・フェイス」(ASIN: B00009WKX4)や、現在は入手困難ですがジャケットが浜辺の夕日画像のクラシックCDの「CBS.SONYのCDのFDPA 15(パーシー・フェイス / 夏の日の恋 追憶)」などに収録され、”Eau Vive”としては「Bon Voyage! / Carefree」(ASIN: B0000996G9)などに収録されています。

Pascale Audret

Pascale Audret Filmography
パスカル・オードレは1957年の「河は呼んでる」の後に「Oeil Pour Oeil(眼には眼を)」と、1969年のLes Chemins de Katmandou(カトマンズの恋人)というAndré Cayatte(アンドレ・カイヤット)監督の2作品に出演していますが、1958年には「Les Jeux Dangereux(危険な遊び)」でSami Frey(サミー・フレイ)と共演し、1961年には歴史映画の「La Fayette(ラファイエット侯爵)」で主役のラ・ファイエット夫人を演じました。
☆パスカル・オードレの出演映画について詳しくはAudio-Visual Trivia内のPascale Audret

河は呼んでる L’Eau Vive (1957)」への2件のフィードバック

  1. 南林間 より:

    オードレの娘ジュリードレファスは日本語がナチュラルで、長く日本でTVレポーターなどしていたが現在はどうしているのだろうか?

  2. koukinobaaba より:

    1976年頃から始まったNHK教育テレビジョンの「フランス語講座」(現・フランス語会話)という番組を私は聴講していたことがありましたが、1989年頃、早稲田の小林教授だったと思いますがJulie Dreyfus(ジュリー・ドレフュス)さんが助手を務めていました。その後は映画「キル・ビル Vol.1」に出演していたのを見ただけです。

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