ペレス・プラード Perez Prado

Lo Esencial Perez Prado
Lo Esencial - Dámaso Pérez Prado
El Rey del Mambo: Dámaso Pérez Prado (1916 – 1989)

¿Quien inventó esa cosa loca?
マンボはキューバ生まれのマンボの王様「Dámaso Pérez Prado(ペレス・プラード)」の発明です?
米国の黒人(アフリカ系)ではなくキューバ出身のミュージシャンであるペレス・プラードはキューバのインテリ家庭に育ったらしい幼少時代からクラシックのピアノを学んでいたそうです。 1940年代にハヴァナのクラブのピアノ弾きになりましたが、ピアニストだから作曲もこなしました。
アルバムの収録時期からしておそらく1957年頃に作られたFireworks(花火)という曲ではドラミングが花火の打ち上げのように鳴り響くように、マンボはペレス・プラードが水や風や花火などの自然のサウンドを取り入れてルンバに似たアフリカ色の濃いマンボのリズムを創り出したのだとか。(この説には色々と異論があるようです)
でも、この説には何の間違いもありません。 ペレス・プラードは世界中にマンボのリズムを広めました!

Dámaso Pérez Prado(ペレス・プラード)には同じく音楽活動をしていたPantaleon Perez Pradoという弟がいて1960年代頃はもっぱらヨーロッパで公演していたそうですが、1950年代には”マンボの王様”というタイトルの使用については裁判沙汰にもなったとか。
昔は”ペレス・プラド”と呼んでいた記憶があります。

Pérez Prado & Benny Moré
ペレス・プラードが生み出したマンボは当時のキューバでは流行りませんでしたが、メキシコへ渡って自分のバンドを結成して成功し、「Glenn Miller of Mexico(メキシコのグレン・ミラー)」と呼ばれてメキシコ映画にもたくさん出演しました。 後の大ヒットに繋がった1949年のメキシコでの初レコーディング当時、ペレス・プラードが作曲したQué Rico El Mambo(エル・マンボ又はマンボ・ジャンボ)やMambo No. 5(マンボ・ナンバー5)などをプラードの楽団で歌っていたのはペレスプラドがメキシコで出会ったのがBenny Moré(ベニー・モレ)だそうです。 El Barbaro Del Ritmo(リズムの野生児)という別名を付けられたベニー・モレはアメリカ市場を狙ったプラードと別れて本国のキューバに帰って、キューバの国民的歌手といわれるようになりました。
※キューバでは1990年代終わり頃からサルサの神様のようなベニー・モレの名を冠したFiesta de Benny More(ベニーモレ)音楽祭というのが開催されているそうです。 ちなみに同じキューバ発祥のリズムでもニューヨークやヨーロッパで流行ったチャチャチャは主に白人に人気があったようです。
Benny Moré aka El Barbaro Del Ritmo – Ya Son Las Doce (Guaracha – mambo)- YouTube

Perez Prado & Stan Kenton a la mambo
1952年のこと、当時アメリカで人気のビッグバンドのバンドリーダーの一人「Stan Kenton(スタン・ケントン)」の大ファンだったペレス・プラードはマンボをアメリカのスウィングに近づけようと成功を目指して渡米し、スタン・ケントン楽団に曲を持ち込んだところ、スタン・ケントンの方がマンボ狂になってしまったそうでTaboo (Tabu)などマンボの曲をたくさん演奏しています。 ペレス・プラドもキャバレーTropicanaの専属バンドであるTropicana Orchestraのリーダー「Armando Romeu Gonzalez(アルマンド・ロメウ・ゴンザレス)」作曲によるというMambo a la Kenton(ケントン風マンボ)という曲を演奏しています。
Damaso Perez Prado – Mambo A La Kenton – YouTube
アルマンド・ロメウは自ら点字を学んで数年前に亡くなったキューバン・ジャズの盲目のピアニストであるFrank Emilio Flynn(フランク・エミリオ・フリン)が楽譜を読めるように支援したミュージシャンだそうです。 プラードのマンボは最初アメリカではニューヨークのプエルトリコ人向けラジオで流されそれからロスアンジェルスの白人が聴くようになって1950年には大流行となったのです。 英語が全く話せないペレスプラードでしたがボデイランゲージを交え、スペイン語で書かれていても楽譜は世界共通語!と雇った白人ミュージシャン達にプラード手書きの楽譜で演奏することを強いたので読むには照明が暗かったこともあり笑えるようなな間違いもあったとか。
Perez Prado & Xavier Cugat
あちこちツアーして1954年には当時はラテンの王様だった憧れのXavier Cugat(ザヴィア・クガート)楽団のいるStarlight Roof of the Waldorf-Astoria Hotelに到達しました。 ミラーボールが煌く広間に真っ赤やロイヤルブルーの上着に金色のトリミング&ピンクのタイ! Rrrr— ラッテン・グルーヴ!

Cereza Rosa
シャンソンのGuaglione(ガリオーネ)など何でもマンボにしてしまうペレス・プラードですが、渡米した1955年にアメリカでチャートインしたのは英語タイトルが”Cherry Pink And Apple Blossom White/Cerri Pink And Apple Blossom White”というCereza Rosa(セレサ・ローサ)でした。 シャンソンの作曲家であるLouiguy(ルイギ又はLouis Gugliemi/ルイ・ガリェーミ)とJacques Larue(ジャック・ラリュ)作詞の”Cerisier Rose et Pommier Blanc(バラ色の桜んぼと白いリンゴの花 )”はAndré Claveau(アンドレ・クラボー)の1950年のヒット曲ですがこの曲をちょっと扇情的なマンボにアレンジしています。 この曲は1955年のJane Russell(ジェーン・ラッセル)主演の映画「Underwater!(海底の黄金)」のテーマ曲として使用されました。
その後も1958年に「Patricia(パトリシア)」がチャートインしましたが60年代にはロックンロールの波に押されてペレス・プラードはキューバに帰ってしまいました。

どの曲を選ぼうと、ペレス・プラードの音楽は椅子に座って聴くなんてことは出来ません! 身体がひとりりでに動き出しマンボのステップを踏んでしまいます。

La Llorona Loca
ペレス・プラードが50年代にメキシコで出演した映画は10本以上ありますが、1951年の「Del Can-Can al Mambo(カンカンからマンボまで)」では、メキシコの名テノール歌手のPedro Vargas(ペドロ・ バルガス)と共に主役級で出演し、Que Rico Mambo、Mambo en SaxやMambo Baklanなど5~6曲を演奏しています。 その19世紀のカンカンと20世紀のマンボを類推しているコメディの中で、実際にはTony Camargoが歌っているコロンビアの歌「La Llorona Loca(ラ・ジョローナ・ロカ=狂った泣き女)」はペレス・プラードが口パクをしていたり、ピアノを弾いたりします。 日本では人気のあったTrio Los Panchos(トリオ・ロス・パンチョス)も出演しています。
Orquesta de Perez Prado – “La Llorona”- YouTube

Mambomania!
1950年代にはそれまでのルンバに代わってニューヨーク中の誰もがマンボを踊るようになり、ヒスパニックには容易なダンスも白人エリートにはリズムが取りにくく、当時有名なダンサーのKatherine Dunham(キャサリン・ダンハム、Katerine Duncanではない)のダンス学校に習いに行ったそうで、そこが一種の上流階級の社交場になったそうです。 キャサリン・ダンハムの舞踏団には若きEartha Kitt(アーサー・キット)が参加して欧州ツアーに同行しています。

Mambo with Silvana Mangano (1954)
ペレス・プラードは出演していませんが上述のキャサリン・ダンハムが出演する「Mambo(マンボ)」はセミ・ミュージカル映画です。 Robert Rossen(ロバート・ロッセン)が監督し、Carlo Ponti(カルロ・ポンティ)が制作に携わったそうですが、イタリアのグラマー女優であるSilvana Mangano(シルヴァーナ・マンガーノ)と「Anna(アンナ)」で共演したVittorio Gassman(ヴィットリオ・ガスマン)がカップル役で出演した他、「Phone Call From A Stranger」で共演したShelley Winters(シェリー・ウィンタース)とMichael Rennie(マイケル・レニー)も観られます。 たしかに映画の冒頭に心機一転して舞踏団に入ったシルヴァーナ・マンガーノが舞台でセクシーなマンボを踊ります。 これとは別の映画「アンナ」の方ではシルヴァーナ・マンガーノが歌った主題歌はマンボではなくてBaião(バイヨン)でした。 1955年のミュージック・ライフ誌におけるSPレコード部門で3位だったのが1951年の「アンナ」の主題歌の”El Negro Zumbon”で前年には第1位で、作曲はイタリアのArmando Trovajoli又はArmando Trovaioli(アルマンド・トロヴァヨーリ)が別名のRoman Vatro(ロマン・ヴァトロ)として作曲したそうで、ロマン・ヴァトロはGiordano Franco(フランコ・ジオルダーノ)と組んでソフィア・ローレンが歌った”Mambo Bacan”も作っていますがトロヴァヨーリの方は”There Is A Star ….”を作っています。(歌のタイトルにある”El Negro Zumbón”とはひょうきんな黒人男といった意味?) その時ペレス・プラード楽団のマンボNo.5が1位でセレソ・ローサ(スペイン語でCerezo rosa、チェリー・ピンク・マンボ)が2位だったそうです。(ビルボードでは10週連続トップだったとか) アンドレ・クラヴォーのCerisier rose et pommier blanc(フランス語)を1950年に歌ったシャンソン歌手のYvette Giraud(イベット・ジロー)が1955年に来日し日本語で歌いヒットしました。 アメリカでは”Cherry Pink And Apple Blossom White”として1951年にGeorgia Gibbs(ジョージア・ギブス)が歌いました。
ちなみにバイヨン(バイオーン)という言葉のオリジンはポルトガルでブラジル北東部のサンバに近い軽快なダンスリズムがヨーロッパで流行ったらしいです。 日本で有名な曲というと1952年に Percy Faith(パーシー・フェイス)楽団が録音したハプシコードとコンガの組み合わせが前衛的な”Delicado(デリカード)”でしょうか。
タイトルがなぜマンボなのか疑問に思った映画「マンボ」はその当時の日本にしては早い公開で1955年に上映されていますがこの映画をリアルタイムでご覧になった方はおられるでしょうか。 ちなみに映画「マンボ」の音楽は1954年に名作と呼ばれるFederico Fellini(フェデリコ・フェリーニ)が監督し、Anthony Quinn(アンソニー・クイン)が主演した「La Strada(道)」でも音楽を担当したNino Rota(ニーノ・ロータ))も関わったそうです。

Mambo Et cetera
アメリカでは早々と廃ったかにみえたマンボでしたが、日本では昭和20年代後半からボチボチ聴かれ、昭和31年(1956年)に来日したペレスプラド楽団がきっかけとなりブレイク。 この年に刊行された石原慎太郎の「太陽の季節」に触発されたアロハシャツ姿の太陽族の流行とも相まってパッチ風のマンボズボンを穿いてグラサン姿のマンボ族なるアプレな若者たちが出現しました。(当時1950年代には破廉恥と呼ばれました)
天下の美空ひばりでさえ1952年(昭和27年)に”Omatsuri Mambo(お祭りマンボ)”を歌い、1953年にはトニー谷がソロバンを振りながら”アイブラユー!”と”さいざんすマンボ”を宮城まり子と歌った他にも笠置シヅ子、江利チエミ、織井 茂子、渡辺はま子、胡美芳(Hu Mei Fang)までもナンセンスな歌詞で歌うマンボ人気は60年代まで続きました。 当時はラテンの異端児のマンボを言うに及ばず、タンゴ、ルンバ、ボレロ、ビギンなどのラテン調の歌謡曲が流行歌としてもてはやされました。(歌詞は陳腐なれどリズムは最高!)
アメリカでもスイングバンド(スウィング・ジャズ)のStan Kenton(スタン・ケントン)やBilly Mays(ビリー・メイ)やビバップのDizzy Gillespie(ディジー・ガレスピー)なども好んで演奏し、Sonny Stitt(ソニー・スティット)までも”Blue Manbo”と”Cool Mambo”を発表、そしてなんとMisty(ミスティ)のErroll Garner(エロール・ガーナー)が演奏した”Mambo Errol”なんていうのもありました。 演奏だけでなく、1954年に大ヒットしたVaughn Monroe(ヴォーン・モンロー)の”They Were Doin’ Mambo”を始め、Rosemary Clooney(ローズマリー・クルーニー)の”Mambo Italiano”やPerry Como(ペリー・コモ)の”Papa Loves Mambo”などジャズやポップスの歌手たちもこぞってマンボを歌ったのでした。 ウーッ!

☆1960年の東京国際劇場に於けるペレス・プラードの実況録音LP盤(日本VICTOR LIVING STEREO SHP-5069)とRCA Camden盤について書かれたブログ「忘却とは忘れ去ることなりき・・・」内のPrado in Japan, 1960
私はこの浅草の国際劇場で1960年以前にSKD(松竹歌劇団)東京踊りは観に行きましたがプラードの公演を観ていないのが悔しいです。 下記のコメント欄にもプラードの国際劇場公演盤について書かれています。

The Original Mambo Kings
Armand Assante(アーマンド・アサンテ)とAntonio Banderas(アントニオ・バンデラス)が共演した1992年のアメリカ映画「The Mambo Kings(マンボ・キングス/わが心のマリア)」では、キューバからニューヨークに出て来たマンボ兄弟の葛藤を描いたミュージカルです。 ちなみにセクシーなアントニオ・バンデラスはスペイン映画出身の俳優でこの「マンボ・キングス」がハリウッド映画デビューとなったそうです。 これ以降マッチョで濃い役柄で活躍していますが、過去に1982年の「Laberinto de pasiones(セクシリア)」や1986年の「Matador(マタドール)」や1987年の「Mujeres al borde de un ataque de nervios (神経衰弱ぎりぎりの女たち)」などでバンデラスと組んだスペインのPedro Almodóvar(ペドロ・アルモドバル)監督がフランスのハードボイルド作家のThierry Jonquet(ティエリー・ジョンケ)の小説「Tarantula」(ISBN-10: 1852428953)を映画化した2011年の「La piel que habito(The Skin I Live In)」に出演してまだまだ健在。(邦題は”私が、生きる肌”) ちょっとAlida Valli(アリダ・ヴァリ)が出演した「Les Yeux sans visage(顔のない眼)」のような怖い内容です。
兄を演じたアーマンド・アサンテはデミ・ムーア主演の「素顔のままで」にも出演しています。
「マンボ・キングス」で使用されたプラードの曲を集めた1992年リリースのアルバム「The Mambo Kings Original Motion Picture Soundtrack」(MP3アルバムの試聴はASIN: B00ALRXI60)はプラードの曲を他の演奏者で収録したものです。
映画ではBeny More(ベニー・モレ)の”Como Fue”や、”Mambo Diablo”がお得意のラテンの大御所であるTito Puente(ティト・プエンテ)”も自身の役で登場し”Cuban Pete”などを演奏しました。 アントニオ・バンデラスが歌ったLOS Lobos(ロス・ロボス)の”Beautiful Maria Of My Soul”という曲が印象的でした。
The Crew Cuts(クルー・カッツ)のSh-Boom(シュブーン)は収録されていませんが、OST(オリジナルサウンドトラック)「The Mambo Kings」にはアントニオ・バンデラスの”Beautiful Maria of My Soul (Bella Maria de Mi Alma)”をはじめ、Celia Cruz(セリア・クルース)が歌った”Melao De Cana(砂糖キビ汁の意味)”、ティト・プエンテの”Cuban Pete”や”Ran Kan Kan”など16曲が収録されています。

Perez Prado plays Mucho Mambo para Dançar
ペレス・プラードのLPデビューはヴィクターで1951年に録音したLP盤の「Mucho Mambo」で、アメリカでのシングル・ヒットになった”Que Rice El Mambo”から1年後のことだったそうです。 収録曲目はBabarabatiri、Pachito e Ché、Oh Caballo、プラードの定番曲となるMambo No. 8とMambo No. 5、そしてお決まりのトランペット・ソロが鳴り響く”Pianolo”の全6曲です。(BabarabatiriとPachito e Ché以外は全てプラードの作曲だとか)

Jazz a la Mambo!
1993年リリースのアルバム「The Original Mambo Kings: An Introduction to Afro-Cubop」はAfro-Cuban Suiteに代表されるCubop(キュウバンとビバップ)と呼ばれるラテンジャズが一時流行りましたが、ディジー・ガレスピーのためにChico O’Farrill(チコ・オファリル)により編曲された有名な”Manteca Suite”の他、ラテンの王様でマラカスのMachito(マチート)の曲が収録されています。 トランペットがQuincy Jones(クインシー・ジョーンズ)、テナーがHank Mobley(ハンク・モブレー)など、ドラムがBuddy Rich(バディ・リッチ)、トロンボーンがJ.J. Johnson、アルトがCharlie Parker(チャーリー・パーカー)などなどと豪華メンバーです。 パーカーと共演したMachito & his Orch(マチート楽団)のヴァーヴ録音には「Machito – Afro-Cuban Jazz」シリーズのLP「Afro-Cuban Jazz Suite: Mambo」のI(Pt. 1)やII(Pt. 2)などがあります。
マチート楽団やチャーリー・パーカーなどが演奏するラテンナンバーの試聴はOriginal Mambo Kings: An Introduction to Afro-Cubop – CD Universe

スタン・ケントンがマンボ好きでShorty Rogers(ショーティ・ロジャーズ)もご同様に自身が編曲したWuayacañanga SuiteをメインにDizzy Gillespie(ディジー・ガレスピー)作曲のラテンジャズの名曲で、スペイン語ではLard(ラード)又はGrease(グリース)という意味の”Manteca”をテーマにアフロ・キューバン音楽のアルバム「Manteca」を1958年にリリースしています。ビッグバンドのリーダーとしてのショーティ・ロジャーズは主にflügelhorn(フリューゲルホーン)を演奏し、ドラムがShelly Manne(シェリー・マン)で、Carlos VidalやModesto Duranなどのラテン・パーカション奏者をフィーチャーしています。
Manteca: Afro-Cuban Influence(試聴はManteca Afro-Cuban Influence – CD Universe

Best of Perez Prado: The Original Mambo #5
El Mambo(エル・マンボ)をはじめ人気の曲が満載のこのペレス・プラードのアルバムで貴方はマンボ通!
The Best of Pérez Prado: The Original Mambo No. 5The Best of Pérez Prado: The Original Mambo No. 5
試聴はThe Best of Pérez Prado: The Original Mambo No. 5 – Amazon.com

Mambo a la KentonやMarilyn Monroe Mamboの他、ディズニーのトリビュートでHeigh-Ho(のThe Dwarfs’ Marching Song白雪姫と七人のこびと)などが収録されています。
私の好きなFireworks(花火)という曲はなぜか滅多に見つかりませんが「Prez」(デジタルのMP3アルバムもあり)や「Greatest Hits」などに収録されています。
☆”花火”の試聴はPrez Prado & His Orchestra – Fireworks (Prez) – Amazon.co.jp (MP3 Download)

Pérez Prado Plays Taboo…Don’t Do!
ペレス・プラードのマンボの曲で私が好きなのは沢山ありますが、特にエキゾチックな演奏のタブー(タブウ)は格別です。
タブーの他にペレス・プラード定番のMambo No. 5(マンボ5番)やMambo No. 8(マンボ・ナンバー8)をはじめ、La Macarena(マカレナの乙女、もしくは斗牛士のマンボ又は闘牛士のマンボ)、Cerezo Rosa(セレソローサ)、そしてBesame Mucho(ベサメ・ムーチョ)、Quizas, Quizas, Quizas(キサスキサス)、Quien Sera(キエンセラ)やHistoria de un Amor(ある恋の物語)などPerez Prado Orchestra(ペレス・プラード・オーケストラ)演奏のラテン・スタンダードが収録されていた「The Best of Mambo」は現在は入手困難です。
エル・マンボ(マンボジャンボ)など全20曲が試聴できる国内盤「ベスト・オブ・ペレス・プラード」では”ちょっとだけよ”風タブーの他、日本でもヒットしたお馴染みの曲が収録された「ベスト・オブ・ペレス・プラード」(ASIN: B00006BGNP)
Mambo Jambo! ちんぷんかんぷん!

Big Hits By Prado
1960年にRCAからリリースされたペレス・プラードの人気LP盤はCD化されていないようですが、12曲収録のMP3アルバムが試聴できます。
Big Hits By Prado – Amazon.co.jp (MP3 Download)
2001年の2枚組み輸入盤「Lo Mejor de lo Mejor」(ASIN: B00000JQJM Amazon.comで試聴)には定番のマンボ曲の他にSkokiaan(スコキアン)やAnna (El Negro Zumbon)など全40曲が収録されています。

Mambo Ni Hablar
2004年の映画「Shall We Dance?(シャル・ウィ・ダンス?)」で使用されたということですが、画像はペレス・プラードの”Mambo Ni Hablar(マンボ 問答無用)”!が収録されているアルバムですが、現在は入手困難でMP3 ダウンロードしかありません。(ASIN: B00000JTDZで曲目リストは見られます)
Perez Prado [Best of] - Mambo Ni HablarPerez Prado
Perez Prado – Mambo Ni Hablar (Mambo No. 5 (The Very Best of Perez Prado) – Amazon.co.jp (MP3 Download)
“Ni Hablar”はQue Rico el Mambo、Patricia、Corazon de Melon、Mambo No. 5、Cerezo Rosaなども収録されているアルバム「Hall Of Fame: Historia Musical」(ASIN: B0002SPPEG)の他にはヴィクターエンターテイメントの「PEREZ PRADO DELUXE 1. MAMBO SUCCESS(ペレス・プラード全集 (1) これぞマンボ!)」、「VOL.2―世界のマンボ」、「VOL.3―哀愁のマンボ」、「VOL.4―ビバ!マンボ」に全77曲収録した4枚組セットではタブーは私の好きなバージョンではないのですが、この「VOL.6―これぞマンボ!」には他には何処にも見つからない珍しい”Huapango De Perez Prado(ペレス・プラードのウアパンゴ)”が収録されています。(ウアパンゴとはペレス・プラードが大成功を収めたメキシコの伝統民謡です)

1955年にリリースされたPerez Prado And His Orchestra(ペレス・プラード楽団)のアルバム「Havana 3 AM」(Mambo Mania – EP)は2001年発売の試聴ができる12曲収録のアルバム「ハヴァナ・午前3時」(ASIN: B00005IX2B)などがありますが、現在2014年発売の14曲収録のMP3アルバム「Havana, 3 a.m. (Original Album Plus Bonus Tracks 1955)」(ASIN: B00LV1BKYM)では”Mosaico Cubano (Cuban Sketch Mosaico Cubano [キューバ幻想曲])”をはじめ、ボーナストラックのSkokiaan(スコキアン)とMambo en Sax(サックスのマンボ)が試聴できます。

Lo Esencial Perez Prado
ページトップの画像は定番曲の他に”Caballo Negro(黒馬マンボ)”などを収録して2005年に発売されたアルバムの「Lo Esencial Perez Prado」です。(時々品切れ)
Mambo No. 5、Mambo en Sax、Que Rico el Mambo、Mambo No. 8、Mambo a la Kentonなどの定番が収録されています。
♪ 試聴はEsencial Perez Prado – CD Universe
国内盤の試聴は類似したアルバムの「ペレス・プラード楽団 – Amazon.co.jp 」(「ミュージック・マエストロ・シリーズ マンボの王様、ペレス・プラードの全て~マンボNo.5」と同じマラカスを持ったカバー画像)

ペレス・プラード全集 CD
「ポピュラー定番大全集」というペレス・プラード全集がありますが、類似した2008年発売の2枚組みCD「ペレス・プラード全集~マンボNO.5」(ASIN: B0011E92XK)には定番曲を網羅してタブーなど全29曲が収録されています。 カバー画像が類似したCDには「ある恋の物語~ベスト・オブ・マンボ ペレス・プラード(The Best of Mambo)」(ASIN: B000051T6N)がありますがこちらは20曲収録の1枚単品です。

Our Man in Latin America – Perez Prado
1963年(もしくは1967年)にRCA Victorからリリースした「Our Man In 」シリーズのLP盤レコード「The Best of…」ではキューバの代表的なソンや、哀愁を帯びたプエルトリコのボレロやメキシコやチリのカンシオンなどを当時流行のチャチャチャやツイストやボサノバなどにアレンジし、”Tico-Tico-No Fubá”で聴けるようなBongosonという新しいリズムを紹介しています。 ボサノヴァにアレンジしたCanto Siboney、ルンバにアレンジして豆売り行商の奴隷の悲哀を歌ったEl Manisero(The Peanut Vendor/マニセロ)、BongosonにアレンジしたEstrellita Del SurやGuadalajaraなど12曲を収録しています。(LP盤はASIN: B00331JLQ2 Amazon.com)

ペレス・プラード楽団 奇蹟の映像コレクション VHS
ペレス・プラード楽団 の映像が観られる1994年のカラーVHSビデオ「マンボの王様/ペレス・プラード・ショウ」は「ペレス・プラード楽団/奇蹟の映像コレクション(1) マンボの王様~ペレス・プラード・ショウ」(ASIN: B00005N455)というビデオが存在するらしい。 聴いたこともない「工業学校生のマンボ」、「大学マンボ」、 「マンボ黒馬」など20曲ほどを主六してあり、この他にインタビューやペレス・プラードの葬儀の映像が収録されているそうです。

Audio-Visual Trivia内のペレス・プラードに関連した記事
Mambo a la Kentonのスタン・ケントンについてはジューン・クリスティ
ラリー・クリントンについてはラリー・クリントンとビー・ウェイン
ペレス・プラードのMambo Ni Hablarについては映画「シャル・ウィ・ダンス?

☆ペレス・プラードのTaboo(タブー)についてはAudio-Visual Trivia内のTaboo
☆チェ・ゲバラの葬儀で流れたペレス・プラードの組曲(Theme Of Two Worlds)についてはVoodoo Suite & Exotic Suite of the Americas

ペレス・プラード Perez Prado」への18件のフィードバック

  1. nm より:

    はじめまして、突然おじゃましてすみません。
    チェ・ゲバラの葬式で演奏されたペレス・プラードの曲(インストゥルメンタル)を探しております。
    どうも1962年録音のExisotic suite of Americaに入っているようです。
    16000円くらいのベスト盤にあるみたいなのですが、もしもっと安い1枚CDであれば、どうかお教えくださいませ。
    なにとぞよろしくお願いいたします。

  2. koukinobaaba より:

    nmさん、回答が遅くなって済みません。
    お訪ねのCDについて私は勘違いしましたのでここに訂正致します。
    2003年にリリースされたCDでオリジナルが1962年というのを見つけました。 「Exotic Suite of the Americas」
    このCDにはゲバラの葬儀で流れた「Theme Of Two Worlds」がメドレーではなくそれぞれのパート(opening movementとtransition movementとclosing movementの三部作からなる)が単独で収録されています。
    ちなみにチェ・ゲバラの伝記映画の記事は、The Motorcycle Diaries(モーターサイクル・ダイアリーズ)です。
    http://www.audio-visual-trivia.com/2004/10/the_motorcycle_diaries.html

  3. nm より:

    ていねいなお返事ありがとうございます。
    試聴してみます^^

  4. mambo2 より:

    こんにちは初めまして。
    ペレスプラードの事をこんなに詳しく書いてられるサイトだったのでビックリしました。
    とても勉強になりました、ありがとうございました。
    実はペレスプラードのアルバムで探しているものがございます。
    http://www.laventure.net/tourist/prez_bio2.htm
    のトップ部分に出ているmambo mamboというアルバムなのですが、このアルバムは現在はもう発売(CDで)されていないのでしょうか?
    また、このアルバムに収められている曲目等が判りましたら何卒お教え頂けないかと思います。
    しかし良いジャケットですよね?

  5. koukinobaaba より:

    「mambo2 」さんがお探しの78回転レコードの”Mambo Mambo”ですが、曲目リストは
    APRIL IN PORTUGAL
    MAMBO A LA KENTON
    A LA BILLY MAY
    MAMBO DE CHATANOOGA
    LPのジャケット画像はPerez Prado – “Que Rico El Mambo / Mambo Jambo” (1952/6)でも使用されていますが、これらは中古のオークションで出品されないと入手出来ません。
    1957-65 Perez Prado – Mambo Mamboという文字も見ました。
    Victor ではなくて1955年にRCAからりりースされた同名のEPレコードもあるそうです。カバー画像はまったく違いますが曲目は同じで、April In Portugal、Mambo A La Kenton、A La Billy May、Mambo De Chatanooga を収録した盤です。http://www.musicminutes.nl/album/161455-mambo_mambo-perez_prado_and_his.html
    上記の曲目を収録したCDならAmazon.com Mambo Mania/Havana 3 A.M.
    日本 http://www.amazon.co.jp/Mambo-Mania-Havana-3-M/dp/B000001AVX
    米国 http://www.amazon.com/Mambo-Mania-Havana-3-M/dp/B000001AVX

  6. 矢野ZZZZ より:

    エキゾチックインアメリカ組曲とexotic suite of the AmericaとTheme of two worldは同じ曲ですか?エキゾチックインアメリカ組曲が入手したいのですが。

  7. koukinobaaba より:

    「矢野ZZZZ」さん、Exotic Suite of the Americas(エキゾチック・アメリカ組曲)はアルバム(CD)のタイトルで、Theme of Two Worldsはそのアルバムに収録されている組曲のタイトルです。
    1962年がオリジナルのリリースという「Exotic Suite of the Americas(エキゾチック・アメリカ組曲)」はLP盤と同じ内容でCD化されています。「Exotic Suite of the Americas」というアルバムには、三つのパートからなる”Theme of Two Worlds”を含む組曲で他にはラテン曲とジャズのスタンダード曲が収録されています。

  8. 岩瀬 勲 より:

    初めまして
    ペレス・プラドについて、こんなに詳しいサイト感激です。私が初めて外タレの音楽を生で聴いたのは、ペレス・プラドでした。1960年浅草の国際劇場でのことです。
    この日、ビクターが録音していましたが、そのレコードがペレス・プラド・イン・トーキョーのような題名で発売されたようなのですが、入手できませんでした。その後、GREIT HITS BY PRADO(SHP5260 victorLP盤)で2曲聴くことが
    出来ましたが、この東京公演全曲のLPまたはCDご存知でしたら教えてください。

  9. koukinobaaba より:

    1960年の3月に国際劇場のライブを収録したLPは「Prado In Japan」 でレコード番号はモノラル盤が”Victor LS-5197”でステレオ盤が”SLS-5041”かと思われます。そのレコードは1962年にもレコード番号が”Victor SHP-5069”としてステレオ盤がリリースされ、1973年に「Prado in Japan 1960」として” ビクター/RCA Camden RGP-1079”というレコードもあったですが残念ながらCDは見つかりません。当初のコメントでLPのタイトルを「Mambo! Mambo! Mambo! Prado in Japan 1960」と書いていましたが、後に私が引用させて頂いたブログ「忘却とは忘れ去ることなりき・・・」のりんさんよりお知らせ頂きました。タイトルにはMambo! Mambo! Mambo!は付かないそうです。 
    ちなみに1960年国際劇場実況録音のEP盤”VICTOR sx-1054”には斗牛士のマンボとある恋の物語の2曲が収録されています。いづれもオークションに出品されるのを待つか中古レコード店に問い合わせるしかなさそうです。
    このブログ内に「ペレス・プラードのタブー」と「ペレス・プラードのブードゥー組曲とエキゾチック・アメリカ組曲」について書いた記事がありますので是非ご覧下さい。
    このページの末尾にある☆が付いたURLです。

  10. 岩瀬 勲 より:

    早速の回答ありがとうございました。大変役立ちます。中古レコード店などあったってみます。
    ザ・マンボ・キング~ペレスプラード栄光の軌跡VICTOR BVCM-8701/10の中の6枚目に
    サクラ・サクラというのがあるようですが日本録音でしょうか。浅草・国際劇場での録音はこの
    CDに収録されているようですか。

  11. koukinobaaba より:

    国際劇場ライブ盤「Prado in Japan」の収録曲はintroductionに続いて、Cerezo Rosa、Sakura Sakura 、Hamachidori、Historia de un Amor、La Virgen de la Macarena、Tequila、Mambo No. 5、Mambo No. 8、Princess Suga、Lullaby of Birdlandとなっています。そして「ザ・マンボ・キング~ペレスプラード栄光の軌跡」(VICTOR BVCM-8701 ~10)の収録曲は
    マンボ第五番はディスク:1にあり、マンボNo.8 はディスク:3、セレソ・ローサはディスク:4にあるので、さくらさくら、ある恋の物語、マンボ・ジャパニーズが収録されているディスク:6が日本公演だと限定することは出来ません。肝心な浜千鳥、マカレナの乙女、テキーラ、Princess SUGA(プリンセス・スガは”おすたちゃん”と呼ばれて当時人気の清の宮内親王に捧げられた曲)、バードランドの子守唄は全く見られませんから、国際のライブ録音ではないのかもしれません。

  12. 岩瀬 勲 より:

    本当に丁寧なご回答感服します。
    プラードの録音は、主にRCAのようですが、私の手元にあるLPで音響機器メーカーのTEACから最初に発売されたTABU:PEREZ PRADO(TLP-1001)というのがあります。
    音も良く、自作のスピーカーの調整用に使ったりしていました。この中で、プラードのセリフ?、歌などが聴かれますが、他にもこういった趣向の曲などありますか。なお、「タブー」には、日本語で「ちょっとだけよ」など、掛け声のウーだけでなく聴いていて楽しくなり「モスキート」など吹出しそうになります。

  13. naoto より:

    ペレス・プラードの闘牛士のマンボで、サックスでなくトランペットで演奏したレコード、CDは存在しますか。
    昔聴いた記憶があるのですが。

  14. koukinobaaba より:

    「naoto」さんのお探しのトランペットがソロをとっているVIRGEN DE LA MACARENA(闘牛士のマンボ)は私にもどのCDに収録されているのか分りませんが「The Best Of Perez Prado」ではトランペットのようです。
    「闘牛士のマンボ」はたいていのバージョンでは闘牛場のファンファーレをイメージしたような長いトランペットのソロが特徴だそうです。
    しかしこの曲がアルバムに収録されていること自体少なく、試聴も滅多に見つからないのです。プラードの演奏もさまざまで、下記のリンクではトランペットはリズムセクションとなっておりアルトがソロをとっています。
    http://jp.youtube.com/watch?v=b0B6xxucQg4
    ちなみに”La Virgen de la Macarena”が収録されているCDには「Guantanamera」や「World’s Mambo」や「Concierto para Bongo」などがあります。

  15. 杉ちゃん より:

    もう30年以上前のことですが、「ハバナ3AM」という当時、高校生の私には、買う勇気が無かったレコードがありました。あの時買っておけば良かったのですが、今でも心残りです。CD化されているのでしょうかそれとも永久廃盤になっているのでしょうか?

  16. koukinobaaba より:

    「杉ちゃん」さま、ご質問のLP盤は1956年にリリースされたペレス・プラード(Perez Prado and his Orchestra)が演奏する貴重なアルバムで、”ハヴァナ・午前3時(Havana, 3a.m.)”です。やっと2005年に紙ジャケ仕様のCDがリリースされています。
    Amazon.co.jpでは ASIN: B000A1ECLC の商品番号で探すと”キューバ幻想曲”を含む13曲が試聴できます。ただし発売価格は¥2100でしたがAmazon.co.jpでは直売りはありませんのでヴィンデージ価格の5千円となっています。購入希望の場合は定価で販売しているショップを探してみて下さい。
    プラードのファンには垂涎のアルバムですからぜひ試聴して下さい。

  17. 初めまして。
    「忘却とは忘れ去ることなりき・・・」のブログを書いているりんと申します。ホーム・ページとブログに書いたペレス・プラード1960年来日ライブ盤、多少なりともご参考になってなによりです。
    さて、些細なことですが少々訂正を・・・
    1960年来日ライブ盤(日ビクター/RCA Camden RGP-1079)のタイトルを「Mambo! Mambo! Mambo! Prado in Japan 1960」と記載されておりますが、正しくは「Prado in Japan」です。「Mambo! Mambo! Mambo!」は、私がホームページ(下記url)で書いたとき(もう10年以上前ですね)に、掘り出し物を見つけた嬉しさのあまり、勝手に付け加えたもので、LPのタイトルではありません。誤認されたままでは申し訳ないので、お知らせ致します。
    http://www.ne.jp/asahi/tron/music/MyFavorites1.htm
    また、久しぶりに1960年ライブ盤に針を落として聴いてみましょうか・・・それでは。

  18. koukinobaaba より:

    「Mambo! Mambo! Mambo! 」はLPのサブタイトルなのかと勘違いしたことを訂正して下さってありがとうございます。1960年来日ライブ盤(日ビクター/RCA Camden RGP-1079)のタイトルが「Prado in Japan 1960」であるということがこの記事を書いてから5年後に分かるなんて…ウーッ!本当に感謝いたします。 
    1960年来日ライブ盤を聴いてみたいですが、仕方が無いので私は「ブードゥー組曲」でも聴きましょう。

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