ジュード・ロウ アルフィー Alfie (2004)

Is every man an Alfie?
Jude Law as Alfie and Susan Sarandon as Liz in Alfie
アルフィーは恋 について色々教えてくれますよ。
はたして、ジュード・ロウなくしてアルフィーは存在するか?
アルフィー (2004年)
男ってみんなアルフィー?
若くてハンサムな現代版「カサノバ」がニューヨークでBird(ガール)ハント!
さて、その結果は?

美形なのになぜか凶暴なホモの愛人を演じた1997年の「Midnight in the Garden of Good and Evil(真夜中のサバナ)」とか、禿げ鷹のようなスクープ写真家を演じた2002年の「Road to Perdition(ロード・トゥ・パーディション)」などクセのある役が多い英国人俳優のJude Law(ジュード・ロウ)がまさに適役といえる美貌の情無し野郎、非道なる女たらしのアルフィーを演じます。
「アルフィー、アルフィー!、アルフィー…」と女性たちにモテモテで祝福された男のアルフィーはロンドンからニューヨークにガール・ハントにやって来ました。 お仕事は美容師じゃなくてリムジン(大型高級車)の運転手、魅力的アな女に目がないアルフィーは次々に誘惑するのですがひと度女が束縛しようとすると女は消耗品とばかりに情け容赦なく切り捨てる自分勝手な男なのです。 1995年に「Dead Man Walking(デッドマン・ウォーキング)」でアカデミー主演女優賞を受賞した演技派のSusan Sarandon(スーザン・サランドン)がお金持ち女社長のリズ役で共演していますが、週に1度の逢瀬を楽しむ亭主持ちのドリーは「Ally McBeal(アリー・myラブ)」で弁護士アリーの秘書のエレインを演じたJane Krakowski(ジェーン・クラコウスキー)なのです。 アルフィーに結婚を迫るシングルマザーのJulie(ジュリー)役はMarisa Tomei(マリサ・トメイ )が演じていますが、アルフィーのハートを射止めた新人のSienna Miller(シエナ・ミラー)はJessica Alba(ジェシカ アルバ)に次いで人気の若手女優らしいです。 シエナ・ミラーの次作品は2005年の「カサノバ」でフランチェスカ役を演じ、2007年にはSFファンタジーのStardust(スターダストは星屑の意味)に要塞村一番の美人のヴィクトリア役で出演しRobert De Niro(ロバート・デ・ニーロ)、Peter O’Toole(ピーター・オトゥール)やMichelle Pfeiffer(ミシェル・ファイファー)などの大御所と共演します。 2001年には「A.I.」で愛人メカ(ジゴロ・ジョー)を演じたジュード・ロウが演じるベッドシーンでダントツは「Cold Mountain(コールド マウンテン)」でしょうか。

ジュード・ロウの「アルフィー」予告編
Alfie (2004) Trailer – VideoDetective
Charles Shyer(チャールズ・シャイアー)が監督、ジュード・ロウが主演するコメディ「アルフィー」はアメリカでは2004年10月、日本は2005年7月公開です。ブランドもののファッション&ジュエリーが楽しみです。

2006年7月にはシエナ・ミラーが謎の女(タミー)を演じる2004年のデビュー作のミステリー「Layer Cake(レイヤー・ケーキ)」が日本公開されます。 ギャング紛いのデューク(ジェイミー・フォアマン)の甥のシドニー役は後に「007」シリーズでイギリス情報局秘密情報部(MI6)の研究開発課の課長である”Q”を演じるBen Whishaw(ベン・ウィショー)です。
Ilan Eshkeri(アイラン・エシュケリ)作曲のレイヤーケーキのサントラの「Layer Cake/O.S.T.」にはアイラン・エシュケリのオープニングテーマやDrive To Boatyardなどが収録されています。

Listen音楽製作にはThe Rolling Stones(ザ・ローリング・ストーンズ)のミック.ジャガ-なども参加して、タイトル曲をJoss Stone(ジョス.スト-ン)が歌うJohn Powell(ジョン・パウエル)音楽のサウンドトラックです。テーマ曲はOld Habits Die Hard(オールド・ハビッツ・ダイ・ハード)です。
※ジョス.ストーンのオフィシャルサイトはJoss Stone Official Website

ザ・ローリング・ストーンズMick Jagger(ミック・ジャガーのサイトでfootage hereをクリックしてもフルサウンド聴けます。
2005年01月18日発表の第62回ゴールデングローブ賞でアルフィーのMick Jagger – Dave Stewartの「Old Habits Die Hard 」がオリジナルソング賞決定!

ジュード・ロウ主演の「アルフィー」2005年発売のDVD
Alfie (2004) DVDアルフィー スペシャル・コレクターズ・エディション
アルフィー プレミアムBOX 2006 Alfie フォトダイアリー付 (初回限定生産)ボックスセットもあります。

☆イギリスの女性シンガー・ソングライターであるJoss Stone(ジョス・ストーン)の主題歌「アルフィー」やイギリスのミュージシャンであるMick Jagger & Dave Stewart(ミック・ジャガーとデイヴ・スチュワート)の音楽が収録された2004年のAlfie(アルフィー)サウンドトラックはAlfie (CCCD)
※CCCDとはCopy Control CDのことでコンピュータのCD-ROMドライブでの読み取りを困難にしたCDです。つまり複製不可!

Alfie by Michael Caine (1966)
ジュード・ロウの「アルフィー」はLewis Gilbert(ルイス・ギルバート)監督の1966年の英国映画「ALFIE(アルフィー)」のほぼ完璧なリメイクです。 ルイス・ギルバートといえば「アルフィー」の前の1960年にJohnny Horton(ジョニー・ホートン)が同名のヒット曲をリリースしたKenneth More(ケネス・モア)主演の「Sink the Bismarck!(ビスマルク号を撃沈せよ!)」やDanielle Darrieux(ダニエル・ダリュー)も出演した1961年の「The Greengage Summer(女になる季節)」も監督しています。
ジュード・ロウ主演の「アルフィー」でLaurence Olivier(ローレンス・オリヴィエ)が演じた作家を演じていたMichael Caine(マイケル・ケイン)がオリジナルではアルフィー役で主演しました。 テレビ放映時のタイトルは「華麗なる色事師アルフィー」だそうです。
あえてそうしたのが、リメイクでもカメラ目線の自己紹介などは本当にオリジナル版そのままです。 オリジナルで共演する女性陣の一人は2006年に亡くなりましたが「陽のあたる場所」(1951年)のShelley Winters(シェリー・ウィンタース)でした。 1964年の「The Masque of the Red Death(赤死病の仮面)」や1970年の「Deep End(早春)」で少年に愛されるヒロインを演じたJane Asher(ジェーン・アッシャー)がアルフィーがドライブインで出会った家庭的なアニーを演じます。 イングランド出身のジェーン・アッシャーは”A World Without Love(愛なき世界)”のヒットで知られるPeter&Gordon(ピーター&ゴードン)のPeter Asher(ピーター・アッシャー)の妹で、人気が出始めた頃のThe Beatles(ビートルス)のPaul McCartney(ポール・マッカートニー)と一時婚約したこともある有名人ですが代表作の「早春」では全裸を披露したラストシーンが衝撃的過ぎでした。(ロマンスじゃなくホラー)

さてさて、勿論、コックニー訛りでしゃべるイギリス俳優のマイケル・ケインが演じた映画「アルフィー」は舞台がニューヨークではなくロンドンでした。 「The Collector(コレクター)」の名演でカンヌ映画祭の主演男優賞を受賞したTerence Stamp(テレンス・スタンプ)が出演した舞台「アルフィー」がブロードウェイでヒットしたにもかかわらず、映画のアルフィー役を蹴ったために、友人であるマイケル・ケインが演じた経緯があるそうですが、これがケインの画期的大ヒット作品となるなんて!ねぇ。

ファッションデザイナーの高田賢三が監督した1981年の「Yume, yume no ato(夢・夢のあと)」という映画に出演したAnicée Alvina(アニセー・アルヴィナ)が主演した1970年の「Friends(フレンズ/ポールとミシェル)」もルイス・ギルバートが監督しています。 シルヴィア・クリステルやジャン=ルイ・トランティニャンも出演した1975年の「Le Jeu avec le feu(危険な戯れ)」などに出演したアニセー・アルヴィナは2006年に53歳で肺がんのため亡くなりました。 ルイス・ギルバートはなんといっても日本では1967年のYou Only Live Twice(007は二度死ぬ)だろうと思います。 憧れのボンドガールに日本人が選ばれたのですから、私もそうでしたが当時の若者はみんな劇場に観に行ったと思います。 そしてなぜ日本人が選ばれたのかという疑問を持ちました。 James Bond(ジェームズ・ボンド)を演じたSean Connery(ショーン・コネリー)は1993年のRising Sun(ライジング・サン)で日本通を自称していますがこの頃のことなんでしょうか。 Kill Bill Vol.1(キル・ビル1)みたいにNancy Sinatra(ナンシー・シナトラ)が歌いましたが、「You Only Live Twice(007は二度死ぬ)」のテーマ曲を1962年のDr. No(007/ドクター・ノオ)以降ボンドシリーズ担当している映画音楽の巨匠”John Barry(ジョン・バリー)の作曲ですがさほど印象的ではありませんでした。 ちなみにマイケル・ケインの「アルフィー」ではコミカルな酒場の大乱闘があり、その中で目立ったのは「007は二度死ぬ」の悪党ブロフェルドの用心棒ハンスを演じた2メートルを越す大男のロナルド・リッチでした。

「アルフィー」の後の1971年に殺る前に殺れ(やるまえにやれ)的ハードボイルド映画があります。 セクシーなマイケル・ケインらしくベッドシーンやテレフォンセックスシーンや全裸で銃を構えるシーンもあるものの、暴力的で冷酷で狂人的なロンドン・マフィアのジャック・カーターを演じた「Get Carter(狙撃者)」はRoy Budd(ロイ・バッド)のテーマ曲も含めて超かっこいい。 年と共に渋味と凄みを増していったマイケル・ケインはWilliam Holden(ウィリアム・ホールデン)がヘリコプター操縦士を演じた1978年のRichard Fleischer(リチャード・フライシャー)監督「Ashanti(アシャンティ)」で妻を誘拐されたデヴィッド医師を演じています。 1980年にはBrian De Palma(ブライアン・デ・パルマ)監督のホラー映画「Dressed to Kill(殺しのドレス)」で女装までする多重人格の精神科医を演じましたがこちらはラジー賞候補に挙げられたし何とも言えませんが1999年の「サイダーハウス・ルール」では孤児院の医師を演じてアカデミー賞の助演男優賞を獲得しています。 Woody Allen(ウディ・アレン)の1986年のHanna And Her Sisters(ハンナとその姉妹)ではハンナの夫を演じてアカデミー助演男優賞を獲得した他、1992年のクリスマス・キャロル、2002年のThe Quiet American(愛の落日)に出演し、 そして2005年には「奥さまは魔女」でサマンサのパパになりました。

videoオリジナルであるマイケル・ケイン主演の「アルフィー」のトレーラーはAlfie – Turner Classic Movies(画像右のtrailerをクリック
Alfie (1966) Trailer – Videodetective

依然として人気のワイルドな英国紳士のアルフィ!
2005年発売の ’66マイケル・ケインの「アルフィー」字幕付きDVDは現在入手困難なのでリンクは2010年版になっています。
Alfie 1966 DVDアルフィー (1966)
’66マイケル・ケインのアルフィのVHSビデオ(英語版)もあります。

Sonny Rollins plays Alfie!
映画「アルフィー」の音楽の魅力はなんといっても映画の冒頭から飛ばすSonny Rollins(ソニー・ロリンズ)です。 映画の中ではグリーンの車でアルフィーが現れる時にテーマ曲が流れます。 お相手は人妻から未亡人、果てはプレイガールまで。 自分勝手で傲慢なアルフィーになぜ女性たちは群がるのか?
ジュード・ロウの「アルフィー」では使用されていませんが、異例ともいえるジャズ・テナーの巨匠のるSonny Rollins(ソニーロリンズ)が手がけた映画タイトル曲の”Alfie’s Theme”を聴いてください。 ギタリストのKenny Burrell(ケニー・バレル)をフィーチャーして最高!(映画「アルフィー」の主題歌以外はロリンズのスコアだそうです)
オリジナルは1966年リリースのサウンドトラック、というかソニーロリンズのアルバム
Alfie CDAlfie
試聴はAlfie [1966] [Original Music from the Score] – Sonny Rollins – AllMusic.com(私の好きな”アルフィー”はロリンズのテナーが聴ける試聴の6番)
※こちらもSonny RollinsのAlfie’s Themeが収録されているという1966年がオリジナルの1990年盤 Alfie [Soundtrack] [from US] [Import]
☆ ちなみにこのサントラのカバー画像の元となるマイケル・ケインの映画ポスターは2022年のBonhams(ボナムズ)オークションに出品されました。

Listenソニー・ロリンズのアルバム「Alfie」から”Alfie’s Theme Differently”が聴けるwfmuラジオのプレイリストPlaylist for Karaoke Alarm Clock with Jason Das – March 31, 2003(Listen to this show (RealAudio)をクリックしてクリップ・ポジション(再生バー)を39:49に合わせる)
※音楽はソニー・ロリンズですが、Alfie(アルフィー)の主題歌は作曲が歌手でもあるBurt Bacharach(バート・バカラック)で作詞がHal David(ハル・デヴィッド)です。 もともとは1964年の”Walk On By(ウォーク・オン・バイ)”や1968年の”Do You Know The Way To San Jose(サン・ホセへの道)”同様にバート・バカラックがDionne Warwick(ディオンヌ・ワーウィック)をイメージして書いたそうなので40以上のアーティストたちのバージョンがリリースされた後の1967年頃になってやっとバカラックの念願が適いLPアルバムの「Here Where There Is Love」に収録されましたが結局は映画で使用されることはなく、アメリカバージョンの「アルフィー」のエンディングでは配給元のユナイテッドの要請によりCher(シェール)の歌が流れたそうでこちらは1966年のヒットチャートに上りました。 オーストラリアで公開された時には冒頭にソニー・ロリンズのアルフィーが流れたそうですが、イギリスの「アルフィー」ではイギリス人歌手のCilla Black(シラ・ブラック)が映画に触発されて1966年に吹き込んだと言われていますが、一説にはプロデューサーがイギリスの歌手を望んだとも言われています。
Dionne Warwick – Alfie – YouTube
Cher – Alfie – YouTube
Cilla Black – Alfie – YouTube

1965年に「What’s New Pussycat?(何かいいことないか子猫チャン」でデビューしたバート・バカラックとハル・デヴィッドのコンビはこのアルフィーの音楽を手掛けたのが3作目となります。 この後、「The Graduate(卒業)」や「Le Hasard et la violence(潮騒)」のKatharine Ross(キャサリン・ロス)が出演した1968年の「Butch Cassidy and the Sundance Kid(明日に向って撃て!)」でもコンビを組んでいます。 1982年のNight Shift(ラブ IN ニューヨーク )などがありますが、バカラックの極めつけは1997年のAustin Powers: International Man of Mystery(オースティン・パワーズ)出演でしょう。
※バカラックのアルフィーは2004年のMick Jagger(ミック・ジャガー)のサントラではJoss Stone(ジョス・ストーン)の歌です。 映画以外でも「アルフィー」はジャズ歌手の大御所であるSarah Vaughan(サラ・ヴォーン)やCarmen McRae(カーメン・マクレエ)のバージョンが有名ですが、なんと日本でも”アルフィー”として江利チエミがアルバム「Chiemi + Jazz(チエミ+ジャズ)」
(ASIN: B0069UP7DU)に収録しています。 ソニー・ロリンズ以外の演奏ではWillis “Gator Tail” Jackson(ウィリス・ジャクソン)がアルバム「After Hours」に収録しています。

カサノバについてはAudio-Visual Trivia内のフェリーニのカサノバ

The Talented Mr. Law
“アルフィー”を好演したジュード・ロウを初めて見たのが1999年のThe Talented Mr. Ripley(リプリー)でしたが、2001年の「A.I.」で演じた男娼ロボット”ジゴロ・ジョー”が印象深い。  2003年のCold Mountain(コールド マウンテン)でNicole Kidman(ニコール・キッドマン)と共演して新たに注目を浴びました。 2004年にはLemony Snicket’s a Series of Unfortunate Events(レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語)ではナレーターを務め、Closer(クローサー)やThe Aviator(アビエイター)に続けて出演していますが、2006年にはロマコメの「The Holiday(ホリデイ)」で細くなったKate Winslet(ケイト・ウィンスレット)とCameron Diaz(キャメロン・ディアス)と共演する他、リメイク作品の 「All The King’s Men(オール・ザ・キングスメン)」まで目白押しという超売れっ子のジュード・ロウです。 1977年はすごい! ジュード・ロウがイギリスの作家の麗しきおホモだちダグラス卿を演じた「Wild(オスカー・ワイルド)」、クリント・イーストウッドが監督し殺人事件を描いた「The Garden Of Good And Evil(真夜中のサバナ)」と遺伝子操作で人間の優劣が決定されるSF映画「Gattaca(ガタカ)」が公開されたのです。