マリー・ラフォレ 赤と青のブルース Marie Laforet (1960)

Saint-Tropez Blues(1960)
フランス語の原題がSaint-Tropez Blues(サントロペ・ブルース)という「赤と青のブルース」は日本では1961年公開に公開されました。 この青春ヴァカンス映画はLes Quatre cents coups(大人は判ってくれない)の原作及び脚本で知られるMarcel Moussy(マルセル・ムーシー又はモッセー)の監督デビュー作品です。 主演は日本では同年製作のPlein Soleil (太陽がいっぱい)のマルジュ役で有名になった1939年生まれのフランス女優Marie Laforêt(マリー・ラフォレ又はマリー・ラフォーレ)がお洒落なドレスをご披露するラブコメです。 ストーリーは若者の夏休みの恋を描いた他愛無いものですからマリー・ラフォレの魅力以外には特筆すべき点はありません。

映画「Saint-Tropez Blues(赤と青のブルース)」でのマリーラフォレのお相手は、当時新人のJacques Higelin(ジャック・イジュラン)です。 この時代はちょっとしたポップスの歌手などが映画に出演していました。 現在ジャック・イジュランは、映画男と女に出演したPierre Barouh(ピエール・バルー)が設立したインディー・レーベルSaravah(サラヴァ)で活躍するミュージシャンです。
また、脚本を手掛けたClaude Chabrol(クロード・シャブロル)監督がLes Menteurs(激しい夜)同様に特別出演しています。

50年代-60年代のフランスでセレブや文化人に人気のあった南仏のリゾート地”Saint-Tropez(サン・トロペ)”でのパリの若者の他愛の無い夏休みの恋物語を描いたフランス流ラブコメです。 一応当時の波に乗って”ヌーヴェル・ヴァーグ”とは銘打っているものの、映画としては傑出しているわけではありません。 ですが!登場人物同様、当時はブルジョアのヴァカンスを垣間見て、ため息をついたものです。 ハリウッド映画のパームスプリングの後はサントロペやニースです。
Jazz & Booze! モダンジャズが演奏される野外パーティですぞ。 子豚の丸焼きですぞ! 一度は逃げられちゃったけどジャンポールがおごりの野外パーティでBBQ! お〜、サン・トロペ♪

Saint-Tropez Blues DVD
マリーラフォレのSaint-Tropez Blues(赤と青のブルース)の演奏が観られる日本語字幕2003年版DVDが見つかるかも。 2003年以降は再リリースされていません。
Saint-Tropez Blues DVD - Marie Laforet赤と青のブルース
ページトップの画像は私が最近購入したケースはCDと同じ「赤と青のブルース」の2000年版日本語字幕DVDで映像特典などはありません。 ヴィンテージ価格となった字幕版のVHSなどもまだ見つかるかもしれません。

Saint-Tropez Blues Soundtrack
45RPM Fontana FON 1002
Saint-Tropez Blues EP画像は私が当時購入した国内シングル盤「赤と青のブルース(Saint-Tropez Blues)」のフォンタナ版サントラ(Fontana FON-1002)で日本では1961年にフォンタナから発売されました。(画像はクリックで拡大可) 日本ではフィリップス(Philips FD 2076)も45回転でリリースされているそうです。
EPレコード情報はSaint-Tropez Blues – soundtrackcollector.com
Saint-Tropez Blues EPSaint-Tropez Blues EP流れるような美しい響のヴィヴラフォンのイントロとマリー・ラフォレの物憂げだけど可愛い弾き語りの主題歌のEPシングル盤です。

Henri Crolla – Jacques Prevert(ジャック・プレベール)がアンリ・クロラのギターに作詞した”Tumbleweed(風まかせ)”もマリー・ラフォレが挿入歌として歌っています。
アンリ・クロラについて書かれたプレベールのサイトで映画”赤と青のブルース”の画像をクリックするとポスターが拡大されます。 それから、プレベールの音声クリップも聴けます。

マリー・ラフォレの赤と青のブルース(Henri Crolla作曲Andre、Hodeir編曲)
Saint Tropez Blues, par Marie Laforêt et Jacques Higelin – Dailymotion.com
シンガポールから
サンチャゴから、チリから
ホンコンから、マリから
サントロペは
いつも帰ってくる所
サントロペ
少女達の眼はキラキラ
バカ騒ぎに夢中
サントロペ・・・

☆2006年3月13日にコメントでマリー・ラフォレが赤と青のブルースを歌っているビデオの情報が寄せられましたがそのビデオは削除されたので、現在は上記の別の映像をリンクしています。

Tumbleweed(Jacques Prevert作詞- Henri Crolla作曲) – 風にまかせて
タンブルウィーズ(回転草)、タンブルウィード
街から街へ
タンブルウィード、、タンブルウィード
季節から季節へ
タンブルウィード、、タンブルウィード
風に吹かれて・・・

Tumble Weed(タンブルウィード)とは乾燥地帯、主に米中西部の大草原に生息する回転草(根無し草)でトゲが痛いそうです。 1956年の「Giant(ジャイアンツ)」で結婚したヒロインが汽車でテキサスに到着した時、窓の外を沢山転がっていましたし、Gene Hackman(ジーン・ハックマン)とAl Pacino(アル・パチーノ)が共演した1973年の「Scarecrow(スケアクロウ)」という映画の冒頭にも出てきました。 1964年に観たTV番組「アウターリミッツ」のエピソードでタンブルウィードに意思があるかのように人間を閉じ込めてしまうSF映画がありました。 道に迷った中年夫婦が水に溶ける蛙の大軍や崖上から転がり落ちてくる大岩に脅かされた末、謎のエイリアンと交信しようと夫が試みるストーリーです。 私の記憶違いかもしれませんが他の映画でタンブルウィードが音に反応することが分かり大音量で音を流すスピーカーを付けたトラックで引き付けて谷底にトラックもろとも落とすというストーリーもあったような。
Tumbling TumbleWeed Attack – The Outer Limits: Cry of Silence – YouTube

映画「赤と青のブルース」はヌーヴェルヴァーグだから音楽はジャズ!
アレンジがAndre Hodeir(Andre´ Hodeir アンドレ・オデール)、メンバーはギタリストHenri Crolla(アンリ・クロラ)のチョーキング(ペンディング)を効かせたギターの他、ピアノは勝手にしやがれD’une Nuit L’Affaire(艶(つや)ほくろ)の音楽を担当したMartial Solal(マーシャル・ソラール)、G.Arvanitas、M.Vander、R.Guerin等

Jazz and jazz by André Hodeir
Jazz Et JazzJazz Et Jazz [Gitanes]
アンドレ・オデールのジャズアルバムの試聴はJazz and jazz – Amazon.com
Brigitte Bardot(ブリジット・バルドー)の「殿方ご免遊ばせ」で主題曲は、「シェルブールの雨傘」でカトリーヌ・ドヌーヴの吹き替えをしたMichel Legrand(ミシェル・ルグラン)の姉であるChristiane Legrand(クリスチャンヌ・ルグラン)のスキャット入り。
10番の”Jazz et Jazz”は多重録音の変わった曲です。

マリー・ラフォレのシャンソン
Les Vendanges de l’Amour (Long Box)
☆上記の画像はマリー・ラフォレの写真の中でも私が一番好きな画像をカバーに使用した2002年にフランスでリリースされた3枚組みCDのマリー・ラフォレのベスト・アルバム”Les Vendanges De L’amour (Longbox)”(ASIN: B00006IX1H)です。 最初のヒット曲である1963年のLes vendanges de l’amour、Rolling StonesのPaint It Blackをカバーした1966年のMarie douceur, marie colère(優しいマリー、怒れるマリー)、1966年のLa plage(夜霧のしのび逢い)、1967年のMon Amour, Mon Ami(恋人で友達)、Manchester et liverpool(マンチェスターとリヴァプール)の他フレンチポップス調の全72曲のリストはLong Box – Amazon.comで見つかります。

Tendres AnnEs 60
日本とアメリカの盤と違ってフランス盤では”Saint-Tropez Blues”や”Tumbleweed(風まかせ)”などを収録したマリー・ラフォレのアルバムは”Tendres AnnEs 60″(ASIN : B00008LOGL)です。
Tendres années 60 - Marie Laforet
試聴はフランスのアマゾンでTendres années – Marie Lafont – Amazon.fr

Vol.1 – Saint-Tropez Blues – Zoomrang
Saint-Tropez BluesL’integrales Festival
Marie Laforet のSaint-Tropez Bluesが収録されている輸入盤の「l’integrale 60-70( L’Integrale Festival 1960-1970 Vol.1)」

Marie Laforet
アルメニア移民の家庭に生まれたマリー・ラフォレの本名は”Maïténa Doumenach(マイテナ・ドゥメナク)”というそうです。 16歳で姉の替わりに出場したカンヌの新人コンクールNaissance d’une Etoile(スター誕生)で優勝した時にルイ・マル監督に見出されました。 そして、1959年のルネ・クレマン監督の映画「太陽がいっぱい」に出演することになります。 「Saint-Tropez Blues(赤と青のブルース)」をはじめ、1961年の「La fille aux yeux d’or(金色の眼の女)」など60年代には立て続けに映画出演しています。 1978年にスイスに移り住んでアルメニア繋がりのお仲間であるシャルル・アズナブールや「太陽はひとりぼっち」などのアラン・ドロンと交流を持ち、1981年までギャラリーを営んでいたそうです。 スイスで子育てをしながら2010年頃までスクリーンに登場していました。

シャンソン歌手でも定評のあるマリー・ラフォレですが、作家としては「Contes et legendes de ma vie privee」という自伝的短編を発表しているそうで、日本では1983年に持田明子氏翻訳「マリー・ラフォレの伝説と物語」(ISBN-10: 4560032238)として白水社から出版されています。

☆ Audio-Visual Trivia内のマリー・ラフォレの写真集はMarie Laforet Photos

不報 美しく歳を重ねたラフォレは2019年11月2日、80歳で亡くなりました。
黄金の眼の女よ、永遠なれ!

マリー・ラフォレ 赤と青のブルース Marie Laforet (1960)」への2件のフィードバック

  1. Saint Tropez Blues is the first film directed by Marcel Moussy who started off his screenwriting career just before this with a bang (The 400 Blows and Shoot the Piano Player, both directed by François Truffaut). But this New Wave sex comedy is not quite there yet. Its heroine is Anne-Marie (Marie Laforet) who goes south with her childhood friend Jean-Paul (Jacques Higelin) instead of hitting the books at home. The friends join up with artist-types in Saint Tropez, and though the ambiance is carefree and casual, Anne-Marie manages to survive the hijinks and the ardor of would-be admirers. In the end, she starts to fall for one man in particular. ~ Eleanor Mannikka, All Movie Guide
    Added on March 13, 2006, 05:58 AM by yokonov

  2. Thank you very much for the info about ” Saint Tropez Blues video link.”
    YouTubeが少しでも長生きすることを祈ります。

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